ある悩みを抱えた人々を中心に、陰ながら噂になっている店がある。
訪れた者曰く、その店には客の欲しいものが必ず揃っている、という。
どうしても失くしたくなかった大切なものや、もう失ってしまったと思っていたかけがえのないものが、その店
では見つかるらしい。
アストノズヴォルド帝国の城下町・フォルトゥナの端の端。地図にも載らないミセリア地区の入り組んだ路地の奥。誂えたような行き止まりの先。
一見したところ、これといった特徴のないように見える二階建ての建物。
汚れのない灰白色の壁、落ち着いた光沢のある青銅で出来た円蓋状の屋根。薄暗い路地に不釣り合いなほど綺麗な装飾の看板が目を惹く。
『ミラージュ・ドゥ・シュヴァルツ』
店主は、透き通った白銀の髪に柘榴の瞳を持つ美しい女性。
そう、ここは人の心を守る魔導具店。
___今、物語が幕を開ける。
これは、ある一人の少女による、あいをいかして、あいをわすれて、あいをころす、そんなあいのものがたり。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-03-17 22:34:34
118174文字
会話率:42%
二年前まで王女の騎士だったヴォルドは、ある不祥事がきっかけで騎士の位を失った。
王都を離れ、傭兵として魔物討伐隊に身を寄せ、戦いに明け暮れていたある日。
かつて忠誠を誓った王女の噂を聞く。
「毒を盛られたせいで、まともに食事が摂れなく
なってしまったらしいぜ」
「なんだと」
「……知り合いの話だと、食べること自体が、怖くなっちまったらしい」
心配になったヴォルドは、王女に会いにいくことを決意する。
※別サイト、別名義で、1年前に書いた短編小説です。
※調理は適当です。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-05-27 12:00:00
8972文字
会話率:47%
謎の女性の声に導かれて、異世界であるエヴォルドに転生してきた少年は、スレイと名乗り、エヴォルドで第二の人生を始める。だが、彼の中にある運命の歯車は既に動き始めていたのだった・・・
※この作品はpixivやアルファポリスでも投稿しています
。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-04-05 19:55:33
265481文字
会話率:51%
十九世紀初頭のヨーロッパに似た世界。
新興国ボミラールル王国では巡察隊という警察の前身となる組織をつくり、
治安維持をはかろうとしていた。
そこに大国リューベルとの戦争の最前線で多くの武勲を上げた英雄、ルーニー・ネイピア大尉がやってくる
。
のちの初代警視総監である。
ネイピアの赴任早々、奇怪な事件が起こり始める。
鍵となるのは黄色い花。
可憐な佇まいに秘められた復讐と首都ベルメルン破壊計画。
やがて、街は炎に包まれ……
ネイピアは美人新聞記者エレメナら協力して事件を追う。
<<登場人物>>
ルーニー・ネイピア……ボミラールル王国軍人。階級は大尉。ベルメルン巡察隊に異動になり班長を拝命。
ラブロー・デン・モーテン……巡察隊二等巡査。ネイピアの相棒。
エレメナ・アウグストリ……ベルメルンの地元新聞「ホイヘンス日報」の女性記者。
ジューゴ・バン・マルディナード……自警団長。鍛冶屋。
メイレレス・ブローリン……巡察隊班長。階級は中尉。ネイピアに敵対心を持つ。
ビールズ・グライジャー……巡察隊隊長。階級は大佐。ネイピアを冷遇する。
タッカー・ヴォルドゥ……火災にあった宿屋の主人。
ディアナ・ヴォルドゥ……タッカーの妻。
フラーツ・ロマ……火災現場から消えた宿泊者。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-06-26 11:00:00
136425文字
会話率:57%
生まれつき目も見えず、言葉も喋れない少年ユウォル。
彼の家は、名門の執事一家だった。
魔法を詠唱できないユウォルは、戦闘力のない落ちこぼれとして、執事になる道を閉ざされていた。
しかし、シェスカお嬢様はユウォルこそを専属執事に選
んだのだ。
エリート執事である兄たちは大激怒!
ユウォルと三つ上の兄ゲヴォルドとの決闘が始まった!
目も見えず魔法も使えないユウォルは、圧倒的不利を強いられる。
しかし、シェスカお嬢様の「ユウォルには才能がある」という言葉を信じ、あきらめずに戦った!
そしてシェスカお嬢様の助言もあり、ユウォルは伝説の無詠唱魔法に成功する。
勝利したユウォルは、晴れてシェスカお嬢様の執事となり、お屋敷に連れられていくのだった。
これからユウォルの新たな生活が始まる……!
そう、これは彼がお嬢様を護ると決意してから、執事ランキングのトップに輝くまでの物語――。
カクヨムにも投稿折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-11-04 16:37:44
15439文字
会話率:33%
人間の進化態『エヴォルド』と呼ばれる怪人の存在が様々な噂を呼ぶ世界。
トカゲをトラウマに持つ少女・小石竜奈はその噂を信じていなかったが、
ある日トカゲの能力を持つ怪人・リザードエヴォルドになってしまう。
突然人ならざる存在と化した自分に恐怖
しパニックになる竜奈の前に、
『人間同盟』と名乗る二人のエヴォルドが現れ・・・。
これは、異形の怪人になってしまった元人間の少女達の物語である。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-05-27 19:00:21
55365文字
会話率:24%
レンロック国、王位第1継承権を持つ王子ダグ・レオヴォルドは『白銀の獅子将』と呼ばれた万の精鋭を率いる大将軍であった。
だがある日、腹違いの弟ニコ・レオヴォルドの策略によって他国と内通している嫌疑を掛けられしまい、将軍職と王位継承権を剥奪
された挙げ句に着の身着のまま王宮を追放されてしまう。そしてニコはダグの代わりに第一王子となり、次期国王の地位となる。
追放されたダグはレンロック王国の西の果てへと隠遁する。隠遁した先は人がほとんど住まない荒れ果てた地、ルールッカ、そこに立つ1軒のオンボロ屋へと腰を落ち着かせる。
そこで血の繋がらない、種族すら違う愛娘のハーピアとともに生活を始める。ハーピアはハーピーと呼ばれる翼人の魔モノの種族ではあるが、ダグを実の父のように慕っていた。
残酷な性格のニコが王に就けば、レンロック王国が荒廃することがダグには目に見えていた。だが、追放の身のダグにはそれを防ぐ地位も軍もいない。
ダグはそこで2つの目標を立てる。
愛娘で魔モノであるハーピアが笑って過ごせる未来を作ること、そして追放されたことで軍を奪われたために弟であるニコに対抗する兵力を作りあげること。
そのためダグは『魔モノ物園』を開き、そこの指導者として園長になることを決意する。
理由3つ。1つ目はレンロック王国は魔モノが蹂躙する国柄であり、領土の半分ほどはそのせいででまともに人間が住める地域ではないのだ。日々人間たちが苦しめられていた魔モノたちを逆に領民として扱うことが出来れば、実質領土は倍、領民も倍、国力は4倍になる。
2つ目は自身を策略に嵌めたニコの存在であった。
必ずや近い将来ニコは禍根を残さないためにダグを抹殺しにくるはず。そのニコの力に対抗するには今は認知されていない魔モノたちの力を借りなければならないためであった。
そして一番大切な3つめの理由。それは愛娘であるハーピアが魔モノとして差別されない世の中を作るために、人間たちと魔モノたちが触れあいできる場と世論を作り出すことであった。
ダグはこれらの理由から愛娘のハーピアと共に魔モノ物園の設立を目指すのであった。だが、弟のニコが黙って見ている訳もなく、様々な妨害と策略を張り巡らせる。
ダグは様々な妨害を物ともせず、レンロック王国を救う英雄となっていくのであった。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-09-06 23:59:27
38625文字
会話率:41%
我儘王と権力馬鹿侯爵に冤罪を掛けられたヴォルドー男爵がせめて自分のこどもをいかそうと戦う。
最終更新:2019-05-23 07:11:47
4838文字
会話率:31%
賢者ヨグが唱えた全にして一である『アイン』。それは不平等な世界を嘆いた彼の理想、精神的融和を意味したが、有機物も無機物も融合させる触媒『ズァイン』の発現により、崇高なる理念は現実世界を『アイン』に変えるという、狂気に満ちた思想に変貌していく
。とは言え、世界を『アイン』に変えるには、『ズァイン』の絶対量が圧倒的に足りなかったのだが。狂気の思想も戯言でしかなかったのだが……。
ひとりの赤子の中に『ズァイン』が凝結した時、狂気の歯車は音をたててまわり始める。――――「手に入れたぞ。成長する『ズァイン』だ」 「人間の操れる代物ではない」 「滅却せよ。かけらひとつ残らず」 「黴の生えたじじいども。おまえ達はいつもそうだ」 錯綜する思惑。彼らは理解しているだろうか。『ズァイン』として生まれようと、心は育まれることに。名前を持ったひとりの人間であることに。――――「名前を呼んで」 「名前を呼べ」 「我を呼べ」 黄金の光と共に。『ヴォルドルーン』ここに開幕。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2017-01-26 22:49:52
89239文字
会話率:26%
よく活動内容がわからない部活、『音楽愛遊部』そんな部活にいつの間にか入部させられていた俺は、毎日、授業が終わって放課後になるとその部で、ぐーたらしている毎日を過ごしている。ちょっとした学園ラブコメ(?)コメディ(?)な物語!
最終更新:2014-03-14 18:31:15
1628文字
会話率:59%
東域と西域の二つに分かつ世界。技術革新によって発展する西域へ近代化を目指す東域の島国から一人の少年士官が小国の『リヴォルドア騎士団国』へ留学に向かう。だが、二十数年前に西域全土に及んだ大戦の傷跡が再び開こうとしていた。
最終更新:2013-07-15 20:00:07
37429文字
会話率:45%