侯爵令嬢のセレナ=アルヴェリスは、王太子との婚約を突然破棄された。
理由は「平民の転生聖女ミリアンヌとの不仲」――冤罪である。
「お前のような悪女は、王都から出て行け!」
そう罵ったのは、かつて信じていた婚約者と、友人たちだった。
行き
場を失い追放されたセレナがたどり着いたのは、神々が眠ると言われる古代遺跡。
そこで彼女は、七柱の神から祝福を受ける。
──〈全属性魔法適性〉
──〈神聖創造〉
──〈天上の血統〉
セレナは、神々に選ばれし最強の魔導姫へと生まれ変わる。
そして一年後。
滅びかけた王国が、かつて追放した「悪役令嬢」に土下座してくるなんて――
「ふふっ……いまさら跪いても、許すとは言っていませんわよ?」
これは、すべてを奪われた令嬢が、世界すら手に入れる物語。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-06-22 16:25:13
26704文字
会話率:32%
戦争があった。
それはまさに地獄のようで、火のように絶望を灯して回った。戦争は、やがて世界を巻き込み、戦争という火は消えることなく広がり続けた。
度重なる戦い、戦争開始から一年。人々はもうこの戦争は終わらないのではないかと絶望した
。しかし、その絶望の果てにキュリアという国が、英雄の活躍もあり勝利を収めやがて戦争は終結した。
人々は戦争の終わりに歓喜した。だがただの一度の戦争で、取り返しのつかないほどの、たくさんのものを失った。例えば人々、豊かな大地の壮大さ、そして空の色の鮮やかさ、本当にたくさんのもの失った。
人々は戦争の果てを見て絶望し、後悔し、嘆いた。些細なことから始まった戦争は、人々からあらゆる幸福と自由を奪い去ってしまったのである。
ならば、二度とこんなことは起こすまいと人々は己の心に誓った。
それに、また戦争が起きれば、今度こそこの地球ほしが耐えられないと思ったのだ。さすがに、わかりきった災厄を、自ら手繰り寄せようとするような、愚かな人類ではない。
だが、枯れた世界に住む人々は以前のような暮らしができずにいたのだ。
飢えた人々は餓死し、死におびえた人々は弱き者から奪い、かくして戦後の混沌は広がり続け世の中は混乱するばかりだった。
生きるには、また戦うしかない。
その結末をわかっていても、戦争の傷はさらなる過ちを呼ぶばかりだった。
戦争は終わっても、まだ戦争の火は消えずに残っている。
欲望が、生への執着が、あるいは戦争の怨念が、今一度世界に争いをもたらそうとしている。
癒しを求め、されど求めず。
ならば火を消し、太陽ひを受けよ。いずれ影の平和は訪れよう。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-06-22 16:24:12
11644文字
会話率:27%
瑠唯(るい)の双子の兄・涼介(りょうすけ)は、瑠唯がプレイするゲームを見ているうちに突然言い出した。
これ、俺の前世だ、と。
「『巡る世界の五重奏《クインテット》』明治が六十年続いたあとの、架空の大正時代が舞台の和風乙女ゲーム。妖魔が
出没する帝都で、一定期間妖魔を寄せ付けない『結界』を張る能力者の中ではトップの実力を誇る、名門有馬家の令嬢、翠扇《すいせん》がヒロイン。その力は重宝されるものの、結界が行き届かない地域や、効力が切れた場では妖魔が跋扈する。妖魔と戦う能力を持った五人の攻略対象者《イケメンヒーロー》たちと協力して妖魔のボスを倒すまでの一年間、イベントをこなしつつ推しヒーローとの好感度を上げてハピエンへ!」
ゲーム攻略サイトにのっているあらすじを読み上げてから、涼介は自分のキャラはこれだ、と説明をしてくれた。
「ああ、これだ。有馬彩花《ありまいろは》。女性が当主となる有馬家の令嬢で、力の強い能力者としてちやほやされていたものの、当主の姉で本来なら正当な当主であったはずの伯母の娘翠扇《すいせん》が現れてから、生活が一変。帝都を覆うほどの結界を張る能力がある翠扇に世間の注目が集まり、二番手の娘に凋落。そのことから激しく翠扇を憎み、数々の嫌がらせを行う。特に、処女性と能力に密接な関係があると考えられていたことから、翠扇の周りにいる攻略対象者たちに翠扇を襲わせるべくことあるごとにけしかけ、あの手この手で罠を張り巡らせる。十八禁要素はほぼ彩花の策略から始まるので、意地悪な姉にもかかわらずファンが多い。あ、これ十八禁なんだ?」
はい、そうです。うっかり家族の前でプレイしていましたが、十八禁ゲームです。
瑠唯の動揺には構わず、涼介は「おそらくこの世界とは平行世界である和風乙女ゲームの世界」で起きた出来事を話し始めた……!
※作中で年齢制限を話題にすることがありますが、本編で直接の描写はありません。(コメディ的扱いですが苦手な方はご注意ください)
※他サイトにも公開しています。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-06-22 16:20:08
30251文字
会話率:40%
最悪の結婚か、留学か?
才色兼備にして将来の女王である姉姫に迫られた選択。
結婚を蹴ったら、もはや国内には留まれない。
第五王女のエルトゥールは、逃げるように海の向こうの国へ留学することに。
「期間は一年間。その間に、自立できる
ように勉強を頑張るか、結婚相手でも見つけなさい!」
成果を上げられなかったら、国に連れ戻されて惨い縁談をまわされる。
どうにか学校生活を頑張ろうと思っていたのだけれど……
「協力者がいるから困ったことがあったら相談してもOK!」
その言葉を頼りに訪れた国の出先機関である商会では「学費はご自分で稼がせろと姉姫が」と言われて、カフェの仕事をあっせんされる。なお、安全の為に、仕事中は姫君の身分を隠し「男性」として働くように、と。
昼間は学生、夜は女性であることを隠しカフェ店員。
ハードな二重生活を送ることになったエルトゥールを見守るのは、カフェでは同僚、学校では同級生の第三王子・アーノルド。
世間知らずのエルトゥールを何かとフォローはしてくれるけれど、その笑みはいつも底知れなくて……!?
姫君の秘密の二重生活!
R15は保険です。
※他サイトにも投稿あり。
※感想欄は連載終了後に開く予定です。更新連絡等は活動報告にて。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-12-06 23:05:03
111836文字
会話率:31%
『塩対応から溺愛までのカウントダウンが始ま……いや、待て。待たないよ!』
公立芦河高校に通う凪倉明(なくらあき)は生粋の根暗&問題児と教師やクラスメイトから揶揄されている。
彼は入学前の時点で根暗な問題児というレッテルを周囲から盛大に
貼られていた。
だが、両親からの絶対の勧めで高校受験することになり、嫌々ながら受験した。
結果は定員割れの補欠入学。不合格なら良かったのにどういう訳か高校に入学する事になってしまった。
入学後の一年間は周囲から常に嫌悪を向けられ、一部の教師達からも問題児として扱われてきた。
二年次のクラス選択では白紙を提出し、生徒指導の皮肉な方便によって理系クラスに放り込まれた。
クラスカーストでは最底辺に位置し「空気の読めない男子ナンバーワン」の地位に立っているという。
彼は一人呟く「人とは何故、自分の立ち位置に拘るのか?」と。
誰が一番で誰が最下位であろうが一年経てば全てリセットだ。
社会に出れば新しい出会いと共に交友関係も再構築しなければならない。
学校が社会の縮図というのなら、この世は負け組の地獄でしかないだろう。
そんな問題児の彼へと塩対応のクラス委員長が関わり始め……徐々に変化が起き始めた。
§
※ この物語はフィクションです。事実と異なる部分や実在する技術、組織、団体、個人とは一切関係がありませんのであしからずご了承下さい。
※ カクヨムでも連載中!
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-06-22 16:17:12
172000文字
会話率:53%
『この異世界で魔法を極めて俺の嫁を造ってやる!』
月読蒐(ツクヨミシュウ)十五歳。趣味、モデルの写真からフィギュアを造る事。
オタクを地でいく蒐は、カースト上位に居座る帷魅夜(トバリミヤ)十五歳とお付き合いを始めていたが、一年を経
過したある日、唐突に別れを告げられる。
それに絶望した蒐はフラフラと横断歩道を渡り、宙を舞った。
彼が目覚めた時にはそこは病院ではなく籠の中だった。
状況が読めない彼は周囲を見回し首をかしげる。
ここは一体何処なのかと。
カクヨムの完結済み作品です。─ https://kakuyomu.jp/works/16817139557792682673
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-12-21 20:21:02
248072文字
会話率:41%
マリアンヌ・バレンティは、恋を夢見る恋愛小説が大好きな公爵令嬢。身分的に政略結婚をすることを納得していたが、高等部一年生の五月に、五年間婚約していたクリストファー王子に婚約解消を求められる。王子に好きな人ができたことを察したマリアンヌは身
を引き、円満に婚約解消となったが、その王子から、「いい男性を紹介する」と言われ…
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-06-22 15:21:00
50191文字
会話率:26%
母親からネグレクトを受けている蒼は、自分のことを『おれ』と言っている小学一年生の女の子。
夜の仕事をしている母親が、女の子である蒼に嫉妬してしまうから。男の子らしく振る舞うことを強いられた。
そんな蒼はある日、『ひなた』という名前の可愛い
女の子と出会う。
いじめられているところを助けた蒼にひなたが言う。
「あおちゃんはぼくのヒーローだ」と。
蒼はひなたのヒーローでいようと誓う。
そして、神様を信じない蒼は願う。
『わたしにも現れないかな…。わたしを救ってくれる、ヒーロー』
ひなたと過ごす時間だけは心地よかった。
だけど、蒼がひなたと一緒にいられたのはわずかなものだった。
数年後、二人は再会する。
彼らにとっての『ヒーロー』は、それぞれ形を変えてーー
折りたたむ>>続きをよむキーワード:
最終更新:2025-06-22 15:00:00
87995文字
会話率:32%
秩序を保った平穏なフリーデン王国の公爵令嬢プラチナは、国の第二王子スフェンの婚約者であり、通っているアカデミーの卒業の一年後に結婚が確定していた。
優しく接するスフェン王子に対して不信感のある彼女は、自身の願う夢のこともあって、内心では王子
との結婚を望んでなかった。
そんなある日、王太子の婚約者である親友のマリアライトから自身が魔物になっているという悩みを聞かされ、男爵令嬢シエルからプラチナ自身も魔物だと聞かされたことで、彼女は暴走してしまう。
pixivに載せていた作品を、こちらにも載せました。楽しんでいただけたら幸いです。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-06-22 15:00:00
156236文字
会話率:46%
「もし大切な人の性格が180度変わって嫌な人になっても、大切なままですか?」
この世界を扱っている精霊が、余命一年半になってしまった。すると突然その精霊の娘が「この世界を支配し、この世界を母さんの墓に入れる。」と言い出したのだ。精霊はギリギ
リでそっくりな世界を作って生物をを全員避難させることに成功したのだが、そこはユニークスキルが一つ使えるはずの場所なのに、俺は使えない⁉︎また、精霊の娘も人間の体を乗っ取ってこの世界の支配に乗り出した。この世界ではちょっとぎこちなくなってた幼馴染が全然違う人になっていて、スキルの使えない俺は不利で、でも世界を戻せるのは俺しかいなくて…仕方なくなった俺は自分のため、そして自分の好きな幼馴染を取り戻すために、僅かなヒントからこの世界を戻そうとする…折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-06-22 14:35:19
63888文字
会話率:51%
私は再び、トザイに来た。一年が経ち、街並みは少し変わっていた。
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最終更新:2025-06-22 14:34:46
4925文字
会話率:38%
遙か彼方の未来、人類の活動圏が天の川銀河全土に広がって二十万年の時を経た時代。二度の銀河全土を覆う動乱の時代を経た人類は、局所的な紛争はあるものの比較的平和な時代を生きていた。人工知能に代表されるインテリジェンスビーングが高度に進化した時
代、それらに対抗するため作られた兵士ソルダ達がグラディアートという戦闘兵器を用い戦いの主役となっていた。
零・六合は一年半前、ある存在に敗れ旅の巡礼者となり戦いから身を引いていたのだが、旅の途中ボルニア帝国の内乱に巻き込まれてしまう。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-06-22 13:57:59
300414文字
会話率:37%
2058年、日本。
突如、時空の歪みによって現れた、
地球外生命体『Zodiac(ゾディアック)』。
この緊急事態を危惧した日本政府は、
急遽『地球外生命体特務捜査対策本部』、
通称ESTを設立した。
地球がゾディアックからの襲来を受けて一
年。
高校2年の春を迎えようとしていた青年、
巫狩(いがり)イツキは、とある事件に巻き込まれる。
イツキはその事件の中で、その場にいた小川慶二、
水野蒼とともに特殊な力を得てしまい、
それをきっかけに、彼らはESTの特殊部隊、通称『ZAQ』と行動を共にすることになってしまう。
目まぐるしく変化していく状況に、戸惑いを隠せない3人。しかしそれもつかの間、3人とZAQ一行の前に突然、
自らを『メルル』と名乗る小型のゾディアックが現れ、
こう告げる。
それはこの先、多くのゾディアックがこの国に現れ、襲撃してくるだろうという事だった…。
ゾディアックの襲来によって、
平穏がいとも簡単に崩れ去っていく…。
イツキ達は、かつての平和を取り戻せるのか?
ゾディアックの襲撃を防ぐ事は出来るのか?
イツキ達の運命がいま、変わり始める…!!折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-06-22 13:34:50
116423文字
会話率:62%
伯爵令嬢のアンジェリカと伯爵令息のクロードはお互いの家の事業を確固なものにするために婚約を結んだ。政略だったが婚約時代を仲良く過ごしお互いを愛おしいと思うまでになっていた。学院の卒業まで一年半という時期に
隣国から男子生徒の関心を全て攫って
しまうような美少女セリーヌが転入して来るまでは。最初は関心の無さそうだったクロードだったが、セリーヌが転びそうなところを助けたことで距離が近くなった。
悲しみで胸が張り裂けそうになったアンジェリカの味方は家族と親友のエリシアだった。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-06-22 13:32:45
4093文字
会話率:26%
キャロラインは田舎から出てきてパン屋で働いていた。可愛さと愛想の良さで看板娘と呼ばれお客の人気も高い。騎士のクロードもキャロラインに惹かれる一人だったが、アプローチは中々進まなかった。ガードの固いキャロラインと恋人になれたのは一年も過ぎた
頃だった。
漸く手を繫いでデートが出来るようになりキスまで出来た頃、キャロラインの幼馴染のシルベーヌが伯爵家のメイドとして勤めるようになったと会いに来た。友達の恋人を見たいと好奇心でパン屋に来たシルベーヌはカイトの格好良さに驚いてしまった。
街にお使いに行った時に破落戸に絡まれたシルベーヌを助けたのがカイトだった。恋に落ちたシルベーヌは横恋慕をする。それは悪意にまみれキャロラインを深く傷つけていく。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-01-06 20:38:48
14564文字
会話率:39%
リリエルは公爵家の長女だ。五歳下に弟がいるのでいずれ家の持っている伯爵を継いで女伯爵になる。そんなリリエルに見合い話が来た。相手は侯爵家の次男。顔合わせで天使のような美貌のハロルドに一目で恋をした。
ハロルドは月に一度のお茶会でもプレゼント
を持ってやって来た。会話も卒がない。二年程するとハロルドが何処か遠くを見ているような気がしたが、惚れた弱みで気が付かないふりをした。貴族の結婚はこんなもの、結婚すれば歩み寄れると思っていた。けれど貴族学園に入ってからハロルドが見ているのは私ではない。視線の先にいるのはとても美しい人だった。私とは正反対の華やかな美人。貴方はどうしたいのかしら、私は限界だ、一年も他の人を見ている貴方なんて。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-10-21 16:53:01
10244文字
会話率:34%
【こちらは不定期投稿作品です】
【あらすじ】
高校一年の志普(しほ)は、どこにでもいる普通の少女。
期待と不安を抱きながら始まった高校生活は、愉快な友人たちのおかげで楽しい日々になっていく。
志普が出会うのは、魔女や魔法生物、魔王に勇者⁉
他にも個性豊かな人々と縁を結び、普通だけどちょっぴり不思議な高校生活を送ることに。
のんびり穏やか、時には慌ただしい彼女たちの学校青春物語。
【以下、当作品の説明です】
1話1000字から4000字程度の短編。
書いたら投稿する気まぐれ作品です。
予約投稿機能を使用しないので、気になった方はぜひブクマをお願いします。
この作品のみ、行間を開ける様式をとっていますが、天目の他作品はずべて行間を詰めていますので、読まれる際はご注意ください。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-06-22 13:29:16
193115文字
会話率:62%
朝陽ヶ丘町の硝子工房。
父と二人で硝子細工に打ち込んできた楠原成海は、職人気質で無口な高校一年生。
友達もほとんどいない成海のささやかな楽しみは、隣の席に座る遠野新菜を窓越しに眺めること。
明るく、誰とでも分け隔てなく接する彼女は、どこか遠
い世界の人のように思えていた。
そんなある日、新菜の“うっかり”をきっかけに、二人は関係を築くことになる。
見習い硝子職人の少年と、硝子より透明で純真な少女。
これは、硝子越しに見つめていた君と、肩を並べて歩くようになるまでの物語。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-06-22 13:10:00
295466文字
会話率:57%
三月三十一日。それが、俺たち二人の誕生日。
同じ年の同じ日、同じ場所で、同じ時間に産まれた子供。
お隣同士の子供たちは十七年間、姉弟のように一緒に育ち、大きくなった。それが俺たちの奇跡のような共通点だ。
高校三年生の俺「五十里悠真」には、
昔からの習慣が二つある。
それは隣に住んでいる、とっても特別な幼馴染である「白咲羽依里」と話すこと。
そして、ある言葉を毎日告げること。
その習慣に例外というものはなく、どんな時でも毎日欠かさず行ってきた。
雨の日でも、台風で交通機関が麻痺しても、俺がインフルエンザにかかっても、何らかの手段で羽依里と一日一回会話を交わす。できれば、顔を合わせて話す。それが俺の習慣だ。
これは、そんな変な習慣を持つ俺と変な習慣の理由になっている羽依里が過ごすとある一年のお話。
俺がこよなく愛する、しっかりものだけどふわふわで小さくて、柔らかくて弱くって、それでいて意地っ張りで寂しがりやな女の子と過ごした、高校最後の青春と俺たちの生涯最後になる恋の物語。
今日も俺は羽依里の元へ駆けていく。
そして言うのだ。いつものお決まりの言葉を、彼女へ―――――――――――!折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-04-01 06:10:00
450010文字
会話率:63%
この世界には、色鳥という神様がいる。
彼の者は自身が選んだ人間に恩寵と御名を与え、世界を作り出した。
世界を作り出した代償は重く、世界の維持には…犠牲が必要だった。
恩寵を受けし者は、色鳥から人智を超えた力と権能を与えられる代わりに、これま
での人生を、名前を、容姿を…そして未来を奪われ、世界を維持するための贄と化す。
今代の役目が終わるまで、残り一年。
浅葱は恩寵を受けし者達が暮らす「鳥籠」の世話係「籠守」に、その中でも大人しい金糸雀の専属へ任命された。
「無口で無関心だから、最低限の世話さえしていたらいい」
そう先輩に伝えられたはずなのに、金糸雀は交流を図ってきて…。
これはとある一年の、二人の少女が過ごした時間の物語。
壊れかけた世界の中心で、二人が見つけるのは互いが望んでいたものか、それとも…。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-03-10 01:10:00
118240文字
会話率:55%
人々の生活を脅かした魔王は、四人の少年少女からなる魔王討伐パーティーによって見事討ち倒され、ウィシュタル王国には平和が訪れた…はずだった。
魔王討伐から一年、ウィシュタル王国は一つの問題に直面していた。それは、魔王討伐パーティーの英雄、ア
ーサー・ラングレットの反逆と逃亡。一見平和な王国で騎士になる夢破れた少年、トール・エインズは、立ちよった町である一人の青年と出会う。
この出会いが、運命の歯車を回し始めることとなり--。
反逆者となった英雄の、果たされなかった願いを叶えるための後日譚。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-06-22 13:05:50
228707文字
会話率:40%
天空世界ムーカイラムラーヴァリー。
それは、天空に島々が浮かぶ異世界。
その天空世界の最上部に浮かぶ帝島。その神殿の中では、1人の少女が懸命に駈けていた。
その彼女を妨害しようと邪魔するものがあらわれるが、少女は突然光に包まれ『夢』
の中へ飛び込む……。
さやかの子どもであるヒカルは、15歳の高校一年生になっていた。
ヒカルに父親はおらず、母親であるさやかと2人で生活している。そんなヒカルはあと数日で16歳になり高校二年生になるまじかだったが、突然彼の目の前に金髪の少女が現れる。
その少女の左手は燃えるように赤く、そのせいで苦しんでいた。彼女を救うために、ヒカルはその指輪を強引に引き抜く……。
前作からの物語を継承するストーリーは、ヒカルを変えるのか?折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-06-22 12:52:04
11719文字
会話率:30%
ネモ・フィリアスはこの世で一番キレイと思った魔法に出会った。その魔法を操る彼は高等部の先輩であるダリオ・エンデ。
彼に憧れ魔法科を目指すネモは一年後、晴れて高等部魔法学科に進学し、憧れの彼と再会する。
「誰だてめえ。」
「!?」
久しぶ
りに会ったダリオは自分を覚えてないどころか、別人のように性格が豹変してしまっていた。
そんな彼と契約獣を巡って、ネモは徐々に距離を縮めていく。
※ふんわり香る恋愛話です。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-06-22 12:47:23
76211文字
会話率:49%
婚約者であるラケルが隣国から帰国する。
リリアは実に一年ぶりに彼と会うことになるのだが、彼女にはラケルに会いたくない理由があった。
最終更新:2025-05-23 13:40:31
2768文字
会話率:34%
「ひとりぼっちの最終防衛線(ラストライン)」あらすじ
現代日本。中学一年生の月詠朔(つくよみ さく)は、両親を事故で亡くし、莫大な遺産を運用しながらマンションの一室に引きこもる孤独な少女。唯一信頼していた家政婦にも裏切られた過去から人間不信
に陥り、通信制中学に籍を置くだけで、誰とも関わらず部屋の中で完結する生活を送っていた。
そんなある日、世界は変貌を遂げる。高次元たら現れる「怪異」の襲撃。それと時を同じくして、朔を含む一部の若者(10歳から20歳の約5%)が不思議な力を覚醒させ、怪異と戦う宿命を負うことになった。
人に会うことを極度に嫌う朔は、高次元存在から一方的に与えられた情報を元に、見つからないよう隠密性と遠距離攻撃能力に特化した装備を選択。マンションの自室や屋上から、誰にも知られることなく怪異を狙撃し始める。
その戦いぶりは圧倒的で、彼女は図らずも「名無しのヒーロー」「一人方面軍」とネットで噂されるほどの戦果を上げていく。しかし、その裏では「私、何やってるんだろう」という虚無感と、人知れず戦うことへの疲労を募らせていた。
高次元の存在は二つの勢力に分かれており、一つは地球支配を目論み怪異を送り込む敵対陣営、もう一つは地球の在来種を守ろうとする味方陣営。朔は味方陣営から一方的な情報提供と装備(初期は固定、後にカスタマイズ可能)を受け、戦いに身を投じる。
彼女の戦果に応じて装備の自由度は上がり、より強力で、より彼女の望む「誰にも見つからない」戦い方が可能になっていく。
これは、引きこもりの天才少女が、誰にも知られず、誰とも繋がらず、たった一人で世界の危機に立ち向かう「最終防衛線」となる物語。
彼女は孤独の中で何を見出し、何を守るのか。そして、その戦いの先に待ち受けるものとは――。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-06-22 12:34:31
212711文字
会話率:15%
月詠朔、中学一年生。彼女の世界は六畳間で完結していた。両親を失い、人間への信頼を失った彼女にとって、外界はただの「ノイズ」。そんな日常に、突如、冷たい「声」と「警告」が響き渡る。「脅威を排除せよ」。目の前に現れたのは、謎のハイテク装備。戸
惑いながらもトリガーを引いたその日から、彼女の「ひとりぼっちの最終防衛線」が始まった。
無表情な引きこもり少女は、なぜか人類を脅かす異形の怪異を、誰にも知られず殲滅し、気づけば世界最強の存在「ルナ・ドミニオン」へと覚醒していた。絶対的な力を持つ彼女は、やがて国家を掌で転がし、宇宙の真実を知り、傷ついた星々を癒やす「神」となる。しかし、その強大すぎる力の奥底には、彼女自身も気づかない、癒えぬ孤独と、ささやかな温もりを求める「人間」の心が隠されていた。
これは、たった一人の少女が、神となり、宇宙の命運を握り、そして本当の「家族」と「幸せ」を見つけるまでの、壮大で、どこかコミカルな物語。
【特別読み切り『第一回 神様の黒歴史(初期装備編)』について】
この短編は、本編の物語をご存知の方も、初めて触れる方も、より月詠朔というキャラクターの魅力と、本編の面白さを深く味わっていただくために企画されました。
本編の序章で描かれた、朔が初めて謎の力に遭遇し、戸惑いながらも戦いへと足を踏み入れる、まさに「原点」の出来事を、現在の全知全能の「ルナ・ドミニオン」となった彼女が、作者である「〜かぐや〜」と共に振り返ります。
初期の朔の、人間味溢れる(?)反応と、現在の神としてのプライド、そして時折見せる「ツンデレ」な素顔が激しく衝突する、抱腹絶倒のボケツッコミが繰り広げられます。
「完璧な神」が「感情豊かな人間」だった頃の、可愛らしい「黒歴史」を、ぜひ本編と合わせてお楽しみください。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-06-16 13:44:09
3298文字
会話率:86%
魔法学院最後の一幕
ネーデラ王国魔法学院の広場には、卒業生たちの笑顔が溢れていた。その中央で、ひとつだけ異様な空気が漂っていた。
「これ以上、婚約関係を続けるつもりはない。悪いが、今日で終わりだ」
その言葉に、会場の空気が凍りついた。
「なに言ってるの?」
ロッテ伯爵令嬢。理知的な眼鏡越しに目を見開いていた。彼女の横に立つのは、かつての婚約者ハーグ。式典の途中、突然の婚約破棄宣言だった。
「俺様、もうアインと付き合ってる。あいつの方が魅力的さ」
そう言って彼が肩を抱いたのは、ピンクの髪を軽やかに揺らした少女。アイン。男爵家の令嬢。にやりと笑って言う。
「だってぇ、ロッテってお堅いん。男の人、楽しませなきゃ♡」
「一年後に、結婚って」
「気が変わったんだよ。俺様のせいにすんな」
「やめて」
振り返り、駆け出した。銀髪が宙に舞い、ドレスの裾が風を切る。群衆の視線を引き裂くように、ロッテは会場から飛び出して。
誰かに思い切りぶつかった。
「あっ、だ、大丈夫ですか?」
低く、どこか気の弱そうな声。ぶつかった相手は、金髪に分厚い眼鏡をかけたマルセルだった。物静かで目立たない、けれど学院でも知る人ぞ知る天才魔術師。実は隣国の伯爵家の三男だ。
「ご、ごめんなさい。いま、わたしっ」
「足をひねったみたいですね。すぐに医務室に」
「ダメ、式場に戻るなんていやなの」
「わかった。外に出ましょう。ボクが支えますから」
学院の門を抜けると、夕暮れが街を金色に染めていた。ロッテの歩幅に合わせて、マルセルはゆっくりと歩いた。街角に立つ、木造の看板。その文字がマルセルの視界に飛び込んだ。
魔酒とハーブの宿酒場
マルセルが小さく喉を鳴らした。無意識に、口元がゆるむ。彼の頬がわずかに赤くなる。
「飲みたいの?」
ロッテがふと、尋ねた。マルセルは慌てて視線を逸らした。
「い、いえっ、そんなことは!た、ただ、ちょっと看板が……気になっただけで!」
「ふふ。いいよ、わたし、おごってあげる」
「えっ?」
「わたしも今日はボロボロになって飲みたい気分なの。だから、付き合ってよ。先に酔いつぶれたら許さないから」
「は、はい!」
チリン、と澄んだ鈴の音が鳴った。夕暮れと、木の香りと、ほんのりと漂うハーブ酒の香りが、彼らを迎え入れた。
不思議な二人の、忘れられない夜が始まろうとしていた。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-06-22 12:10:00
72451文字
会話率:44%
ーーお前ごとこの国を、死に物狂いで守って来たーー
数年前に母が亡くなり、後妻と連れ子に虐げられていた伯爵令嬢ブランシュ。有名な将軍アーロン・キーブルグからの縁談を受け実家に売られるように結婚することになったが、会えないままに彼は出征してし
まった!
それからすぐに訃報が届きいきなり未亡人になったブランシュは、懸命に家を守ろうとするものの、夫の弟から再婚を迫られ妊娠中の夫の愛人を名乗る女に押しかけられ、喪明けすぐに家を出るため再婚しようと決意。
夫の喪が明け「今度こそ素敵な男性と再婚して幸せになるわ!」と、出会いを求め夜会に出れば、なんと一年前に亡くなったはずの夫が帰って来て?!
努力家なのに何をしても報われない薄幸未亡人が、死ぬ気で国ごと妻を守り切る頼れる軍神夫に溺愛されて幸せになる話。
※ムーンライトノベルズ掲載作品を全年齢化しています。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-06-22 12:10:00
30223文字
会話率:24%
喚んでも来ない竜を一年ほど待ち続けて、それが原因で婚約者にも捨てられた竜騎士ジェイド・ロンバルディ。
そんな彼の竜を喚ぶことが出来れば『竜喚び聖女』を辞めて良いという約束を取り付けたラヴィ二アは、なんとか喚び出すために双方とも服を脱ぎ接触
面を増やし、自らの竜喚びの能力を高めたいとジェイドに提案する。
しかし、真面目で堅物な竜騎士ジェイドは、これをすぐには無理と拒否。二人の目的のためにはどうしてもこれが必要だと、聖女を辞めたいラヴィ二アは、なんとか彼を説得しようとするのだが……。
普通の貴族令嬢に戻りたい訳ありセクハラ聖女と真面目堅物な不憫竜騎士の脱ぐか脱がないかのギリギリ攻防戦ラブコメ。
※毎日更新で完結します。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-06-13 19:10:00
75165文字
会話率:33%
モーベット侯爵ジョサイアは結婚式直前、愛し合っていたはずの婚約者に駆け落ちされてしまった。
急遽の結婚相手にと縁談がきた伯爵令嬢レニエラは、以前夜会中に婚約破棄されてしまった曰く付きの令嬢として知られていた。
間に合わせで自分と結婚するこ
とになった彼に同情したレニエラは「私を愛して欲しいなどと、大それたことは望んでおりません」とキッパリと宣言。
元々結婚せずに一人生きていくつもりで実業家になろうとしていたレニエラは、これは一年間だけの契約結婚にしようとジョサイアに持ち掛ける。
愛していない契約妻なのに、異様な熱量でレニエラを大事にしてくれる夫ジョサイア。それは、彼の元婚約者が何かおかしかったのではないかと、次第にレニエラは疑い出すのだが……。
また傷付くのが怖くて先回りして強がりを言ってしまう意地っ張り妻が、元婚約者に妙な常識を植え付けられ愛し方が完全におかしい夫に溺愛される物語。
※カクヨムにも掲載しています。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-12-25 21:28:26
100242文字
会話率:36%