3Kと言われる介護職が異世界に転生し、森の奥深くで1人ぼっちの森精霊に出会う。
「私には貴女が言う感情が分かりません」
「死という概念が無いので」
「私と一緒に旅に出よう。死ぬ事が無いのなら私の最後を看て欲しいの」
異世界ならではの出
会いや、看取りなどを経験し少しずつ森の精霊が感情を学んでいく物語です。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-12-29 04:00:22
122079文字
会話率:35%
これは、悪と正義の在り方について追い求めた男の物語。
20XX年、各国の擦れ違いにより幾度と無く繰り返された戦争が終結した。しかし、何十年にも渡って続いた争いは、各地にその痛々しい爪痕を残した。特に核兵器使用によって生み出された“放射
線”は、国民に甚大な被害をもたらした。
頭髪は全て抜け落ち、肌は爛れ、機能不全を引き起こし、結果多くの命が失われた。そんな中、特定の人物達に変化が表れた。
放射線による突然変異……死に行く運命だった者達の遺伝子構造が組み変わり、ある者は全身青紫色に変化する代わりに、戦車の弾丸すら耐えられる肉体を手に入れ、またある者は頭部が異常なまでに発達した代わりに、スーパーコンピューター以上の知能を手に入れた。
当初こそ、突然の変化に戸惑いを隠せない一同だったが、人智を越えた力を手にした優越感により、直ぐ様受け入れた。
しかし、人は未知なる物を恐れる生き物である。人々は、常人と異なる見た目に変化してしまった彼らを蔑み、迫害し、“化け物”と罵る様になった。
多くの者達が差別に耐えかね、自殺を図ろうとした。だが、強靭な肉体を手に入れた者は死ぬ事すら出来ず、叡智を手に入れた者は死ぬ事は愚かだと悟った。
死という概念から外れた彼らが取った、次なる行動は“反逆”であった。虐げられた者達が復讐せんと言わんばかりに、強盗や殺人、はたまた国家転覆まで目論んだ。
これに対して政府は「怪奇異常人体対策本部」を設立し、事態の収集に尽力を尽くした。しかし、異常発達した彼らに如何なる近代兵器を用いても、傷一つ付ける事が出来ず、御手上げ状態に陥ってしまった。
だが、闇ある所に光差す。放射線の影響によって外的変化した者達がいる一方、内的変化を果たした者達がいた。見た目こそ常人と何も変わらないが、肉体的、知能的部分は“化け物”達と大差無かった。
そんな彼らに目を付けた政府は、国家直属の部隊「非正規労働運営」通称“非労運”として対策本部に組み込んだ。これに伴い「怪奇異常人体対策本部」も、通称“怪異人対策本部”と省略。“化け物”と罵られていた彼らは“怪異人”と呼ばれる様になった。
悪と正義、ヒーローと怪人、あなたはどちらが悪で、どちらが正義だと思いますか?折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-05-06 12:00:00
180051文字
会話率:65%
【一行あらすじ】
死神とメイドの異色コンビが解き明かす魔術ミステリー。
【あらすじ】
エマ・ムエルテ。
彼女は殺人嗜好症である。人を殺すのが楽しくて仕方ない。死体と喋るが好き。殺人現場を見ると興奮する。死という概念がたまらなく愛おし
い。
死を愛し、死に愛された彼女はいつしか『死神』と呼ばれるようになった。
彼女の元には銃火器が発展した帝国において解決困難な『魔術絡みの事件』が日夜舞い込んでくる。
エマは持ち前の魔術知識、圧倒的な戦闘能力で犯人を追い詰め、相棒のメイド、ノノや地元警察の協力を借りながら魔術事件の謎を解明していく。
※メンタルが脆いので、過度な批判、厳しい言葉での指摘、誹謗中傷はご遠慮願います。
※カクヨムでも投稿しています。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-12-05 00:00:00
214443文字
会話率:40%
これは数百年後の未来の話。
人類の大部分が衰退し、労働力の過半数を人工知能やロボットが補う時代。
そこに創造主を無くしたアイというロボットがいた。
彼女は生前の創造主の師匠だった人工知能の博士に会いに行く。
生まれわ変わらせて貰う為。
注
意事項1
起承転結はありません。
短編詐欺に思われたら申し訳御座いません。
注意事項2
SF初めてです。
機械と難しい話が苦手なんで、ツッコミ所は満載。
AIに哀、愛を教える事は出来るか?
という意味での『アイ』と名付けられた人工知能の話。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-11-11 10:05:25
1192文字
会話率:57%
――――死という概念が無くなったら、人は一体何を成すのか
平凡にして凡人。普通を通り越した普通。それが俺、御門恭介だ。
いや、だったという方がいいかもしれない。
なぜなら、朝から幼馴染の裸イベントに巻き込まれ、挙げ句学校帰りにトチ狂った
男に殺される羽目になったのだから。
しかし、死にかけの俺の前に死の神タナトスが現れ、三種の神器とかいう明らかに使い道のない物を渡して、俺に『死ねない体』を与えやがった。
そこから、俺の人生は一変した。
本気を出せば何でもできる超人幼馴染、成長過程(笑)美幼女魔法使い、特殊な力を持つ不老不死者たち。そして、ハタめんどくさい事件が勃発する……。
ハイスペックなゾンビも楽じゃないな。
これは、死を忘れた怪物が送る物語。怪物と、おかしな少女たちの奇跡を今、垣間見る……。
「僕と世界征服をしないか!?」「いや、いいや」
※月水金更新 ※カクヨムでも連載中折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-09-02 19:00:00
721836文字
会話率:39%
――――死という概念が無くなったら、人は一体何を成すのか
平凡にして凡人。普通を通り越した普通。それが俺、御門恭介だ。
いや、だったという方がいいかもしれない。
なぜなら、俺は朝、幼馴染に起こされて、幼馴染の作った朝食を食べ、嫌々ながら
も学校に登校しようとした瞬間、家の前をなぜか通ったダンプに轢かれて死んでしまったのだから。
しかし、死んだ俺の前に死の神タナトスが現れ、三種の神器とかいう明らかに使い道のない物を渡して、俺に『死ねない体』を与えやがった。
そこから、俺の人生は一変した。
成長過程(笑)美幼女ドジっ子魔女、しっかりしているがどこか危なっかしい巫女、俺になぜかデレッデレな堕天使、怒ると手がつけられなくなるが昔からの縁がある幼馴染などなど……。
そして、ハタめんどくさい事件が勃発。
ハイスペックなゾンビも楽じゃないな。
これは、死を忘れた怪物が送る物語。怪物と、おかしい少女たちの奇跡を今、垣間見る……。
「僕と世界征服をしないか!?」「いや、いいや」折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2014-12-03 12:00:00
415026文字
会話率:48%
宇宙の存亡をかけて戦う『ひとりの勇者』がいた。
彼は、宇宙を守るため、外宇宙からやってきた『悪魔女』と呼ばれる、強大で巨大な悪意の塊と、宇宙で激戦を繰り広げていた。
そしてその場で、勇者の戦いを観測していたものがいる。人類の叡智であり、アン
ドロイド。疑似的な神様の役割を果たしていた双子の時の女神は、同じく人類の叡智である大型機械、『巨大鎧鉄人』に命令し、悪魔女を『宇宙の窓』を通させ、外宇宙へと押しやることに成功する。
だが、『宇宙の窓』は完全には閉じることができず、『宇宙のカーテン』を閉めるので精いっぱいだった。
その死闘は、ものの僅かの時間で終了し、人類に平和は訪れたかに思えたが、それは悪魔女が再び外宇宙からやってくるまでの、束の間の平和だった。
勇者は死闘のために、その場で命を犠牲にし、双子の時の女神は次なる襲来に備え、勇者の血筋を観測し続ける。
その間、100年の時を要する。
そして時は流れ、99年後。
とあるスラム街で今を生きる少年『キューム』は、今日も変わらぬ平和を過ごしていたが、その平和も突然崩れ去る。
『宇宙のカーテン』の隙間から、『魔女線』があふれ出し、惑星に降り注いだのだ。惑星に降り注いだ『魔女線』は、様々な生物を狂暴化させてしまう――。
その現象は、今を生きる事で精一杯だった少年の目の前に死という概念が迫ってくる。
そんな少年の前に姿を現す双子の女神の片割れの少女は、少年の手を取り。過去の記憶を受け継いでいく。
突如、自分に課せられる使命と、目の前に現れた死という概念から逃れるためにはどうすれば良いかと少年は女神に問いかける。
女神は少年に告げる。「7人のシューターズを集め、厄災に備えよ」と――。
これは、ひとりの少年と7人の男女が力を合わせ、宇宙の平和を勝ち取る物語である。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-03-02 18:14:44
2326文字
会話率:34%
近未来、世界は今までの生物学の誤ちを知った。それは生物に死という概念を持っていた事だ──そして人類には戦い続ける道しか残されてなかった。
これは○○○の戦い続ける少女達の物語。
最終更新:2023-01-29 15:19:42
800文字
会話率:80%
死は救済という教義を掲げて、生殖能力を有する生命体を屠り続ける大罪堕神龍。
彼等はエヴァという幼い少女を喰らい、物語を破壊し蝕む存在へと変貌を遂げた。
自分達にない死という概念を平和の象徴であると考え、物語の人物を狩る化け物。
他種族からそ
う呼ばれてしまった彼等は死という概念を得る為に物語を破壊し続ける。
しかし、そんな彼等にも終焉は訪れた。
自分達を率いる皇帝が心中すると言い出し、他の皇族がいなくなった時を見計らって自国の民衆の九割を殺害し、種族全体に壊滅的な打撃を与えた。
生き残った皇族の一人ヴィシュヌは再び強大な力を持った大罪堕神龍を復興し、立ちはだかる敵対者たちを殲滅して全ての登場人物たちを救済出来るのだろうか?
ー【注意事項】ー
・重複作品です。
・この作品はフィクションです。
・微量のグロ要素を含みます。
・実在の人物・団体・事件などには一切関係ありません。
・また、本作は犯罪を肯定・助長・推奨するものではありません。
・一部、殺人、暴力、流血、過激表現、性への概念の偏り、差別発言、不快な発言、風刺表現等の表現を含みます。
・そのためR15推奨作品とさせていただいておりますので、苦手な方は閲覧を控える様お願い致します。
・また、誹謗中傷目的の閲覧はお断りさせていただきます。
・批評しないでという意味ではないので、より良い意見や指摘などがありましたら嬉しいです。
・低学歴かつ乱文や稚拙な表現など見苦しい点もあるとは思いますが、寛大なお心で見て貰えますと幸いです。
・誤字・脱字や設定の矛盾点等がございましたら、ご指摘いただければ幸いです。
・当作品関連の各所注意事項をふまえた上でお口に合う様でしたら、是非この先の物語をご堪能下さいませ。
・「カクヨム」様でも掲載させて頂いております。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-02-11 21:18:22
63741文字
会話率:24%
今から遠くない未来。人類は死後の世界を電子の世界に作り出し、死という概念を超越した。ある日、ある若者がその短い生涯を終え、電脳世界へと足を踏み入れた。自由な世界とは名ばかりで電脳世界とは生前の経験を必要とするとてもシビアな世界だった。自由を
求めた若者は世界に絶望するも、自宅に帰り届いたメール一通知らないアドレスからのメーウが送信されていることがつく。そのメールを開くと突然いらない男の声がきこえてきた。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-06-18 23:10:11
5717文字
会話率:24%
人同士争いにより死亡した亡者――死人(しびと)――に対し、神様?仏様?閻魔様?が、地獄の苦しみを与えるために、永遠に戦わせ続ける地獄。
地獄は看守である鬼たちに支配され、鬼たちはそれぞれの配下の死人たちを使い戦争ゲームを続けている。
死人は
すでに死んでいるために、死という概念はなく肉体が破壊されればまた復活する。
死人たちは大きく分けて3つの生き方に分かれ、地獄を楽しみ積極的に破壊を行う戦闘狂や快楽殺人者。終わりのない殺し合いに疲弊し、地獄を受け入れ無気力に戦いを続ける案山子や的と呼ばれる者。看守や神?を恨み、看守たちに従いつつ復讐の機会を狙う復讐者。
主人公は、永く正気を保ち続けた復讐者。復讐の炎を燃やし積極的に復讐を進める者たちが失敗し案山子になる様に絶望し、相次ぐ復讐の失敗により、狂い、正気を失ったまま無謀な復讐計画を続ける復讐者たちに疑問を抱き、距離を置く。目立たず一人静かに技を磨き復讐の機会を待つ。
無間地獄やヴァルハラを混ぜ込んだ、死後の世界で、生者の望みである不老不死を地獄の苦行として書いてみようかと思ってます。なので、魔法とかありません。ハーレムどころか多分女性自体が出てきません。
気が向いたときに更新するので年単位で更新しないと思います。期待しないでください。エタらないようにラストまでのざっくりとした構想はありますが……
あ、主人公の名前考えてねーや。どうしよう。めんどうくさい。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-05-27 02:41:53
1121文字
会話率:0%
その昔、はるか昔、神話の世界には終わりはなかった。
そこに生きる人も動物も、もちろん神々も死という終わりがなかった。
そんな世界に死という概念を持ち込んだ終わりの女神。
終わりの女神は永遠の平穏を終わらせ、すべての神に、すべての命に終わりを
定めた。
ただ一人、終わりの女神自身を除いて
神々の大半が死んで、人々も動物も死という悲しみを背負った。
その中でただ一人、終わりの女神だけ永遠の命を持っていた。
永遠の女神はすべてから恨まれ、最後に勇者に殺された。
そうして、神話の世界は終わり、人々は終わりのある生命を営んでいく。
ところがどっこい!終わりの女神は終われない!
なんやかんやで転生しちゃった終わりの女神。
その力のせいで誰からも愛されず終わっちゃった前世、だから今世では誰かから愛されたい!
死の概念を振りまく権能に振り回されながら、愛されガールを目指す奮闘記折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-01-25 22:00:26
148788文字
会話率:27%
死は人の心を強く揺さぶる。死という概念そのものに価値がある。では、死にそうな人間はどうだろうか。その人の価値はどう決まるのだろうか。
最終更新:2021-01-15 23:02:13
764文字
会話率:3%
「死なないのは体だけだよ、悲しいことに」
少女の言葉は時に残酷だ、不死という概念にも様々なものがあるだろうが、一体だれがこんな答えの無い思考を始めたというのだろう。人ごときが永遠を過ごそうなんて厚かましいにもほどがある。とはいえこれは人間の
永遠の夢のひとつ、追い求める人は星の数ほどいたのだから、誰がそれを手に入れようともおかしくは無いだろう、彼女もまたその一人である。これはそういう話だ。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-01-14 23:44:22
602文字
会話率:37%
世界はとある創造神によって創られた
神によって生み出された生命たちは神の意志を受け継ぎ世界をつくりあげていった
そうして幾度もない長い年月が流れていったのだった
そんなある日神は一つの概念を生み出した
今まで終わりがなかった生命に終焉を与
えたのだった
神が突然与えた死という概念はそれまで恐れを知らなかった生命たちには到底受け入れられない内容であった
そうして世界は大きな混乱へと向かっていくのだった
死はどんな存在も決して逃れることはできない
神であろうが世界を混沌から救った勇者であろうが、莫大な富と名誉を持った権力者であろうが死は必ず訪れる
生命は死を恐れ自身から遠ざけようとしたがそんな足掻きなど無意味であった
そんな状況をみたとある神が死後の世界を作り出した
死者が生前に叶えることができなかった欲望がこの世界では叶えられる
神はその世界に「都死」と名を付け管理者たちを生み出した
こうして世界は完全なるものへと姿を変えたのだった
この世界には様々な死を迎えたものが存在する
その死は、誰かにとっては望んだ死であり
誰かにとっては望まない死でもあった
そんな望まない死を迎えたものたちの想いを汲み取り残されたものへ伝え託す存在がいた
生命はその存在を時に神のように崇め、時に悪魔のようだと罵った
死後の世界にてその存在は均衡と秩序を保つ役割もあれば、簡単に世界を破滅させてしまうこともできてしまう
そんな存在の実際に素顔を知るものはいないに等しく、ましてや本当に存在しているのかと疑う者もいた
ここに一人の青年がいる
彼もまた他者とは違う一面を持ち周りからないがしろにされ生きていた
そんな青年が思いを繋ぐ存在と出会ったら
死後の世界に触れるようになったら
このお話は一人の孤独な青年と世界を渡る女性の物語
僕らだけが知っている物語折りたたむ>>続きをよむキーワード:
最終更新:2020-07-02 00:35:27
1312文字
会話率:39%
人の死というものは存外に扱うべきじゃない。
転生は幾度となくその死という概念を潰している。
転生は人の死を侮辱する言葉。
人は死んだら転生も転移もない。あの世に行くんだ
俺が終わらせてやるこの世界の常識を
最終更新:2020-06-17 19:13:03
1611文字
会話率:18%
虐待で死んだジンが飛ばされた世界は、死者の屍に体を持たない魂を埋め込むことで、人ならざるものをつくることが許された世界だった。
死という概念がまったく違うこの世界に向き合う。
死なないことは良いことか?老いていかないことは優れたことなの
か?
二度目の生、それは本当に生なのか?
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-05-16 15:43:26
677文字
会話率:32%
俺は神を許さない。
なぜ人間に死という概念を作ったのか。理解できないからだ。
だからこそ俺は神を信じない。存在すら信じない。いるのであれば俺は神を食らいつくしてやる。
それが俺の人だった時の古記憶そして俺は神を喰らうもの魔神になるまで
の物語。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2019-10-07 22:59:05
2551文字
会話率:49%
異世界も案外楽じゃなかった。
小さな国を戦争から守るため召喚された稲崎 ハヤトは、死という概念が元の世界より身近な世界で勇ある者にはなれなかった。ハヤトが国を越えて逃げた先は小さな地図にも載らないような忘れられた村だった。そこで出会った人達
と共にハヤトの異世界スローライフが始まる。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2016-12-18 20:19:47
2329文字
会話率:50%
私はiPS細胞を使って3次元構造を持つ人工臓器を培養系で作製することを専門とする分子生物学者で、この分野の権威である。脳は生命そのものであるという倫理的理由によって、人間の臓器では脳だけが作製を禁止されている。私は、思考や記憶を司っているこ
とから脳が個人の人格そのものであることは認めるが、脳がすなわち生命とは考えておらず、脳死という概念には反対である。人の死は全臓器の機能停止と定義されるべきで、それに直結する心臓死を人の死とするのが正しいと信じている。培養脳の作製を自らの手で達成したい私は、倫理規定を破って一人で秘密裏に自分の白血球由来のiPS細胞から培養脳を作製することに挑戦し、程なくそれに成功した。培養脳は私の遺伝子を持ちかつ私の人格そのものを司る臓器だが、生命ではなく、経験もないので、私はこれを「白紙の生命のない私」と名付けた。私は昔、コンピューターによる作曲を試みたがうまくいかず放棄したことがあるが、今度はこの培養脳とコンピューターを接続させて美しいメロディを作るシステムの構築を試みた。まず、100個の培養脳に音楽を聞かせ、脳から分泌されるエンドルフィンを測ることにより、メロディを楽しむ能力のある培養脳を選抜した。私はそれを「メロディを楽しむ生命のない私」と呼んだ。この脳にメロディを自動作成するコンピューターを接続し、分泌されるエンドルフィンの量をフィード・バックさせて、コンピューターが脳の好むメロディの傾向を自動的に分析してより良いメロディを自己修正しながら作製していくシステムを完成させた。そのシステムで1000の新しい美しいメロディを創造することに成功した。私はこの培養脳を「美しいメロディを創造する生命のない私」と命名した。この成果を一流の科学雑誌に発表したいと私は望んだが、倫理的問題を理由に掲載を拒否された。しかし、同時に自分の勤める研究所の所長を介して、システムの破棄はせず、詳細なデーターを公表するように懇願された。私は、論文掲載が断わられるのであればシステムと資料は破棄しようと考え、実行に移そうとした。しかし、何者かの手により、・・・。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2015-12-27 19:12:16
9849文字
会話率:0%
魔法使いに作られた使い魔 人形《マリオネット》の少女ルキ。人の死をこの世で最も美しい芸術だと語る殺人鬼のレヲ=ロノゥエ。
死という概念の無いと思われるルキにその美しさと芸術性を伝えようとするレヲは、じきにルキその物を芸術としたがるよ
うになる。
不老であり、不死と思われる少女と殺人鬼のラブストーリー。
悲恋と捉えるか、諸恋と捉えるかはあなた次第……折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2015-12-21 22:06:48
12409文字
会話率:35%