ただし、実は全部気付かれてる。 ※短編『時々ボソッとロシア語でデレる隣のアーリャさん』の視点逆転バージョンです。前作を先に読んでから読むことをお勧めします。
最終更新:2020-05-15 20:33:07
10321文字
会話率:42%
ブラックIT企業に勤める職業PG(プログラマ)――いわゆるIT土方(どかた)なアタシ(オレ)は、国の出勤自粛要請にも従わずに、毎日元気に出勤中だ。一応、向かいのデスクと隣のデスクの境目をコンビニエンスのレジ等にあるようなビニールで仕切っては
いる。
そんなアタシ(オレ)が憂鬱かというとそうでもない。それは何故か。
マスク必須のこのご時世、口元が見えないのをいいことに、佐藤センパイ(パイセン)にバレないように口パクで告白しまくっているのだ。
――えっ、意味がよく分からない?
マスクで口元を隠している=つまり佐藤センパイ(パイセン)には分からないという事なのだよ。実際にこんなこと(大好き)を面と向かっていえないアタシ(オレ)は、このご時世に便乗してエア(口パク)告白をしまくっているが、実にストレス解消になる――。
※第一部と第二部主要登場人物の性別が入れ替わりますが話はほぼ同じです。第一部と第二部、どちらかだけお読みいただければ十分な仕上がりとなっておりますが、クレームは受け付けておりませんのでご注意ください。w
※第一部と第二部の最終話を大幅修正、エピローグを追加しました。6話×2部+1話の計13話構成になりました。一度読んでくださった方には申し訳ありません(><)
※大幅修正した回は(*)を目印につけています。
※【おまけ】は大幅修正前の第一部と第二部の最終話です。記録用です。読まなくてOKです。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-05-13 00:32:06
23867文字
会話率:33%
リィナは、平民の普通の女の子。ある日開店するお菓子屋さんに頼まれて、クッキーの試食販売のアルバイトをすることに。
両手いっぱいに荷物を持った背の高い騎士様の口元に試食のクッキーを持っていったところ、突然プロポーズされた。
え? 給餌は、獣人
には愛情表現になるの?! そんなつもり、全然なかったんですー!
※頭を空っぽにしてご覧ください。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-04-25 23:40:59
61578文字
会話率:52%
同じ部活のクラスメイトの女子。
長い髪は月明かりに照らされ、天の川銀河のように煌きらめき、斜はすから見た横顔は顎が三日月のように綺麗な湾曲を見せ、目は数多の星の光を収束させたように瞳が爛漫と輝いている。
細く整った眉は芽吹いた葉のように美し
く、唇は惑星の大気かと思わせるほど色素が薄いピンク色。
口元をやんわり上げると、陽のあたる場所のように、温かみのある笑顔を見せた。
何より、人を引きつける目の輝きは、僕の気持ちを彼女の魅力へワープさせるほどだ。
要するに僕は彼女のことが好きなんだ。
でもそんな彼女が2ヶ月後に交通事故に合い意識不明の重体におちいった――――。
>高校の天文部のお話です。
イデッチさん主宰の「学校になろうコン」参加作品です。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-03-21 19:05:49
2523文字
会話率:25%
場面緘黙の僕と夏の話
最終更新:2020-03-01 17:54:08
5409文字
会話率:30%
与えられた命の赴くまま。
最終更新:2020-02-29 07:57:42
333文字
会話率:0%
小さすぎる舞台。私には、きっと充分すぎる。
最終更新:2019-02-13 10:23:15
392文字
会話率:0%
今から私は婚約者とお忍びデートという名の尾行を開始する。変装は完璧だ。サングラスをし口元を隠している。
目標は2人。彼の騎士と私の侍女だ。
2人はカフェで話を楽しそうに話をしていると後ろの方から「2人は、どうかな」と声をかけられる。私の
婚約者だ。婚約者は、私のために、あんパンを買ってきてくれた。そして、この婚約者は国の第2王子カインである。ちなみに私の名前は侯爵家令嬢、そして第2王子の婚約者となる。私、セイラである。普通であれば私がパンを買いに行くのが普通なのだが、私たち婚約者は普通ではなかった。
彼と婚約者となったのはあの日のことだった――折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-02-15 01:00:00
4212文字
会話率:48%
アルフレッド・ウィスローズは、王都にて【狂剣】と呼び声高かった。
しかし、そんな彼には誰も知らない秘密がある。それとは、強面で無双するから勘違いされがちだが、本当はモフモフとか可愛いものが大好き、物凄くピュアな人物である、ということ!
「(なにあの子、可愛らしい! いけない、鼻血が……!)」
「狂剣さまが口元を隠して笑っている……」
「なにか、畏ろしいことがあるに違いない……!」
これは無自覚な【狂剣】と、勘違いしまくる周囲の物語である。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-02-09 18:57:45
8925文字
会話率:38%
13歳で崩王病(ほうおうびょう)という不治の病に罹った、パイロン伯爵家の長女、クラリア=ティエ=パイロン。
嫡子である弟が生まれてから、ぞんざいに扱われ、結婚要員として過ごす毎日であった彼女は、それでもいつか誰かに愛情をもらえると信じて日
々を過ごしていた。
しかし、崩王病に罹ってしまったことにより、美しかった身体は老木のように醜く痩せ細り、死を待つだけの運命になってしまう。そして伯爵家から用無しと判断された彼女は、王都の外の森に着の身着のままで放り出されてしまい――絶望と諦観を胸に抱きながらも、彼女はそれでも生きたいと願う。
そんな時――偶然、口元に落ちてきた一枚の葉を口にした瞬間、彼女の中に新しい選択肢が生まれることとなる。
森に廃棄された伯爵令嬢の新たな人生は、そんな深い地獄から産声を上げた。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-01-02 23:16:05
50578文字
会話率:12%
シュークリームってさ、優しい味がするんだ。愛されているような、羊水の中で抱かれているようなそんな優しい味が
そんな愛が欲しかったんだ。シュークリームみたいな愛が、欲しかったんだ。
彼女は口元を汚して、笑っていた。
■
シュークリームって聞いて何を思い浮かべましたか? 私がタイトル通りのもの作るわけないでしょう?(下衆顔)
私的にはこの短編のジャンルはエセエフです(似非SF略してエセエフ)。
※注!! この作品には以下の要素が含まれます。
・なんかいろいろ重いです。重いのが嫌な方には向かない作風です。ブラウザバックを推奨します。
・そうか、こんな簡単なことだったのか。シュークリームとは何なのか! 命とは何なのか! 男女とは何なのか! 宇宙とは何なのか!
・滅びる詐欺です。滅びてくれないと困る趣味の人に大変な不快感を与える可能性があります。ブラウザバックを推奨します。
・本作品はエセエフです。本格的なSFしか読みたくない人には大変向かない作風となっております。ブラウザバックを推奨します。
以上の注意事項をご了承いただける方のみ、お読みください。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2019-12-04 08:00:00
6861文字
会話率:25%
夜は暗く
朝は明るく
人の心は
腐ったような外装が
辺りの家々の壁を彩っている
「で、君が、新入警官佐々木 野五路君ですか」
隣で、制服を着た猫が、髭をだらりと伸ばし
若い男に聞いた
その男の目は、ビー玉を、裏側から懐中電灯で
光らすよう
に輝き
口元は、意味のない余裕が、緩み出ている
「はい、本日より入隊します
佐々木 野五路です よろしくお願いします」
町は、がやがやと忙しく
誰もが誰かをみてはいない
そんな中、厚手のコートを男が、ふらりと現れる
「おい夜見野」
猫はそう言った次の瞬間には
男は、若者の顔を壁に押しつけて
目を、のぞき込んだ
「君は、幸せかい」
若い男は、うなずこうにも
ぴくりとも動かない
「君は」
男の目がのぞみ込む
眼球の網膜同士がぶつかりそうになる
若者は、それでも、目の光を、失わなかった
鮮血が、一瞬 壁を舞う
夜見野は、きびすをかいしたように
後にする
「そんな顔をしていると、黄泉の明かりが、激しく写る」
汚い壁に、寄っかかるように
若い男は、両目から、血を流し突っ伏していた
「おい、よみの」
猫が、そう叫ぶが、そこに、よみのの姿はどこにも確認できず
雑多な人の足音が、わらわらと、辺りに響く
折りたたむ>>続きをよむキーワード:
最終更新:2019-10-01 22:00:59
3757文字
会話率:38%
『我がディオス国は他国を侵略しないことを誓う。そして、他国には侵略しないことを誓わせる』
これは現ディオス国王の言葉である。
圧倒的な軍事力を世界に知らしめた王の言葉は世界の人々の脅威となった。
その軍事力の根元がある特殊な魔力であるこ
とを知る者は、ディオス国内でも極僅かだった。
ディオス国内で隠される真実とその意味とはーー。
誰もが自分の、あるいは大切な者の幸せを守るためには、鬼にもなりうる。
そんな人間を笑っているなら、それは神ではなく悪魔ーーーー。
「私の願いはひとつだけ」
そのたった一つは尊く、重い。
そして神は言うのだ。
「そんな贅沢なこと、お前が願っていいとでも?」
口元に尊い笑みを浮かばせて。
今日もそこで夢は覚めた。
「神様にお願いしなよ。そしたらほら、死なないかもよ?」
笑う悪魔の瞳は青かった。
この小説は魔法学校に通う主人公含めた生徒の成長物語と、ディオス国に隠された秘密を暴きつつ、敵対する組織と闘い、人としての正しさを問われ、考える作品になる予定です。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2019-09-03 00:00:00
3082文字
会話率:21%
世界中で不思議な失踪事件が相次ぐ中――サトコとユリはアケミを心配していた。塞ぎ込んで会話に入らない。そして口元を隠して食事をする。サトコは、垣間見えたアケミの歯が以前とは違ってとても綺麗だったことに違和感を抱き、ユリの「宇宙人がアケミと入
れ替わった」説を信用する。しかし実は、アケミは歯が耐えがたいほど痛んだ日の夜、突然現れた不気味な紳士に「願いを一つだけ叶える」と言われて思わず「歯を治して」と言ってしまったのだ。そして、別の願い事をすれば良かったと後悔に苛まれていた。真相を聞いた二人は安心するが、紳士(実は宇宙人)は、そんな彼女たちを連れ去ろうとする。三人は力を合わせてその紳士を撃退し、そのことで危機感を持った紳士(宇宙人)は、「今のうちに地球を侵略するべき」と王に進言する。そうして本格的に地球侵略を始めた宇宙人だったが、彼らの星にない「虫歯菌」に大切な歯を冒されて撤退していくのだった折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2019-07-13 17:00:00
28225文字
会話率:50%
帝国最強の呼び声も高い将軍、ウィリス・ミラー。
しかし彼は友に裏切られ、上官に無視された挙げ句の果て、戦いに敗れてしまう。
それも、全軍の半数を失うという大失態だ。
だが彼は、恥を忍んで残兵を纏め、帝都へと帰還を果たした。
「よくも、生
きて帰ってこれたものだな、ミラー将軍」
そこで待っていたのは、皇帝の冷たい言葉……。
しかし言葉とは裏腹に、口元を隠した皇帝は薄笑みを浮かべている。
それもそのはずだった――全ては彼の仕組んだ罠だったのだから。
釈然としない敗北に口を噤むウィリス・ミラーだったが、全てを受け入れ投獄される。
もともと、兵を大勢死なせた身。死ぬ覚悟ならばあった。
けれど彼には、ただ一つだけ心残りがある。
「ミシェル……」
ウィリス・ミラーには、絶世の美女と云われる婚約者がいた。
婚約者は皇妹――ミシェル・ララフィ・サーリスヴォルトだ。
獄中で頭を抱え、彼女を想うウィリス・ミラー。
「来年には結婚する予定だったのに……!」
だがしかし――彼の前に現れたミシェルは憎き上官に肩を抱かれ、キスまでしてしまう始末。
それも濃厚なヤツだ。口を放したら糸を引くヤツだ!
ウィリスは泣いた。泣いて泣いて泣いて、死にたくなった。絶望の淵に落とされたのである。
「もういい……早く殺してくれ」
結果、死を願うようになった彼に処された刑は、『全財産没収の上、国外追放』だった。
ウィリス・ミラーは、更に深く絶望する。
「死ぬ事も……許されないのか? 処刑すら……してもらえないのか? 俺……首か硬いから刃が勿体ないのか?」
地位も財産も恋人も全て失った最強の将軍は、こうして歩き出す。
その先にあるのは復讐か――それとも死に場所か?
これは全てを失った『最強だけど、ちょっぴり残念な将軍(27)』が、再び全てを取り戻すまでの物語である。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2019-06-26 22:06:04
437422文字
会話率:29%
ガムのように床や壁にへばりついているスライムの死骸。繫殖能力だけは高いゴブリンは蛆が集る死体の山となって積み重ねられ、モンスターを生み出すダンジョンコアはコボルトたちにマーキングされ糞尿だらけになっている。
始まりの街と謳われ新米の冒険者た
ちが数多く集まっていたアルタロスに存在するダンジョンは、今や見る影もない廃墟となっていた。新米であるが故にマナーもへったくれもない多数の冒険者によってみるみるうちに汚され、今では3K(キツい汚い稼げない)認定をされて誰も寄り付かなくなってしまった。
冒険者は他の初心者向けダンジョンのある街へイナゴのように移動し、かつて活気溢れていたアルタロスには不法投棄されたゴミが集まるダンジョンしか残らなかった。そんな終わった街と言われ数年が経過した冒険者ギルドに、マスクで口元を隠した怪しげな男が訪れる――
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2019-06-24 00:00:48
8427文字
会話率:48%
霧の漂う街、オールドハイト。
危険な街だ。トラブルだってザラさ。
しかし、ここには『鉄腕(アイアンナックル)』がいる。
どんなトラブルだろうと、相手を殴って終わらせる。
命も事件も、解決って意味じゃ簡単な事さ。
アメリカ合衆国のとある悪徳
都市オールドハイトには、大小様々なトラブルが横行する。
硝煙の香りに血煙が混じる。男も、女も誰しもが『タフでなければ生き残れない』。
そんな都市で名前を売る、トラブルバスターにして、名だたるアウトロー達の先を行く『オールドハイトのスーパースター』。それが『鉄腕(アイアンナックル)』ことアンナ・マイヤーだ。
鋼鉄製の右腕に、口元には高級葉巻。左手には相棒の男装少女・クリスを伴い、ハーレーを乗り回す!
そんな彼女に立ちはだかるトラブルは、一筋縄では行きはしない。
ナチの残党、超人、巨大戦車、大統領、はたまた神に宇宙人!?
はたして今日も彼女は生き残れるのか?
『別に気にしちゃいないさ、女だからな。ファックされたら、ファックしかえしてやるまでさ』
ダーティ・ヒロインによる、ハードボイルド・アクション・ノワール。
挿絵・キャラデザイン・ぬくろっふ(敬称略)折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2019-04-30 18:12:10
224847文字
会話率:48%
中世フランス、大層裕福な家に1人の少女がいた。
名前はリリィ。
肌は白く、金色の髪が真っ直ぐ伸びて、大きな眼は深い青色をしており、実に見事な容貌だった。
そんな彼女を、周囲の子供は良く思わなかった。
多くの子供が彼女を妬み、いじめた。
いじめが次第に過激化していったある日、事件が起きる。
あるグループが彼女を囲み、薬液をふりかけ、顔面を殴った。
彼女の顔は左半分がただれ口元が大きく左に曲がった。
彼女は嘆いた。どんないじめにも静かに耐えてきた彼女は、自分の醜さに嘆いた。
彼女はその夜、風呂場で手首を切った。
娘の死に絶望した一家は間もなく、1台の車に乗りリリィの後を追った。
時は流れ、現代フランス。
彼女とその一家は、リリィを死に追いやった人間の“末裔”を襲う。
今日は霊媒師を招いた。
そんな末裔たちの証言を、みなで聞こう。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2019-04-05 09:19:27
286文字
会話率:0%
「世の中には誰にも等しく、信じられないような唯たった一度の奇跡が起きる」
階段を二歩三歩と下ると三歩四歩と駆け上ってくる少女ヨンス・リョ国の姫君と後に知る。
彼女の見詰めるまなこが可愛い――微笑みは最強の武器。
宮殿から臨む山肌から吹き下
ろす風がそう電気を起こした。ヨンスの初恋となった。
たった一度の擦れ違いで!? そうです! 初恋は電気。いくら毎日会っていても電気の起きない人はいくらでもいるのだから。実は電気のある人は十人に一人なのだ、そんなにあんの!? だ!
唯ただ本人たちが気付いてないか、タイミングか、で電気が往き交わないだけなのです。
――人間の動作はすべて電気で動いている平均してイチ細胞に刺激を与えるために70mVの活動電位は必須……以下になるとお亡くなりになる。――
併、今度はコウがクラッとし、そのクラッとではなく胸の痛み、そのままに倒れる。
「如何ですか?」そこにはぼうとした顔が上から覘のぞいて来る。ヨンスの部屋であった。
覗いたヨンスは口元に水を湿らし傍らの母が「服装から見るとどこぞの貴族とは判るがお主は左胸のほくろ、亡くなられた王様と瓜二つな位置と赤紫」
……折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2019-04-01 21:18:51
13490文字
会話率:32%
※本編には若干の残酷・過激な描写が一部含まれています。
※誤字脱字等あるかもしれませんが予め御了承下さい。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
笑みをたたえる口元が。
その冷たさが。
その陰の深さが。
強く痛く激しく蝕んでゆく
。
世界の終わりにあなたというなにかをみつけた。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
世界が滅びる瞬間に偶然出会ったすべての黒幕にして悪役である男に恋をしてしまった。
一度はそのまま命を落としたものの、事件の約6年前に目を覚ました彼女が、また世界が滅びるまで歩む話。
・異世界タイムリープものです。
・10代後半×年齢不詳です。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2019-03-24 16:19:45
33358文字
会話率:27%
「……!!!い……、……めん……い……」
……すげぇ泣いてる、その子よりもでかい身体を抱きしめて。
腕の中にいるやつは、腕は脱力していて血を流していた。でも、その口元は微かに笑っていた。
「私のせいで……??」
……あーあ。そんな小
さな子泣かしちゃダメだろ。
夢だってわかってる。わかってるのに、思わず手を伸ばした。放っておけなかった。何だか、他人事のように思えなかった。
抱きしめて泣く子の肩に触れた時、思った感情はただ一つ。
―――どうか泣かないで。俺が君を守るから。
何度も同じ夢を見る。目が覚めると忘れてしまう、なんてものではなく、目が覚めても覚えてる。でも、なんの夢なのか全くわからない。
そんな俺がある日目覚めた先は、魔法が存在する世界。そして、力がないことに涙を流す一人の少女。
「力を、貸して……ください。」
「俺がいる世界じゃ、俺、結構えらいんですよ?」
涙は女の武器、ってか?
それとも惚れた男の弱み、か?
「この腕、この命。あなたに捧げることを誓います。」
「私は……っ、」
俺、黒沼宇宙。一応、頭なんだけど、異世界で一人の女の子に仕えることにしました。
平和を望むあなたを、放っておけなかったんです。
泣くあなたの顔を、どうしても見たくなかったんです。
あなたが創る世界を、近くで見たいと思ったんです。
自分を、非力だなんて思って欲しくなかったんです。
平和を望む一国の長と、それに仕える異世界の頭が、魔法が存在する世界を平和にしたいと望む話。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2019-03-03 10:03:57
94647文字
会話率:60%