「これは祖母から受け取ったものなんです」
落ち着いた雰囲気の美しい女性が我が社へと持ってきたのは、かの有名な『精霊王』の書いたとされる手記だった。
精霊王といえばこの大陸に覇を唱えた偉大なる王にして、当時『邪教』とされていた精霊信仰を三
大信仰の一つにまでした大神官だ。
もしも手ずから書いた手記であれば、それはかなり貴重な歴史的資料になる……
私は興奮しつつ、女性からもらった手記のページをめくった。
かなり古いものだったけれど、保存状態もよく、革の装丁は指に吸い付くようだった。
そうして、私は衝撃を受けることになる。
その内容は、かの偉大なる精霊王のことを記したとは思えないものだったのだ。
私はこの手記につけるタイトルを必死に考えた。
『偉大なる精霊王の真実』? あるいは『精霊王公記』? いや、これは、そのような立派なものではなく……
クズとヤンデレの、建国記。
そんな仮称が浮かんでしまうような、なんともひどい、『精霊王の真実』なのだった。
投稿先:小説家になろう、カクヨム折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-05-30 11:00:00
440564文字
会話率:11%
主人公である高階紅葉が住んでいる国には歴史的に精霊信仰が存在し、巫女は民と精霊をつなぐ存在として崇められていた。紅葉は巫女になることを目指していたが、同級生の葉月華恋に出会い、彼女の卓越した舞の技術に感動し指導を願う。共に過ごすなか、紅葉は
華恋と同じ学院に進学することを考えるが挫折し、離れ離れになる。華恋がいなくなってしまい紅葉は意気消沈し、かつてのような快活さが失われてしまう。そんなとき二人は再会し、互いに抱えていた思いを吐露し合うことで以前よりも強固な仲となり、紅葉は立ち直る。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-05-14 19:05:32
13962文字
会話率:24%
イナジス王国は精霊信仰が根強く、精霊の下部の妖精がそこら中を飛び回っていると信じられている。
しかし、今はそれを見ることができる人はいない。
精霊たちは隠された森の奥のそのまた奥深くに隠れるように住んでいて、その森は『隠されの森』と呼ばれて
いた。
王国には力のあるものはもういなく、誰もその隠されの森に近づける者はいなかった。
はずなのだが・・・
ある日そこに、一人の青年が現れた。
その青年は誰もが失った神力(魔力)を持ち、入れなかった森に入ることができた。
そしてそこで出会った御使い一族のとても美しく力のある小さなお姫様は、彼の唯一の人だった。
しかし彼女は御使い一族の大切な大切な隠されたお姫様。
彼女との恋は一筋縄ではいかないのだった。
ルノア王国皇太子である青年ジルベール・ルノアと、彼の『ただ一人の自分の絶対』である隠されの森に住む隠され姫のユーフォニア・フェアリとの出会いと11歳の歳の差を超えた恋のお話です。
【注意】
この作品は作者が投稿している別作品とつながっていて、その作品のヒーローの両親のお話です。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-03-06 17:27:08
3272文字
会話率:38%
私は今どうしてこうなっているのか、全く理解が出来ていなかった。
「なぜ?」
そう誰かに問えば、答えてもらえるのだろうか? 私の中ではっきりと答えが出ていた。『否』と。
「カナリア・ディーコン。今、この場で正式な婚約破棄を宣言する。こうなっ
た経緯に思い当たることはないか?」
私には一切そのような覚えがない。覚えはないが、同時に多大な混乱を極めているのは事実だった。
何故なら、今、そうまさに今だ。多くの記憶が頭の中に駆け巡っているからだ。
見たことも聞いたこともない、全く未知の記憶が駆け巡っているから。その未知のものであるはずの記憶を、私自身のものであると感じる状況があるからだった。
卒業パーティの会場で、婚約者から婚約破棄を言い渡されたカナリアは、衆人環視の中精霊王に助けられ、その場を去ることになる。
精霊信仰の強い国で、精霊王が人の前に現れることの意味は大きい。
精霊王に愛されるカナリアは、望まれて精霊の国へ。
そして精霊王から優しく深く愛されることに。
※ 猫の日(2月22日)にちなんで投稿してみました ※
猫の肉球も文字化しておけばよかったな、と少しだけ後悔しつつ甘噛みする猫の前歯が可愛いな、と思う猫バカがお送りします。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-02-22 11:53:01
11782文字
会話率:34%
期間限定でさまざまな家でメイドとして働いているメルヴィは、妖精の姿を見ることができる女性。
今回の仕事は、冬の休暇を別荘で過ごすためにやってきた軍人ジェイク・スペンサーと、養い子ケイトリンの世話。契約期間は一ヶ月。
何人ものメイドを辞めさせ
てきたという癇癪持ちの少女も、どうやら妖精の姿が見えているらしいと気づくが、じつはメルヴィにはもうひとつ不思議なちからがある。
それは、他人の心の声が聞こえてしまうというものだった。
感情を表に出すことが不得手な軍人と、不思議なちからを持ったメイドが、精霊信仰が息づく地で過ごす、冬の一ヶ月の物語。
全6話。12/15より、2話ずつ更新(14:00、20:00)
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企画参加作品です。
小鳩さんブッ刺せ企画(主催:長岡更紗様)
クリスマスプレゼント企画(主催:アンリ様)折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-02-03 07:00:00
43889文字
会話率:30%
「私はリリアーナを愛している。聖女を虐める底意地の悪い君はまるで向いてない。我がオノレーヤの国母なぞに添えてみろ、国がまともに治まるとは到底思えない。よってここにオノレーヤ第1王子ルビウスとその婚約者、オールディント公爵家ゼナとの婚約を破棄
する。」
「つまり、愛妾でも側室でもなく正室としてお出迎えに?」
「側室も愛妾ももたん。高潔な私を愚弄するつもりか。そんな言葉を軽々と吐くとは…!浅ましく汚れたその思考を恥じろ。」
精霊信仰の強いこの国で聖獣との契約を果たした平民の聖女は多くの支持を得て王子の新たな婚約者になろうとしている。
視界の端にニヤリと口の端を釣り上げた王子殿下が見えた。
かの伝説の聖獣様が私と対峙し神秘の美しい肢体はキラキラと輝きを放ちながら一つ唸りなさった。
この生涯にたった一度でも聖獣様と対峙する機会が与えられるなんて…
お言葉を交わす栄誉が与えられるなんて…
嗚呼、_____私は俗物でしかないのだ。
暇つぶしにちょろっと寄ってみてください。 楽しんでくだされば幸いです。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-08-17 17:50:53
11386文字
会話率:19%
世界には「アニミズム」という信仰がある。日本では「精霊信仰」と称されるこの信仰は、人間や獣、虫以外にも魂が宿っていると考えられている。植物はもちろん石や水などの非生物にも魂は宿っている。それは人の手で作り出した道具も例外ではない。
部屋
にひとりでいるときでも、その場には自分以外にも多くの魂が存在しているのだ。
私がそのことを知ったのは、高校一年生の夏にあのペンダントを見つけたとき。
そして――あのお店とであったときのことだ。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-08-10 13:09:49
28524文字
会話率:46%
精霊信仰の盛んなクレセント王国。
身に覚えのない罪状をつらつらと挙げ連ねられて、第一王子に婚約破棄された『精霊のいとし子』アリシア・デ・メルシスは、第二王子であるカイン王子に求婚された。
そこに至るまでのカイン王子の話。
『まったく心当た
りのない理由で婚約破棄されるのはいいのですが、私は『精霊のいとし子』ですよ……?』(https://ncode.syosetu.com/n7069he/)のカイン王子視点です。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-05-30 18:00:00
3627文字
会話率:3%
精霊信仰の盛んなクレセント王国。
その王立学園の一大イベント・舞踏会の場で、アリシアは突然婚約破棄を言い渡された。
まったく心当たりのない理由をつらつらと言い連ねられる中、アリシアはとある理由で激しく動揺するが、そこに現れたのは──。
最終更新:2021-09-05 18:24:24
4593文字
会話率:45%
ほのぼの不穏ファンタジーへ、ようこそ。
これは異世界へ転生した、とある少女の成長記。
知識もチートも無く、突然落とされた世界で、悩みながら自分の道を見つけていく彼女の生き様と、そんな彼女を取り巻く、理不尽でままならない世界を綴った
一本の物語。
ある日、異世界に転生したミア。
何もわからず、生きるために飛び込んだ薬屋、そこはエルフのお店だった。
種族の差を気にせず、マイペースに働く彼女に、感化されていくエルフたち。
常連客の冒険者たちからも、次第に大事にされるようになるが、平穏を望む彼女の意思とは裏腹に、影響力を無視できなくなった貴族から、召喚を受けてしまう。
初めて足を踏み入れた貴族街は、魔法の世界だった。
平民にも拘らず貴族側に取り込まれ、怖い貴族に睨まれながら、美しい魔法を学んでいくミア。
頼れる側近や、少し意地悪な使い魔に支えられながら精霊信仰や慣れない身分社会で、爪弾きにされながらも、必死で足掻く毎日。
貴族や教会の思惑、そして数十年ぶりの魔の群れの発生など、様々な問題に巻き込まれていきます。
ミアが転生した理由、彼女が本当に欲しかったものとはいったい何なのか?
本人は無自覚に、でも確実に周りを巻き込みながら彼女にとっての平穏な日常を進んでいきます。
注意: 序盤では、前世の回想と現在を行ったり来たりする箇所があります。迷子に注意してください。
第1章のみ、主人公の薬剤師時代の闇がちょこちょこと漏れ出ますが、勿論フィクションです。
また、第1章を越えますと舞台がかわり、ファンタジーや魔法要素強めとなります。
魔王、チート、ハーレムは皆無。
不条理なのが、この世の摂理。
テンプレはご提供できませんが、ハイファンタジーの皮をかぶった、一人の少女の成長期として見守っていただけますと幸いです。
タイトルでは平穏とうたいつつ、じわじわと染み出してくる、登場人物たちの内側に抱える苦悩。
ミアと関わることで彼らはの心情はどう変わるのか、変わらない事実とは何なのか。
ほんの少しのミステリーをスパイスにした、ほのぼの不穏ファンタジーの開幕です。
ぜひ、お楽しみくださいませ。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-02-12 15:47:29
848404文字
会話率:32%
精霊の加護が生活を支えていたこの世界で、詠唱を捨てた人々に起きたのは精霊の離反。それによって、人々の生活は辛く苦しいものへと変わっていった。
それを人々は逆恨みし精霊信仰を辞め、技術を独自に発展させ環境を壊していく。
詠唱魔法が禁止された
世界で転移者アークはそれでも|精霊達(ともだち)と謳い続ける。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-05-11 00:00:00
1401文字
会話率:46%
とある小さな村には、こんな昔話があるらしい。
最終更新:2020-07-12 17:58:52
640文字
会話率:0%
精霊信仰により世界の事象が成り立っている世界
槍王と呼ばれるハーフエルフの女性、セイナイと若くして司祭位を持つ少女ニーナ
二人は古代に存在した文明を解き明かすため冒険を生業とする探索者という職業だ
立ちはだかる魔物を退けたり、街の難
事件を解決するうちに世界の真実へと迫る
【宿る者】を抱え悲しみを背負い戦い続ける槍王セイナイ、そして見守るために隣に立つ司祭ニーナ
戦いは人の力を超えていく、後に残るは果たして・・
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-04-05 03:46:52
9613文字
会話率:38%
この世界には、精霊がいる。
ただ精霊信仰次第で精霊が視え、魔法が使える国と、精霊が視えず、魔法が使えない国があった。
ドリス・アルベルツ子爵令嬢が生まれた国は、精霊が視えない国、ロザリファ王国。
ロザリファで生まれたドリスは、どうしても叶え
たい夢がある。
それは精霊を視ること!
この話は、恋に全く興味がない主人公ドリスが、精霊に、魔法に、仲間達との青春が詰まった、王立ロザリファ貴族学園での物語!!
※R15と残酷な描写ありは、念のためです。
※タグに精霊・魔法と書いてありますが、実際でてくるのは、19話以降です。
※この話は、前作「つり目の強面令嬢が可愛い過ぎて困る」終了後から約4年後の話になります。前作を読むと、話の理解が早いかもしれません。
※名前の愛称については作者オリジナルです。
※全90話。投稿済みです。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2019-04-20 19:00:00
255695文字
会話率:56%
ライザー王国。
周辺の国とも仲はよく、国民は比較的に裕福で、労働力も豊富である。
しかし、十年前に当時の国王はサエル教を狂信と呼べるほど、熱心な信徒であり、少しずつ増えていった精霊信仰者を毛嫌いしていた。
宗教の教えの違いもあり、
精霊教はいつしか迫害を受けるようになった。
だが、あくまでも前の話である。
国王が病気で死に、新しい国王が即位してからは、迫害を疑問に思い、迫害をやめるように呼び掛けていった。
そして、近年。迫害もほとんどなくなり、精霊信仰者たちは普通の生活を取り戻しつつあった。
そんな中、新たな波乱が巻き起こる。
主人公のカナタは、とあるきっかけで教師を殺し、殺人の罪を着せられるが、隠されていた精霊の契約が発動し、もはや最強とも呼べる存在になる。
これから出会う部下たちや未知なる敵。
そして、誓う、世界を自らの手で作り直すと。
狂気の物語が、今始まる――折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2018-08-10 23:20:46
5302文字
会話率:22%
ライザー王国。平安で何も変哲もないそんな国だが、ただ一つ、問題を抱えていた。
精霊信仰をする精霊教の迫害である。
そんな精霊教の両親を持つ主人公カナタ。耐えられない辛い日々に、両親は自害し、たった一人で獣のように生きていた。
しか
し、そんな彼に転機が訪れる。迫害の元凶とされる王が死に、新しい王が王位につき、国の問題を徹底的に取り締まり、段々と迫害もなくなった。その後、彼は地方を納める公爵家に預けられ、幸せな生活に戻り始めた。魔法学園に入学し、次々と才能を開花させていったが、ある日、思わぬ罪、殺人の罪を犯してしまう。なぜ、彼は恩師を殺したのか、その後、彼はどうするのか。
愛と欲望が入り混じった物語が、動き出す。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2018-07-16 22:36:16
2451文字
会話率:20%
――あなたを表現や創作に駆り立てるものは何ですか。
呪術の栄える精霊信仰の街。私こと人形遣いルーウィの趣味は、幼い頃の自分の姿に似せた精霊人形の少女を操って幸せな体験をさせてあげることだ。
夕暮れの公園で出会った孤児の少年マウ君に誘わ
れて、私は精霊院に人形の少女を連れて行く。そこで私は、精霊人形を操って表現をする理由、そして自らの生き方を問われる。
※挿絵はMakeGirlsMoesにて作成しています。
http://make.girls.moe/#/折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2018-02-24 16:40:18
15240文字
会話率:44%
高身長高学歴、元いた世界でも本物のリア充だった主人公松岡エルリック松本が、世界のシンクタンクであるローマクラブ毎異世界に転移してしまうが自分だけは元世界に帰ることができる上に本気だしたらどんな人間でも立ち向かえず尚且つこの世界が神の作ったゲ
ームだと知っていてやりたい放題する無双。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2015-07-15 03:16:26
9452文字
会話率:68%
精霊信仰を主とするキドゥーシュ大陸。その中でもナハル国には、いまなお精霊の加護が目に見える形で与えられる。【翡姫】と呼ばれる、人のなりをした水の精霊が生ずることで。人間であり、精霊でもある。だからこそどちらつかずで不安定な存在の彼女。そんな
少女がひとりの青年と出会い、成長し、自立するまでのおはなし。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2014-04-20 21:00:00
87238文字
会話率:35%