深夜か、それとも夜明け前か。わからない。眠ったのは確か……と、暗い部屋。ベッドの上で目覚め、ぼんやりと天井を見つめていた彼は息を呑んだ。自分の上に何かが乗っかっている。
――強盗。
そう思った彼は体を起こし、跳ねのけようとした。し
かし、体が全く動かない。押さえつけられているのかと思ったがそうではないようだ。彼は目を凝らし、状況をよく見ようとした。すると心はより恐怖に染まっていった。自分の上にある人影。その向こう側が透けて見えるのだ。
――幽霊……か?
彼はそう思った。体格と短い髪型からして男のようだが、こちらに背中を向けて座っているようで、どんな表情をしているかはわからない。やや項垂れているようだった。
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最終更新:2024-05-05 11:00:00
1532文字
会話率:0%
「うわっ、またお気持ち表明だ」
とある定食屋。一組のカップル。その男のほうが自分のスマートフォンを見ながらそう言い、顔を顰めた。
「お気持ち表明?」と訊ねる彼女。
「ああ、知らない? 不祥事起こした芸能人とかがさぁ、その謝罪をすると
きに逆ギレというか、ほら、このアイドルなんか男とデートしているところを週刊誌に撮られたんだけど、そのあとのSNSに投稿した文章がさぁ。【ファンの皆様の誤解を招くような真似をしてしまっていたのなら、大変申し訳なく思います】とか【ただ、誤った情報も出回っているので皆さんがそれを鵜呑みにしないことを祈ります】だの【心無い方々の誹謗中傷により、体調不良に】【弁護士さんに相談することを検討しています】って、自分は悪くないってのが見え見えでさぁ。笑っちゃうよな。勝手に検討しとけよって話だよなぁ」
「ふぅーん」
「謝罪と脅しを一度にやっちゃうそのプライドの高さみたいなのが透けて見えてなぁ」
「そうなんだ」
「そうそう、なんで投稿する前に一度よく考えないのかなぁ。真摯に謝るだけで好印象なのになぁ」
「そんなことよりもさ。浮気してるでしょ」
「……ん?」折りたたむ>>続きをよむキーワード:
最終更新:2024-04-09 11:00:00
2144文字
会話率:90%
神のミスで死んだ主人公。そのお詫びとして異世界に転生することになった。神様に色々チートをお願いして異世界に転生を果たした。
だが主人公が転生したのは…人では無かった。
これは神のミスで死んで神のミスで転生に失敗した主人公がある少女と異世界
を旅する話である。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-04-26 19:49:53
168107文字
会話率:46%
ダンジョンが現れてから3年。
ブラック企業に勤めていた主人公白石輝明(しらいしてるあき)は近所に住んでいた憧れで幼馴染のお姉さん、椿紅帆波(つばいほなみ)がS級探索者になっていた事を知って退職。
自分も探索者としての道を歩み始
めていた。
白石の持つ固有スキル≪透視≫は骨格が透けて見えるだけの無能スキルでまるで役に立たないものだったが、ひょんなことで再会した椿紅帆波(つばいほなみ)のお陰で覚醒する。
覚醒をきっかけに経験値の高い高防御力モンスターを狩り始めた白石は瞬く間にレベルアップし、探検者の序列を駆け上がり出したのだった。
これは憧れの存在と肩を並べる為に元ブラック企業の社員が絶え間なく経験値モンスターを狩って成り上がる物語である。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-04-21 07:08:12
471888文字
会話率:43%
「さあ、異世界への扉を開くわよ!」
早乙女菖蒲は大和撫子である。
……ウソではない。本当に日本の名家のお嬢様なのだ。
ただちょっと、サブカルに魂が汚れ切ってしまっているだけで。
この物語の主人公は僕、大宅正吾で間違いないのだが、
話の
大半は、早乙女先輩が引き起こした事件の顛末を、僕自身の手で記録したものだ。
すべての発端は、早乙女先輩が描いたクソ迷惑な魔法陣だ。
なぜか異世界と繋がってしまった魔法陣から、出るわ出るわの謎アイテム&ファンタジー生物たち。
先輩がビキニアーマーを脱げなくなったり、
先輩の服が透けて見えなくなったり、
先輩を見てユニコーンが発情したり、本当にロクなことがない。
こんな話ばかりでもよければ、どうぞ目を通してやって欲しい。
これは僕たち文芸部が送る、ほろ苦くも甘い、ちょっと……少し……いや、わりとスケベな青春の記録である。
※こちらはカクヨムにも掲載されている作品です。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-04-20 12:00:00
19825文字
会話率:41%
とある町で荒くれ者達に絡まれていた老爺を助けたプラチナスパイキーヘアの青年、カイン・アインザームドラッハは『彫士』と呼ばれる刺青を具現化させ戦える戦士だった。
彼は背中の龍を具現化し、荒くれ者を追っ払うと絡まれていた彫師の老爺、ジャック・ア
イアンハートに或る男に会い、刺青を消して貰うという旅の目的を話す。
するとジャックは、荒くれ者達が要求した刺青を掘る為の染料であり、カインの刺青にも使われた染料、『魔生泉』について知っている限りのことを話した。
カインはジャックの孫であり、魔生泉の入った刺青が透けて見える不思議な目をしたレベッカを渋々旅に同行させることにし、その話と追っ払った荒くれ者のリーダーの情報を頼りにバイクに跨ると、目的の男を探しに走り始めた。
目的の男を探すうちに明かされいく秘密、集まる仲間、果たして最後にカインを待ち受けているものとは‼折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-04-12 00:38:01
27661文字
会話率:72%
「ビー玉はこんなにあかるく透けている」上の句にしている短歌です。 文字数を埋めるためにお見苦しい点はあると思いますが、ご容赦ください。
最終更新:2024-01-14 21:00:00
354文字
会話率:0%
作品紹介
真っ白だけど汚れていた四角い病室。そこで終わるはずだったあたしの人生は異世界で続く事になった。破滅後の悪役令嬢として。
主人公ではないんだ、と感じたけれどとても嬉しかった。だってもう寝たきりじゃないから。この身体は健康でどこまで
も走れるから。
そう思い悦に浸っていたあたしの前に、この身体そっくりの令嬢が姿を表す。その子は少し透けていてお経を聞くと悶え苦しむ。どうやらあたしは転生して幽霊にとりつかれたようです。
でもそんなの関係なし! 生きていた時にできなかったこと、羨ましかったこと、全部やってやるんだ。この身体がなんだろうと、命を狙われていようと!折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-12-30 10:31:04
99936文字
会話率:56%
とある田舎都市、五香市に住む、一人暮らしの学生、コタロー。
そして突然現れる怨霊と名乗る浮く、透けている少年。
「おはよう。コタロー。僕は君を信じて、ここに来たよ」
友人の清水、佐藤。
「貴方の本当の姿、暴いてもいいんじゃない?」
怨霊の出現と共に現れる後輩、山本香。
そして五香市を狙う、『復讐の執行者』とは一体・・・?
新山翔太が自身の本当の第2作、『怨霊の化』を現在の文章力で再執筆!!
この小説の『Revive』でもあり、『Restart』でもある、『怨霊の化R』、スタート!!折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-12-28 23:41:41
32577文字
会話率:33%
天才令嬢が作った魔道具の帽子。
「相思相愛になる魔道具を依頼しましたよね?」
「それが、なぜか……この帽子をかぶると、衣服が透けて、中が丸見えに……」
(小説家になろうラジオ大賞に応募するテーマ「帽子」の超短編です)
最終更新:2023-12-28 19:00:00
948文字
会話率:44%
鍾乳洞の内部に造られた『書庫』を管理する旧家・佐倉川邸で開かれる年越しの宴に招かれた潟杜大学三年生の熊野史岐と冨田柊牙。彼らをもてなす為に、大晦日の朝から準備に奔走していた長女・佐倉川利玖は、気分転換の為に訪れた『書庫』の中で異様な存在を目
撃する。一部の臓器だけが透けて見える、ヒト型をした寒天状のその存在は、利玖に気づいて声を発した。「おおみそかに、ほん──を──いただきに。まいり、ました」
※本作は「pixiv」「カクヨム」「アルファポリス」「エブリスタ」にも掲載しています。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-11-12 03:13:33
65095文字
会話率:40%
気がついたらなんか体が軽いし、手足が透けてる? ははぁん、さてはこれは幽霊になっちゃったってことかな。
と、言うか此処どこですか? 異世界? それってつまりは異世界転生………いや、死んだままだから異世界転死?
なるほど、最近はそう言
うのもあるのか。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-10-26 08:00:00
2234文字
会話率:30%
作者が伝説妖怪が好きなのでその短編集めです。
気になったらその妖怪や伝説について是非調べてみてください。
地域色や昔の人の思いやりが透けて見えるようで、癖になりますよ。
最終更新:2023-10-13 09:15:15
4449文字
会話率:8%
保身にばかり走る少年の苦肉の策とは‼
最終更新:2023-09-07 05:05:33
589文字
会話率:0%
ある日目を開けたら、なぜか見知らぬ部屋の中。
あら、ここはどこかしら?というか、わたくしは一体誰なのかしら?
自分の名前もここにいる理由も思い出せないまま、ただぼんやりと辺りを見回していたら。
「君は……?一体どこから入って、そし
てなぜ体が透けた状態で浮いている?」
言われて自分の体を確かめてから、ようやく気付く。
『あら本当、透けていますね。それに浮いていますわね』
「……今、私がそう告げたばかりなのだが?」
どうやらわたくし、死んでしまったみたいですね。
じゃあ折角なので、目の前のこの人の役に立ちたいと思います。
魂だけのおそらく令嬢と、彼女の姿や声が唯一認識できる第一王子。
命を狙われることの多い第一王子のために、名も無き幽霊は今日も壁をすり抜けて情報を集めます!!
『今日の差し入れには、毒が仕込まれているようですから。右下のお菓子だけは、食べないようにしてくださいね』
「…………君は……。便利と言えば便利だが、時折違う意味で怖いな……」
幽霊令嬢と第一王子は、果たして王宮内の敵を全て排除することが出来るのか…!!
そして全てが終わった時、二人に待ち受ける別れとは――
人×幽霊の、異色恋愛ミステリー!!
☆幽霊令嬢が全て見聞きしてきてしまうので、本格的な謎解きや推理要素はあまりありません。
☆幽霊令嬢のセリフは全て『』表示となっております
☆毎週日・火・木曜日に更新中!
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-08-12 18:02:48
123709文字
会話率:48%
自由と信仰のVRMMO、ゲオルギウス・オンライン。
悪友からそんなキャッチコピーの新作VRMMOに誘われて、守屋幹弘はゲームを開始した。
底意地の悪さが透けて見えるシステムに、冒険者なんてゴミだよと訴える世界観。そして合流するゲーム仲間は大
体皆クズ。
でも大丈夫、幹弘だって立派なクズだから。
自分らしくゲームを楽しむ幹弘は、やがてゲームを中心に巻き起こる事件にほいほいと踏み込んで行く。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-08-06 22:39:53
970160文字
会話率:34%
一生分の白パンを含めた報酬と引き換えに邪神討伐を見事成し遂げた聖女ユディタ。しかし、聖女の力の使い過ぎのせいで彼女は意識を失ってしまう。次に目を覚ました時、何故かユディタの身体は透けてしまっていて──?◆食い意地の張った愚直で明るいお馬鹿な
女と、嘘が下手くそな頑固で堅物な男の、戦友以上恋人未満で不器用な関係が変わるまでのおはなし。本編3話+後日談3話の全6話。
※嘔吐に関する描写があります。ご注意ください。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-08-02 21:49:21
51626文字
会話率:55%
死後の世界は、現在の地球に存在し、幽霊たちは常に人と共に過ごし、思い思いの幽霊としての時間を過ごしている。
気が付くと俺は火葬場に立っていた。
なぜここにいるのかわからない、そして、自分の体が透けていることに気付き大声を上げるが、ここに
いる人は誰も俺に気が付くことはなかった。
でも、確かに、これはこれで、いいなぁ。
ここから見える景色はまるで、このままビルの外壁を垂直に歩いて進んでいけるんじゃないか?
そんなバカな妄想をさせるような、こわばった思考を忘れさせてくれる風景だった。
死後の世界を見てみませんか。
この作品はNolaノベルにも投稿しています。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-07-11 20:11:51
15394文字
会話率:48%
光の波を語ります。またも。
最終更新:2023-07-11 11:00:00
204文字
会話率:0%
新米モンスターハンター、ミバルは仲間に見捨てられた。
凶悪な強さのモンスターがうろつく森で、まともな武器もなくパーティーから追放されてしまったのだ。
そんな彼に声をかけたのは、体が透けていて(透けすぎて足は見えなくなっている)、宙に浮いてい
て、かわいいけど、ミバルしか認識できない女の子だった。
彼女はなんと、一年前に魔王と一緒に封印されてしまった勇者パーティーの一員、聖霊使いのキュウと名乗る。
もうすぐ魔王の封印が解けることを人々に伝え、そして自分達を解放するために、魂だけ封印から抜け出して助けを求めていたらしい。
「私の声が聞こえて姿も見える人に会えたのは初めてだよ! こんな人材絶対逃がさない。私と一緒に世界を救って! とりあえず魔王と戦えるように世界一強くなるところからね!」
「無茶振りだ!」
魔王の封印が解けるまで、およそ三ヶ月。
ミバルを追放したパーティーは、自分たちこそが魔王を倒したという名声を得ようとする。
魔王復活を企む者たちは、魔王の復活までの人間たちの準備を妨害しようとする。
ミバルは元のパーティーで得られなかった戦いの経験を積んでいき、キュウは勇者パーティーの一人として仲間を救うべく奔走する。
多くの思惑の動く中で、二人は世界を救えるのか?折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-04-19 23:00:00
33774文字
会話率:51%
2019年、気ままな旅に出た。
最終更新:2023-04-15 02:09:42
38244文字
会話率:37%