若月香は、高校入学し同じクラスになった園田日菜子のことを「とても綺麗な人」だと思っていた。
最初は、日陰者の自分とは住む世界が違う人だと感じ、交わることもないだろうと思っていたが、園田はそんな若月にも気さくに話しかけてきた。
園田日
菜子は小学生のときに父親を亡くしていた。母親は自分と妹の為に夜遅くまで働いてくれており、心配かけたくないと考えていた。そして、妹に対しては自分が手本となる親代わりにならないといけないと思い、自分に厳しく良い子でいるように務めてきた。
しかし、そんな良い子を演じることに疲れを感じ、世界が色褪せて見えるようになっていた。
そんな思いに悩みんでいた中学三年生の頃、商業施設に買い物に行った際にたまたま若月の描いた絵を見かける。こんなに綺麗な絵を描ける人は、この世界がどんなに美しく見えているのだろうと興味を惹かれた。
若月と園田は高校で出会い、たまに話すようになる。
若月は園田にどんどん惹かれていき、一年生の梅雨のある日、ついに教室で玉砕覚悟の告白をする。
もちろん断られると思っていた若月だったが意外にも成功し、二人は付き合い始める。
夏には花火大会に行き、秋には山に紅葉を見に行った。冬は共にふたご座流星群を見るなど思い出を積み重ねていく。
そうして、付き合い始めて一年が経った高校二年の梅雨の休日。
若月は園田にカフェに呼び出された。最近の態度から別れ話だと気付きながらも、若月は喫茶店に向かう。
しかし、呼び出された時間になっても園田はやってこない。三時間過ぎてもやってこなかった。
この時、若月は初めて園田に確かな憤りを感じる。月曜日にどうして来なかったんだと問い詰めようと思うが、その日の夜に園田がやってこなかった理由を知る。
若月が喫茶店で待っている間、園田日菜子は手術を受けていたのだった。
※カクヨムでも掲載しています。
数年前に小説家になろうで投稿していた「君が壊れる。僕はクズになる」という作品の一部を修正・改稿したものの再投稿です。以前のアカウントは削除済みです。
約13万文字で完結予定です。
若月香と園田日菜子の両視点で話が進みます。
わかりやすいようにタイトルに名前を表記しています。
それとは別に視点が切り替わる時等で、◆◆◆、☆☆☆を最初に書いています。◆が若月、☆が園田視点となります。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-11-12 07:37:21
49533文字
会話率:27%
俺の名はマサル:バルノタイザン
貧乏貴族の三男坊だ。
バルノタイザン家は辺境にある村を管理している。
村は遠く離れた地にあり、最近バルノタイザン家の人間が見に行ったことがなかった。
報告書はきちんと送られ、村で繁殖させているロバも毎年送られ
ているからだ。
だがこの村のさらに先にある山や森には魔獣が住むという。
そんな村にトラブルが有り、俺は身分を隠して村に向かった。
本編に出てこないマサルの能力。
本で読んだ知識は理解して覚え忘れない。
教わったことは、だいたい平均の七割くらいまではすぐに出来るようになるが、それ以上は上達が難しい、俗にいう器用貧乏である。
注意書き
この小説は異世界で書かれたものを自動翻訳したものです。
翻訳時に長さや重さ、時間や通貨の単位は現代日本の物に訳されています。
自動翻訳なので、誤字脱字、齟齬があったり辻褄が合わないことがありますが気にしないで読んでください。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-11-12 01:00:00
787238文字
会話率:54%
フルダイブ型VRMMOによるSF系シミュレーション《ギャラクシー・オブ・プラネット》の古参プレイヤーである一馬は、ギャラクシー・オブ・プラネット最後の日。
自身が造り上げた宇宙要塞シルバーンと百二十体もの有機アンドロイドと共に、何故かリア
ルの戦国時代に飛ばされてしまった。
そこで一馬は興味本意で織田信長を見に行ったのだが……。
これはそんな一馬とアンドロイド達の戦国時代でのお話。
日常を中心としたのんびりとした話です。
主人公である一馬とアンドロイドたち、宇宙要塞以外の、戦国時代の歴史的な考察は可能な限り真剣に書いています。
ご意見やアドバイスは歓迎します。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-11-08 15:45:48
6144437文字
会話率:32%
夏休み明けの中間テストが終わりテストの点数と順位が貼り出されるのを待ち望んでいた鎌倉美麗(かまくらみれい)。美麗はこの前の中間テストで今までで最高の実力を出せたと実感しており、自身の学年一位を確信していた。しかし実際に貼り出された順位表には
美麗の上に知らない生徒の名前があった。その名前は"宮崎薫"(みやざきかおる)、美麗とは同学年で夏休みが終わった頃に転校してきた男子生徒の名前だった。美麗は自分がテストの結果で負けてしまったことを内心かなり悔しがり、自分より結果が上であった宮崎薫の顔を見に行くことを決める。薫の顔を見に行ったことから始まり、美麗は薫と少しずつ関係が出来始め、お互いのことを知っていくことになる。負けず嫌いな美麗は薫にテストの点数で勝つことが出来るのか?そしてその後の行方は?※主人公は薫です。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-11-07 19:32:24
31172文字
会話率:41%
──ここは『噂や伝承などが具現化する世界』。
舞台は2200年代。アニマ粒子によって急速に技術が発展した日本。世の中には記録者と呼ばれる者たちいた。彼らの役目は世界中の事象を記録し、クロニクルと呼ばれる巨大保管庫に収め、それらを外敵から守護
すること。そして、その記録者の傍にはガーディアンと呼ばれる美形の機械人形が付き従っていた。
20XX年。優等生気質の高校3年生・桜葉初音(さくらばはつね)は前世の記憶を持っている。彼女の前世は祟魔(すいま)と呼ばれるあやかしを、祓式(ふしき)と呼ばれる異能力で祓い、神に仕えていた代報者(だいほうしゃ)。
そんな彼女は平凡な日々を送りたいと神に願い、転生。だが、色々な要因が重なり不幸にも友達はゼロ。細々とぼっち生活を送りながら、夢である司書を目指すため大学の合格発表を見に行った。しかしその帰り道、不運なことにトラック2台に引かれてしまう。
死後、神と対面したら「世界を救うために転生しろ」と言われ、目を覚ましたら銀髪紫目イケメン・雲雀(ひばり)が目の前に。
桜波初音(さくらばはつね)として生きていく中、ひょんなことから今回の転生先が200年後の近未来だと言うことが分かり、自分は名家の令嬢で代々記録者の家系、雲雀はガーディアンだと判明。そして、初音にアビルと呼ばれる異能力も発現し!?
前世の記憶持ち令嬢が織りなす、近未来異能力ファンタジー! ここに開幕!
前世の桜葉初音も登場する『天界の代報者~神に仕えし者たちの怪奇譚~』はこちらから!
→ https://ncode.syosetu.com/n2668jm/
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-11-01 10:40:00
113156文字
会話率:55%
イラスト:源まめちち
ホッとしたいとき、おいでよ! 私たちのまち茅ヶ崎へ!
芸能の街、湘南、茅ヶ崎で繰り広げられる日常は、普通の街とは一味ちがう非日常。
恋愛したい、遊びたい、青春したい!
のんびりした湘南の田舎町、茅ヶ崎に
住むフルーツの香りがする夢のようなJK、白浜沙希。香水、柔軟剤、その他香料不使用。
今年こそは変わるぞと意気込んで近くの海まで一人で初日の出を見に行った高1の元日。
あれれ? 気付けばもう高2のクリスマス。
今年も私の一年は陸上部と勉強、ときどき遊びの繰り返し。
そんなどこにでもいるようなありふれた私だけど、友だち、部活仲間、地域の人たち、息を呑む素敵な街の風景、ときにつらいこともあるけど、たくさんの出会いやふれあいが、自身を日々大きくしてくれた。
そうか、きっと青春って大人になっても、気持ち一つで何度でも訪れるんだ。
※本作執筆にあたりまして、神奈川県茅ヶ崎市と福島県福島市飯坂温泉に店舗等を構える以下の皆さまに掲載許可をいただきました。誠にありがとうございます!
・神奈川県茅ヶ崎市
香川屋分店(メンチ、サザンコロッケ等)、湘南ちがさき屋十大(湘南江の島タコせんべい等)経営者ご夫妻、茶商小林園(サザン通りのお茶屋さん)、自家製麺屋登夢道(小出県道のバイパス下、赤羽根交差点のラーメン屋さん)
・福島県福島市飯坂温泉
ほりえや旅館(婿旦那さん)、土産屋(友ちゃん)
(50音順掲載、敬称略)
※本作は『私たちは青春に飢えている』の改稿版です。既存のお話を加筆、修正したほか、一部は完全新作の挿話となっております。
※カクヨム、pixiv、pixiv文芸でも掲載中。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-10-23 21:26:45
327417文字
会話率:42%
恋愛したい、遊びたい、青春したい!
のんびりした湘南の田舎町、茅ヶ崎に住む私、白浜沙希。フルーツの香りがする夢のようなJK。香水、柔軟剤、その他香料不使用。
今年こそは変わるぞと意気込んで近くの海まで一人で初日の出を見に行った高1の元
日。
あれれ? 気が付けばもう高2のクリスマス。
多くの友だちは彼氏とデート。私は例年通り家族でクリスマス。
今年も私の一年は陸上部と勉強、ときどき遊びの繰り返し。
トラックを延々と周回するような何変わらぬ日々から、いつになったら抜け出せるの?
そろそろ進路も決めなきゃいけないけど、将来の夢も見つからない。
そんなどこにでもいるようなありふれた私だけど、友だち、部活仲間、地域の人たち、息を呑む素敵な街の風景。ときにつらいこともあるけど、たくさんの出会いやふれあいが、私を日々大きくしてくれた。
好きな人もできた。
そうか、きっと青春って大人になっても、気持ち一つで何度でも訪れるんだ。
※本作執筆にあたりまして、茅ヶ崎市内の方々にご協力いただきました。出版された際はご自身お店に置いてくださったり、本屋さんに置いてもらえるよう頼んでくれるとのお声も複数いただき、大変感謝しております。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2018-05-09 22:44:10
86754文字
会話率:42%
作家、都谷翔は「今度表紙イラストを描いて貰う画家だ」そう言って担当編集者である千屋に画家・薬井直人の画集を貰う。
その中で海と空の絵に目を奪われる。
海の濃い青。真っ青な雲ひとつない空。
雲も鳥も魚も描かれていない、海と空だけの絵。
その絵
に心臓がドクリと脈打つ。
後日、出版社の創立記念パーティで、その薬井を紹介され連絡先を交換する。
そしてある日、原稿の合間に夜桜を見に行った先で偶然にも薬井と出会う。
それ以降、花が咲いたからと言っては一緒に出かけるようになり、薬井から告白されるようになるーー
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2024.9.24〜
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-10-23 07:00:00
41130文字
会話率:45%
『魔女とは、概念である。肉体を持たない魔女のことを、東の果ての国では、「式神」と呼んだりもする』
魔女のソルシエールは猫のように気ままな生活を送ることを理想としている。休みたい、寝たい、働きたくない。王さまあっち行って。そんな想いとは裏腹
に、古今東西のお姫さまたちに振り回され、今日もあちこち、自称・弟子の赤ずきんと飛び回る。そんなソルシエールのおとぎ話!
一章 : 理不尽な王に呼び出されて王宮に出向いたソルシエールは「消えた旧ペロー公爵嫡男の婚約者を探してほしい」と依頼を受ける。偏屈な警部とその部下の刑事、それから赤ずきんと山間の古城に出向くが——? クローズドサークル。「君が好き。シンデレラ編」
二章:赤ずきんは狩猟会のメンバーと共に『白銀の森』に狼を見に行った。ところが帰国予定の二週間を過ぎても、家に帰ってこない。彼の祖母のメジーに頼まれて、ソルシエールは北の国へと彼を探しに出発する。果たして赤ずきんはどこに? 「君は君。笑わない王女編」
三章:「君のそばへ。白雪姫編」準備中。
高校生の時に書いた改作の、さらにまたその改作。だいぶ変えて、ワイダニット系ファンタジーに仕立ててみました。全七章予定してます。一章ごとに完結します。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-09-12 21:08:57
206775文字
会話率:43%
好みのタイプの人物の指紋を収集することで欲求を満たしていた女子大学生と、女性との距離の縮め方が独特すぎる警察官が織りなす、ミステリアス殉愛コメディ。
その違和感……決して気のせいではない。
※この小説は、以前同タイトルで投稿していた
小説の改訂版です。3章ぐらいまで書き上げ放置しておりました。「復活した悪魔……」の息抜きとしてK察組織をよく調べもせず『ふわっとした構想を軽くまとめてダダダーーーっ』と、書いていたので。読み返して「ああっ、ここ違ってたー」って、(/ω\)なってました。だからって、わざわざ見に行ったりないで下さい。絶対に読まないで下さい。
※尚、作者の薄っぺらな知識を総動員して書き上げました。気軽に楽しんでいただけましたら幸いです。
※一部、センシティブな内容が含まれております。苦手な方は回避してください。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-09-09 04:13:26
114652文字
会話率:32%
母に連れられ、韓国アイドルのコンサートを見に行った友也。
友也はアイドルのA君に一目惚れしてしまう。
彫師を生業にする友也と、アイドルを生業にするA君。
決して交わることのない2人の運命が、友也の執念により捻じ曲げられていく。
最終更新:2024-09-06 00:28:22
2364文字
会話率:20%
風光明媚な海辺の観光地、沖凪(おきなぎ)市。
その市で唯一の県立高校『沖凪学園』は海岸沿いの丘にある。
一年A組の男子生徒、『鳴島イツキ』は同姓同名の転校生が現れ、何となく面白くない日々を送っていた。B組の『鳴島イツキ』は全てにおいて、自
分に優っていたからだ。
ある日、校舎から見渡せる海に流れ着いた、直径十メートル程の浮島。
それを友人と共に見に行った鳴島Aはシャチを装って現れた変形メカに襲われる。
窮地に陥ったAを救ったのは、シャチとは別の変形メカに搭乗した鳴島Bだった……折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-09-03 17:36:19
9817文字
会話率:21%
少女リリィは、幼なじみの少年ノエルに密かに恋心を抱いていた。
でも言い出す事ができないリリィは、二人で夜の街を抜け出して星を見に行った日でも、変わらず想いを伝えられない。
いつかきっと言えるかな。そんな淡い期待は昔の事となってしまう。
今
のリリィはどこかの少女ではなく、名家の養子に迎えられた貴族令嬢。
少年ノエルとは別離してしまい、もうどこでどうしているのかも分からない。
再会は絶望的。そう諦めていたときに参加した仮面舞踏会で、リリィは出会ってしまう……
指輪に込めるのは魔法に恋と友情も。少年少女たちの想いが錯そうする魔法アクションロマンス!
©2024 薪原カナユキ折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-08-06 20:20:03
72226文字
会話率:28%
4月に中学校に入学した優乃は昔、家族で見に行った吹奏楽部の合唱が忘れなくなり、昔見た吹奏楽部のように上手くなりたいと思い、吹奏楽部に入ることを決意。好きなことには一生懸命だが、苦手な勉強はしない。たくさんの人と出会い、たくさんの経験を積み、
全国大会に行く青春学園物語!折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-07-20 16:37:57
617文字
会話率:31%
私はとある国の貴族である。つい先日、第三子となる息子が生まれた。
産声も上げなくて一時は心配したが、特に身体的には心配する必要がないほど、今は元気にすくすくと成長している。
ただし、一点気になるのが、この息子、どうやら周りの言っていることを
把握しているらしいのだ。
ただ単に会話の内容を把握している程度であれば、ウチの息子、超天才!とか神童だな!とか持て囃せるのかもしれないが、どう考えても言動がおかしいのだ。
ある日の昼下がり、寝ているのかと思って仕事の合間に見に行った時だったが、4歳の息子が1人きりで「ステータス」とか、「ステータスオープン」とか恥ずかしげもなく言っていたり、またある日は「俺、魔法とか使えるんじゃね」とか呟いて、いきなり魔法を家の中で発現させようとしていたり、そんなことがあったからだ。
そんな訳で、おそらくウチの息子はどうやら転生者のようである。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-06-12 00:00:00
1067文字
会話率:47%
それは神の淵で名残る音。伝説の名探偵最後の事件。
最凶系ヤンデレえんでと指事件にまつわる物語――EDENシリーズ。(このシリーズだけ各ストーリィがパラレルの関係なので、どこから読んでも、設定が若干ないしだいぶ食い違ってても安心してお楽しみい
ただけます)
『血在る核執る』のラストで探偵と刑事が見に行った美術展が事件の発端ですが、こっちの世界の探偵は探偵をやめて某ピアニストの護衛なんかやってます。
彼魔(hyma;ひま)シリーズ主役の天才少年の被害者の会第3号であるところの、寮のルームメイトくんが主役です。
シリーズ内で唯一ミステリィぽいです。(犯人が判明するという意味で)折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-05-25 15:20:44
145749文字
会話率:45%
大学生になった時告宿里は、ゴールデンウィークに陸奥横浜へ菜の花畑を見に行った。彼の目の前で、ある女性がカナリーイエローのハンカチを落とす。宿里は彼女にハンカチを手渡し、それっきりの縁だと思っていたが、昼食をとりに入った食堂で彼女と再会する
。彼女と話すうちに、彼女が初恋の人だと気付く。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-05-14 18:00:00
3160文字
会話率:44%
御伽噺は囁かれる。
村の外れにある、沼の上に連なる、顔より大きな蓮の橋。その線の先に続く針葉樹が空を覆う森の一本道。
なだらかな山から流れる幅の小さな川底まで透き通るせせらぎに沿って、木々が幾重にも重なって、射す光さえ通さない薄暗い、ぐね
ぐねと弧を描き、向かう方角を惑わすその道の先には、底の見えない黒く深い穴があるのさ。
その穴をどうにか下った先、色とりどりの鍾乳洞の洞窟をも超えて、歩き続けた森の奥の奥。
そびえ立つ、青々とした蔦(つた)が絡まるよう張り付く大木の下、底まで透き通った青い湖の中心に、魔女が住んでいたその城はそこあるんだ。
誰も住んでいないはずの城は、今でも綺麗で。
苔一つ無いままに光を帯びて、どんな王都の城と比べてもそれでもなおに美しい。
……ならば何故、誰もが羨む古城を使う人間がいないのか?
実は一度だけ、身ばかり綺麗に装飾した、いけ好かない貴族様が件(くだん)の城の噂を聞きつけて。我が物にせんと後ろにぞろぞろ家来を引き連れ、魔女の話を語る村長の話も聞かずに意気揚々とその道を辿っていった。
一日経ち、二日経ち。
歩いて半日もかかる訳がない程度の距離のはずなのに、城へと行くことを止めた村長の元に貴族は帰って来ない。
気になった村長が幾人と共に見に行った城は記憶に変わらずに綺麗なまま、静かな湖畔の上に佇(たたず)んでいたんだ。大きな扉は閉じたままに。
…城は入ることは出来るのかもしれない。
けれど、入ったら二度と出ることは出来ないのさ。
ずっと、永遠にお城の中で。
――――どうなるのかは、お楽しみ。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-05-12 22:30:55
68630文字
会話率:38%
初めて神崎刹那くんの部活の試合を見に行く、望月瑠々ちゃんのドキドキなおはなし。SSなので、息抜きくらいの軽い気持ちで読んで頂ければと思います。
最終更新:2024-04-29 20:32:45
1932文字
会話率:74%
何気なく植物や物に話しかける癖のあるおれは、倒れた植木鉢を起こしてあげたりしているうちに植物から話しかけられるようになった。
ネザと一緒に映画を見に行ったり、神社に行ったりするうちに、ネザの本性があらわになってくる。
ネザに叱られ、ネ
ザにしったされ、ネザのおしりに敷かれる日々を過ごすうちに、ネザと自分との不思議な縁が紐解かれる。
美しくも気高いバラと、いいかげんに生きる自分との純愛?のストーリー。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-04-22 00:00:00
85403文字
会話率:44%
毎日更新中!
――地球人も、宇宙人も。人間も、ロボットも ――
流星群の降る夜。裏山へ落下していく謎の光を目撃した
宮沢 美月は、見に行った先で頭部がブラウン管テレビのロボットと出会う。
ココロという赤ちゃんを連れた謎多きロボット〈ハ
ル〉は、
やがて打ち明けた。
「私達は、追われている身なんだ」
「どうか、私達を守ってはくれないか」
敵組織の刺客達は、次々と襲いかかってくる。
そんな中で、少しずつ仲間も集まっていく。
小さく真っ白でもふもふの宇宙生物。
生まれた星がわからない、地球人のふりをした宇宙人。
猛毒の液体を体内に抱えた宇宙人。そして……。
そんな仲間達と過ごす掛け替えのない日常や、冒険の日々。
果たして、敵の目的は。ロボットと赤ちゃんの抱える謎とは?
この宇宙に生きる人達は、心に何を隠し、何を探し、何を求めているのか。
「皆、それを見つけようと、日々を必死になってもがいている。人は、皆旅人だ」
【cosmic】宇宙の、宇宙的規模の、宇宙を思わせるように神秘的な
【traveler】旅人、旅行者
文系の筆者が書く、SFの極薄皮を被ったジュブナイル小説です。
科学の専門知識などは一切必要ありません。
Part1以外は、基本的に1章(1Chapter)完結です。
※戦闘シーンがありますが、グロテスクなどの過激描写はありません。
※この物語は、実在する人物、団体、名称等とは一切関係がありません。
※特定の団体や個人の思想及び主張を、批判または推奨するものではありません。
※カクヨム、ノベルアップ+にも同作品を掲載しています。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-02-23 21:00:00
2666845文字
会話率:39%