とある理由が原因で2年前に東京を離れて地方へと逃げ出した常盤 大河は、たった一人の親友の自死の報せを聞き久しぶりに東京へと戻って来ていた。
そこでかつての中学の同級生である、成美悠理と偶然の再会を果たす。
親友の死の報告の後、なぜ
か大河と別れたがらない悠理を疑問に思いながら、新宿中央公園をデートする事になる二人を、経験した事のない規模の地震が襲う。
同時になんの脈絡も無く、東京都庁の側に騎士甲冑姿の大剣を担いだ歪な巨人が現れ、都庁や高層ビル群をまるで積み木を崩すかの様に薙ぎ倒していく。
次いで地面から湧く様に出現した様々な姿の奇々怪々な異形の生物が、周囲の人間を無惨にも食い散らかしていく。
混乱しながらもなんとか新宿駅構内へと駆け込む二人のスマホに、突如鳴り響く奇妙なアラーム音。
『チュートリアルクエスト モンスターを10体討伐せよ』
『クエストレベル☆ 三日間生き残れ』
全てのアプリが消え去り、代わりに表示された見覚えのないアプリに表示される謎の文章。
右手の甲に現れた、剣の形をした刺青。
太陽を覆い隠す様に天に鎮座する、謎の黒い球体。
全てが全て理解の追いつかないまま、やがて異形の生物たちはタイミングを図っていたかのように駅構内へと侵入する。
東京はこの日を境に、絶望的な変容を遂げた。
それは魔が闊歩し、生者が追い詰められる世界。
出来の悪いロールプレイングゲームの様なシステム。
明らかに理不尽を押し付けてくる高難易度のイベント。
拡大し、縮小し、樹海化や砂漠化、果ては凍土や焦熱地獄へと成り代わる23区。
生き残った人々は最初に与えられた『剣』を戦う事で進化させ、マジックアイテムを駆使し、レベルを上げて肉体を強化し、生き残る事を強いられる。
誰一人として理解の及ばない土地と化した東京で、ただ一人。
大河だけが奇妙な既視感を抱いていた。
モンスターのその姿や習性。
特徴的で纏まりのない、出来の悪いゲームシステム。
イベントギミックや設定に垣間見える、懐かしさ。
それは、自殺した親友が長年妄想していた理想のゲーム。
『東京ナイトメア』の世界と全く一緒だった。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-11-20 01:18:56
452034文字
会話率:35%
レーテゼロス共和国連邦では全ての人民がデータベースによって管理される独裁体制が続いていた。
それらの独裁体制を築くのは、政府の最高機関である中央統合評議会。
そんな政府にたった一人で立ち向かう少年がいた。
ルカ・エリアス・ヴァルティエリは
高度な情報処理能力をもってして幾度も政府の主要データサーバーに攻撃を繰り返していた。
ある時、ルカはその主要サーバーがあるデータセンターの一つ、オルビスタワーのネットワークに侵入。機密情報の閲覧と取得を行うが、なぜか居場所が割れてしまい、ルカの自宅に政府直轄特殊部隊、イージスが押しかけてきてしまう。
イージスはルカに銃を向けるが、その時、ルカとイージスの間を割るようにして何者かが転がり込んできて――
暴力・残酷描写が含まれます。
投稿するにあたり、未熟者の身ですので、表現や一部内容が変更される場合があります。また、状況によっては非公開となる可能性もございます。ご了承お願いいたします。
【アルファポリス】【カクヨム】にも同作品を投稿しております。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-11-19 18:58:33
5402文字
会話率:34%
中央ヨーロッパのとある小国にある、世界一美しい図書館には風変わりなサービスがある。その名は”宅配司書”。一人の女性司書が、世界各国どこへでもかけつける。地球上のどこかで待つ、たった一人のための本のプレゼン――ブックトークを届けるために。
「英語圏の本ならなんでも」
「舞台化に適した原作本」
「寂しいとき、寄り添ってくれる一冊」
彼女はどんな依頼にも、選りすぐりの数冊を選び、物語のように一冊一冊を結び繋いで、あなたに紹介してくれる。
アウトサイダーと言われる人々が示す生き方。天才が持つ傷。孤独がくれるギフト。
社会の王道からあぶれてしまった人々へ紡ぐ、本の紹介。
書物たちの世界は奥深く、時に人生のひみつにたどり着いてしまうかもしれない――。
人生が息苦しく感じたことのあるあなたへ贈る、ビブリオ・トラベル・ロマン。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-11-18 18:32:13
106519文字
会話率:33%
目が覚めると、白い部屋にいた。
部屋の中央にはガチャガチャが一つ。
やることもないのでガチャを引いていく日々。
最終更新:2024-11-17 11:42:59
342371文字
会話率:25%
中央大陸の歴史の中で、セムリナ公国は比較的脇役であった。
地理的な条件もある。
平和を尊ぶ国民性もある。
そして、SSSことサミュエル・スミスが無法な戦争に常に反対の立場を取ってきたこともある。
だが、その姿勢こそが重臣たちの忌むところだっ
た。
彼らは公王リストグラに野心を吹き込み、サミュエルの抹殺を図る。
時を同じくして、ルアフィル・デ・アイリン王国においても事件が起こった。
常勝将軍花木蘭の専横を掣肘するという名目で、不平貴族や文官たちが内乱を企てたのである。
事態は混迷の色を深めてゆく。
木蘭とサミュエル。
ふたりが求める平和。
至るには、流血の道を通らなくてはならないのだろうか。
ふたつの国にまたがる謀略の糸が紡がれる。
●開催期間/2007/7~12
●全6話完結折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-11-15 14:00:00
49447文字
会話率:23%
西方大陸アリーズ王国。
九年前、この地において大規模な反乱事件があった。
解決したはずの事件。
しかし、ダークナイトと呼ばれるゴルン・サイデルがアイリーンを訪れたとき、止まっていた歴史が再び動き出す。
アリーズ、ルーン、アイリン、バール。
四カ国の思惑をのせて歯車が回る。
ルーン王国女王エカチェリーナの真意とは?
陰謀と謀略が中央大陸を包んでゆく。
●開催期間/2004,08~11
●全11話完結折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-11-11 23:00:00
32418文字
会話率:23%
自由を手にした姉妹は中央国自由の国を巡る
最終更新:2024-11-14 22:14:14
3779文字
会話率:88%
ここはある国《チェシーヌ王国》。
チェシーヌ王国は5つの巨大勢力に分割されている東西南北そして中央と…。全てを統べる者。
北は正義の国
西は魔法使いの国
東は妖の国
南は、はぐれの国
中央が自由の国
と分かれていてそれぞれの統括者がいる。
北の国の統括者は『リード・クローラ』
西の統括者は『イリヤ・M・ナイト』
東の統括者は 『華來』
南の統括者は『ソフィー・ブランド』
中央の統括者は『ルーファ・イシュリ 一』
そしてそれぞれの統括者のもとルールが定められてい る。
そしてチェシーヌ王国の全てを作った《創造者》の『アレイ・セアフィーア』_____。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-10-31 23:07:39
2038文字
会話率:66%
都内の真ん中で順風満帆な社会人生活を送っていた波瀬桐吾は、ある日突然エルフの住まう異世界へと呼び出されてしまう。そこで出会った、異世界転移の原因であるエルフの国の第二王子、ウィンヴィラーヒムは桐吾を屋敷へ連れ込み、エルフの森の中央に根付く「
精霊樹」の復興を依頼する。だが極めて傲慢な態度を取るウィンヴィラーヒムに桐吾は腹を立て……果たして桐吾は元の生活に戻れるのか。そしてエルフの森の命運は。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-11-10 23:34:23
106829文字
会話率:56%
遠い北の辺境地からやって来た、見た目はとっても美形なのに中身は“狩猟の民”らしく大雑把で逞しい系な招待学生のリューリ・ベル。表向きには『異文化交流』として大陸中央の王都にある学園に在籍することになったリューリはただただ普通にそれとなく日常を
謳歌したいだけなのに、何故だかやたらと絡まれる―――――恋? 愛? 何言ってんの? 学び舎に何しに来てんだお前ら。私が巻き込まれる意味が分からん。王国民て何でこんなにめんどくさいのばっかなの?
これはそんな“辺境の民”を取り巻く王国での日常を切り取った、ささやかな日々と人々の記録。
※以前に短編で上げさせていただいた『そんなことよりランチにしたい』『どうでもいいからランチしてた』シリーズを不定期連載として頑張ってみようと思い立ったが故の投稿になります。気力が尽きない限りは続けたいところ。プロローグ後の一話と二話は過去作そのままの内容ですのでご存知の方は読み飛ばしを推奨。不定期更新なので一話分のボリュームが少々多めになる予定です。(残酷表現については念のための記載になります。いつか必要に……なるのか………?)
どうか広いお心で見守っていただけますと幸い。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-11-10 21:58:16
907227文字
会話率:61%
遠い北の地からやってきた、見た目はとっても美形だけれど中身は“狩猟民族”らしく大雑把で逞しい系な招待学生のリューリ・ベル。
異文化交流として大陸中央の王国にある学園に在籍することになったリューリはただただ普通に食堂でランチがしたいだけなのに
、何だかやたらと絡まれる―――――婚約破棄? 謂れのない罪? 冤罪断罪どうでもいいよ、内輪で勝手にやってりゃいいじゃん私はお昼ご飯が食べたい。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2019-05-27 00:00:00
12738文字
会話率:56%
※プロローグより抜粋
人と魔が生きるアルオン大陸―
その大陸の中央に『タワー』と呼ばれる巨大建造物があり、そのタワーから生じている大魔法障壁が大陸を東西に横断している。この障壁によって大陸は人の世界と魔の世界に分断されていた。人は大陸の南
側で国を作り、発展を遂げ、平和な世を謳歌していた。
”一騎当千 この言葉が比喩でなく、真実それほどの力を持つ者。その身に『魔子』を宿した者の中でも更に突出した力を持ち、その力をもって功績を上げた者は『勇者』として称えられる”
※この作品はカクヨムにも同時掲載しています。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-11-09 02:12:41
239120文字
会話率:40%
ここは魔力が存在する世界。
レヴェナ大陸の中央部に位置する公治国家《フォルニカ公国》は小国ながらも、古くから『魔術』を発展させることで大国と渡り合ってきた。
公国唯一の軍事機関《煌燈十二軍》に所属する青年ジェイル=サファイアが、奴隷の少
女カレンを救った時、大陸全土を巻き込んだ絶望へと向かう物語が幕を開ける――
魔術士、魔導騎士、令束者・・・・・・魔力が渦巻くこの世界で、己が信念を護る者たちが織り成す、正統派バトルファンタジー。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-11-07 20:00:00
147678文字
会話率:36%
どんな事にも終わりがあると思っていた……
楽しい事はずっと楽しい、そう思っていた──
2月25日、九州に修学旅行に来た北海道の時忠高校生達。4日目の鹿児島での夜、自由行動で外出してる時に鹿児島中央駅にて黒い煙が燃え上がっているのを目撃
する。そこで人は奴らに出会った。
奴らに噛まれたら終わり……体内から感染し奴らの仲間になる。広がる感染と共に日常も徐々に崩壊する。阿鼻叫喚の街、逃げ惑う中で本性を現す人間達。
俺達には、帰らないといけない家がある。
果たして彼らは無事に鹿児島から北海道への日本横断をして、我が家に帰る事は出来るのか?
*グロテスクな描写もある為、気分を害する場合もありますので、ご注意下さい。
*本編に出てくる学校名や店名などは全部フィクションですのでご了承下さい。
第3章……狂乱大阪編突入
*10月中には最新話を投稿しますので、少々お待ちください。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-11-05 23:33:22
364203文字
会話率:59%
フローラ王国東区の公女ウララ・エングーは、「自分が外に出ると雨を降らせてしまう」という「呪い」のせいで、家族から虐げられてきた。
ウララが住むフローラ王国は、十年に一度、決まって災厄が訪れる国であった。その災厄の時期が二年後に迫り、フ
ローラ王国の王子であり、中央区の代表であるエーデル・フローラが先頭に立って、各国から一名ずつ「呪い」持ちの代表を選出することに。この代表者は災厄を前に頻繁に起こる事件や災害を解決するために召集されるとされているが、じつのところ、災厄の前日に龍神に捧げられる生贄の候補者であった。
同じ時期に、ウララはなぜかエーデルから婚約話を持ちかけられる。エーデルとはもちろん会ったことがないが、相手は王子。呪いのせいで外には出たくなかったものの、断ることもできずにウララは婚約を受けることにした。噂によるとエーデルも「呪い」持ち。どうせ自分が生贄に選ばれたときの身代わりであろうとウララは考えていた。
しかし、いざ対面したエーデルは優しい面差しでウララを歓迎して――
これは、虐げられてきた呪いの娘が、愛する者を見つけ、自らの足で歩くまでの物語。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-11-03 21:10:00
39004文字
会話率:41%
あるお宝好きの神がいた
神は特に気に入っていた宝石に力を与えその力を操る民と世界を創造した。
紅く光れば炎を、黄色く光れば雷鳴を、青く光れば水流を、誰しもが生まれながらに一つの宝石を身に宿す。その輝く色の中白く透明に透き通った一つの石があっ
た。
トパールド王国
忙しそうに手伝いをしている1人の少女がいた。
宿の女将「おーい!そろそろ行かないと遅刻するよー!」
??「もうそんな時間!?ありがとう女将さん!」
女将「気を付けなー!」
宿を後にした少女は市場の人をかき分けながら一際目立つ中央の大きなギルドと書かれた建物に向かう
屋台のおじさん「おはようカラ!朝っぱらから元気だな!これ持ってけ!」
そう言って一つの林檎を少女に投げる
カラ「ありがとうおじさん!」
(今日はいいことありそう!)
勢いよく扉を開ける
そして急いで一組のグループのところへ向かう
??「やっときたか…」
カラ「スイマセン遅くなっちゃって」
カラが謝ろうとするとそこのリーダーらしき人物は言う
??「お前…クビ」
カラ「え…えええええええええええええ」
少女はクビを言い渡されてしまうのだった折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-11-03 00:20:57
6148文字
会話率:80%
2050年、小さな政党が結党された。
政党名は「平和民政党」(略称:平民党)。
1人の投資家と5人の政治家が立ち上げた
反既得権益、反中央集権の政党は
没落しつつある日本を救う修羅の道を歩み始める。
最終更新:2024-11-02 15:36:17
4929文字
会話率:4%
大陸地図において山脈に囲われ隔離された世界。
この世界は外界では扱われなくなった魔法や姿を消した精霊の類が未だに存在する。
精霊と獣が住まう木国《スレイス》
神霊鬼族が住まう火国《アイラック》
地鉱種族が住まう土国《アスガルド
》
有翼種族が住まう金国《ブルタニア》
水棲種族が住まう水国《ウルネル》
この五国をもって五行世界《ごぎょうせかい》と言う。
太古の昔、この五国は自国以外の存在を認めず、お互いに干渉はせず、時には争いを繰り返していた。
そんな中、異世界から迷い込んだ一人の勇者によって五行連合が成立する。
勇者は五芒星のように五国を結んだ中央に街を作り各国の代表を集め住まわせた。
文明の発達に差があった状態ではあったが、各国の長所を共有することにより連合の技術力と文化度は一気に上昇した。
いつしか街は拡大を続け、国と見紛うほど大きくなった。
大きくなればなるほど各国は利権を争うようになり、連合内の関係は悪化していった。
戦を恐れた五国の王達はこの地を勇者に治めさせることに同意した。
名前のなかったこの国は闇魔法を操る勇者の功績を称えられ人々に呼ばれるようになった。
『大いなる闇の加護』を受けた国『レイオン』と。
栄華極まれば衰退のみ
万事築き難く壊し易し
人は往々に至高を求め
己の無知無能を解せず
他者の意見を受入れず
破滅への道を歩み行く
幾度も幾度も歴史は形を変えて繰り返す
果して終焉へと歩み始めたこの国で
愚者達は連鎖を阻めるのだろうか…
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-10-31 08:20:21
152122文字
会話率:47%
たまたま学校の二大女神と趣味があってしまった自称中央値高校生の黒部戍吉。戍吉は女神たちと趣味をともに楽しむ同胞として接しようとしていたが、肉食系の彼女たちがそんなことを許すはずもなく...
シャーペン好きなダウナー女神と格闘技好きな陽キャ女
神が平穏な学校生活を目指す戍吉に襲い掛かる。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-10-27 13:01:27
5519文字
会話率:60%
「……ん?」
部屋でくつろいでいると、突然「トサッ」と何かが落ちる音がした。音の方に目をやると、部屋の中央に一通の封筒が落ちていた。
しかし、妙だ。この封筒はどこから来たのか。窓は閉まっているし、天井に穴が開いているわけでもない。他の
郵便物に紛れていたとしても、まったく見覚えがなかった。
考えても仕方がないので、とりあえず封筒を開けた。中に入っていたのは……手紙だ。
折りたたむ>>続きをよむキーワード:
最終更新:2024-10-23 11:00:00
1225文字
会話率:6%
「はあ……」
夜、とあるアパートの部屋。時計の針の音と、膝を抱える男のため息が、無気力な空間に溶け込んでいた。薄汚れた壁、散乱したゴミ。部屋の荒廃ぶりがそのまま男の精神状態を映しているかのよう。ただ一つ、部屋の中央に鎮座する黒く大きな金
庫だけが異様な存在感を放っていた。まるで、男の運命を握る神のように。
折りたたむ>>続きをよむキーワード:
最終更新:2024-10-20 11:00:00
1343文字
会話率:63%
とある劇場。その舞台の中央に設置されたモニター。
今は真っ白な画面に文字が流れるだけ【今日は来てくれてありがとう☆ 時間まで、いい子で待ってるようにっ! ギヴァニーからのお願いだよ☆ ギヴァオーン!】と。
開場。その劇場出入り口ドア
が開くと、活気に満ちた顔で続々と席に座る観客たち。マークシートを塗るように赤い椅子が黒く埋められていく。その数、およそ三千人である。
「と、おお? おほぉ! その恰好、あなたが『ヨウヘイ』さんですか? こんばんはっ」
「え、あ、そういうあなたは『だっち』さんですね? どうもこんばんは!」
「おやおや、良き良きタイミングのようで。お二人ともこんばんは」
「え、じゃあまさかあなたが『フネオ』殿さんですか?」
「はははは、『さん』はいらないよ。ヨウヘイさん」
劇場出入り口横で抱き合う三人。まるで戦友と再会したように少々、涙ぐみもしているようだ。だが、今日が初対面の口振り。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-01-07 11:00:00
4396文字
会話率:74%
敵軍の中央に魔導機甲兵装を装備した戦車が現れる。圧倒的な破壊力を持ち、戦場から要塞までの突破力は圧倒的だった――が、異世界の戦争には決定的な死角が存在した。
「この戦いは我々の負けである! 撤退せよ! 」
指揮官がそう叫ぶ。戦略的撤退。
本来の意味では汚名となる行為だが、帝国軍歩兵大隊指揮官は戦略地図に目を落とす。配置されたコマの1つ、たった1基の「帝国軍特別砲撃部隊」の射程圏を戦況に反映させるために。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-10-22 13:07:15
60461文字
会話率:44%
中央大陸全土を占める大国『ライグランド』はその日、異様な盛り上がりを見せていた。それもそのはず、『勇者生誕祭』が全国各地で開催されていたからだ。
勇者生誕祭。それは文字通り、世界を救った勇者の生誕日を祝う祭り。しかし、祭りが始まってから千年
近くが経った今では別の側面も持ち合わせていた。選ばれた15歳の少年少女に世界最高峰の教育施設である国立魔法学園『アテナ』からの招待状が送られる日。それが勇者生誕祭なのである。
その日、ユーリアは15歳であるにも関わらず例年通りに祭りを楽しもうとしていた。自身の実力を考慮すると、アテナから招待されるわけがないと思っていたからだ。しかし、祭りの終盤、金色の光を纏った一匹の鳥がユーリアの住む商業都市『ソメリア』に舞い降りた。ソメリアの住民達はこの街の誰かがアテナに招待されたのだと気が付き、熱狂的な雰囲気に包まれる。いったい誰が選ばれたんだと、皆の視線が黄金の鳥に集中する。ユーリアも同様に目で追っていると、なんとその鳥はユーリアへと近づいて来て……。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-10-22 07:00:00
30094文字
会話率:54%
かつて中央ユーラシアには英雄が存在した。その名はムーンブレイク。数々の人々を助け、恐れる龍をも討伐した尊敬すべき5人組である。
あれから70年後、元ムーンブレイクのリーダーだった男、剣樹はのどかに辺境の村で暮らしていたが、村に起きる異変
、妻の家出、度重なるトラブルに剣樹は再び仲間を集め、冒険する決意をする。果たして70年のブランクを乗り切り無事に腰と命を守ることができるのか!折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-10-22 02:31:24
2335文字
会話率:11%