七体の龍が守護する国・七龍国(しちりゅうこく)。
その内の一体である青龍の伴侶に選ばれた和華(わか)の身代わりとして、青龍の元に嫁ぐことになった海音(みおん)だったが、輿入れの道中に嫁入り道具を持ち逃げされた挙句、青龍が住まう山中に置き去り
にされてしまう。
日が暮れても輿入れ先に到着しない海音は山中に住まう獣たちの餌食になることを覚悟する。しかしそんな海音を心配して迎えに来てくれたのは、和華を伴侶の望んだ青龍にして、巷では「人嫌いな冷涼者」として有名な蛍流(ほたる)であった。
冷酷無慈悲の噂まである蛍流だったが、怪我を負っていた海音を心配すると、自ら背負って輿入れ先まで運んでくれる。
身代わりがバレないまま話は進んでいき、身代わりの花嫁として役目を達成するという時、喉元に突き付けられたのは海音と和華の入れ替わりを見破った蛍流の刃であった。
「和華ではないな。お前、何者だ?」
疑いの眼差しを向ける蛍流。そんな蛍流に海音は正直に身の内を打つ明けるのだった。
「信じてもらえないかもしれませんが、私は今から三日前、こことは違う世界――『日本』からやって来ました……」
現代日本から転移したという海音を信じる蛍流の誘いでしばらく身を寄せることになるが、生活を共にする中で知るのは、蛍流と先代青龍との師弟関係、蛍流と兄弟同然に育った兄の存在。
そして、蛍流自身の誰にも打ち明けられない秘められた過去と噂の真相。
その過去を知った海音は決意する。
たとえ伴侶になれなくても、蛍流の心を救いたいと。
蛍流が心から笑える日を迎えられるように――。
※アルファポリス、魔法のiらんどなどにも掲載しています。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-07-08 18:20:00
228709文字
会話率:47%
吾輩は猫である。
本当はお転婆で跳ねっ返りのイレーヌ第二皇女の飼い猫だ。嫁入り道具の一匹として彼女について王国に来てしばらくのこと、どうやら彼女は婚約破棄されてしまうらしかった。
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最終更新:2024-05-04 08:25:06
2522文字
会話率:25%
社交界デビューをした令嬢セリーヌが結婚を決めるまでの話。
社交界にデビューしたものの“アンティーク令嬢”と揶揄され周囲から浮いてしまう。そして美女だった祖母に似たおかげ(せい?)で本人の意志とは関係無く進む結婚話。さらに有り難い筈の縁談
でも災難!?それから初めての恋も。
様々な経験を経て最終的に結婚するのは……。そんな一人の令嬢の婚活譚。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-04-10 11:00:00
53718文字
会話率:48%
「なして大学で教職課程を取らんかったとね」--。
39歳で失業して田舎に帰りぶらぶらしていたら、隣の県に嫁いだ母方の叔母から、まるで伝染病の予防接種を受けなかったかのように嘆息された。
教職に就くつもりがなくてもなにかあったときの保
険のために教員免状を取得した同級生は、少なくない。女子の場合、それが嫁入り道具にもなる。
叔母は隣の県に立地する大学の教育学部を卒業し、地元に戻って小学校教員になり、大学で知り合ったという叔父と結婚するため寿退職した「華麗な経歴」を誇る。
しかしおれは、教員にだけはなりたくなかった。児童・生徒や保護者、地域住民から「先生」と呼ばれる立場に身を置くのが嫌だった。それは、幼き日のこんな思い出が脳裏に刻まれているからだ。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-11-11 23:00:00
5436文字
会話率:39%
「味噌汁が濃い」から始まる物語。
貧乏浪人、河合 弥之助は用心棒をしていた味噌問屋・下田屋の跡取り娘、お登勢にせがまれて家に連れ帰る。傍から見れば駆け落ちかかどわかしである。「粗末な長屋暮らしを見ればお嬢様のお登勢はすぐに逃げ帰るだろう、そ
こで一儲けできそうだ」という浅ましい考えを弥之助は持っていたのだが、お登勢は帰らなかった。しかも彼女が嫁入り道具として持ってきたのは一抱えの味噌壺で……
※「秋の歴史2023」に出そうとして間に合いませんでした。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-11-01 00:49:53
6369文字
会話率:48%
母親と買い物に出掛けた時のちょっとした出来事を綴りました。
最終更新:2022-10-27 21:52:58
400文字
会話率:12%
金持ちの夫に浮気され見捨てられ、離婚届けを出しに行ったら事故に……異世界に転生したら、意地悪な継母と二人の姉にいびられていました。そして、王国の第二王子が大型犬でした。
ひょんなことからエルヘンツ王国の第二王子ことギルと婚約のフリをする
ことになり、嫁入り道具である魔道具(冷蔵庫)を持って大きな町へ。
外面だけ良い第一王子、アルジャーノンが王になると王国が大変なことに……、ということで小さな食堂をやりながらギルを立派な王にしてみせます!
彼、無愛想で国民の知名度も支持率もゼロに近いですけど……。
※この作品はエブリスタにも掲載しています。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-05-25 06:00:00
128811文字
会話率:42%
70歳の加奈江(かなえ)は、一人息子から、終活しろと切り出される。
夫を看取り、その時の片付けで、息子が見兼ねた。
渋々、衣類の整理からと、嫁入り道具だった箪笥を開けると。
そこには、懐かしい、一枚のワンピースが仕舞われていた。
20代の
頃。お気に入りだったそのワンピースを着て、友人と食事に出かけた。
若かりし自分の、小さく輝いた出来事に、心がくすぐられた。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-03-18 21:00:00
2527文字
会話率:34%
隣国に嫁いで一月、いつまで経っても王妃としての務めを果たさせてもらえないシャンドラは、嫁入り道具の一つ《惚れ薬》を使って、こちらを見向きもしない王との御子を作ろうとするタイトルまんまのお話。
最終更新:2020-10-09 18:25:12
3017文字
会話率:26%
約12万文字。完結済。巨乳でぼんやりした僕っ子お妃さまと、真面目に不真面目な薄幸青年のコンビが馬鹿な遣り取りをしながら旅するファンタジー長編です。
その者は、紅き奈落と共に生まれ出ずる――
天に最も近い山頂の集落から連れ攫われた、甘い
香りを纏う少女アイビス。彼女は集落の無事と引き換えに大国ラービーナ・ニウィスの王に嫁ぎ、国で唯一のネクロマンサーとして死者を操り国のために戦うだけの日々を送っていた。
没落貴族となり、今は家の再興のためのだけに生きる鉄使いの青年フォルトは、勲章と引き換えに腐り姫と国中から忌み嫌われるアイビス付の騎士に抜擢される。
王族付きの証である天剣の授与と任命式の後、王より命じられた二人は、戦場を渡り歩きながら、三つの地で青い髪の少女が守る嫁入り道具を集めていくがーー
己が力の欠陥、向き合わなければいけない過去、そして気付いてはいけない秘密。旅路の中で二人は、国の命運をも揺るがす争いに巻き込まれていく――――
↑ こう書くと重たいですが、あまり構えずに気楽な気持ちで読んでいただけましたら幸いです。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2018-10-26 00:10:59
116235文字
会話率:48%
新生活が希望に満ちたものとは限らない。新生活は平均寿命
80歳overの現代、何度もやって来る定例行事に過ぎないから。
最終更新:2015-03-30 20:04:45
897文字
会話率:59%
女子高校生シリーズ短編第二弾
遊森謡子様【武器っちょ企画】参加作品。
最終更新:2013-05-22 00:06:57
5900文字
会話率:51%
結婚式前日、母から渡された「それ」は世にも奇妙な嫁入り道具だった。
母から娘へ受け継がれる、ちょっと危険で魅惑的な家庭円満の秘訣とは……?
最終更新:2011-02-20 16:53:29
3443文字
会話率:45%