――始まりを告げるのはいつだって一陣の風だ。
世界中に死と破壊を撒き散らした〈災厄の禍年〉の終結から十八年後の現在。人類を脅かす異形の軍勢を打倒し世界を救った英雄たちも姿を消して久しく、いまだ多くの傷跡を残す大地の上で、人々はそれぞれ
の日常を懸命に営んでいた。
そんな断絶と混乱に満ちた世界にはいつしか、道なき道を切り拓いて進む者たちが現れた。ある者は正義の徒。ある者は無法の輩。主義信条さえ千差万別、己が力と意志を貫いて生きる彼らを、人々は旅行士と呼んだ。
レーゲン・アーヴェントもその一人だ。灰白色の髪に瑠璃色の瞳。得物はそれぞれ師と父仕込みの剣と拳銃。身に宿すエーテルの力は風と水。トレードマークに空色パーカーを着込んだ彼女は、冒険と再会を志して故郷を旅立った。
雨の名を持つ少女を待ち受ける数多の出会いと別れ。勝利と挫折。仲間たちと共に辿る旅路の果て、世界に挑んだ若き旅行士が見るものはなにか。遥か空の彼方から〈天輪〉が見下ろすエーテルに満たされた世界に、新たな戦いの予感が迫る。
その発端となるのは森で迷った一人の少女。迷子探しから始まった騒動は、とある平穏な村を巻き込んだ激戦へと発展する。剣と魔法。歌と銃声。稲妻と閃光。襲い掛かる脅威にレーゲンたちが立ち向かう。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-07-24 01:43:33
556292文字
会話率:30%
東の風は、よからぬものを運んでくる。
そのことを、身をもって知った少年ヨトは、『生きたい』という望みを持って冒険者になろうとする。
冒険者ギルドで出会ったのは、三人の少年少女。彼らの抱く冒険者への夢は、ヨトにとっては眩しいものだった。
共に冒険するはずだった彼らの夢を、ヨトは追い始める。
頼りないヨトの足取りは、新たな仲間たちと一陣の風になり、東へ向かって突き進んでいく。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-07-02 10:19:19
80799文字
会話率:34%
(主人公、鈴木春香は、初詣のために神社にやってきた。彼女は少し不安そうな表情で手を合わせている。)
春香(つぶやく):神様、どうか私の運命を変えてください。もう少し幸せな人生を歩めるようにお願いします。
(神社の鐘が鳴り、春香は驚きます
。)
春香:えっ、こんな時間に鳴る鐘?何かしら…?
(鐘の音が響く中、突然一陣の風が吹き荒れ、春香は目を閉じて身を守るようにする。そして、風が収まると、目の前に神様の姿が現れます。)
神様:お前の願いを聞いた。運命を変えるチャンスを与えよう。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-07-01 09:52:56
6866文字
会話率:0%
これは風魔法を使い、勘違いから人々を救っていく男の物語である。
異世界に召喚された俺は、魔法使いの師匠のもとで、魔法を習い、魔法を使って異世界を渡り歩く!なんてことはなかった。
召喚される前に日本で社畜だった俺は、異世界でも仕事をして、
社畜となってることに気が付いた。
そんな状況が嫌で、思い切って今やっている仕事を辞め、ダラダラと公園のベンチで寝て過ごす日々を過ごす。
今日も公園のベンチで街の安全を警備しながら、ちょっとエッチな悪戯をしながら過ごす毎日である。
「風よ!」
一陣の風が、どこからともなくやってくる。その風は女性の後方から吹き始め、やがて下方から吹きあがる上昇気流となる。
「きゃあっ!」折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-03-26 13:00:00
75446文字
会話率:37%
この世界に突如として出現した正体不明の生命体レプリカント。
彼らの目的は不明、ただ人類を抹殺する人類の天敵として現れた。
その生命体に対抗すべく設立されたガーディアンフォースという組織。
彼らは人類の神秘であるエーテルを駆使してレプリカン
トを討伐する。
身体の中に秘められたる神秘的なエネルギーを武器に変え、彼らは戦う。
世界はかつて地底の世界と地上の世界に二分化されていた。
光に満ち溢れる地上の世界と闇に沈み光を求めた地底の世界。
地底の世界の人間たちは光が無い分、自分たちの神秘のエネルギーを発展させた。
その力をエーテルという。
光の加護を受けた地上の人間たちとエーテルの加護を受けた地底の人間たち。
彼らはそれぞれの世界でたくましく生きていた。
地底の人間たちに光は無かったが彼らはエーテルを活用して光を生み出した。
地上の人間たちが持たないエーテル錬成技術をその身に宿していたからだ。
彼らは驕っていた。
自分たちは神に選ばれた一族と信じ、一族をアトラスの民と命名した。
そして地底の世界に伝承と同じアトランティスという名をつける。
それが150年前の話。
そして地底の世界が滅んだ現在、とある少年と少女が出会う。
彼女は兵器として、死神と呼ばれ大鎌を振るい戦場を駆ける。
彼はそんな少女と戦場で出会い、大きな運命の波に飲み込まれていく。
2人の出会いはやがて地底と地上の世界を揺るがすほどの大きな波紋となる。
仲里桧璃という少女はガーディアンフォース最高戦力のラウンダー。
エーテルを錬成して戦う、対レプリカント組織最強の女と謳われる彼女。
華奢で綺麗なその見た目とは違い、残酷なまでのその強さ。
その力は彼女に死神という名をもたらした。
彼女は今日も大鎌を携え死神として、兵器として……。
一陣の風となり、戦場を駆け抜ける。
そんな彼女は戦場で運命的な出会いを果たすことになる。
レプリカントを前にしても動じぬその彼、名を草壁諒という。
不思議な目の彼を見て彼女は思う。
何処かで彼と会っただろうか。
それが運命だと気づかず彼女は立ち去る。
しかし、運命は彼と彼女を再び導くのであった……。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-09-02 13:39:58
378132文字
会話率:57%
愛しくも、古めかしい郷愁。
その中に生き、その中に死ねるなら。
もしかすると、幸せなことかもしれない。
だが、僕らはそれを選ばない。
最終更新:2022-01-29 00:00:00
267文字
会話率:0%
陸上選手の女の子と、その子を見ることしかできない奥手な男の子の何でもない日常
最終更新:2021-12-06 09:26:54
985文字
会話率:22%
勇者様が魔王討伐をしたと沸き立つ王国の戦勝祝いの席で、私はなぜか王太子に婚約破棄を宣言されていた。魔王との戦いの間、後方支援のためにほとんどを戦場で過ごしていた公爵令嬢の私は、王太子の隣にいる聖女とはほとんど面識がないのに、なぜか聖女を貶
めたことを理由に。
その時、会場を一陣の風が吹く。そこに現れたのは、私と一緒に戦場で戦った勇者様だった。
もう、こんな王国知りません。私は勇者様と建国することにします!折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-08-15 14:28:58
3028文字
会話率:33%
辺り一面を覆いつくす野花の中に浮かぶ、揺れ動く影・・・。
そしてその影の前に、男が一人立っていた。
男が影へ手を伸ばすと、影はその腕に絡まった。
『頼んだ』―。
男には、影がそう言っているように感じた。
すると一陣の風が吹き
、影は花の香りと共に塵となって消えた。
男が呆然とその様を見ていると、
「おぎゃあ!おぎゃあ!」
その跡から、赤子の声が聞こえてきた。
男は黙ってその赤子を拾い上げると、その場を後にした。
そして赤子は、いつしか少女となっていた。
これは、一人の少女の運命を辿る冒険譚――――折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-12-27 22:00:00
44079文字
会話率:26%
歌舞伎者(ダリル)。
そいつはどうしようもない半端者で、見かけばっかり派手に取り繕ったやくざ者だ。
けれど、鬱屈した世の中ってのには一陣の風ってもんが必要でさ。
それが人やら魔族(アスラ)やらがわんさと詰め込められた地底都市なら尚の
こと。
大都市ウヴォには無数の人間がいる。
その中に、地の底でどうにかこうにか息をしようって連中がいるのも不思議じゃない。
なのに奴らと来たら、新鮮な空気よりも吸いたがるのは奇妙な煙ばっかりさ。
これは地の底で愛煙のならず者たちが歌った、ひとつなぎの譚詩曲だ。
この作品は「カクヨム様」「マグネット・マクロリンク様」にも掲載しています。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-09-20 14:16:08
148368文字
会話率:16%
【お断り】これは歌集です。詩ではありません。ジャンルに無かったので詩の分類に当てたのです。
冒頭の総歌(この歌集を総合的に、代表して表すという意味で私が命名した)に謳ったように、人は風であるべきでないかと、そう思いつつ、また念じつつ、この
歌集の題名としてすえました。ある聖人の言葉に「よどんだ空気を一掃するかのように、野に谷に、一陣の風が吹き抜けて行く」というものがあります。私の好きな文句で、従ってこのような趣旨のもとに総歌を一首ひねった次第です。しかし不徳の身のいたりで清新な風であるべきものを、どうかするとおおむね鬱屈し、よどんだ空気になってしまいがちです。それでもいつかは爽やかな風となって、人に清新な思いを持っていただきたく、またそう生きたいものと念じながら、以下に種々の和歌を綴ってまいります。この同じサイトに「人生詩集」と題して、こちらは詩の数々を人生の年代順に記しておりますので、こちらの方もどうぞお目通しのほどをよろしくお願い申し上げます。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-04-19 21:28:33
9419文字
会話率:2%
学園での生活に苦悩する少女。深く悩む彼女の前に、白き花弁の桜吹雪と共に、狐面の怪しき男が現れた。
彼は自らを妖と名乗った。少女はそれを信じなかったが、彼の言葉には得も言えぬ深みがあり、少女は心引かれていく。
男は彼女に「何も出来ない」
と言った。けれど彼の言葉は少女の心を揺さぶり。
彼女はやがて童の皮を脱ぎ始めた。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-03-02 19:41:21
25162文字
会話率:41%
そのとき、吹いた、一陣の風に
最終更新:2018-10-12 08:07:42
245文字
会話率:0%
ある夏、僕が出会ったのは、白い彼女と色のない絵描き。毎週通っていくつもの色を語る僕の話は、彼らをどう変えていくのか。変えていかないのか。夢なのか、真なのか。誰が泣いて、誰が笑うのか。暑さの中を、一陣の風が通り抜けた。
最終更新:2018-08-25 15:32:51
6368文字
会話率:21%
1月7日、ボクシングの聖地ラスベガス。世界的プロモーター、ロバート・ホフマンがミドル級チャンピオン、フリオ・ハグラーのタイトルマッチ発表。世界中を興奮の坩堝に叩き込む。
それから一ヵ月後の日本、春休みを目前とした2月28日の夕方、釘宮桃は母
からのメールを受け取る。「秋元真央という子を滞在させて欲しい」その内容に妹の奈緒も了承し、春休みを待つことになった。春休みに突入した3月8日、最寄の駅で真央を待つ間、桃はひったくりの現場を目撃し追跡する。このままでは取り逃してしまうかもしれない、すると桃の横を駆け抜ける一陣の風が。
ボクシング世界タイトルマッチとクロスするボーイ・ミーツ・ガール。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2018-08-05 08:27:32
855482文字
会話率:49%
あたしは、コールドセヴンティーン……【“17”と呼ばれし魔女】
闇に閃く一陣の風は
閉ざされた刻が、熔けゆく兆し
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試験投稿の“17と呼ばれる女” を改稿した物です。
手軽に読めます。(特に序盤は短めにしてあります)
一風変わった物が好きな人にオススメです。
マグネット様でも公開開始しました。
https://www.magnet-novels.com/users/2812
https://www.magnet-novels.com/novels/52442
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2017-11-11 20:30:58
27372文字
会話率:29%
風神様に厭われた地に、一陣の風が吹いた。迫害された真っ白な天狗の到来を予感した美森は……。拙作、『彼女の心を得たのは森の外に去りしモノ』(http://ncode.syosetu.com/n9386eb/)の続編に当たります。以前Web拍手
に掲載していたものを、少しばかり手直ししたものです。手直しは表現の問題で、大筋は変わりません。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2017-08-07 21:00:00
4979文字
会話率:22%
7月2日 人は選択するものと選択しないものに分かれた
結果 一陣の風が吹いた
最終更新:2017-07-03 18:58:34
268文字
会話率:0%
<創作メモ>
● 風―――夏にあって、一陣の風に秋を感じた。
● 水たまり―――カッパ、魔者、不思議、吸い込まれる感じ、太古、中世人の意識。
● 一点透視法の世界―――ポプラ並木の風景、ベランダからの風景、
● ニセアカシヤのト
ンネル―――木々に包まれる感じ(頭上に木の意識)
● 広場の紅葉した草―――あの朱色、太古の太陽の色。
● 朝のスズメ―――昼間とは違う懸命に生きる姿、虫を追っている、住み分けている。
● 猫をからかうオナガ―――笑い声のような叫びで、猫を木の上からからかっていた。
● エスニック―――CDの原始の人の感情の記憶、
● 目、耳、皮膚、あらゆる感覚を小説のためにではなく、一日へ、印象へかたむけ、異化体験をさぐること、惑星ソラリスのように。 折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2017-03-18 03:35:16
17587文字
会話率:6%
いつの間にか立っていた
森の奥の小さな畔
そこに一陣の風が吹き
にっこり笑みを浮かべてる
「さあさあ今日も始めましょう!
世界を救うこの儀式!
貴方が声を出すだけで、
みんな平和に暮らせるの!」
私はノートをぺらぺらめくり
ため息一つ、
ほおを赤らめ
世界の為だと言うけれど、
黒の歴史の音読か……
とほほ……。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2016-11-08 01:27:18
39443文字
会話率:23%