療術の腕を見込まれて勇者と共に旅に出た俺は、気づけば魔界に置き去りにされていた。
魔王を討つため魔界に入った俺たちは強力な魔族に苦戦を強いられ、勇者たちは俺を見捨てて逃げ出したのだ。
アイツら、俺を裏切りやがったな……!
幸い
、気絶した俺が目を覚ますと魔族は息絶えていたが、こんな化け物にまた見つかれば今度こそ命はない。
身を隠せる場所はなく、一人で魔族と戦うだけの力もない。となれば――俺は死んだ魔族の衣服を身にまとい、変装することにした。
だが、再び現れた魔族たちはそんな俺の姿を見てこう言った。
「お迎えに上がりましたわ、カイゼル閣下」
え、もしかしてあいつ、思ったより偉い奴だった?
後悔先に立たず。あっという間に俺は魔王軍の将カイゼルとして、魔族の要塞に連れていかれることになる。
……こうなったらこいつら騙し抜いて、人間界に辿り着いてみせる……!
なあに、俺にはあらゆる傷を治す療術がある。いざとなれば勇者たちすら認めるこの力を使ってどうとでも――え? 療術は人間にだけ与えられた力だから使用禁止? もし使えば正体がバレて即処刑? 俺の特技、療術だけなんですけど?
ハハ、死んだわ俺。
――これは、魔王軍の将カイゼルと間違われた俺がなぜか魔族たちを従えることになり、魔将軍カイゼルとして人間や敵対勢力と戦いながら人間界に帰る方法を模索する羽目になる魔界流離譚である。
※カクヨムでも同時投稿中折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-04-13 06:00:00
55221文字
会話率:29%
商社マン上島丈二はひょんなことからジズ公国のエルシィ姫となる
丈二を異世界へと送り込んだ自称女神は、彼を「世界を正す救世主」と呼んだらしい
何が何やら解らないうちに、丈二の成り代わりお姫さま生活が始まった
やがて来る、戦いの気配に備えながら
タイトルの読みは「じょじじょじたん」です
略す場合は「じょじたん」でヨロ
単にじょじじょじ言いたいが為に決めたタイトルでもある
※内容に関する注意事項
キーワードでは「異世界転生」「異世界転移」としましたが、正確には「異世界憑依」と言うべき内容です
またR15指定しましたが残念ながらエロはありません
あらかじめお断りしておきます
※更新頻度について
当面の間は「営業日更新」とさせていただきます(土日祝を除く平日のこと)
ある程度進んだら週刊更新にする予定です折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-04-11 12:10:00
1003724文字
会話率:25%
アプリゲーム、“恋する君の空は何色に輝く”、通称“こいいろ”の“ミラン”様が大好きなガチ恋過激派担当の主人公は、気がつけば“こいいろ”にでてくる当て馬令嬢の“アニマ・ピーフォール”に転生していた。
こいいろでの彼女の役回りはといえば、元平
民のヒロインのドジや無作法を指摘する小姑のような役回り。
「うん、そんなの嫌だが?」
重すぎる愛ゆえに、アニマは安全な役回りから破滅の道へと突き進む!折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-03-31 07:00:00
13594文字
会話率:43%
第一王子のクロノ・グランツはとある男に捕らえられた。捕らえた男は、自分と全く同じ顔をしていた。捕らえられたクロノに彼は、こう言った。
「俺はフォーゼ、今は盗賊をやらしてもらってるんだ。とあるお偉いさんから、『この国の第一王子、クロノに成
り済ませ』って依頼を受けたのさ」
フォーゼは言葉の通りたった数刻でクロノ王子に成り代わり、優雅な暮らしを得た。対してクロノはボロボロの服を着せられ、とある農村に追いやられたのだ。
「僕は一体、どうしたらいいんだ……?」
これは、王子であるクロノが同じ顔に生まれた盗賊フォーゼとの入れ替わりを強いられた話である。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-03-30 23:00:00
4455文字
会話率:68%
とある王国で虐げられていた男爵令嬢に、現代女性の意識が入り込んだお話。たとえば成り代わりがあったとして、面倒くせえオタクは解釈違いで自家中毒を起こすよね。
最終更新:2025-03-26 10:03:22
5121文字
会話率:15%
下校途中に強い光を浴びて目覚めたら、赤毛の女の子になっていた私。
まさかこれって異世界転生!? オッケーやったろうじゃない!と思っていたのに、待てども待てども、この体の記憶は頭に流れ込んでこないし、ここがどこで、どんな世界なのかがまったく
わからない。とりあえず部屋を出ようとしたら、外側から鍵がかかってて……。
まさかこれ、もう詰んでる……?
普通の女の子が、好きな物語に異世界召喚されるも、なにを解決するわけでもなく、異世界の人たちと話をしながら友だちを増やして、異世界エンジョイを目指します。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-03-16 15:15:00
71648文字
会話率:40%
天涯孤独のエリシアは、美しさを買われ、暗殺者として育てられた少女。
そんな彼女に与えられた任務は、敵国の冷酷無比な将軍ノイハルト・クラウゼの花嫁ジュリアナ・ファンティーネとして成り代わり、彼の命を奪うこと。
変装の魔法を施し、完璧な令嬢を演
じるはずだった。が――。
「お前、偽物だな」
初対面で、あっさり偽物だと見破られる。
が、そのまま妻として迎え入れられることに。
「美しい……気に入った」
優しく微笑むノイハルト。
怖いのに、やたら甘いんですけど!?
任務のはずが、次第に心奪われていくエリシア。
でも暗殺者の自分が好きになっていいはずがない。
彼の命を狙うはずが、溺愛されてしまった私は一体どうすればいいの?
偽りから始まる、甘くて危険な溺愛ファンタジーここに開幕!折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-03-04 22:45:11
5457文字
会話率:36%
ブラック企業勤務の主人公?茶畑愼司。深夜勤務中に突然意識を失ったような気がしていると、目の前に広がるのは現実感の薄い風景。
何と彼がいるのは、あの有名な歴史シミュレーションゲームの世界、そして彼が操作することになったのは・・・
戦国の
ド田舎からゲーム屈指のダメ武将に成り代わり、いや、知恵を授けながら、過酷な世を生き残る、戦国時代バラエティ。
※ 歴史的に不詳な点は加筆修正しています。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-03-01 10:51:13
450505文字
会話率:72%
会計院庶民課納税係で働いていたコレット・レイビィは、ある日出向を言い渡される。男社会のなかで煙たがられようとも頑張り続けたコレットだったが、ついに左遷かと覚悟を決めて向かった先は何故か王城の、王子殿下の執務室。どうやら会計院庶民納税局顧問の
親族を助けた縁で、王子殿下の私財管理を任命されることになったのだ。だがコレットはできれば断りたい。何故なら彼女には、誰にも言えない秘密がある。それはコレットがかつてノーランド伯爵令嬢だったこと。母は物心つく前に病死し、実の父親も事故で失い10歳にして義母に家を乗っ取られた。それどころかある事件に関わり王家への謀反を疑われ、伯爵家は爵位返上となり一族離散。幼いコレットは伯爵家で働いていた元家令の病死した娘に成り代わり、平民コレット・レイビィとなって生き延びていた。そんな下町で逞しく育ったコレットの新たな勤務先が、まさかの王宮。しかも上司が、生家没落事件と関わりのある王子様。垂涎ものの高額給金か、無職を選べと迫られれば、コレットはやるしかないと腹をくくるのだが……地位も財産も放棄したとはいえ、王家を欺いてちゃっかり生きていることがバレたら後がない。ならば全力でシラを切り通すまで!
執念のこじらせ王子と逞しい元令嬢の、勘違いが元凶のすれ違いラブ、の予定。カクヨムでも掲載折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-02-04 06:00:00
518402文字
会話率:45%
封印から目覚めたアルテシアを救ったのは、心優しき公爵令嬢アガサであった。
奇妙な縁から共に過ごすことになった二人であったが、少しずつ距離を縮め、やがて互いにとってかけがえのないもの存在になるのだった。
しかし運命のイタズラか、誰かの悪意か
アガサは周囲から悪役令嬢のレッテルを貼られ、身を儚くしてしまう。
魂の失せた彼女の亡骸を見つけたアルテシアは、
アガサに成り代わり、彼女に悪役令嬢の役割を押し付けた者達の願い通り、本物の悪役令嬢として振る舞い、完全なる復讐を果たすことを誓うのだった。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-01-26 17:20:05
16300文字
会話率:24%
生まれつき病弱な少女・零(ゼロ)は、長い闘病の末、ついに死んでしまう。次の世では、強く、どんな所でも自由に行けるようになりたいっ!と願う零が生まれ変わったのは、闘病中にプレイしていた乙女ゲームの悪役令嬢・リーナだった。悪役令嬢ものが好きな零
は、何の疑いもなく、推しであり、リーナの婚約者である、クラテルと仲睦まじい家庭を築ける。そう思っていたが.....運悪く零が転生したときは、リーナがクラテルに婚約破棄される場面だった。その事実で混乱した零だったが、ヒロインであり、クラテルの後ろに立ち、周りにばれないように密かに笑うシャロの姿を確認できた。
――きっと、全てはあの女が仕組んだ罠。
瞬時にそう察せられた零だが、どんなに訴えかけても気が変わらないクラテルに嫌気がさし、婚約者がいるにもかかわらず、他の女になびく人を、どうしてこんなに好いていたのだろうと疑問に思う。そして、零は婚約破棄を受け入れ、悪役令嬢・リーナとして生きていくことを決意する。
これは、そんな彼女の、復讐の物語......
〈週一以上投稿できるよう、頑張ります。〉折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-01-04 19:09:44
17912文字
会話率:39%
アヴィリア・ヴィコットは周りが手を焼くほどの傲慢で我儘な伯爵令嬢。
そんな彼女はある日、湖で溺れた時に所謂『前世の記憶』を思い出した。
まさかの転生!? だけど異世界ってのはどういうこと!?
貴族? 王族? 精霊!? 何それどんなファンタ
ジー!? こんな展開望んでませんけど!?
混乱するも、なったものは仕方ないと前向きに事実を受け入れ、異世界でのセカンドライフを歩み出すアヴィリア。
これといった夢も目標もなく、平凡な人生をだらだらと過ごしていた前世。せっかく手に入れた第二の人生を、同じように過ごすなんてまっぴらごめん! せっかくなんだから、前世では出来なかったことがしたい。
今度こそ満足いくような、後悔しない人生を………。
そのためにはまず何が必要かしら………?
若さ(子供という立場)と前世の知識を武器に自称平凡な元日本人が歩く異世界の人生リセットストーリー。
美少女な友人、イヤミったらしい美少年。はては…え、王族!!?
あれ? なんかスケールが大きくなってきてやしませんか…!?
な、展開が待っている…………かも?
※ すでに投稿している作品を手直ししつつのリメイクになります。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-12-20 18:16:50
401071文字
会話率:34%
日本政府は国外諜報員による諜報活動の妨害、テロ組織の攻撃を未然に防ぐ防諜に特化した秘密諜報機関《雀蜂》を設立。その中で最も優れた諜報員に与えられるコードネームを持つ主人公は、《国際犯罪組織》の工作員が潜伏している私立成富学院へ長年不登校だ
った男子生徒『伊集院 義正』に成り代わり潜入することに。
工作員の正体は、学院一の美貌を持つ日系ロシア人の美少女『アナスタシア・ベロゾフ』であった。
伊集院によって暗殺されかけたアナスタシアは、成富学院に潜む国外諜報員の特定と排除に協力する同盟関係を築くことで命を繋ぐ。
各国の諜報機関から送り込まれた諜報員たちが潜むセレブ学校を舞台に、国家諜報員とテロリストが手を組み諜報戦を繰り広げる本格スパイアクションラブコメディー。
※書籍1巻に相当する21話までは毎日6:00に更新。以降は不定期での更新予定となっております。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-11-27 21:50:00
124112文字
会話率:32%
かつて【世界の宿敵】と呼ばれたどうしようもない悪龍がいた。しかしなんの因果かそのどうしようもない悪龍に人間の友達が出来た。
悪龍と友達は毎日仲良く過ごしていたが友達が死んでしまう。親友の死の真相を探るためあらゆるものを自身の力に加える【捕食
進化】によって友達の姿も記憶も模倣した悪龍は、親友に成り代わり復讐の為に学園に舞い戻り大暴れをする。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-11-20 17:28:39
4478文字
会話率:25%
悪役令嬢が婚約破棄される世界の乙女ゲーム主人公といえばとにかく性格が悪く「ざまあ」されて当然!のクソガキとして描写されることが多い。で?どうしてわざわざ清純派主人公だったものをド低脳のクソアマに改変して「ざまあ」する必要がある?まあ「字書き
しか能がないですキリッ」みたいな承認欲求強め作者が他人の評価で気持ち良くイク為の閲覧数稼ぎだろうなあ。で、クソアマ街道まっしぐらな女に成り代わっちまったワケだが、あたしはそんなストーリー真っ平御免だ。とか言いつつ頭お花畑の転生悪役令嬢様に俺理論ぶつけちゃうわけだから前述は特大ブーメランなわけですよ。自作自演の自業自得ざまあ、気持ちいいよね〜。 ※尚この能書きは半分当てにならない。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-11-14 18:21:46
6574文字
会話率:16%
我儘で高慢な従姉が、暴風雪閣下と呼ばれる人物との結婚が決まった。だが、その男は、あろうことか身内から暴君と恐れられる従姉を無視したのだ。
復讐に燃える従姉は、私に命じる。
――婚約者として成り代わり、公爵をメロメロにしてこい。その状態で、こ
のわたくしが見事に婚約破棄してやる、と。
成功報酬である高額アクセサリーに目がくらんだ私は、公爵をメロメロにする任務を遂行することになったのだった!※本編完結済み。書籍化決定しました!折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-11-12 00:00:00
113962文字
会話率:42%
神を名乗る謎の人物のミスによる、世界のシステムエラー的事故で人生強制リタイアさせられた俺。お詫びにとつけてもらった「転生特典:健康長寿」にて寿命一杯に生きられることを約束し、送り込まれた先はなんと、古墳時代。
最初は何も考えずに古墳生活
を満喫していたけれど、ある時気が付いてしまった。これ、元の世界で流行ってた妖怪バトル漫画の世界線じゃね? そして俺、そのラスボスの進化前に成り代わってやいませんかね……?
無事にラスボス:ヤトノカミにメタモルフォーゼを遂げた挙句、転生特典のおかげで弱点相殺。原作よりも改悪されたSAN値チェック間違いなしの最凶の祟り神、俺、爆☆誕。
畜生めェ、あの自称神、今度は転生先ミスりやがったな。祟ってやるぅ!! でも、なっちまったもんはしょうがないから、モラルは着用しつつも気ままに元気に生きてやるんだYO!
ここは限りなく元の世界に似た異世界。何が起こっても、転生特典にガチガチに保護された鋼のメンタルをゴリ押しにして、今日も楽しく生きていこう。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-10-08 01:30:21
456661文字
会話率:18%
かつて王国の腐敗を改善しようと、尽力した令嬢が居た。
後に自らが追放した者と婚約者の共謀によって殺された彼女は、原因不明の特異現象により、別人へと転生を果たした。
傍若無人なかつての行動が裏目に出たか、後の世で『悪役令嬢』と呼ばれ蔑ま
れていたその令嬢の本心について知る者はほとんど居ない。
田舎騎士の娘、メイベルとして生を受けたものの、自分が居なくなった後の王国の惨状を知り、復讐のため再び王宮に潜入することを決意した。
亡き弟に成り代わり騎士として成長したメイベルは、騎士学校を経て近衛騎士に任命され、かつて自分を陥れた婚約者の一人息子――王太子ノアの護衛兼剣術指南として王宮に雇用された。
ノアはひどくやさぐれた成長をしていたが、胸に頂く大望を知り、堂々と彼を利用して自らの目的を遂行することを決めるメイベル。
新米騎士の身分だけでは足りず、メイドとして、執事としても王宮に採用されたメイベルは、複数の身分をうまく利用し情報を集めていたが、天性の才を持つ王女の護衛の手によって、ノアに隠していた性別を知られてしまう――折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-09-17 08:47:56
107571文字
会話率:53%
三十路のオタクOLが転生した先は、よく知った乙女ゲームの世界。
そのはずなんだけど、公爵令嬢レティシアって誰なの? 攻略対象の幼馴染ではあるみたいだけど、散々やり込んだはずの私が、聞いたこともない名前だった。
前世の知識を活かしてヒ
ロインに成り代わり攻略対象と付き合う、普通ならそんな選択肢もあるかもしれない。
けれど、私の推しは攻略対象である男性キャラじゃなくて、主人公のオリーブちゃんだ。
推しの部屋の天井か壁の染みになりたい願望を叶えることは出来そうにないから、推しが幸せになる未来を切り開きたくため動き出すモブ、レティシア。
何せこのゲーム、トゥルーエンドがほとんどメリバなのよ。私はオリーブちゃんに幸せになってもらいたいのに!
トゥルーエンドがメリバの異質な乙女ゲームの世界で、前世の知識とモブであることを活かして都合の良い立場を作るレティシア。
オリーブちゃんが誰を攻略するかは分からないから、味方に出来るキャラクターはあまり多くない。それでも普通はルートに入れないような特殊な攻略対象達と親交を深め、少しずつ協力者を増やしながら計画を進めていくレティシア。
とある事情から私がストーリーを積極的に改変するのはルート分岐後のエンディング間際と決まってるけれど、登場人物の誰もが止められなかったメリバを、ただのモブの身で止められるとも思えなかった。
破滅に向かうオリーブちゃんを止めるには、原作で出番のなかった私が架空の悪役になるしかない。それでオリーブちゃんに嫌われようが、幸せになってくれるなら構わないの。
乙女ゲームのイベントCG背景に映ってるモブに転生したけど、推しのメリバ回避のために悪役令嬢になろうと思います!折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-08-20 09:00:00
110999文字
会話率:44%
「完成だ! これできっと生き返るはずだ!」
年若いと僕らをバカにして虐げ、毎日魔力を奪う憎いおっさん。なので天才な僕は、この場の支配を目論んだ。
「禁呪法発動、蘇れ白い子熊よ!」
僕は他の人の止めるのを聞かず、おっさんに剣で切
られて血塗れで倒れている小熊を助ける為に、禁呪を使った。
急いで魔方陣を描いたので、生け贄にしたおっさんの近くにあったバッテリー付き小型駆動列車も巻き込んでしまったらしい。
復活をさせる際、
《白い小熊 + おっさん(悪辣科学者)の魂 + 小型駆動列車》
と言う組み合わせが出来上がった。
本当はおっさんの魂を消費して、小熊が完全復活するはずだった。
けれど、おっさんの一番お気に入りの小型駆動列車が混ざったことで、おっさんの意識が踏ん張りを見せたのだ。
「ぬおぅーーーーーーー!!!!! |我が友《列車》が壊れそうなのに、成仏して堪るか!!!!!」
すぐに怪我の修復をする代わりに消失するはずの魂が、中途半端に意識だけ残ったらしい。それは僕らがいる古い棟に響く程の怒号だった。
術が失敗して僕は焦った。
「小熊は生きてる? ねえ、目を開けて」
声をかければ、僕の腕に抱かれた小熊は弱々しく鳴いて瞬きする。
「くぅ~ん」
僕が助けたのを解っているようで、頬を舐めてくれたのだ。
「………良かった、生きてた。君が生きてて良かった」
なんて喜びもつかぬ間で、その後におっさんの声も聞こえてきた。
「なんだこれ? どうなった俺? もしかしてクモハと合体? ヤッホー!!!」
ク…運転台がある車両(制御車)
モ…モーターがついている車両(電動車)
ハ…普通車
の略である。
子熊からその姿が成り代わり、おっさんの声がする小型駆動列車が姿を表したのだ。
「な、なにこれ? きもちわるい! そしてぼくはどうなったの? もしかしてちぢんだの? うそぉ!」
そう僕は、禁呪を使った罰で、肉体が10才から3才へ遡っていた。ちなみに小型駆動列車は、その後に小熊に戻って一安心だ。
2、3日様子を見ていたら、きっちり1時間だけ小型駆動列車になっているようだ。それが限界らしい。
そもそもおっさんと言う名の悪辣科学者は、拐って来た僕らから魔力を吸い取り、魔力で動く電車を完成させようとしていたのだ。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-08-27 00:09:24
6961文字
会話率:22%
夭折した双子の兄に成り代わり帝国騎士となったビリー・グレイがいつものように城内を巡視していると、空から自国の獣人皇帝のアズールが落下してくるところに遭遇してしまう。
負傷しつつもビリーが皇帝の命を救うと、その功績を見込まれて皇帝直属の近
衛騎士&偽装恋人に一方的に任命される。
説明下手なアズールの言いたいことを要約すると、
「近衛騎士に引き立ててやるから、俺を突き落とした犯人を捕らえるのに協力してほしい。ついでに、皇后の座目当てで寄ってくる女どもが鬱陶しいから恋人の振りもしろ」
ということだった。
半ば押し切られる形でビリーが提案を引き受けると、何故かアズールは突然キスをしてきて……。
距離感のバグった俺様系?垂れ耳犬獣人皇帝×静かに暮らしたい風使い男装騎士の異世界恋愛ファンタジーです。
※なんちゃってファンタジーのため、地球由来の物が節操なく出てきます。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-08-12 07:10:00
127806文字
会話率:36%