侯爵夫人、フローネは知ってしまった。夫のルスヴィンが自分の親友と不倫していることを。
だがその直後、フローネはルスヴィンに言いがかりをつけられて離婚のための裁判にかけると脅されてしまう。
ふたりに陥れられたことに気づいて絶望していると、か
つての幼馴染だったキールがフローネのもとを訪れる。
十五年ぶりに再会する彼は立派に成長していてフローネの苦しみを受けとめてくれた。
「ねえさんが幸せじゃないなら、俺が夫のかわりに幸せにする。どんな手を使っても。本気だよ」
そう訴えかけてくるキールにフローネの心は揺れる。
そして夫にひどい暴力を振るわれたあと、彼女はキールに言った。
「私の夫を殺してくださる?」折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-05-14 07:02:37
9375文字
会話率:35%
20歳の誕生日、もうすぐ白い結婚のまま3年目を迎えることが出来る。
家の事業による繋がりを深めるために結ばれた政略結婚だったが、式を挙げた翌日から夫は幼馴染と呼称する愛人を屋敷の中に招きいれた。
その愛人はエリザベスの居場所を奪い、女主人
として君臨し、夫の愛も何もかもエリザベスから取り上げていった。
屋敷の使用人たちにすら虐げられ続けたエリザベスの最後の希望は白い結婚の継続による婚姻の解消だったが、夫の卑劣な罠に嵌まりその希望は簡単に手折られてしまう。そして乙女の証と命を無残に散らされることになった。
心無い仕打ちに運命を呪いながら炎に囲まれ命が尽きたはずなのに、気が付けば結婚直前の王都へ向かう馬車の中にいた。
時が巻き戻りやり直すチャンスを得たエリザベスはもう二度と選択を間違えないと誓い行動を起こす。目指すは白い結婚ではなく円満な……円満でなくても構わないからとにかく離婚。
3年間の記憶を武器に自分の状況を変え切り開いていく。
虐げられていた間身を削りながら覚えた仕事の術。身に着けた知識を使い、自立した女性を目指していたのに、再会した幼馴染の大公閣下がどんどん溺愛モードになっていて。
あの、私バツついちゃってるからね――――!。
どん底の絶望から幸福の絶頂まで目まぐるしく変わるエリザベスの第二の人生。
絶対、同じ選択なんていたしませんからね!!折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-05-11 17:25:21
235184文字
会話率:28%
レティシアは魔法薬学教師。
侯爵家の当主ノエルと結婚して侯爵夫人となるけれど、今も教師を続けている。
ノエルの甘々な言動にもだもだしたり、新しい生徒たちが引き起こす事件に翻弄されたり、卒業したメインキャラたちと力を合わせて新たな困難に立ち向
かったり――。
そんな、メインキャラたちが卒業した後の魔法学園の日常をお届けします。
アロイスが卒業したのをきっかけに、レティシアは推し活を始めた模様。
そんなレティシアに溺愛されたくてノエルはあれこれと手を打つが――今日もレティシアの言動に一喜一憂して思うようにいかないようです。
相変わらずレティに振り回されているノエルを、ぜひぜひ温かく見守ってあげてください。
※本作は『このたび、乙女ゲームの黒幕と婚約することになった、モブの魔法薬学教師です。』の続編です。先に前作を読んでいただいた方がより本作をお楽しみいただけるかと思います。
※他サイトにも掲載しております。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-05-10 23:11:14
421486文字
会話率:40%
愛情を受ける事無く人形のような窮屈な生活を強いられるヴィルヘン侯爵家のアンシェラ。
弟の傀儡として育てられる中、侯爵、侯爵夫人の実子でない事を知り、逃げる事を決意。
傀儡から逃げ、自由に生きるのを夢見るアンシェラは侯爵一家外出した日の
夜に決行し、無事に屋敷から離れる事に成功した。
王都から離れる為に商業区から乗り合い馬車で向うは隣国エクラタンとの国境街。
同乗者は隣国エクラタンからの旅行者。
彼等との出会いがアンシェラの心を癒し導く。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-05-06 11:00:00
205226文字
会話率:44%
子爵令嬢ソフィアは、とある出来事と謎すぎる言い伝えによって、アレクトラ侯爵家の若き当主であるオーバルと結婚することになった。
だがオーバルはソフィアに侯爵夫人以上の役目を求めてない様子。ソフィアも、本来であれば自分よりももっと素晴らしい女
性と結婚するはずだったオーバルの人生やアレクトラ家の利益を損ねてしまったと罪悪感を抱き、彼を愛する気持ちを隠しながら、侯爵夫人の役割を果たすために奮闘していた。
そんなある日、義妹で友人のメーナに、催眠術の実験台になって欲しいと頼まれたソフィアは了承する。
催眠術は明らかに失敗だった。しかし失敗を伝え、メーナが落ち込む姿をみたくなかったソフィアは催眠術にかかったフリをする。
このまま催眠術が解ける時間までやり過ごそうとしたのだが、オーバルが突然帰ってきたことで、事態は一変する――
※1話を分割(2000字ぐらい)して公開しています。
※頭からっぽで折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-04-30 06:00:00
29970文字
会話率:27%
「君を愛することはない」と新婚初夜に言われたハンナ。
――そもそもこちらも愛していないので、何も問題はありません。
不機嫌ハラスメントをする旦那様と侯爵夫人のお話。
最終更新:2025-04-27 23:51:14
4848文字
会話率:35%
侯爵夫人のオリビアは、他人の心の声が聞こえるというスキルに目覚める。
そこで彼女は、夫であるレオンの心の声を聞いてみることにした。
どうせ罵倒の声が聞こえるだけなんだろうけど……。
オリビアはレオンに酷く嫌われている。
結婚してから一年
経つが、冷たい言葉や態度を浴びない日はなかった。
だから、心の中でも罵倒されているに違いないと思っていたのだが、
【今日もオリビアはかわいいな】
聞こえてきたのは、まったくの予想外。
罵倒とは正反対のものだった。
レオンは心の中ではずっと、オリビアに好意を向けていた。
でも彼は、本心を表に出せない事情を抱えていた。
そのことを知ったオリビアは、レオンとの距離を縮めようと決める。
※オリビアのスキル使用時の他人の心の声は【】で表しています。
※他の投稿サイト様にも掲載しています。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-04-05 18:02:37
38165文字
会話率:28%
フログラエル侯爵子息アインスと政略結婚をしたソフィアは、結婚前の顔合わせの時
「私には忘れられない女性がいる。」と言われてしまう。格上からの申し入れに断る事も出来ないソフィアは、自分を見てくれないアインスと結婚した。
一年近く屋敷にも帰らな
い夫に対し、侯爵夫人はソフィアにある提案をして・・
元婚約者を忘れられない夫と、愛されたいと願う妻の振り向かせ大作戦!折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-03-30 01:00:00
23628文字
会話率:33%
平凡な男爵令嬢メリザンドの結婚相手に決まったのは、美しき貴公子・バルテ侯爵リュシアン。
密かに憧れていた殿方と結婚できるなんて、夢みたい。良き妻になれるよう、精一杯努力しよう……。そんな決意を胸に、あれよあれよという間に侯爵夫人となったメリ
ザンドだったが、リュシアンからは放置され、初夜さえ訪れない。
そしてある晩、久しぶりに帰宅したリュシアンに告げられる。「お前と結婚したのは、国王の愛人にするためだ」と。しかもただの愛人ではなく、『公式寵姫』となることが既に決まっているのだと。
実は、メリザンドは三年も前に国王に見初められており、裏で準備が進んでいたのだ。
国王の愛人なんて、そんなのぜんぜん嬉しくない。メリザンドがなりたかったのは、あくまで『リュシアンの良き妻』だったのに。
怒りと悲しみでいっぱいになりながら国王の元へ向かうメリザンドだったが、国王から情熱的な愛の告白を受け、公式寵姫となることを決意する。冷たい夫より、自分を愛してくれる男の傍にいよう、と。
こうして、メリザンドの華やかな宮廷生活が始まったが……。
※いろいろな史実を元ネタにオリジナル要素を加えた作品です。ご承知おきのうえ、お読みください。
※他のサイトにも掲載しています。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-03-22 09:08:28
224364文字
会話率:35%
アン・サンドバーグ侯爵夫人とマイケル・サンドバーグ侯爵は、子どもの頃からの幼馴染みである。しかし、ふたりはずっと憎しみあっているライバルどうし。ふたりは、親どうしが決めた結婚を強いられ、やむなく結婚する。そして、結婚後もかわらず憎しみあって
いる。結婚の際、アンはマイケルから「おれは、家名を傷つけない程度に好きなことをする。だから、おまえも好きなことをすればいい」と宣言される。結婚後、マイケルは王都にて宰相として活躍し、アンは王都にいるマイケルに代わってサンドバーグ侯爵領を管理している。しかし、王都ではアンは悪女として名高く、社交界で非難と嘲笑の的にされている。そして、マイケルには「まことに愛する人」の存在が。ふたりは、それぞれの仕事や私生活が忙しく、ほとんど会うことのないすれ違いの生活を五年以上もの間続けている。運命に縛られ、抗えないふたり。マイケルはアンを憎み、そしてアンはマイケルを憎む。たまに会ったとしても、アンと目さえ合わせないマイケル。そのマイケルに離縁をして欲しい、と言えないアン。
そんなあるとき、アンは隣接するバークレー公爵領で行われている不正を正す為王都を訪れる。そして、あるパーティーでマイケルが彼の「ほんとうに愛する人」と密会しているのを見てしまう。
愛のない結婚。憎しみあう夫と妻。
しかし、アンの心の底に封印されている真実は……。そして、マイケルの心の奥底の真実は……。
※ハッピーエンド確約。ご都合主義のゆるゆる設定はご容赦願います。タイトル変更するかもしれません。ご容赦願います。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-03-15 20:03:04
108203文字
会話率:25%
セレブレイス侯爵夫人リリー・マリアージュは、社交界でも有名な『王国婚活アドバイザー(やりてばば)』だ。
十年前、年の差実に50歳の超高齢の夫に嫁がされたものの、不幸なことにその婚儀の最中に先立たれた彼女は、現在まだ28歳。だが再婚などは
考えることもなく、貴族の令息令嬢をくっつけるお茶会を開くことを生きがいにして暮らしている。その成婚率の高さと速さと満足度から、貴族たちもこぞって相手を見繕って欲しいとリリーを頼りにしてきている。
そんな中、リリーにはある悩みがあった。
「こんなに“超優良物件”なのに、なんで上手くいかないのかしら……?」
豊潤な領地を持ち、その類まれな魔術の力と美しさから国中の人間が知る魔術伯爵テオドール。
顔よし地位よし器量よしと、非の打ちどころもなく適齢期の彼は、積極的に縁談の相談に茶会へとやって来るも、ことごとくリリーの見繕った相手と縁談が進まない。
実はテオドールの意中の相手はリリーなのだが、一生独身のまま過ごすことに何の疑いも抱いていないリリーには分からないのであった。
恋と魔法が混じり合う、すれ違い溺愛ラブコメディ。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-03-15 15:17:40
9565文字
会話率:33%
結婚して十年、子供がいない侯爵夫人のクレアは子を成せない身体と噂をされていた。
そりゃできませんよ。
だって一度も閨事をした事がないのですから──
最終更新:2025-03-11 06:00:00
3571文字
会話率:38%
一夜の過ちだなんて思いたくない。私にとって彼とのあの夜は、人生で唯一の、最良の思い出なのだから。彼のおかげで、この子に会えた────
私、この子と生きていきますっ!!
シアーズ男爵家の末娘ティナレインは、男爵が隣国出身のメイドに手を
つけてできた娘だった。ティナレインは隣国の一部の者が持つ魔力(治癒術)を微力ながら持っており、そのため男爵夫人に一層疎まれ、男爵家後継ぎの兄と、世渡り上手で気の強い姉の下で、影薄く過ごしていた。
幼いティナレインは、優しい侯爵家の子息セシルと親しくなっていくが、息子がティナレインに入れ込みすぎていることを嫌う侯爵夫人は、シアーズ男爵夫人に苦言を呈す。侯爵夫人の機嫌を損ねることが怖い義母から強く叱られ、ティナレインはセシルとの接触を禁止されてしまう。
時を経て、貴族学園で再会する二人。忘れられなかったティナへの想いが燃え上がるセシルは猛アタックするが、ティナは自分の想いを封じ込めるように、セシルを避ける。
やがてティナレインは、とある商会の成金経営者と婚約させられることとなり、学園を中退。想い合いながらも会うことすら叶わなくなった二人だが、ある夜偶然の再会を果たす。
それから数ヶ月。結婚を目前に控えたティナレインは、隣国へと逃げる決意をした。自分のお腹に宿っていることに気付いた、大切な我が子を守るために。
けれど、名を偽り可愛い我が子の子育てをしながら懸命に生きていたティナレインと、彼女を諦めきれないセシルは、ある日運命的な再会を果たし────
生まれ育った屋敷で冷遇され続けた挙げ句、最低な成金ジジイと結婚させられそうになったヒロインが、我が子を守るために全てを捨てて新しい人生を切り拓いていこうと奮闘する物語です。
※いつもの完全オリジナルファンタジー世界の物語です。
※この作品はカクヨム、アルファポリスにも投稿予定です。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-03-01 18:38:50
176555文字
会話率:46%
アルムグレーン侯爵夫人は馬車に揺られながら腕を拱いた。
可愛い孫からの手紙に「好きな子がいるけど卒業まで様子見かな」と書いてあって「我が孫ながら……」と溜息を吐いた日を思い出す。
あの子が手を出すのを躊躇うくらいだ。相手方に何かしら問題があ
って、その問題の解決が卒業後になるだろうと見込んでいるらしい。
何を悠長なことを。
祖母に“知られても構わない”相手ができたというのに“見てるだけ”のつもりだとは。暢気なところは祖父に似たに違いない。
孫の尻を叩けるのは自分だけだ。
意を決したアルムグレーン侯爵夫人は結婚後数十年ぶりに初めて祖国に戻る決断を下す――。
※孫メインの話。おばあちゃんはそんなに出て来ません。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-02-24 21:30:53
24185文字
会話率:55%
エレオノーラはコルトー子爵家の四女。子爵家は裕福な貴族ではあるが、十八歳のエレオノーラには婚約者がいない。
エレオノーラは自分がとりわけ美しいわけでも賢いわけでもないことを知っている。結婚できなければ、得意な刺繍をする仕事でもすればいい。
だが、両親も姉たちも結婚することが幸せだと思い、出会いを求めて夜会に参加するように促してくる。
そんなある日、エレオノーラを心配する心配した姉夫婦に連れられて夜会に参加した。姉夫婦が挨拶回りをする間、ついうっかり庭に出てしまう。庭には逢引きしている恋人たちがいて、気が付かれる前に引き返そうとしたが音を鳴らしてしまった。咎められて、硬直するエレオノーラ。どうしたらいいかわからないところを見知らぬ騎士が助けてくれた。
お互いに知らない方がいいと言われ、名前もはっきりした姿も分からない。わかっているのは、エレオノーラを抱き寄せた時に柑橘系の香りと、月明かりの下で見た黒い髪だけ。
甘い思い出を胸に仕舞っていたある日、義兄の母である侯爵夫人に招待された茶会に出席するとあの時助けてくれた騎士がいた。
彼はエレオノーラに結婚前提のお付き合いを申し込んできた。
◆現在非公開の「ごくごく普通の恋をしています」の改稿版です。
◆一日三回、6時、12時、18時に投稿します。全33話。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-02-19 06:00:00
121513文字
会話率:54%
魔力の強さが求められる世界では、魔力が強いと言われている金銀黒が好まれていた。特に貴族社会ではこれ以外の色を持つ者は侮蔑の対象だ。俺は侯爵家の当主であるが庶子であり、母に似て薄い茶色の髪と淡い緑の瞳を持っている。
侯爵家の当主になれたのは
こんな色を持つ俺が王族を超えるほどの魔力を持っているためだ。貴族たちは腹の中で俺を見下しながら、表向きは媚を売る。それほど王族の信頼が厚い侯爵家は魅力的なのだ。
適齢期の令嬢達が侯爵夫人になろうと近寄ってくるが、媚を売る女と結婚するつもりはない。貴族の当主にとって結婚は義務であるから、義母の選んだ相手と結婚すればいいと思っていた。
会ったこともない、血筋のいい女。
ただそれだけだったのに。
一目見て電撃に打たれたような衝撃が走った。
彼女は俺の女神だった。
女神に会ったその時から、俺の人生に色がつき始める。
※※かなりご都合主義です。心おおらかに楽しんでください。※※
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2019-04-13 20:03:14
34041文字
会話率:41%
初夜に夫であるレオナルドから冷たく突き放されたユーリア。
ユーリアはレオナルドを愛していたが、彼には最愛に人が他にいた。
過去三回の回帰を経て、既にユーリアの愛は冷めてしまった。
離婚しようにも、この国では女性から離婚を切り出すのは不可能。
「傍若無人に振る舞って、旦那様から離婚を切り出してもらいましょう!」
ユーリアの作戦が、いま始まる——!折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-01-26 12:15:29
9995文字
会話率:21%
色彩を忌避し、白を愛する白薔薇侯爵ヴィクターと結婚した自由奔放なエレノア。
エレノアは大理石の彫刻のように美しい彼と結婚すれば薔薇色の結婚生活が送れるだろうと考えていた。しかしその期待はあっさり裏切られる。
結婚して訪れた屋敷は壁、床、
天井全てが白! 挙げ句の果てには食事まで真っ白! 見るもの全てが白すぎてエレノアは思わず絶句。しかし、彼の色彩嫌いの裏に隠されたトラウマを知ったエレノアは、色彩の素晴らしさを思い出してもらうため奮闘するようになる。
果たしてエレノアは薔薇色の結婚生活を手にすることができるのか?折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-01-20 12:11:59
6208文字
会話率:43%
ロジャー王国の王家は代々金髪碧眼の者が多い。似た色合いというだけでもロジャー王国では優遇されることが多く、見た目重視の政策をとってきたロジャー王国は破滅の危機を迎えようとしていた。
破滅の危機を乗り越える手段はただ一つである。
長年敵
対してきた獣人帝国と同盟を結び、同名の証として王家の者を獣人帝国の皇帝に嫁がせるのだ。それ以外の方法はなかった。
「嫌ですわ!!」
ロジャー王国第三王女、セシリア・ロジャーは拒否の声をあげた。
長年敵対してきた相手の元に嫁ぐことに抵抗があり、なにより、セシリアは動物が大の苦手であった。そのような場所に嫁げるはずがない。
「セシリア。わかってくれ。お前以外に王女はいないのだ」
国王はため息を零した。
第一王女、第二王女ともに降嫁しており、すでに大公夫人や侯爵夫人になっている。妹の第四王女の婚約も幼少期から決まっており、いまさら、覆すわけにはいかなかった。
「でしたら、アレを使ってくださいませ!」
セシリアは声をあげた。
ーーこうして、獣人帝国の皇帝の元にヴァージニア・ロジャーは嫁ぐことになった。これは、祖国で虐げられてきたヴァージニアは獣人帝国で幸せになる物語。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-01-14 10:20:00
18185文字
会話率:33%
「私たちは最初からお飾りの妻でしょう?」
そんな言葉を伯爵夫人デイジーに平然と放ったのは、彼女の対面に座る侯爵夫人モニカだった。
貴族としての体面を保つための策略により<お飾りの妻>に据えられた二人の女性、モニカとデイジー。
同じ立場
でも、それぞれに考えや想いを持っていて、同じ結末にはならない……そんなお話。
毎日朝四時更新、全3話の短いお話です。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-01-13 04:00:00
13313文字
会話率:26%
実家の伯爵家の借金のために、男爵令息と婚約していたソニアは、夜会で婚約破棄されてしまう。
借金は両親が爵位を返上してなんとか返すことができたが、一家揃って平民になってしまった。
しがらみがなくなったからと前向きに仕事を探しに商業ギルドに向か
ったソニアは、そこでこの国では珍しい言葉を話す青年と出会い、彼の通訳として雇われることに。
真面目に働いていたけれど、気が付けばずっと一緒にいる彼に恋に落ちていた。
逆境から、幸せになったソニアの恋物語。
※他サイトにも掲載しています。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-01-10 09:21:23
11069文字
会話率:39%