先天的に加虐嗜好いわゆるサディズムを持つ高校生、百鬼零(ナキリレイ)は妹の百鬼結(ナキリユイ)の催眠技術によってその異常性欲を封印し、平温な日常を送っていた。だが幼少期に動物を殺す少女、××と出会い、また時を経て再会してしまったことで、彼の
日常は狂い始める。
ほのぼのとした優しい幼なじみの恋人、白雪セリカ(シラユキセリカ)と幸せな日常を送りたいと願う理性の自分。
全てを破壊し尽くし精神も肉体も何もかも全てを根こそぎ破滅させたいと願う本能の自分。
そして、突如として学園を襲撃し、殺人鬼を育成する為の『殺人カリキュラム』を実施すると宣言する快楽殺人鬼集団《赤い羊》。
《赤い羊》を束ね、7人の殺人鬼の頂点に立つ男、透(トオル)は、
「殺人鬼の、殺人鬼による、殺人鬼のための世界。僕はそれを、創造したい」と宣言し、殺人鬼として狂えば狂う程チカラを増していく《ジェネシス》というランク制の異能力を授け、生徒同士による殺し合いを強制する。
SSSランクから始まり、Fランクに終わる階級制の異能力。Fランクは殺されることしか出来ない最たる弱者で、SSSランクは全てを奪い尽くす最たる狂者。狂えば狂う程ランクが上がり、強者となることが出来る。だが……。
狂わなければ死。狂えば破滅。
究極の二者択一の中で、百鬼零が選択する”答え”とは?
そして新たなるSSS、西園寺要はデストルドーという闇を身に纏い、白雪セリカの前に立ちはだかる。
思い出せない記憶の僅かな残滓を頼りに、セリカはFランクの限界を超えることを決意する。
生きることは殺すこと。
血まみれの正義の果てに訪れるのは、幸福な死か希望という欲望か。
それは誰にも分からない。
不定期更新
第25回電撃一次落ち
第16回ガガガ一時落ち
読みはプラマイゼロです。
目次(暫定
第3章 黒へと至る少女【前】盛者必衰編
第12話 ゼロの帰還
第13話 バイオハザード計画
第14話 UN.オーエンの再来
第15話 破壊の創造者
第16話 正義という名の悪
幕間 『私』は赤ずきん
第4章 絶対零度編
第17話 天使たちの晩餐
第18話 チマミレノセイギ
第19話 どこにもない場所
第20話 骸骨といばら姫
第21話 セリカとゼロの世界
第22話 絶対零度
第23話 最後の選択肢
最終話 God of Genesis折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-06-04 07:42:54
826937文字
会話率:41%
世界は、喰われた。
獣に。
絶望に。
希望すら言葉にできないほどに。
500年前に滅びかけ、辛うじて生き延びた人類は、今再び終焉に向かっていた。
六角形に築かれた防衛拠点。そのうち二つは既に落ちた。
残された時間は少ない。
剣と銃で闘
い、全てを喰らい尽くさんとする青年・ライグ。
地獄のような戦場で、魔法が使えない支援兵・ノア。
交わらぬはずの運命が、やがて“ひとつの真実”に導かれる。
――この世界の「魔法」は、祝福ではなく、呪いだった。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-06-03 20:29:37
32301文字
会話率:18%
世界を救った礎の女神ダナートニアは、その身を「世界樹」として変え、大地を繋ぎとめた。だが、神の遺骸が生む奇跡の金属〈重銀〉を巡り、人々は再び争いを始める。
惑星ダニア――文明の栄枯盛衰が繰り返されるこの星で、辺境の村ゴカに戦火が迫る。
重
銀の採掘地として注目されたその村に、帝国最強の戦姫ヒルドが動き出す。
刀とモービルにロマンを抱く、どこか抜けた熱血青年・コテツ。
守りたいのは、仲間、村、そして日常。
だが、銃弾が飛び交う現実は、あまりにも残酷だった。
――理想と現実が交差するその時、彼の選択が運命を変える。
これは、滅びの神話に抗う者たちの物語である。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-06-01 21:16:02
77936文字
会話率:43%
散歩の道中で見つけたミミズの死骸。こんな独白が聞こえた気がした。
最終更新:2025-06-01 20:30:53
266文字
会話率:0%
/古代の予言書に、魔王を倒す勇者と予言されている聖騎士・イーヴァン・ホー。「この戦いが終わったら結婚しよう──」恋人である聖女ロクサリアにそう言った彼はいま、ロクサリアの胸に抱かれながら息を引き取ろうとしていた。
/イーヴァンの全身を包む神
の祝福を受けた鎧を打ち破り、聖騎士の体を槍で貫いた魔王がロクサリアに言う。「我が妻になれば、お前の命は助けてやろう」と。しばしの逡巡の後、聖女は頷いた。生きるために。固い決意を込めて。
/イーヴァンが物言わぬ骸となり、魔王の妻となって妊娠したロクサリアが赤子を産み落としたその後。若き騎士見習いセドリックは、顔も性格も違う”弟”と共に、騎士叙勲の資格を得るための試練の旅に出ていた。竜との戦いに赴いて帰ってこなかった聖騎士の遺品を探すその旅の途上で、セドリックは暴虐な王子やライバルの騎士、心優しい行商人の娘と出会う。そして竜が棲むという”黒い森”の中で、セドリックは美しい森の乙女と運命の出会いを果たした。だが、憂いを帯びた顔で彼女はセドリックに言う。「自分は、魔王の娘」なのだと。
やがて森に住む魔女によって明かされるセドリックの出自の秘密。
イーヴァンが魔王を滅ぼすという予言は正しかった。魔王の妻となって子供を産んだ聖女は──。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-06-01 17:27:09
134731文字
会話率:27%
東京には骸骨がうろついていた。2097年、第五次世界大戦終結後、各国の主要都市にて死骸の集合体、通称『がしゃどくろ』が発生し、人類は都市機能及び生存領域を奪われる。都市は廃墟と化し、骸骨が彷徨うばかりであった。また海洋でも骸骨の活動が顕著と
なり、人類はさらに内陸にへと追いやられた。また市内でも骸骨が人に化けて紛れ込む、そんな世の中となっていた。
旧首都東京の調査をしていた戻は骸骨による襲撃を受け、窮地に立たされた。そんな絶対絶命の中に現れたオオカミのような少女、エンリ。彼女との出会いが戻と世界をどう変化させるのか。世界の安寧を取り戻そうとする物語である。
面白いので良ければ見ていってください。そして見続けてください。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-06-01 09:29:16
85998文字
会話率:55%
魔王軍との決戦にて王国は、勝敗の決め手として5名の日本人を “ 勇者 ” として召喚する。
4名は最前線で勇敢に戦う一方ハルカは【 制限付き 】アイテムボックスしかスキルを持たないため、戦闘に不向きだと判断され勇者なのに後方支援として派遣さ
れる…
勇者としての義務を果たせていないと国王に判断されたため一部の人間からは「お荷物な荷物持ち」と呼ばれてしまう…
最終決戦に勝利したハルカと勇者達は大金を手に自由の身となる。
突然召喚され、自分のやりたいことを見失っていたハルカは周りからの助けもあり、異世界では捨てられる魔物の残骸を「もったいない精神」で大いに活用することに!
再利用して価値ある商品を作り上げ、勇者の時は自分だけ授けられなかった「マームコット王国勲章」の授与を目標に、ハルカのハイブランド立ち上げストーリーが今始まる!
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-05-30 11:30:00
147106文字
会話率:53%
ーー獣人(ゴルドラン)は生きるために戦うのではなく、戦うために生きる。彼らは戦闘と殺戮の興奮を楽しむために戦争へと乗り出すのだ。
イリアネス帝国とゴルドラン諸国連合は、不倶戴天ともいうべき宿怨の間柄。ゴルドランは精霊夢(セレム)使いのリヨ
姉妹にとって一番の大敵で、報うべき宿怨がある。
『イリアネスの西の魔女』の異名をもつ姉アンリヨと、常勝の三百人将として名を馳せる妹スズリヨ。イリアネス帝国第三王子ジュラリオの信認を得たリヨ姉妹の活躍により、ゴルドランの侵寇軍は算を乱して潰走した。
スズリヨはこの戦場で、ゴルドラン骸竜族の軍団長ルルヴルグと対峙する。
激しい一騎討ちの末、スズリヨは辛くも勝利を収めた。姉アンリヨが窮地に陥ったとの報せを受けたスズリヨは、ルルヴルグを捨て置き、姉の救援へ向かう。
背にルルヴルグの怒声を浴びたが、省みることは無かった。掛け替えのない姉の命を他の何かと天秤にかけるなんて、スズリヨにしてみればとんでもない話だった。
この選択が、後のスズリヨの運命を大きく狂わせることになる。
※書きたいところだけ書くなんちゃって戦記です。
※主題は粘着半獣人×男勝り女戦士です。戦記要素はフレーバー程度です。
※女戦士がひどい目に合います。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-05-29 23:01:26
234068文字
会話率:24%
生きることですら魔力を必要とする世界。
無魔力者のミルリミナ=ウォーレンは、魔力がないことで何度も死線をさまようほどの病弱な体で生まれついてしまった。
そんな中、皇家に次ぐウォーレン公爵家の娘ということでフェリシアーナ皇国皇太子ユーリシアの
婚約者に選ばれる。
だが顔合わせでミルリミナの良くない噂が本当のことだと知り、皇太子と不仲になってしまった。
婚約破棄されるだろうと思っていたが、なぜかそのまま5年の歳月が流れついに婚姻の儀が執り行われることに。
その婚姻の儀の最中、ミルリミナは皇太子を狙った矢の盾となり命を落とす。
ミルリミナの亡骸の前で、ウォーレン公爵から噂が事実と異なることを聞かされ、己の行いに悔いるユーリシア。
だが厳かに行われた葬儀の最中、突然ミルリミナの亡骸が暖かな光に包まれた。そのままミルリミナの体の中に吸い込まれ、ミルリミナは息を吹き返す。
魔力が全くない空っぽの体に聖女リシテアの力が宿り、再び生を与えられたのだ。
息を吹き返したミルリミナのもとに足繁く通うユーリシア。
ミルリミナに次第に惹かれていくユーリシアだが、ミルリミナは嬉しく思う反面、皇太子の盾になって死んだことへの罪悪感と、聖女としての自分が必要なだけだと思い込む。
そんな中、皇太子の命を狙った反政府組織「リュシテア」にさらわれたミルリミナ。
魔力至上主義国家であるフェリシアーナ皇国に反発する低魔力者たちの集団「リュシテア」に、無魔力者であるミルリミナは次第に共感していく。
複雑に絡み合っていくユーリシアとミルリミナの想い。
果たして二人の想いは、このまますれ違ってしまうのだろうかーーーーー。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-05-29 17:14:35
1339132文字
会話率:42%
俺はヨシノブ。ギリ田舎に住んでる大学生。成績は割と優秀。一応国立大だからな。趣味は人間が映らないように撮る写真撮影。
観測史上初の超大型台風で市内の山が崩れて、街が大きな被害を受けた。
山にはなんかすげぇ昔の城の跡があるんだけど、跡だけだ
し、地元じゃ眺めがいいだけでただの登山スポットでしかない。でも、その土砂崩れが「違法盛土」だったらしく、他の県では、大規模な土石流によって街が壊滅して、多くの死者が出たことで最近話題になった。
夏休みに入り、流れ出た土砂は片付けられたものの、建物の再建はまだ進んでいない。俺は、まるで別世界みたいになった抉れた山の痕の写真を撮りに行ったんだ。そしたら、崩れた山の残骸の中にいかにも古そうな祠があって……。
苔みたいなのと、いかにもな札がベタベタ貼られてて、なんかただの岩じゃない、化石みたいになってたんだ。
不謹慎だと思ったけど、俺は中身が見て見たくなって、その祠を開けた。
そうしたら中からやばそうな煙が出てきて───────。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-05-28 12:28:27
44036文字
会話率:49%
辺境の単調な塩採掘任務は、血と土埃が舞う地獄と化した。異常な魔力上昇が、悍ましく歪んだゴブリンソルジャーの群れと、エリアを統べる「異形」のボスを引き寄せたのだ。希望は容赦なく打ち砕かれ、仲間の無残な骸が累々と転がる絶望的な撤退戦。若き騎士ケ
イは、騎士の魂とも言える剣を犠牲に、血路を切り開く。だが、迷宮の非情さは魔物だけではない。大地が咆哮し、全てを蹂躏する激しい地震が発生! 混乱の中でケイが目撃したのは、過去の「デジャブ」と重なる破滅の光景――「津波が来る」。これは天変地異か、それとも迷宮の意志か? 生き残れる保証はどこにもない、過酷な生存劇が今、始まる。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-05-27 18:00:00
143733文字
会話率:32%
「お前の異能は、役に立たない」
才能のすべてが数値化される世界で、最底辺と断じられた少年・アル=グレンベルク。彼の異能《再構成(リコンストラクト)》は、物質を分解し別の形に作り変えるという地味な能力――その可能性に誰も気づかず、彼は仲間に
裏切られ、異世界へと追放されてしまう。
だが、その異世界・アルテアには、かつて栄えた超文明の遺産と、無数の『ゴミ』が眠っていた。
壊れた機械、砕けた魔導具、使い捨てられた兵器の残骸――
アルの異能は、それらを蘇らせ、新たな力として再構築できる『万能錬金術』だった!
ゴミ山から剣を作り、廃墟に工房を建て、滅びかけた世界に希望を灯す。
そして彼の前に再び現れるのは、かつて彼を追放した『元・仲間』たち。
今度は世界の神として、異世界そのものを支配しようとしていた――
かつて、価値がないと見捨てられた力が、いま世界を救う鍵となる。
錬金術×異能バトル×異世界クラフト!
これは、『ゴミから始まる』英雄譚。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-05-27 14:30:00
21557文字
会話率:41%
ファイターギルドの戦闘機魔導士ジェドは仕事で領空内に出没した謎の非公認戦闘機とドッグファイトを繰り広げていた。苦戦の末に勝利を納めた時かの戦闘機は大破したが、残骸の中に頑丈な箱でできた積荷を発見する。中からは全ての肉体が機械でできている少
女が眠っていた。
少女の名はカリテ。生まれた時から体の部位が機械化(パーツ化)した超希少種の機械人だった。ジェドは彼女を保護するが、予想だにしない大きな事態の幕開けとなるのだった。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-05-25 20:43:06
1113文字
会話率:37%
主にこの小説を構成する要素であり、想定している読者層
①ファンタジー
②昆虫
に興味のある層向け。
ある日、世界各地で昆虫の怪死事件が発生した。
どういうわけか昆虫が生存本能以上の大いなる意思に動かされたように一塊に堆積し、息絶え
る事例が多発したのだ。
ほどなくしてその現象が世界樹から産まれて世界に散らばった昆虫が、世界樹へと回帰しているのだと人間は悟る。
昆虫が世界樹に向かって飛び立ち、青空を黒に塗り潰す異様な光景を目撃してから、人々の築いた文明は瞬く間に崩壊していった。
昆虫での受粉がされず、植物や農作物はことごとく枯死。
昆虫を餌とする小動物、鳥、魚……さらにはそれらを捕食する大型生物の、連鎖的な絶滅。
養蜂、養蚕などの産業も崩壊し、死骸や排泄物の分解者(スカベンジャー)が消え失せて、荒廃した世界には生物の死骸が山のように散乱し始める。
さらには人々が食糧を求めて殺戮を繰り返し、加速度的に終末に近づく絶望に満ちた世界は静寂に包まれている。
それは決して心地よいものではなく、昆虫や鳥、小動物に加えて人間の全滅が近い徴であった。
ついに残った人物たちは限りある海洋資源に生命活動を頼りつつ、世界樹に世界滅亡の真意を訊ねるべく調査隊を発足。
そんななか家業の農家を継いだものの滅びゆく世界で、転職を余儀なくされた青年ゲオルグは、調査隊の仲間と共に世界樹の盛り上がった土の根元に掘り、見目麗しい精霊が胎児のように眠りにつく姿を発見。
一行は瑞兆の前振れと喜ぶも―――その世界樹の妖精レヴェラが終末の行く末を握るとは、彼らは知る由もなかった……
以下、作者(?がらくた)からの注意書き
基本的には3人称1元視点のファンタジー小説となります。
この小説は各種小説投稿サイトに投稿されています。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-05-23 22:56:33
8826文字
会話率:22%
際限なく広がる経済的格差。
医療や社会保障の形骸化。
低賃金による少子高齢化。
労働や病気のストレスを苦にした自殺。
山積みの諸問題を無視しつづけ、先進国の人口が10分の1にまで減少した近未来。
しかし人類は、飽くなき成長を求めていた。
不
要な命さえなくなれば、さらに世界は発展するだろう。
妄念に取り憑かれたように不要な命の抹殺と、人員の再分配で社会の効率化を図り、人々は優生市民とそれ以外とで別れていく。
そんな社会の現実など露ほども知らない優生市民の息子マコトは、何不自由なく生活を送っていた。
だが心の何処かで世界に違和感を覚え、やがて真実へ辿り着く。
そんな彼の行き着く先とは……
以下、作者(?がらくた)からの注意書き
三人称一元視点の短編SF小説。
拙作「異世界のジョン・ドウ 〜オールド・ハリー卿にかけて〜」に作中作として利用予定。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-08-23 23:31:59
7160文字
会話率:30%
なんやかんやあって異世界転生した南雲蛍は、ある夜に見た流星に魅せられ流星に情景を抱く。
彼は魔法世界で何を為すのか?
最終更新:2025-05-22 21:00:00
26319文字
会話率:34%
随分と大昔に大きな戦争があったらしい。もう、千年も、二千年も前のことで、正直今を生きる者たちには何一つ関係のない話だった。人々は過去の遺跡の残骸を掘り起こし、利用し、生活に便利なものを作り上げていく。曇った空の灰色にも、肺を侵す濁った空気
にも気づかずに、それが当たり前だと思っていた。
遺跡をあさりパーツを手に入れては修理、製作し、過去の技術を追い求める技師の一人エメットは、ある日好奇心から盗みを働いた。盗んだ木箱に入ったそれは美しい赤い玉。恨みを買ってまで盗むものでもなかったかもしれない。
そんなエメットの下に「遺跡に入る研究者が街に来る」と情報が入った。それもまた好奇心から覗きに行き――。
『初めまして、私はスカーレット。あなたのお名前を教えてください』
血のような赤い水溜まりの中で人と鳥を合わせたかのような美しい機械が、優雅に淑女の礼を取った。
――きっと、その時、恋をしたのだ。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-05-21 11:00:00
43953文字
会話率:61%
地図にすら載らない島“ドガシマ”。
そこは、ゴミとともに捨てられた人々が暮らす、悪臭と絶望の吹き溜まり。
「あと三年で、俺たちはみんな死ぬ」と言われるほど、希望も未来もない島に、ある日、一人の奇妙な老人が流れ着いた。
彼はスライム使い。
魔法でも剣でもなく、たった一匹のスライムを連れていた。
しかしそのスライムは、ゴミを分別し、汚物を処理し、死骸を消し去る力を持っていた。
――最弱と呼ばれた存在が、島を変えていく。
これは、腐った世界の片隅で、
静かに再生していく人々と、スライム使いの物語。
「ゴミが変われば、心も変わる」
そう信じた少年とスライム使いが、
世界の“底”から見た、もう一つの未来とは。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-05-19 19:00:21
6262文字
会話率:22%
誰かが綴った言葉
誰かが夢見た物語
意味を問うな
価値を求めるな
詩は詩であるだけで美しいと
そんな欺瞞を語る者がいる
キーワード:
最終更新:2025-05-19 09:51:20
350文字
会話率:0%
闇を蹴飛ばした
靴音が響く
路地裏の亡霊が嘲笑う
血塗れの月に口づけて
亡骸は夜を彷徨う
キーワード:
最終更新:2025-05-14 19:18:24
236文字
会話率:100%
***************要注意***********************************************
最終更新:2025-04-13 14:56:18
3625文字
会話率:7%
終電間際、誰かを助けようとして命を落とした青年・四条真人は、目覚めると“物語として構築された異世界”に転生していた。彼の前に提示されたのは六つの運命。その中で彼が選んだのは、もっとも異質な選択肢——「虚構を喰らう者」。
それは、世界そのもの
を物語として認識し、喰らい、書き換える力だった。
転生先の都市《鏡界都市ミズレア》は、言葉が実体を持ち、記憶が通貨となる奇妙な世界。彼は“記憶の泥棒”リラや、“物語の外”から来た少年ユウと出会い、語られずに捨てられた者たち、忘れ去られた物語の残骸と出会ってゆく。
しかしこの世界には恐るべき真実があった。
——語られない者は、存在しない。
——終わらない物語は、永遠の牢獄。
語られることで存在が定義される世界で、真人は“書き換えの力”を使い、神の描いたプロットすら超えていく。“虚構”と“現実”の境界が揺らぐ中、彼が辿り着いたのは、すべての物語の原初——“語源”だった。
「誰が語り手で、誰が登場人物か」
「語られなかった者に、物語はあるのか」
最終決戦の舞台で、真人は問う。
この世界は、誰か一人のためにある物語ではない。
すべての存在に“続き”を与えるため、彼は神とペンを交える。
そして、白紙の未来に新たな一文を刻む——折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-05-18 18:32:18
6452文字
会話率:28%
女は目が覚めると何も覚えていなかった。血と骸、その先の広大な死んだ世界、そのどれもが懐かしく感じられるのに。動く骸に襲い掛かる肉の化け物、そのどれもが新鮮で、この世界に馴染んでいた。女は魔女を求めた、狂乱する魔女に何を求めるのだろうか。女に
あるのはただ、真偽の分からない記憶だけだった。それでも女は魔女を求めた。聞かずにはいられないのだ、「私を覚えていますか」と。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-05-18 11:38:58
326465文字
会話率:48%