昭和七年に起きた血盟団事件について、実行者の一人、小沼正(おぬま・しょう)さんの視点で描く物語。90%実話。昭和初期の右翼や左翼といった政治運動の裏側を描く。
大まかに六章に分けて綴っていきます。第一章:天狗連 第二章:護国堂 第三章:国民
党 第四章:十月事件 第五章:一人一殺 第六章:決行 の予定です。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-12-18 20:00:00
136181文字
会話率:45%
烈子(れつこ)は知っている。
無人島であったはずの舞島(まいじま)に、最近一人の青年が住むようになったことを。
彼の下の名は是孝(これたか)。今のところ情報はそれだけ。
是孝の醸し出す雰囲気、トーテムポールみたいにひょろりと背が高く、もみ
あげから下を刈りこんだテクノカット、あごには無精ひげをはやしていたが、烈子には何もかもが好ましく見えた。烈子の恋だった。
しかし、とても自身の気持ちを伝えることはできず、ただ双眼鏡ごしに、遠巻きに観察するしか術がない。これでは立派なストーカー行為だ。
それとなく周囲から、是孝について聞き出しにかかる。
どうやら青年は、深い事情があって島守を志望したようだ。
島守とは島の美観の保護という名目で江戸時代のころより配属させていた管理人のことだ。舞島は昭和初期に島守制度をやめて久しかったが、尾道市役所の観光課がインターネットで島守を募ったところ、是孝が志願し、採用されたのだった。
こうして、わざわざ東京からやってきた彼は、究極の引きこもりライフを送ることになったという。
ある日、舞島に招待された烈子は、是孝たちの秘密を目撃してしまう。
その衝撃の姿を見て唖然とする烈子。百年の恋も急速に冷めていくのだった……。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-07-19 10:00:00
49118文字
会話率:31%
ここは帝国海軍が誇る重巡洋艦「古鷹」のとある一室。
そして現在、ここでは主計科の長たる主計長が人生最大級の危機を迎えようとしていた。
すわ、緊急事態か、敵襲か。いいや、違う。「古鷹」主計長にとって目下最大の敵とは即ち──来週の、献立。
時は
昭和初期。世界情勢が徐々に悪化していく中で、軍艦勤務の者も日に日に緊張感が高まっていた。
そんな海の男のご飯事情を支えているのが、軍艦の衣糧を担当する主計科所属の将兵たちだ。それはここ、重巡「古鷹」も例外ではない。
「主計看護が兵隊ならば、蝶々も蜻蛉も鳥の内」
などという嘲笑にもめげず、自分たちがいなければみんなの仕事が回らないという矜持を胸に、今日も主計科は独楽鼠のように駆け回る。
──これはそんな主計科の長として奮闘する主計少佐のお話。
※時と場合によっては飯テロに分類される話ですので注意してください
※主計科とは経理を担当している部署です
※この物語は実在する帝国海軍の重巡「古鷹」とも史実の人物とも一切関係の無い話です。
※作中に登場する旧海軍に関するうんちく話についても「ふーん」程度に聞き流してください。
※アルファポリスでライト文芸大賞に出したものの転載です。(https://www.alphapolis.co.jp/novel/386660553/133360260)
参考資料
『海の男の艦隊料理─「海軍主計兵調理術教科書」復刻─』
『写真で見る海軍糧食史』
『海軍カレー伝説』
『海軍と酒』
『日本海軍がよくわかる辞典』
『海軍よもやま物語』折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-06-12 12:55:45
182192文字
会話率:44%
キャバレーの歌手と薔薇の花の話です。
舞台は昭和初期のキャバレーのイメージ、近代小説の短編っぽい雰囲気かもしれません。
最終更新:2020-05-30 13:48:29
1904文字
会話率:26%
産婦人科廃病院の医療器具 明治・大正~昭和初期 ころ 小夜物語第91話
キーワード:
最終更新:2020-05-08 09:57:17
2144文字
会話率:9%
10代の男女が、昭和初期の空の下で今までに行なってきた「あそび」の数々を思い出す。
最終更新:2020-03-15 17:53:46
1377文字
会話率:48%
2つの戦争での勝利と、欧州全土を舞台とした有史以来初の大戦による特需の煽りを受けて、栄光の坂道を駆け上がっていた大日本帝国。だがそれも大戦の終結と共に、坂の頂へと至る。そして、大戦の終焉と帝都を襲った震災がきっかけとなり、日本は坂道を転が
り始める。
そんな俄かに翳りを見せる帝国の首都に、6人の者達が集う。
出自も、理由も、境遇も、立場もまるでバラバラな6人。だが彼らには、唯一にして強烈な共通点が存在した。
それは彼らが神に愛され、神に選ばれた者達である、と言うことだった。
果たしてそれが、彼らにとって幸福なことであるかどうかはさて置くとして。
そしてこの6人は、とある事件を契機に、帝都で邂逅を果たす。
以降、彼らは帝都を巡るさまざまな陰謀や事件へ関わっていくこととなる。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-03-12 02:00:27
531311文字
会話率:31%
冬のある日、散歩する老人がジャンケンで遊ぶ三人の子どもを見かけた。
その子どもたちのジャンケン遊びが盛り上がりに欠ける遊びではないかと考えた老人は、ルールの改訂を三人に提案する。こうして出来上がった新ルールを元に、熱いジャンケンが始まった。
----------------
本改訂版はエブリスタでsutasan名義で公開している作品を大幅に加筆・修正したものです。
なお、現在も伝わるジャンケン遊びのルーツを描いたノンフィクション風の書き方をしていますが、「全て想像の世界のお話」ですのでご了承ください。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-01-01 02:22:25
3805文字
会話率:29%
現代から関東大震災前の横浜にタイムスリップした、サッカー好きな大学生。彼は少々詳しい程度の日本史と英国史、そしてサッカー知識で歴史を変えて生き延びる。
右も左も分からぬ彼だが、地元横浜に縁がありサッカー史にも名を残す異国人を思い出す。そ
して巡り合った人々と共に、迫り来る大災害を乗り越える。
「関東大震災を回避、そしてワールドカップに早期参加だ!」
しかし時代は第一次世界大戦後の緊迫した情勢、サッカーをする暇もない。彼は国内外の事件にも関わりつつ、悲劇を回避すべく準備していく。
※旧タイトル「蹴球世界杯! ~大日本帝国蹴球が世界を変える!?~」(2019年3月21日まで)
※不定期更新(月一回程度目標)です。
※なるべく時代に即した描写を心がけています。主人公も現代で得た知識があるだけで非現実的な力は持っていません。
※本作品では分かりやすさを優先し、本来なら旧字体で記すべき名称も新字体としています。
※ご感想を気軽に書いていただければと、感想受付を『ログイン制限なし』にしました(2018年6月1日から)。ご指摘などを含め、お待ちしております。
ただし『小説家になろう』が定める『荒らし行為の基準』に該当するものは削除します。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2019-12-25 23:00:00
280480文字
会話率:24%
時は昭和初期。
明治から続いた価値観の終焉を迎えようとしていたその時代。
千佐子は華族の家に入った姉の咲子に反抗的な態度をとるまだ十六歳の少女だった。
最終更新:2019-11-09 18:13:02
6817文字
会話率:16%
上皇陛下の皇太子時代にあった史実。出来事。
最終更新:2019-09-06 18:25:08
1766文字
会話率:20%
終電が終わった後、直走る列車。日常の喧騒とは異質な雰囲気が漂う列車が向かう先は山間部の過疎の村にある病院。昭和初期に建設されたドイツと日本の合弁の病院。令和でも在俗するこの病院は燃えるようなブロンドの女性医院長の元でドイツ人と日本人スタッフ
で運営されている。そしてこの病院には不可思議な噂があった。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2019-08-29 23:28:18
6957文字
会話率:3%
若いころ、私は先生の本に触れて、あるときから、それが自分への手紙だと思うようになりました。
先生は昭和初期に、道徳の科学的研究、つまりモラルサイエンスの確立にむけて取り組んだ、日本における先駆者です。
しかし、戦争をへて社会が激変
したこともあり、先生の業績は忘れさられたように感じます。
歴史から消えた偉人の一人なのかもしれません。
この物語は、私が感じ取った先生の心を自分なりに再構成してまとめたもので、私の生き方の指針であると言ってもよいでしょう。
生き方は、それぞれの人が自ら選びとっていくものですが、この物語を読んだ人に新しい風が吹くことを願います。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2019-08-12 08:30:07
26305文字
会話率:5%
私は19歳の時に前世の夢を見ました。
最終更新:2019-07-28 16:00:00
1369文字
会話率:5%
雰囲気だけを書く実験の一つで、設定だけ昭和初期の無名小説から借りています。
最終更新:2019-04-15 13:54:42
3336文字
会話率:12%
技師の家の応接間。先客の男と二人で技師を待っている。二時間待っても来ないので、階下のサラウンドルームに移動したところ、技師がやってきた。彼が関わった映画を試写する。映像は昭和初期の設定であり、CG処理により時代の空気を出そうとしているが、追
いつかない部分がある。
カクヨム投稿済
https://kakuyomu.jp/works/1177354054888857621折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2019-03-19 01:16:28
930文字
会話率:0%
退魔師・時雨の屋敷に迷い込む人々と妖鬼と退魔。
夜行が歩いた新月の夜から妖しい影が 此の世を包む。
現世、人が住むしがらみの多い場所での物語。
常世、妖怪やあやかし、そういう人とは次元の違う者たちが棲む世界。其れは黄昏に、夜闇に、朝霧に、
紛れて偶に現世と交わる事がある。
それを知らない、若しくは知らぬ振りをする人間を餌にする者も多い世界で、人の預かり知らぬ所で、依頼されて、権力者の狗として、使命を持って、退魔を為す。
現代を生きる術師たちやあやかし達の世界を描いた物語です。
奇譚抄録の時代に尽いて、
時代は現世は平成。然しもう一つの生き方をした歴史の上にある平成時代なので、昭和初期や大正時代の雰囲気が強い。
時に懐古、時に現代的な時代と思って下されば幸いです。
(自サイト:きつねのはなよめに掲載)折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2018-09-24 23:24:16
3150文字
会話率:15%
目を覚ましたら、探偵でした――。助手の真君が言うには、階段から落ちて記憶喪失になったみたいです。あれ?でも狐塚探偵って、真君って、どこかで聞いたことがある気がする……って、児童小説『桜咲け!』の登場人物じゃないか!でも、小説の内容を覚えてい
るのは途中までだし、いきなり、事件を解決しろと言われても困ります!!転移なのか転生なのか分からないけど、天才探偵になってしまった全然天才じゃない主人公が事件を解決したりしなかったりするお話。※時代は大正から昭和初期ぐらいを想像してますが、緩い時代設定です※不定期更新です折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2018-08-14 21:12:58
10667文字
会話率:34%
1920年代から30年代初頭のアメリカでは禁酒法によって力を得たギャングたちが、都市の夜だけではなく昼間にまで勢力を伸ばしていた。
汚職と癒着によって警察機構も市民の頼りにならなくなったとき、人々は現実に叶えられなくなった正義をフィクション
の世界に求めた。
パルプ雑誌では、ザ・シャドウを始めとするブラックバッド、ファントム・デテクティブ、クリムゾンマスク、ザ・スパイダーなど、正体を隠しギャングに立ち向かう仮面のヒーローが活躍した。
ラジオドラマの主人公として人気を集めた。
1938年にスーパーマンがコミック誌に登場する前夜のことである。
その頃、日本では江戸川乱歩が「蜘蛛男」「一寸法師」「黒蜥蜴」などの通俗長編小説を書いて人気を博していた。
エロ・グロ・ナンセンスの時代、人々が猟奇をもてはやした時代である。
これは当時日本にパルプ雑誌があったなら書かれていたかもしれない物語である。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2018-08-12 11:00:00
31719文字
会話率:36%
昭和初期、嫁不足に悩む山村に見つかった古文書。読んだ若い男たちが直面した怪奇。
「所帯を持つのにこんなに度胸が要るのだろうか」、要るのです、恐らく。維持するのも大変ですから。
* 残酷と感じられる方、不適切と感じられる方あると思うので、R
15です。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2018-06-25 00:52:31
10667文字
会話率:58%