元・平民の娘ウェルミィ・エルネストは、妾だった母親を後妻として迎え入れた伯爵家の娘となった。
不貞の子であり、同い年の義姉と共に暮らすようになったが、父母はウェルミィの味方。
家でも貴族学校でも義姉を虐げ、最後には後継者の地位も婚約者
も奪い取り、最後に冷酷と噂の相手に金で義姉イオーラを売り飛ばすことに成功した。
貴族学校卒業と、新たに結ばれたウェルミィの婚約から月日が過ぎて、婚姻が近づいたある日。
魔導卿から、イオーラを婚約者として紹介する夜会への招待状が届く。
美しいと噂が流れる義姉の姿を、ただの噂だと嘲笑する婚約者や父母と共に、一目見るために赴いた先で。
本当に美しくなった義姉と、その横に立つ魔導卿をウェルミィは見る。
そして『義姉を虐げた』として、伯爵家への断罪が始まった。
ーーー義姉を伯爵家から逃すために奮闘した、ウェルミィの策略通りに。
これは、自分が憎まれても大好きな義姉を幸せにしようと企んだ、一人の悪役令嬢の話。
ハッピーエンドです。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-02-12 12:00:00
640764文字
会話率:33%
リーファは、自ら望んで後宮に輿入れした。
かつて自身が命を救われた稀代の賢帝に、心を奪われていたから。
しかし後宮に彼の方は来ない。
醜姿の皇帝と呼ばれ、影で嘲笑されていることを……後宮の美女たちが抱かれたくないと思っていること
を、おそらくは察しているから。
だからリーファは、後宮に来た。
貴方を慕う者はここにいるのだと、毎日文を送り続ける。
正妃にはなれずとも、あの優しい皇帝の愛妾くらいにはなれると信じて。
そして後宮の美女たちへ、彼の内面の魅力を伝えるのだ。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-01-30 22:10:14
22833文字
会話率:39%
<1話>
バルガニア王国の伯爵令嬢エマは、政治力を重視する両親によって、クライス公爵のもとへ嫁がされる。
しかし、夫となったクライスはエマを放置し、愛妾であるリリアンばかりを可愛がっていた。
挙げ句には「子を産む価値もない」と侮
辱され、エマは屋敷を追われるように離縁されてしまう。
<2話>
この一方的な離縁にもかかわらず、エマの両親は「お前のせいで公爵家との関係が悪化した」と激怒。
家を追い出されたエマが途方に暮れて街をさまよっていると、ちょうどライオット帝国の皇太子・レイヴンの一行が訪れる。
皇太子であるレイヴンが街にやって来た目的は、ほかでもないエマにあった。
レイヴンはエマに力を貸してほしいと願い出る。
というのも、エマには「海と心を通わす」という不思議な力が宿っていたのだ。
帝国の近海では海洋魔獣の被害が深刻化し、漁業がままならず困り果てているという。
行くあてのなかったエマは申し出を受け、レイヴンとともにライオット帝国へ向かう。
<3話>
エマが帝国に入ってほどなく、海洋魔獣の被害は沈静化し、再び漁が行えるようになる。
帝国の民はエマの力を目の当たりにして、彼女を〈海の巫女〉として崇め始める。
レイヴンもエマに深く感謝し、二人の距離は徐々に縮まっていくこととなる。
<4話>
一方その頃、バルガニア王国では、長らく平和だった海が荒れ狂う事態に陥っていて――。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-02-11 23:40:00
98907文字
会話率:39%
父に愛されず妾と義妹に家を奪われた主人公は、婚約者アーサーだけを頼りにしていた。だが彼も義妹を愛し、主人公とは一度も交わさなかった口づけを彼女に捧げる。裏切られ心が砕けるが、後に義妹が父の実子でないと発覚し、妾と共に追放。アーサーも見捨て、
すべてを失う。最後に奪われたのは、彼らの方だった。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-02-08 18:38:24
2367文字
会話率:33%
公爵令嬢アメリーは妾の子。両親を失った後、公爵位を継いだ異母兄から厄介者扱いされていた。
さっさと結婚して家を出ようとするものの、婚約者が次々に死亡。
アメリーには「悪霊憑き」の噂が流れてしまい、縁談が来なくなってしまった。
結婚は
あきらめて、同い年の姪の侍女として後宮で働くことにしたのだが――
ある夜、国王ジェラルドの寝室に呼ばれたことで、アメリーは思いがけず六人目の妃にされてしまう。しかも、毎週一回竪琴を弾くだけの形だけの妃に。
実のところ、アメリーは「竪琴の継承者」――死者の魂と干渉できる異能を持つ者――として、後継者になる女の子を産まなければならなかった。
母親(魂)に「子作り」をせっつかれるものの、アメリーの気持ちはなかなかついて行かないもので……。
異能持ちの妃×悪霊憑きの国王、恋愛に無自覚&不器用な二人が徐々に心を通わせていくラブストーリー!
*悪霊などが出てくるので、タグに「ライトホラー」を入れていますが、怖いというより心温まる物語を目指しています。
*恋愛部分はコメディ寄りで……。
*毎日更新予定。
*カクヨム様にて先行公開中です。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-02-08 18:13:29
128128文字
会話率:41%
テルミエズ侯爵の妾の子リリアナは、正妻の娘アリスのメイドとして幸せに仕えていた。しかしアリスが王太子の婚約者候補に選ばれたことで状況は一変。王太子妃の座を狙う公爵令嬢クレメンティアの策略により、アリスは命を落とし、妾の母は冤罪で獄死、侯爵家
は没落する。
「復讐いたします、私のアリスお嬢様」
――リリアナはアリスの制服を纏い学園へ行き、王太子とクレメンティアを追い込む。
※ハッピーエンドです
※ガールズラブではありません折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-02-05 12:00:00
12122文字
会話率:28%
公爵息女ミレニアは魔術師団長就任の条件として婿取り婚を命じられる。女公爵としての家督相続と魔術師団長職の両方を求めるミレニアにとって婿探しは難航を極めたが、たった一人、第三王弟殿下、レイが婿になりたいと名乗り出た。
妾腹生まれで淡い金髪に杏
色の瞳、柔和な美貌のその彼は、社交界の令嬢たちの間では立場上出世は見込めない『顔だけの王弟殿下』と言われていた。
彼は結婚式にて、誓いの口づけをするふりをしてミレニアに囁いた。
「君を愛するつもりはないよ。だから安心して行っておいで、討伐に」
ーー愛するつもりはない。
この世でいう「愛する」が妊娠を目的とする性行為を意味するのであれば、レイはこの上なくミレニアを「愛する」つもりはなさそうだった。
「そもそも閨を共にして肌を重ねて子供を孕ませて、それこそが「愛です」って言うのも信用できないんだよね」
そうは言いながらもレイはミレニアをとことん溺愛し、彼女のために暗躍する。
愛しているけれど愛することはしない、彼には事情があった。
◇◇◇
潔癖で変わり者で腹に一物ありそうなお婿さんと、グリズリー殺しの異名を持つ最強魔術師団長が愛しあうまでのまどろっこしいお話です。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-02-06 12:04:45
17697文字
会話率:49%
浮気って人の心を傷付けますよね? そんなことに気付かない王子たちはリアルBLが好きな女王にリアルBLを見せるように言われた話。
最終更新:2025-01-26 22:32:05
1913文字
会話率:25%
淑女科は他の科の男子生徒のエスコートやダンスなどの授業の相手を集めた授業料無料の学科。婚約者が文官科や騎士科に在籍する女子生徒以外は、高位貴族や文官の妾目当てです。そんな、淑女科で婚約者を見守る彼女と、騎士科の婚約者の話です。
最終更新:2025-01-26 22:31:53
2111文字
会話率:58%
父の側妃は言った。「彼女を愛しているなら、別れなさい」と。
最終更新:2025-01-04 21:28:49
2942文字
会話率:48%
ノエイン・アールクヴィストは性格がひねくれている。
大貴族の妾の子として生まれ、成人するとともに辺境の領地と底辺爵位を押しつけられて実家との縁を切られた彼は考えた。
「あのクソ親よりも立派な領主になって、愛に溢れた生涯を送ってやろう」と
。
領民を愛し、領民から愛されるよう貴族としての責務を果たそう。
隣人領主たちと友好を結び、共存共栄を目指そう。
これはちょっぴり歪んだ気質を持つ青年が、自分なりに幸福になろうと人生を進む物語。
※カクヨム様、アルファポリス様にも掲載させていただいています折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-01-17 12:00:00
1858367文字
会話率:45%
炎を吐き、空を自在に飛ぶドラゴン。そのドラゴンを自在にあやつる12人の竜騎士は、国家の防衛力の礎であり、国民の憧れの英雄でした。
貴族の末席にも連なる竜騎士の娘として生まれた私は、父母を早くになくし、頼りにしていた婚約者の伯爵子息からは一方
的に婚約破棄されたのです。
なんの後ろ盾もないみなしごになり、伯爵子息の弟の妾になれとの話も蹴った私は、追い出されるように牧場の農夫の息子へ嫁に出されることになり。
そこで出会った、私の夫になるべき人は、まだ十歳の男の子。
「竜騎士になら僕にもなれる可能性がある。僕はミントさんをいつまでも農夫の妻になんかしておかない。きっと、竜を乗りこなしてドラゴンナイトとして認められ、ミントさんを再び貴族階級に戻してみせるよ」
時折牧場にやってくる謎の貴族の教えを受けながら、私たち幼い夫婦は竜騎士を目指すのでした。
一方そのころ、婚約破棄して私を屋敷から追放した伯爵子息は、謎の貴族から悪事を世にばらされ、だんだんと没落していくのでした。……というか私もはじめて知りましたが、伯爵子息様、ずいぶんと悪いことをされていたのですね……。
これは、私と私のかわいい旦那様、そして間男志望だという謎の貴族との、わちゃわちゃなお話でございます。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-01-08 07:40:00
34256文字
会話率:32%
皇后シエナと皇帝アーノルドは生まれた時から結婚することが決められていた夫婦だ。
これは完全なる政略結婚だったが、二人の間に甘さはなくとも愛は確かにあった。
互いを信頼し、支え合って、切磋琢磨しながらこの国のために生きてきた。
しかし、そう
思っていたのはシエナだけだったのかもしれない。
ある日突然、彼女の夫は愛人を連れてきたのだ。
金髪碧眼の市井の女を侍らせ、『愛妾にする』と宣言するアーノルド。
そんな彼を見てシエナは普段の冷静さを失い、取り乱す…。
……。
…………。
………………はずだった。
※女性を蔑視するような差別的表現が使われる場合があります。苦手な方はご注意ください。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-01-07 05:32:56
164848文字
会話率:54%
名無しの青年が、その頂にいる仙女に弟子入りをする為に山を登る。それから、始まる。
幼体と老境の目を併せ持つ仙女、
羅倶叉(らくしゃ)は弟子入りを快く受け入れ、
名無しの男に紅蓮(ぐれん)という名を付けた。
彼の中にある魔を滅せんとする心
を、半ば面白がりながら。そしてまた、ともにいる毎に、互いに惹かれていきながら。
それでも師と弟子として、歩んでいく。
そうして羅刹と魔は、蓮の上に踊る。
愛という、何よりも人らしき蓮の上に。
一人称妾の銀髪ロリババア仙人師匠にやたら気に入られて執着される話です。小難しいタイトルやらあらすじですがそれだけです。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-01-05 22:15:11
108995文字
会話率:30%
男爵家庶子のアンジェリカは貴族女学院を優秀な成績で卒業したが、伝統ある貴族社会ではうっすらと軽んじられることに鬱屈を感じていた。真実の愛を捧げると誓ったはずの恋人ルパートにも「母が納得しないから」と愛妾になるよう言われてしまう。諦めて宿命を
受け入れかけたところ、ルパートの結婚相手であるクレアに「三人で白い結婚をしないか」と提案を受け、エミリオという男の後妻を三年間勤めることになるが──
「白い結婚は三人で」の愛人ことアンジェリカのお話。貴族社会の荒波に揉まれて消耗していたアンジェリカが、自分の居場所を見つけるまで。クレアの話よりはラブ度が高めです。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-01-03 22:00:11
10134文字
会話率:41%
魔王軍幹部に抜擢されてたクロアリの女王は攻略担当地域で軍備を整えている間に勇者一行によって魔王は討伐される。それから三年後、各地で魔王軍残党が討伐されていく中でクロアリの女王の軍勢は勢力を維持し続けていた。クロアリの女王は魔王亡き中で事を荒
立てたくはなかったが、彼女のもとに勇者が現れたことで時代は再び動き出す。勇者一行を裏切った人類側への復讐劇にクロアリの女王は否応なしに巻き込まれていく。これは勇者物語でもなく英雄譚でもない。魔物により世界が滅亡する実録である。
「――って感じに各地を侵略しましょう」「い、嫌だぁっ!」
※当分は毎日一話更新します。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-12-30 17:00:00
87272文字
会話率:54%
「子供は彼女が産むから、もう君は悩まなくていいんだよ」
そう言って夫は、少しお腹が膨らんだ女性を連れて来た。
私達夫婦は結婚して3年目を迎えていた。
避妊はしていないのに、未だに子供が授からない。
「子供はまだなの?」
義両親からは
毎日のように言われてる日々。
けれど、夫は
「いざとなったら養子をもらえばいい事だよ」
そう言ってくれたのに…
※R15(保険です)
※子供が出来ない事で悩む主人公なので、少しセンシティブな内容が含まれます。
※全3話の短編です。
※カクヨム様にも公開しています。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-12-26 20:10:00
7538文字
会話率:32%
私リサーリアは、グリフォンド伯爵令息であるモートンとは政略結婚だった。
しかしお互いに思い合い、幸せに暮らしていた。
けれど結婚して1年経っても子宝に恵まれなかった事で、義父母に愛妾を薦められた夫。
「承知致しました」
夫は二つ返事で承諾し
た。
私を裏切らないと言ったのに、こんな簡単に受け入れるなんて…!
貴方がそのつもりなら、私は喜んで消えて差し上げますわ。
私は切岸に立って、夕日を見ながら夫に別れを告げた―――…
※この作品は、カクヨム様にも公開しています。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-08-28 09:42:16
22557文字
会話率:37%
「嘘つきは、魔王に連れ去られる」と大人たちは子どもを叱る。リリアは子どもの時から嘘つきだと言われていた。伯爵家に妾の子として迎えられるが、使用人のように扱われても役に立てるように頑張った。第二王子と婚約させられても、家のためにと微笑を浮か
べて第二王子の機嫌を取っていた。だが、その王子に夜会の場で偽証罪をでっち上げられ、婚約破棄と国外追放を言い渡される。絶望で目の前が真っ暗になる中、「国外追放ならば、俺がもらっても問題ないな」と、姿を現したのは今代の魔王ゼファル。リリアは連れ去られ、魔族の国で新しい生活を始めることになる。
「結婚を前提に友達になってほしい」
その魔王はリリアの幼い頃から鏡を通じて見ていたらしく、国での保護を申し出る。リリアは一時的に魔王城に身を寄せることにするが、次々と明らかになる魔王の問題行動に思わず素が出てくる。倫理と節度はあると主張するストーカー魔王が、人の役に立とうと空まわる少女を溺愛する話。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-12-22 10:34:23
411886文字
会話率:46%
レストウィック王国は、二年にも渡る魔獣の異常発生のため建国以来最大の窮地に陥っていた。しかも同盟国であるはずの隣国ロウェイ王国に要請した救援も断られてしまったため、王ジェームス四世は、古より伝わる召喚魔法で聖女を召喚する事を決意した。優秀な
魔法士を集め、第一王子であるウィリアムを責任者として、ついに召喚の儀が行われる事に。そして現れたのは…異国の衣装に身を包んだ、華麗にして苛烈な少女だった!!
「妾に言わせれば、これは拐かしだし、其方達は全員犯罪者じゃ!!そのような者達を助ける義理も道理も、妾には無いわ!!」
「召喚された事に対して、とにかく腹を立てている」聖女様が、それでも一応聖女として国を救う話です。のんびり更新の予定で、大体週に一回、土曜日の早朝に更新を予定しております。
ちなみに、主人公は陰陽術を使いますが、陰陽師ではありません。そして言葉に関しては、《なんちゃって公家言葉》ですので、そこらへの突っ込みはご容赦を。 また、出てくる陰陽術には、私が勝手に想像・創造したものが含まれます。
この話を書こうと決めた際、聖女バージョンと勇者バージョンを考えました。聖女バージョンを採用としたのですが、没ネタとなった勇者バージョンも、登場人物がこのお話の中盤辺りで出てくる為、プロローグ部分を短編として投稿しております。よろしければ、そちらもお読みいただけたら、ありがたく思います。
≪暴虐の勇者殿≫ https://ncode.syosetu.com/n9205hn/折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-12-21 06:00:00
578232文字
会話率:41%
私は妾の娘。
母が死んで引き取られた男爵家で、使用人のように扱われている。
ある日男爵家族が全財産を持って逃げ、残されたのは私一人。
借金取りがぞくぞく押し掛け、絶望の私。
そこに老紳士が現れて、契約しましょうと声を掛けてきた。
最終更新:2024-12-18 20:52:00
88986文字
会話率:34%
「もう我慢できない! あんたなんて、出ておいき!」
「なんだい、なんだい。後から入ってきた女が、息巻いてみっともないよ。ちょっとは我慢も覚えな」
「出てけー!!!」
あらら、追い出されちまったよ。
わたしの母さんが死んで、す
ぐ家に入って来た女、モアールの性格が悪いのなんの。顔は可愛いし声も高いけれど、化粧はケバいし香水付けすぎだ。くしゃみが出るよ。
まあ女らしい体つきは、大抵の男が喜びそうだけどね。
父さんが居ない間に出かけては、服やら宝石やらを買ってくるし、時々一緒に連れてきた従者? とよろしくやってるし酷いんだよ。
まあそれなら、100歩譲ってギリギリ我慢もできる(父さんの目利きが失敗しただけだ)が、使用人に手を出されたら無理さね。だから言ってやったんだよ。
ちょっとは我慢しなと。
ここは、お貴族様の屋敷じゃないんだよと。
そう言ったら、キレやがったんだよ。
ずいぶんと辛抱が足りないよ、大人なのに。
父さんが貿易に行っていない間に追い出されたわたしは、ここの商家の娘でレノアさ。まだまだピチピチの5才だ。
使用人達が慌ててついて来ようとしたが、悪いけども戻って貰ったんだ。だって今のわたしには金がないからね。給金が出せないんだよ。
みんな家族がいて、生活しなきゃならないしね。
と言うことで、一人で家を出たのさ。
キレるとどこかの喧嘩師のように、何かが乗り移ったように口汚く叫ぶレノア。その時のことをレノアは、よく覚えていない。ただ猛烈に怒ったと言う以外は。
◇◇◇
「うーっ、うーっ」
テクテク歩いて行くと、森の入り口で大きな灰色の犬が苦しげに唸って踞っているから、手持ちの薬を振りかけたんだよ。
そうしたら途端に元気になって、わたしの後をついてきた。
「わん、わんっ」
わたしの周りを元気にクルクルとまわっている。
「悪いけど、餌なんてないんだよ」
そう言うんだが、言葉の壁が邪魔をして通じない。
はーっ、はーっ言ってついてくる。
まあ、腹が減れば行っちまうだろう。
こうして1人と1匹旅が始まったんだ。
という感じで始まった、レノアの小さな冒険です。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-07-30 21:58:26
18142文字
会話率:34%
「お前のような生意気な奴と、結婚なんてしない。聖女なんて言うのも、まやかしだろう。よって、婚約は破棄させて貰う!」
そう叫ぶ王太子ミルツカーナは、態々執務をしている婚約者の所へ来て、指を差して叫んだ。周りの文官達はオロオロするばかりだ。
「急にどうしたのですか、王子。夏負けですか?」
突然の爆弾発言に、思わず心配して声をかけた。
「何て呑気なことを! お前は用済みだと言ったのだ。解ったか?」
何だか怒られてしまったわ。
でもそんなことを、勝手に決めて、国王に怒られないのかな?
愛だの恋だのはないけれど、情だけはあったのに。
やっぱり、あの噂は本物だったのかな?
真実の愛と言うやつ。
好きな人出来たのか、年頃だもんな。
私は別に、構わないのだけどなぁ。
側室でも愛妾でも、好きにしたら良い。
子供もその人と作ったら良いのにと、一瞬思った。
でも、出て行けと言われたなら、出て行くよ。
まあ、邪魔物は居ない方が良いわよね。
「承りましたわ、殿下。今までお世話になりました。
どうぞ、お幸せに」
綺麗なカーテシーをして王宮を去る私は、ラズモアナ・ギルイワン侯爵令嬢。
ギルイワン侯爵家の長女だ。
王太子との婚約は、幼い時に決定していた。
なので歴で言うと、13年目。
16才になる来年に、結婚が決まっていた。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-07-17 21:33:26
4659文字
会話率:24%
魔法王国グランロッシュの公爵令嬢、アルメリア・アングラードは妾の子という事から常日頃から冷たく扱われていた。
貴族は魔力を持っているというのが普通であるというのに、アルメリアにはごくわずかな魔力しか無く、父親からも正式な娘とはみなされておら
ず、最も辛く当たってくるのは姉のヴェロニカだ。
だがある日アルメリアはふとした事で前世の記憶を思い出した。
それがきっかけてでアルメリアは前世を思い出してしまい、姉に対する思いが180度代わって愛おしく思うようになり、尽くしていくようになる。
しかしその行動は徐々に暴走してしてゆき、自らの思いとは裏腹に姉はいつしか悪女と呼ばれるようになってしまった、何故だ。
これは、ほんのちょっとした行き違いから、何故か姉に対して復讐するかのような行動にばかりなってしまう、ちょっと変わった、ざまぁな物語。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-12-18 07:48:56
34446文字
会話率:36%
なんの手違いか子ども2人をもうけて大往生したらしい前世と思われる記憶があるミラ=リバース。どこかのおじいさんのお妾さんにされそうに。
前世の記憶のせいで年相応どころか世界に馴染めないミラは無事幸せをつかめるのか?
最終更新:2024-12-11 00:30:32
18320文字
会話率:46%
「ジョン・ダンケル男爵子息。
突然だが妾と婚約、そしてゆくゆくは婚姻を結んではもらえぬだろうか」
ごく平凡…よりは少しよくない環境で生まれ育ったジョンにそう言い放ったのは絶世の美女と謳われる王妃に瓜二つの王女、ルミオーネだった。
何故
王女が一切接点のない男爵家の自分に?
困惑するジョンにルミオーネ王女は微笑み語りかけ、そして彼を連れ出した。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-12-10 20:00:00
26522文字
会話率:39%
伯爵令嬢クリスタの婚約者は女癖が非常に悪い侯爵家の次男だ。そして、とうとうクリスタの妹にまで手を出す始末。クリスタはお飾り妻、足に不自由を抱える妹を愛妾にと考えていた婚約者のダニエル。「君たち姉妹は僕と結婚するのも同然なんだよ」、こんなクズ
と結婚するなんてごめんよ。妹を守らねば。
クリスタは、前世の知識を活かして婚約解消のため領地の特産品作りに奔走する。その過程で協力してくれる外部講師のディナンが気になり出して…
※魔法などご都合主義です
※恋愛要素は後半にありますが少なめ…だと思います
※長いです折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-12-05 22:29:59
26261文字
会話率:56%