平和な国パッカス。第三王子ディアントと婚約者アルデラは互いを嫌いあっているライバル同士。いつもしょうもないことで喧嘩したりマウントを取っている。だが、その実二人は相手が好きで好きでたまらない超絶天邪鬼なのである。そんな二人に業を煮やした
のはディアントの兄王太子ゲルンド、王太子妃デルミーアにしてアルデラの姉である。二人の策略でディアントとアルデラは真っ白い部屋に二人っきりで閉じ込められて……?
ハッピーエンドです!
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-06-29 21:53:05
6594文字
会話率:30%
囚われの身となった"黒猫"を救うため、放たれるは一条のルージュの弾丸
とある機関の掃除屋(スイーパー)であるコードネーム・ルージュは、同僚だがお互い反りが合わずに彼女と撃ち合いにまで発展したことすらあるノワールが、
敵対組織の策略により囚われた事を聞きつける。
それを受け、心底嫌っているはずなのになぜだか居ても立ってもいられなくなったルージュは、囚われの彼女を救うためにその組織のアジトへと単身乗り込む。
――自分以外にノワールが殺されるのが気に食わないから、と言い聞かせながら。
※この小説はフィクションであり、実在の人物名などとは異なります。また犯罪、違法行為等を助長する意図はありません。
※殺人はいかなる理由があろうと犯罪です。
※R-15程度のバイオレンス・性的な描写があります。
※無断転載お断り
ルディさんのキャスラジオ配信(https://twitcasting.tv/040707_0707)に投稿した掌編作品を短編に作り直したものです。
カクヨムでも掲載しています。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-05-29 21:00:00
2931文字
会話率:76%
時代は過去か未来。
オオエドの武蔵屋で飛脚として働いている黒鉄は、ある日、キーランという青年に命を狙われる。
命を狙われる覚えのない黒鉄は彼を返討ちにして事情を聴くと、キーランの凶行の理由は『仇討ち』だった。黒鉄がキーランの恋人を斬ったと言
うのだ。
時を同じくして、オオエドの街では武蔵屋の飛脚が仕事中に他人を斬りつけたという噂が広がり始める。
黒鉄は冤罪を晴らすために身を潜めるが……。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-05-29 00:00:00
75289文字
会話率:59%
時代は過去か未来。
背中に弁天の刺青を持つキーランは、便利屋としてオオエドで暮らす青年。
つつがない暮らしをしたい彼だが、彼の日常はいつも元・彫り師のジャレッドに掻き回されている。
ある時は口説かれ、ある時は喧嘩に巻き込まれ、ある時はベッド
に引きずり込まれる。
ジャレッドからの気持ちに反抗しつつも抵抗しきれないキーランは、ある日、ジャレッドの昔の女が殺されたことを知る。
ジャレッドの無実を証明しようとするキーランだったが、犯人の目的は意外なものだった……。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-05-21 00:00:00
85196文字
会話率:55%
俺――高木駿朔は、妹が自分の運命の人だと、神を名乗る爺さんに宣告された。
それは、ある人から見れば羨ましいかもしれない。俺の妹である高木唯音は、百人に聞けば百人が「可愛い」と答えるほどの美少女だからな。
……でもよ、現実的に考えようぜ。
物心ついた時からずっと一緒。
異性として捉えることなんてない状態で、そんなことを言われたんだ、俺は。いや、俺達は。
というか、俺、ぶっちゃけ妹に嫌われてるし。
ならば、意地でも運命を捻じ曲げたいと思うのは、異常だろうか?
……つーか、そもそも俺別に好きな人いるし。妹と結婚なんてしたくねーよ。
――だが、運命というのは意地が悪いらしい。
これは、断たれてしまった兄妹の血縁を、運命の赤い糸で繋ぎ直すまでの物語だ――
※カクヨムでも連載しています。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-04-18 18:00:00
42575文字
会話率:45%
社交界で囁かれるオリヴィア・パチル嬢の噂は良くないものばかりだ。実際、彼女はいつも怒ったように眉を吊り上げ、きつい声で、棘のある台詞を吐く。彼女が暮らすお屋敷からは毎日毎日、使用人を叱り飛ばす大声が聞こえてくるのだ。
このままでは嫁ぎ先が見
つからないと焦るのは、本人ではなく父親だった。気が強いゆえに、トラブルばかり引き寄せる困った子だが、娘は可愛いもの。とにかく縁談を組んでやらねばと、父親は手当たり次第やけくそに婚約を申し込む。玉砕が続いていたオリヴィアの婚約者探しであるが、ついに色良い返事がかえってくる。だがしかし、その相手はなんと社交界を時めく"稀代の美青年"であった───!折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-03-29 14:19:48
167742文字
会話率:56%
【※ざまぁは、一切ございません!!】
設定は緩めのナーロッパで、かなりご都合主義展開。なので寛大なお気持ちでお読み頂く様、お願い致します。短編苦手ですが、起承転結は付けました。
【あらすじ】政略的な意味合いで6歳の頃から第四王子と婚約してい
た侯爵令嬢のシャノンは、この日いつも通りの義務的なお茶の時間を婚約者と過ごしていた。すると婚約者のルーレンスが「真実の愛に目覚めたので頼みがある」とシャノンに切り出してくる。その後に続く言葉をすぐに悟ったシャノンが、その婚約者の要望を受けようとしたのだが……。R15は保険です。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-03-25 16:28:13
10538文字
会話率:35%
本編全25話。番外編は一話で読み切りタイプで全5話。
前半はメイン二人が嫌味の言い合いばかりしてますが、後半かなり甘くなるので苦手な方はご注意を。
【あらすじ】
天候を操る国と呼ばれている小国サンライズ。
王族は男性に限り、どんな悪天候でも
晴天に変える事が出来き、その他に雨を降らせる事が出来る一族が三家、風を起こせる一族が三家と存在。完全なる女系一族の計六家は国より爵位を貰い、それぞれの天候を操る力を国外に提供する事で国の収益に貢献していた。
そんな雨を降らせる一族の一人、スコール家の令嬢アイリスは、前代未聞の強力な巫女力を持って生まれた為、僅か5歳で二つ年上の王太子アレクシスの婚約者にされる。
初めはその事に舞い上がっていたアイリスだが、初対面時に偶然王太子の腹黒い一面を知ってしまい、以降10年間ずっと王太子を拒み続けていた。本作品はそんな二人が、和解し結ばれるまでの物語。
※本作は『風巫女と精霊の国』に登場していたアレクシスと、その婚約者アイリスの物語です。
一応、こちら単品でも読める様には書いてますが、分かりづらかったら、ごめんなさい……。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-09-29 14:22:35
161120文字
会話率:47%
ラナイアは、アグレビド王国の小さな村に暮らす農家の娘である。
そんなラナイアには、日本という国で天寿を全うしたという前世の記憶があった。ラナイアは、転生したこの世界に生まれたのである。
二度目の人生を気ままに歩んでいるラナイアだったが、そん
な彼女を悩ませていることがあった。それは、幼馴染であるアルグスの存在だ。
アルグスは、ラナイアの幼馴染である。だが、それはこちらの世界からのことではない。二人は、前の世界から幼馴染なのだ。
前の世界から、幼馴染である二人は、喧嘩ばかりだった。ただ、本心ではお互いに思いやっている。そんな二人は、異世界に来てもまったく変わっていないのだ。
※この作品は「小説家になろう」「カクヨム」「アルファポリス」にも掲載しています。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-01-03 21:04:06
10731文字
会話率:49%
この大陸には十字の形をした魔法学園都市がある。そこに入学すべく、2か月もはやくやってきた主人公、ライラ。しかし、自分より早くこの学園に入学し、自分を呼び寄せたはずの腹違いの兄、アルベルトを探すがその姿はどこにもなく。兄の部屋であるはずの部屋
には全く別の失敬な貴族の坊ちゃんが住んでいた!「にいちゃんは王族なんだ、知らないはずない……ってそんな人間王族にはいないって?だまされたんだって?にいちゃんがそんなことするはずない、きっと何か事件に巻き込まれたんだ!」貧しい村で王族である兄に出会った少女が、持ち前のまっすぐさで本当の兄や友人、周りの人間たちを救い、そして救われる物語。
※メインヒーローは主人公の兄の従者で、兄ではありません。
※題は仮。現在テスト投稿なので随時変更します。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-12-31 00:57:46
2572文字
会話率:52%
犬山歌恋と猿川彩愛は、家族よりも長く同じ時間を過ごしてきた幼なじみ。
顔を合わせれば二言目にはケンカを始め、時には取っ組み合いにまで発展する。
そんな二人だが、絆の強さは比類ない。
ケンカップルの日常を描いた百合コメディです!
カクヨム
、アルファポリス、ノベルアップ+にも掲載しています。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-12-21 18:40:21
51177文字
会話率:45%
黒崎陸斗は思いを寄せるクラスメイトの星野麗華に告白して振られた。
白川千香は思いを寄せるクラスメイトの天王寺聖也に告白して振られた。
後日、星野と天王寺が恋人になったことを知った時、偶然にも陸斗と千香は出会った。
陸斗と千香は、自分を選
ばなかった星野と天王寺を偽物の恋人となってイチャイチャすることで見返すことにした。
これは、コミュ障の二人がイチャイチャしたり、喧嘩したりして成長して、偽物の関係が本物になるまでの物語。
旧タイトル:振られたのでイチャイチャすることで復讐します
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-12-11 07:00:00
32715文字
会話率:49%
ルシアは八歳の時に聖なる力があるとわかり、辺境の村から王都の神殿に聖乙女として連れて来られた。
それから十六年、ひたすらこの国のために祈り続ける日々を送っていたが、ようやく力も衰えてきてお役御免となった。
長年聖乙女として務めたルシアは、多
額の金品を与えられ、結婚相手を紹介してもらえることになった。
望む相手を問われたルシアは、何ものにも囚われることなく自由に大空を舞う竜騎士を望んだ。
しかし、この国には十二人の竜騎士しかおらず、その中でも独身は史上最年少で竜騎士となった弱冠二十歳のカイオだけだった。
歴代最長の期間聖乙女を務めた二十四歳の女性と、彼女より四歳年下の誇り高い竜騎士の物語。
三島 至様主催の『聖夜の騎士企画』に参加させていただきます。
某所から転載いたしますので、R15に変更させていただきます。
アルファポリスさんにも投稿しています。
無断転載は許可しておりません。
Reproduction is prohibited.
(C)2018 Kana Suzumoto折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-12-07 08:30:13
120579文字
会話率:42%
エロトラップダンジョンの研究に生涯を捧げた大賢者ルルイエ。
彼は禁呪を扱った罪により理不尽にも討伐されてしまう。
しかし彼は少女へと転生。ルルと名乗り、再び研究をする為の資金を稼ごうと冒険者パーティに潜り込む。
だがなぜか前世の魔法が使えな
くなっていたルルは、パーティの中で雑用係を務める事に。
「あなたの実力はわかりました。ザコだってことが」
真面目に雑務に取り組んだ努力も空しく、役立たずと判断されたルルはダンジョンの奥で仲間たちに殺されかける。
そんなルルの窮地を救ったのは、リーダーの剣士ミカだった。
「ダンジョンの奥地で仲間を裏切り殺そうとするなんて、キミたちはそれでも冒険者なのか!」
彼は正論を言って逆に仲間たちを追放。仲間達はミカを引き留めるが、一度失った信頼は取り戻せず「もう遅い」と取り合わない。
そうしてルルはミカと二人きりになった…のだが。
「ルルイエ・ディーパ。その邪悪な禁呪の魔力、別人とは言わせないぞ」
ルルの前世を知る剣士ミカ。実は彼は前世でルルイエを討伐した勇者の転生体だった。
「あのときのおっぱい女勇者!?」
「誰がおっぱい勇者だ!」
一方その頃、ルルを追放しようとした仲間達はダンジョンの奥地でモンスターから逃げ惑うことになっていた。
ダンジョンのトラップが、彼女達に襲いかかる――。
元賢者と元勇者が凸凹コンビを組みながら冒険していくお話です。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-11-24 12:00:00
65997文字
会話率:41%
イケメン高校生が、ハーフ留学生美少女にガンガン押されて恋を自覚しちゃったりする~的な話。
二次創作のセルフカバー第二弾。
前作【夏が終わっても、この恋の熱は永遠に冷めない】の過去話になります。どこかで見た話だと思ったら、多分その非公認ケ
ンカップル好きな同士かも。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-11-03 12:12:26
3206文字
会話率:50%
「次の進級試験、もし私が一位になれなかったら……貴方の下僕になってやるわ!」
侯爵令嬢のルゼリアは天才魔術師と呼ばれるマティウスに向けて宣言した。
魔術師の名門貴族の生まれであり、ライバル関係にある家同士。
今度こそマティウスを超えて、成
績一位になりたいという強い思いから言ってしまった、その言葉。
「次の進級試験、一位になれなかったら……俺の下僕になると言っていただろ」
結局一位になれず、仕方なくルゼリアは約束通り、マティウスの下僕となってしまった。
――卒業まであと一年。
もし首席で卒業できなければ、魔術師を諦めて父親が決めた相手と結婚しなくてはならない。
そうならないためにも、打倒マティウスを掲げながら、彼の下僕としての惨めな新学期を迎えたはずが……ルゼリアの想像とはなんだか違っていて?
気が強くて負けず嫌いなルゼリアと、俺様な天才マティウスの、下僕関係から始まる学園ラブコメディ。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-10-10 20:06:21
100403文字
会話率:40%
前世の空耳馬鹿殿下のせいで、私の人生狂わされたぁ……ってことはなく空耳殿下亡き後、まったりとおひとり様を満喫していた私。そして持病で突然亡くなったのだが…また転生!?ええっちょっと待て!この世界にもまたも空耳殿下がいるじゃないか!いい加減に
しろっ!
「生まれ変わっても逢いた…くないです!」の連載版の続編になります。
【不定期掲載です】
ケンカップルのジレジレで、徐々に近付いていく2人を掲載していく予定です。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-10-03 00:12:36
123847文字
会話率:47%
世の中にはたくさんのリア充がいる、だがその恋の形は様々である
誰もが理想とするラブラブカップル
人前では戸惑うが二人っきりになるとデレデレになる人
オープンに周りに付き合ってることを言う人
片思い・両思い
中には思いを告げられ
ずあるいは伝えても駄目だった人
そんな人たちの悩みを不本意にも聞いて引き受けてしまう明日未
片思いを拗らせ両思いでも問題は起きる。恋愛に対してアドバイスできることは少なくても恋に愛に悩んでいる人のために日々奮闘
そんな明日未のブレーキ役の一輝と一緒に過ごす高校二年生
心も体も大人になっていく彼らが目指すものとは
明日未は何故恋の相談に乗るのか
今日はどんな悩みを聞くことになるのか
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-09-08 21:35:55
8274文字
会話率:71%
これが運命の愛の絆? 嘘でしょ、私、前世でこの人に殺されたんですけど!
熱々バカップルは、前世でまさかの敵同士。なにやら運命の糸はこんがらがっているようで……
ニアとリートは、誰もがうらやむ(?)村一番のラブラブ夫婦。
でも結婚記念日の朝
、それは一変。
不思議な天使がやってきて祝福を与えてくれたはずなのに、なぜか二人は不幸な前世の記憶を思い出してしまったのだ。なんとニアはリートに殺されていたのだ。正確にはリートのせいで火事に巻き込まれたのだが、ともかくニアの恋心は消し飛び怒りが爆発。
しかしニアを見殺しにしたリートの方も、なぜかニアに怒りをぶつけてくるのだった。
一体、二人の過去に何があった?
※この作品は「カクヨム」にも掲載しています。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-08-03 21:33:55
119950文字
会話率:28%
子爵家の庶子として兄とともに不遇の幼少期を過ごしたリーラだったが、キンブリー一家の不慮の事故により、兄が子爵位を継いだ。これからは穏やかな暮らしが続くと信じていた矢先、前子爵の喪が明けた翌日に、ロシェット青年伯爵が訪れる。それによって前子爵
が生前残した借金が発覚。契約書には担保として娘のリーラを差し出すという内容が。借金の一括返済する余裕はない。リーラは決意し、借金の担保として彼の元へ嫁ぐことに。そこからリーラ冷遇される新婚生活がはじまるが……。
一方ロシェット伯爵ことクロードは復讐のために娶ったリーラのことが気になりつつも、妻として扱わずに虐げる。その復讐がまったく無意味なものであるとも知らずに……。
*お互い惹かれ合いつつも、許せない妻と後悔して償うも空回りな夫の恋愛物語です。
*健気にがんばるタイプのヒロインではない&前半ろくでもないヒーローのふたりが主役ですので、ご注意ください。
*20時更新予定です。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-07-24 20:00:00
165175文字
会話率:32%
「死んだら故郷に埋めてくれ」
今わの際に、よく呟かれるこの言葉。
それは、なにも故郷が恋しいから死んでも還りたい……などというセンチメンタルな理由などでは勿論なく、故郷で埋葬しなければ人々を襲う凶悪な僵尸(キョンシー)として蘇ることになっ
てしまうから。
僵尸隊を率いる少女・月(ユエ)は、彼らの故郷へと向かうその最中に、行き倒れている死体を発見し―ー!?
「何やっとんだ! テメーは!!」
「えぇ!? 死体が喋った!!」
「誰が死体だ、ボケッ!!」
偶然の出会いが月の運命を変えていく。
僵尸隊を率いる少女が織りなす波乱万丈の物語…!
アルファポリス、カクヨム、マグネット!にも投稿しております。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-04-26 14:34:54
119364文字
会話率:44%
理想の国ヴァルチーナの皇帝アドルフは、初恋を実らせ、平民の乙女セイラを妃として迎え入れた。
二人の奇跡的な出会いと結末は、御伽噺のような大恋愛だと国民に歓迎された。
「おかしなことを言うのね?陛下の初恋は、私の初恋でもある。想い続けた人と
結ばれることを躊躇する理由なんかあるかしら?」
セイラの唇は笑みの形を作っていた。それが形だけのものであると、男は知っていた。
「私は愛するこの国と人々を守るために、この国の幸せのために、私は私の出来ることをする。私はこれからも、ヴァルチーナのために生きる。だから、私は妃になるのよ。
……皇帝陛下が幸せじゃない国が、幸せになれるわけないもの」
初恋を実らせたはずの女は、幸せな物語の裏で血の涙を流していた。
「なぁ、セイラ……お前の幸せは、どこにあるんだよ」
好敵手としてセイラとしのぎを削ってきた男・シリルは、誰よりも彼女を知っていた。
自ら後宮に閉じ込められたセイラへ、シリルは手を伸ばした。
※時代考証や設定はふんわりです。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-04-23 23:54:35
18708文字
会話率:27%