かつて帝国を襲った怪物の大量発生から、一年。
世界を救った超常の力を持つ英雄だちは、それぞれに新しい生活を送っていた。
ある日、そんな英雄のうちの二人が、廃屋の下で再会する。
男は、世界を救った英雄の一人の自分が冷遇されているのはおかしいと
吠えた。そして女に、共に世界に叛逆しないかと持ちかける。しかし女はそれを拒絶した。
何故なら彼女は、男がそう考えていると予想して、止めるためにこの廃屋にやってきたのだから。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2019-06-22 19:06:52
15361文字
会話率:33%
それは退屈を嫌う悪魔に魂を売り渡せし女を表す忌号。彼女たちは代償を支払うことで超常の力を振るい人々を恐怖させる存在である。只人では太刀打ち出来ない彼女たちを、人々は畏怖と侮蔑に僅かな憐憫を込めて魔女と呼んだ……。
新市街の酒場の語り部
シュラはひどく退屈な日々を送っていた。どこかの誰かの作り話を大仰に語って聞かせ、日銭を稼ぐ毎日。
「何もかも焼き尽くしてしまえたらいいのに」
心の乾きを癒すすべもない。その日も安酒片手にいつものように家路につく……、そのはずだった。いつもは素通りする裏路地、そこは旧市街への入り口だ。幼い頃から入ってはいけないと厳しく言い聞かされてきた暗がりは、抗い難い色香を放ってシュラを誘った。血と背徳の坩堝、屍肉を啄むカラス共の楽園。脳を溶かす薄桃色の霧を超えた先、朽ち果て忘れ去られた廃教会で7人の少女の亡骸と死者蘇生の外法を書き記した書物を見つける。
「ここに契約は成った」
悪魔の指先が運命の歯車を廻す。誰も彼もが無関係ではいられない。
さあ、声高に語らせてもらおうか、乾坤一擲の大喜劇を。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2019-05-23 16:13:20
87557文字
会話率:27%
ザ・セブンルール――。
それは、異世界に転生した地球人に課せられる唯一のルール。しかし、その規則はあまりにも自由すぎた。異世界にある『惑星ヴァルス』に転生者として送り込まれるのは、原則的に日本人の少年少女のみ。彼らは謎の女神たちか
ら超常の力を宿した転生武具を授かり、自由気ままに冒険する。
だが、圧倒的な武器を手にした子どもたちは、強大な力に溺れ、他者を傷つけ、醜い心を無限に増長させていく――。
魔法の源である精神共鳴元素『シメレント』が大気に満ちる惑星ヴァルスは、剣と魔法と、神と魔獣が存在する幻想世界。そして転生者たちは、惑星ヴァルスの神々に気づかれないように密かに増え続け、その数はすでに数万人を突破していた。
『これはもはや侵略だ』
永き眠りから目覚めた絶対神は、異世界からの転生者たちに気づいたとたん、彼らを侵略者と断定した。そして、女神・悪魔・界竜・人間の中から選抜したメンバーで新たなる武装組織を編成し、転生者殲滅計画を発動させる。
アスコーナ村に住む少年ネインは、転生者たちの邪悪なたくらみによって愛する家族を奪われた。そして数奇なる運命に導かれ、絶対神の魂をその身に宿したネインは、転生者どもへの復讐を心に誓う。
『異世界種は、1人残らず殲滅してやる――』
ネインは7年という長い時をかけて己の牙を磨き続け、ついに伝説の特殊魔法核『ガッデムファイア』を手に入れた。そして最強無敵の絶対スキルと、必殺の固有魔法を武器にして、長い復讐の旅を歩み始める――。
(第1部 旅立ちの前夜――魔姫覚醒篇 全108話 60万字予定 → 全125話+設定集 95万字)
※ この作品はカクヨムにも掲載しております折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2019-04-26 07:00:00
908989文字
会話率:60%
21XX年
人類は突如として侵略を受けた。
敵は時と場所を選ばず、地球上の至る所に何の脈絡もなく出現する神出鬼没の化物である。
それも神話や伝説の中で語り継がれてきた神や魔、悪魔の姿を模した化物共だ。
重火器や化学兵器は全く通じず
、有効な対応策を見出せないまま人々はただ蹂躙され続けた。
このまま人類の歴史に幕が下りるかと思われかけたが、脅威に対抗するかの様に超常の力を操る能力者が誕生し始めたのである。
人々は力を合わせ能力を駆使し、凶悪な侵略者達と生き残りを懸けた壮絶な戦いを繰り広げていった。
それから十数年
日ノ本で1人の赤ん坊が生を受けた。
天より類まれなる肉体と能力を授かった、戦うために生まれてきたとしか形容できない男児がだ。
もしその子が己が天賦を受け入れ、戦いを是としたなら?
授かった力に胡坐をかかず、空恐ろしくなるほどの修行と研鑽の日々を送ったとしたら?
更には闘い好み、幾多の死闘繰り広げ無数の怪物の屍を乗り越え、圧倒的強者にまで成り上がったとしたら?
これは、そんなの青年と色々と吹っ切れ過ぎた仲間達とが織り成す、カオスでバイオレンスな日常を綴った物語である。
* この物語はフィクションであり、登場する全ては架空のもので、現実に存在するいかなるものとも関係がありません。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2019-04-25 19:00:00
151266文字
会話率:36%
その男、露出狂。
あまりの芸術的露出によって全裸を司る神に認められ、超常の力を得た彼。
更なる圧倒的な露出によって、男のリビドーは加速する。
最終更新:2019-03-14 07:44:55
1439文字
会話率:24%
『神』ーーー絶対的、超越的な存在。宗教信仰の対象。
「人間」ーーーなんの力も持たない存在。
「神殺し」ーーー人間でありながら超常の力を持つ存在。神を殺せる者。
神や英雄の力を持つ人間、神殺しは神の住む世界、神界にて神々と
戦い、人間界にて人間たちを見守っていた。
そんな神殺しを統べる王、王谷神斗は人間界で運命的な出会いをする。岡本優香、魔導王と呼ばれる神の力をその身に秘めた少女だ。二人はお互いが強大な力を持つ者同士だということを知らずして出会う。
その出会いこそ、神界と人間界を大きく動かすこととなる。
『神』は神界の覇権のために争い、「神殺し」は神界と人間界の調和を図る。
では「人間」は何もできないのか。力を持たないが故に弱者なのか。ただただ祈ることしかできないのか。
この物語は二人の神殺しの出会いから始まり、世代と世界を超えて紡がれていく物語。
理想郷ーアルカディアーへと続く始まりの物語。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2019-02-28 19:00:00
197353文字
会話率:59%
仮面博士と呼ばれる男がいた。
彼は自らの信念に基づき、超常の力を持って、世界に幸せを届ける。
彼の幸せは他者にとっての不幸とも知らずに。
そんな彼と創造物達の日常である。
最終更新:2019-01-29 00:20:42
48283文字
会話率:32%
突如として世界に公表された『魔法』という存在。星の中に眠りし、まだ人の知らぬ知識と理である星霊を用いる事で引き起こす超常の力。突然の異能の出現に当時の人々は困惑したが、それから15年の年月が経ち魔法は受け入れられ、学問の一つとして成立し多く
の魔法使いが育っていた。
世界に三つある魔法使いの教育機関の一つ、魔法技術世界中央教育学園──通称魔央学園。そこに足を踏み入れる一人の少年、御堂 熾隼。星触者と呼ばれる特別な才能を持った彼を周りが放っておく筈もなく、次々と問題が降りかかるのだった。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2019-01-02 12:20:59
83296文字
会話率:41%
世界一を目指す。
その夢の為に走り続けた男、天童 一輝(てんどう いつき)。
世界一までもう少しという所で、飛行機の墜落事故によって死んでしまう。
これで終わりかと思われた一輝の前に、神を名乗る存在が現れる。
神様は、自分の願いを聞いてもら
う代わりに、願いを叶える為の力を与えて一輝を別の世界でやり直す機会をくれるという。
世界一への夢を諦める事が出来ない一輝は、神様の話を受けて異世界へと向かう。
向かった先は、全身具足を着た武者が、刀と超能力を振るう戦国時代。
神様に助ける様に頼まれた尼子家は、窮地を通り越して滅亡寸前。
それでも助けようとすると、何故か求婚される。
食料を取りに行けば子供を拾い、一番の忠臣からは何故か命を狙われたりと、トラブル続き。
それでも神様からもらった超常の力、権能を使ってトラブルを解決していく。
今度こそ夢を叶える為、新たな世界で得た仲間たちと一緒に世界一を目指します。
主人公は基本的にチーレム系の作品です。
苦手な方はご注意下さい。
本作は現存する地名や某有名武将の名前が出てきますが、ご当地、ご本人とは一切関係ありません。
あくまでフィクションとしてお楽しみください。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2018-12-26 11:01:33
44720文字
会話率:30%
ナギサは白い部屋で目覚めた。白い体、不可思議の力に、包まれていた。真夏日、一冊の古ぼけた本を読んでいたはずだ。しかしいまや、吐息が見えるほど鋭い冷気が肺を貫く。時の止まったかのような部屋、彼は、外に出なければならなかった。
魔法の異世界。日
常に、余興に、仕事に……超常の力が姿を見せる。
前世から切り離されたナギサは、服と身体だけ置いて消えた、「エリス」の残した雰囲気を追いかけると決めた。
魔法と悪魔、そして古ぼけた機械の世界に迷い込んだ、ひとりの青年の生活記。
【更新について】
週3回、 基本的に日・水・金曜日更新。17時ごろを目安に、どうぞよしなにお願いします。
【公開場所について】
「NOVEL DAYS」様、「小説家になろう」様で公開しています。
戦いや色恋がない話ではないですが……街の様子や世界のシステムに、ゲーム的表現はありませんし、「ひたすらに強く迷わない主人公」もありません。ご容赦ください。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2018-12-17 17:00:00
120264文字
会話率:46%
神が求める哲学の答えを出す為に、哲学者たちは与えられた超常の力を使い、最後に生き残り自分の考えが限りなく正しいことをQEDしようとする。
それは一体誰になるのだろうか。
最終更新:2018-11-03 00:31:16
1610文字
会話率:53%
とある世界での物語――
これは、よくある転生者が異世界で活躍する物語――
しかし、ただひとつ違うのは――
そこは、どこか見たことのあるような異世界。
中世の西欧風の石畳、石造りの街並みが広がりながら、近代文明へ片足をかけたのか町中では動く
無機物を見かける。遠くの街並みからは煙突が延びるのが見え、工業的黒煙が白い雲海へ墨汁をそそぐ様にして混ざってゆく。
それでありながら、町の外には多くは無い魔獣が生息し、深い森や原野が存在しつつ共存し合っている。
人類は未開の領域への野心を持ちながらも、どういう訳か言葉を交わせる筈の人間同士での争いは尽きず、その人類領域のパイを広げるより奪い合う事の方が多い。
そして、貧しかったとある公国は、些細なきっかけで飛躍的に国力を延ばし、弱小国として虐げられてきた積年の恨みを晴らすかの如く周辺国家を侵略し、帝国としての繁栄の道を切り開いた。
そこへ、国境を接した魔法大国として伝統と平和を守り続けた王国は危機を感じ、神に祈りを捧げて戦争を決意した。
神はこの祈りに応える形で、異世界の知識を有する一人の男を冒険者として超常の力を持たせて送り込む。世界の和を乱す悪の帝国を滅ぼせ、と。
異世界人は幼くして英知を披露、多くの人々の支持を集めて兄弟を退け家督を相続。貴族でありながら民主的で慈悲深い施策を行い、反発する政敵を滅ぼしながら王国内での発言力を日ごとに増していく。しかし、しがらみを疎ましく思ってか信頼できる親族に家督を譲り渡して隠遁生活を目指す。
個人では冒険者としても一流の実力を身に付け、数々の問題を解決しては人々に感謝され、もはや目的の隠遁生活はどこへやら。王国内では広く存在が知れ渡るようになった頃。ついに王の依頼で帝国との戦争への力添えをする事となった。
そして、あらゆる武術に加え、膨大な魔力と使える魔術の数、前世の記憶を屈指して軍事強国となった帝国へ挑み、勝利を重ねていく……
と、此処までは世にありふれた異世界超能力者の英雄譚。
ただ、この物語でただひとつ違うのは――
――これは、敗北者たちの命の軌跡で紡がれる物語――
――つまり、帝国の人々を中心とした物語だ、ということである。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2018-09-27 00:47:25
10224文字
会話率:38%
『透明人間』『テレパシー』『予知能力』
あらゆる「超常の力」は、実は現実世界の「個性」の延長に過ぎない。
『影が薄い』『空気を読む』『勘がいい』
こんな具合に。
これは、少しだけ行きすぎた個性が存在する世界に生きる、僕たちの物語
だ。
【シリーズ】
Case 1 真昼の幽霊ちゃん
サークルの新入生勧誘合戦で盛り上がる大学に、とある情報が駆け巡る。 「幽霊が出た」と。 自分の意見を持たない中立人間の黛ましろは、所属する将棋部の面々に流される形で「身体が消えてしまう個性」だという幽霊ちゃんのお悩み相談に乗り出す。 でも、幽霊ちゃんは色んな意味で厄介な人物だった。 そしてましろの前には、『ミカタ屋』と名乗って人助けする不思議な女性が現れる。
▼並行してエブリスタへの投稿を始めました。
▼作者の趣味で、たまに挿し絵が入ります。
▼慣れないスマホのキーボードで打っているので、誤字脱字が異様に多いと思います。 もし見つけたらご指摘いただけるとありがたいです。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2018-08-22 19:42:04
103530文字
会話率:30%
右手に次々に宿っていく謎の力。
なーんて、もらっても困るだけですよね、現実では。
現実に超常の力が宿った主人公の苦労をとくと見よ!
※勉強のストレスから衝動的に書いてるので、コンスタントな更新ができないという事は、ここに一応書かせてもら
います。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2018-06-28 23:00:00
7776文字
会話率:35%
超常の力を持つ異形の存在――異能者。彼らの中には、その能力を善に活かす者もいれば、悪事に利用する者もいる。
そうした異能犯罪を取り締まることを使命とする、特捜鋼鎧捜査官「メタルヒート」。彼はある任務の渦中、町を守る仮面の自警団「紅レヴァ
イザー」と遭遇した。
だが、ひょんなことから誤解が生まれ、2人の出会いは戦いに発展してしまう。果たして、その決着は――?
(本作はMrR先生とのコラボ作である「紅殻のレヴァイザー」と、peco先生の「【撲殺聖女】キュアーズ〜癒しの力で撲殺します〜」とのクロスオーバーとなっています)折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2018-04-29 08:00:00
9280文字
会話率:50%
【あらすじのあらすじ】
なんでも斬れる主人公(現実世界産)が、エルフの少女(異世界産)とイチャイチャしながら異世界を冒険するお話です。
【あらすじ】
現代日本に細々と受け継がれる古武術・『御鈴流刃術』。その継承者・葉桜(はざくら)刃太郎(
じんたろう)は、奥義伝授を終えた直後、不慮の出来事から異世界へと飛ばされてしまう。そこで出会ったのは、奇跡と呼ばれる超常の力を操るエルフの少女・アルキス。
異世界でジンと名乗ることになった刃太郎が、異世界について、そして刃術の真価について学びながら冒険者として成長していく物語。
【注意書き:汎用】
作者の頭はゆるふわ系なので、なんかおかしいところが散見される場合があります。修正可能な箇所については、気付いたら修正する予定です。
作者はルビ(ふりがな)を振ることに快感を覚える人間なので、ルビが多過ぎて読みづらい場合があります。修正の予定はありません。
【注意書き:キーワード】
ガールズラブは保険です。
【自分用メモ】
略称:『刃渡り』折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2018-04-28 01:00:00
263980文字
会話率:29%
――約100年前
アニマという生物が地球に現れたことで、人類の生活は様変わりした。
彼らは超法則と呼ばれる超常の力をもち、ものを生み出し、消滅させ、直すことすらできた。
時を同じくして人類は超常の力、超法則を得た。その結果、すべての人間は
超能力者となった。
便利屋NGBの刺激的な物語をつづる。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2018-03-02 09:43:17
10100文字
会話率:51%
少年・高崎 洋海(タカサキ ヨウミ)は死んだ。
死んだが、得体の知れない"意思"によって"超常の力"を与えられ、異世界へと転移する。
薔薇色の勝ち組異世界ライフを確信する彼が目にしたものは、およそ予想
とは似ても似つかない荒廃した大地。
ここを捩れ曲がった世界へと変えたのは、他ならぬ異世界転移者"たち"だった。
完結しました。
執筆経緯等も公開しました。
が、序盤の文章が気に入らないので近いうちに書き直します。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2018-02-28 01:04:11
56477文字
会話率:30%
異世界に対して憧れを抱く時間は終わった。
カニスの変により世界の人口の1割が神隠しにあい、突如姿を消した。そして、それから数年後に行方不明者がこの世界に再び現れた。彼らは行方不明だった間は異世界にいたという。それを証明するかのように彼ら帰還
者は超常の力を引っ下げており、圧倒的なスペックで地球に住む人類を驚愕させた。
-帰還者たちは人ではない-恐怖した地球の人類はそう断言した。
これは異世界から帰還してきた者とその家族の物語である。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2018-02-19 23:29:37
25849文字
会話率:39%
少年ルイは、トリスタン王国の王家で次男として生を受けた能無しだった。本来ならば、王族は強い魔力を持って生まれるはずだった。そして、そんな能無しの少年にとって重大な出来事が起こった。実の兄であるカイがルイを殺そうとしたのだ。その方法は王族の
生命の源として存在する『王印』の剥奪だった。しかし、ルイが首を締めあげられているところに、妹のセリカが偶然にもその部屋を見てしまった。セリカはルイを庇おうとするが、カイはそんなセリカをも手にかけようと近づいていく。自分には何もできないのか、手をこまねいているだけなのか、とルイが絶望している時だった。
――ここで終わりたくないのだろう。自分はどうでもいい、だから妹だけは助けたい? 結構だ。私と契約しろ。そうすれば、妹を助けることができる力をお前にくれてやる。ただし、代わりに私の願いをお前に叶えてもらう――。そんな声が頭に入ってきたのだ。ルイはその力を欲した。そして、その力の名は《消失のコード》。この世にに存在するあらゆる物を一瞬にして消し去る超常の力だった。その力を使ってルイはカイを殺してしまう。兄を殺した弟という汚名はトリスタン王国に留まることを許さないと、ルイは国を出る。彼は妹さえ守れればそれでいいと、その時は考えていた。自分の大切な物というものは生きていれば必ずできるということを知らなかったのだ――。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2018-02-18 18:11:59
3980文字
会話率:43%