夫であるリーフク・リリィ・オスーベリーに裏切られたオスーベリー公爵夫人のルシーナ・リリィ・オスーベリー。尤も、もう直ぐ離婚をする予定なためルシーナ・リリィ・エースロールになるのだが。
撫子色の瞳と、薄墨色の髪の持ち主の彼女は、政略結婚でリー
フクに嫁いだ。政略といってもルシーナはリーフクのことを異性として慕っていて、リーフクも己のことを異性として想ってると思っていた。
だが、ルシーナは信用出来る学園時代の親友から——。
『ねぇルシーナ様! 私見てしまったの! 貴女の旦那様が、違う女性を別宅に入れるのを!』
信じられない、という気持ちも無論あった。だが、どんどん証拠を掴んでいって、目撃者もたくさんいて、もう、信じないという真似は出来なくなった。
場面は変わり、ルシーナがリーフクを問い詰めている最中。
「ち、違う! 俺はそんなことしていない!」
「リーフク様……。わたくしだって、そう思いたいですわよ」
だが、どんどん問い詰めていくうちに……。
「もう一人の妻がいます!」
——と、白状したのだ。
離婚届にサインをしてもらい、慰謝料も近日中に貰うことになるだろう。
ルシーナは部屋を後にする時に、リーフクを冷たい目で見ていた。だが、その瞳の中には悲しさの色が映っていた。
真冬の時期はどの領地よりも寒い、オスーベリー領。
それをルシーナは約一時間、歩いていた。
(つら……い)
積雪に埋もれないように足に力を入れて進むルシーナは、もう限界を超えたと言っても良い。
そして、やっと、やっと暖かそうな土地が見えて、あそこがオスーベリー領の終わりなのだと分かった。
頑張って最後の力を振り絞ると、やっとオスーベリー領を抜けた。
だが、当たり前だがルシーナはその抜けたところで倒れる形で眠ってしまった。
〜〜***〜〜
ルシーナが倒れてしまって暫く経った頃。一人の男が通り掛かった。
「……?」
人影が見え、そこに行ってみると、そこには一人の女が倒れているではないか。慌てて息をしているか確認をすると、眠っているだけだと分かり胸を撫で下ろした。
『クゥン』
「……! なんだ、ベズか。すまない、この女性を助けるのに手を貸してくれるか?」
『クン』
「ありがたい」
——ルシーナは一匹の狼と一人の男によって、助けられた。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-04 18:04:55
19057文字
会話率:44%
リジエールと呼ばれる田ノ国の中央部で生まれ育った主人公春雪。
両親のもとで何不自由なくすくすく成長し、順風満帆な生活を送っていると思われたが、17歳で突然両親を亡くしてしまう。
そんな春雪のもとに小さい頃からお世話になっている氷道が現れ
祭りを理由に「白山に来ないか」と声をかける。
氷道から祭りの話を毎年聞いていた春雪は祖父母に反対を振り切り祭りへ行くことに。
そこでたくさんの人と出会い白山村や巫女、春夏秋冬の社のことについて知っていく。
次々と明かされる真実、春雪の行きつく先は一体・・・折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-04 16:19:23
3138文字
会話率:39%
広大なダイソン球体「ノヴァスフィア」の一区画、永遠の冬が続くウィンターヘイブン。そこで目を覚ましたのは、長い耳と白い体毛を持つ「ラゴモーフ」と呼ばれる遺伝子融合型の兎のような姿をした青年ユナギ。
彼の記憶は曖昧で、データベースにも存在しない
「存在しない兎」。唯一確かなのは、700年以上前の地球で暮らしていた「加藤雪」という前世の記憶だけ。
警察機能を持つPMNロボットに保護され、「特例市民」として暫定IDを与えられたユナギは、この未知の世界で生きる術を模索し始める。
様々な支援に助けられながら、トランジット・レジデンスと呼ばれるホテルに滞在し、AIパートナー「アルク」と出会う。少年のような外見ながら古風な話し方をするアルクは、ユナギの自立を尊重しつつ優しく寄り添う。
二人は街を探索し、ノヴァスフィアの不思議な光景に驚きながら、徐々に生活の基盤を固めていく。球体内部の湾曲した景色に「空に浮かぶ都市」が見える光学現象、量子エンタングル・ネットワークで繋がれたAI社会、植物育成が義務付けられた環境政策…。
ユナギが耳をピクピクと動かしながら好奇心いっぱいに新しい発見をする姿に、周囲の人々も温かなまなざしを向ける。時に大きく跳ねる耳が感情をストレートに表現する愛らしい彼の存在は、どこか特別な輝きを放っていた。
やがて自分の居場所と可能性を探るため、ユナギは適性検査を受けることを決意する。この遥か未来の世界で、彼はどんな冒険を繰り広げるのか。そして「前世の記憶」の謎は解き明かされるのか。
永遠の冬の街で、小さな白いラゴモーフの新しい人生の物語が始まる。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-04 12:00:00
231049文字
会話率:53%
感情が“結晶”として管理・流通される王都《ラメルクロム》。
そこでは恋愛や悲しみといった“揺らぎ”の感情は即座に凍結・包装され、整列された幸福として配給される。
雪医見習いの少女・**凍梁冬芽**は
くしゃみひとつで周囲の感情を“無色の霜
結晶”へ変えてしまう特異体質を持ち
いつしか自身の恋心すら密封してしまうようになっていた。
だがある日、彼女の前に現れたのは
竪琴を背負い「感情の本当の色」を探す青年・雪柳昴光。
彼の音楽は、冬芽の凍った感情にほんの一滴、温度を与えはじめる。
「包装なんてしなくていい。恋も痛みも、混ざってこそ色になる。」
冷たすぎる社会、凍てついた自己像。
そのすべてを解かすように、二人は“列”の外へと一歩を踏み出す――。
愛を凍らせた少女と、歌で世界を解かす青年が出会うとき
結晶世界に初めて“混ざった色”が灯る。
これは、未包装のまま届けられた恋の物語。
❄ 登場人物紹介
■ 凍梁 冬芽
種族:人間
年齢:19歳(王都大学・雪医学部所属)
職能:〈雪医見習い〉
特徴:くしゃみひとつで周囲の情結晶を“無色凍結”させる特異体質。
性格:繊細で臆病。だが芯の部分に確かな意志と情熱を秘めている。
備考:感情を凍らせすぎて“自分自身”すら曖昧になっていたが、昴光の音によって少しずつ変わっていく。
■ 雪柳 昴光
種族:吟遊種(人間に近いが情結晶との親和性が高い)
年齢:23歳
職能:〈霜詠士〉/感情に“色”を取り戻す詩と旋律を奏でる旅の一族
特徴:竪琴と風防つきの外套を持ち歩く。
性格:朗らかで包容力があり、冬芽に対して一貫して優しい。が、本心をあまり語らない部分も。
備考:世界から消えた“混ざり合う感情”を再び人々に取り戻すことを使命とし、封凍核の謎を追っている。
■ 霜宮 綺硝
種族:人間
年齢:冬芽と同い年。王都庁の官吏見習い。
職能:秩序局 〈整列管理課〉
特徴:冷静沈着なメガネ男子。黒い制服と正確な足取り。
性格:秩序第一。だが冬芽への感情は複雑で、社会的正義と個人的な情の狭間で揺れている。
備考:冬芽の幼馴染だが、現在は“列”側の人間として彼女と対峙することになる。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-04 00:44:14
4673文字
会話率:31%
都会の喧騒に疲れ、心機一転を図るために静かな街へ引っ越してきた増田将之。新しい生活を始めたばかりのある日、道に迷った彼は偶然『もふもふカフェ』に辿り着く。そこは、動物たちとの触れ合いをテーマにした隠れ家風のカフェだった。店主の武藤美優香は
動物好きで、優しさあふれる女性。カフェでは、もふもふな生き物たちとゆったり過ごせる癒しの時間が流れている。将之はその温かさに心を打たれ、カフェの常連となることを決意する。
カフェには個性豊かなスタッフが揃っている。無口で行動で示すタイプの原田広孝、変化を楽しむ竹中味夏、感謝されると素直に喜ぶ原拓麻、柔軟な対応が得意な田島幸華、冷静に目標を追い続ける高村佑佳、敵を許さない気の強い清水田涼楓。それぞれが動物たちと深い絆を持ち、日々を大切に過ごしている。
順調に思えたカフェ経営だったが、近隣で犬猫の迷子事件が多発し、スタッフ総出で捜索を開始。将之も協力し、スタッフと共に動物を探す中で、美優香との距離が縮まっていく。しかし、さらなる問題が発生する。ライバル店が出現し、経営危機に直面する『もふもふカフェ』。さらに、幸華の卒業や冬の大雪による停電、経済的な困難など、数々の試練が訪れる。
それでも、スタッフたちは動物たちと共に困難に立ち向かい、将之も次第にカフェの一員として成長していく。動物たちの純粋な愛情が、人と人、人と動物を繋ぎ、地域全体に温かさをもたらしていくのだった。
やがて、将之と美優香はお互いに惹かれ合い、カフェが地域に根付き、皆が支え合う理想の場所へと変わっていく。動物と人が織りなす、優しさと癒しに満ちた日々が、今日も『もふもふカフェ』で続いていく。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-03 07:10:00
40554文字
会話率:43%
2025-7-2水 更新 「問」コンプレッサーの寿命 A:40年くらい。 ただし電力効率が糞過ぎるんで、ATX電源を壊れるまで8ピンのグラボを回してたくらいの悪手だったとだけ。 20年経過したら フロンガスの回収して、コンプレッサーを新品に
変えて、真空引きx銅ロウ付けしてと。 ってのが正攻法、 あとは 下水x排水からの 硫化水素とかによる銅Cu配管の腐食。 黒とかの錆耐性なコーティングされてるのなら 40年だろうけども、 生のままなら エアコンの付け根あたりくらいな 20年がいいとこかと(30年も可能ではあるが。) 修理せずに40年のは「そもそもエコじゃないからそれ。」 チョイノリを限界まで回すのはエコじゃないから、ジクサー150cc推奨ってやつ ただジクサーそのものは125ccでも同じ 2ケツできたほうがいいのでで150ccになってただけ。。 昔のは 370Lだし使い込みたいが 断熱性能がwww 12月にもう雪降るならOKだが、 大阪は5℃も高いんで 修理した370Lとかは 鳥取スキー場とか、8畳向けとか、そっち向けのやつ。 冬に冷凍庫370L「それなー」 大阪だと、石川県あたりに持っていくと 非常に人気があるやつ、修理した370L。買うと相場75000だし 370Lとかのは折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-02 08:01:08
21383文字
会話率:21%
魔法を教える学園に通う、15歳の幼い魔女、空。
一人で過ごす趣味の時間をこよなく愛する彼女は、お気に入りの小説、【ヴェルの冒険】を読みながら、いつかこんな冒険をしてみたいと夢見ながらも、代わり映えのしない毎日を過ごしていた。
そんなある日、
彼女は、並行世界に魔法使いたちの世界が存在していることと、その世界への行き方を、先輩のグロリアとゾーイから教わる。
19世紀で時間が止まっているかのような魔法使いの世界、【AW】。
そこは、魔法使いや魔女、エルフや吸血鬼や妖精たちが、ユニコーンやドラゴン、スライムなどと共生する、平和な世界。
空は、すぐにその世界の虜になる。
彼女は、元の世界に戻ると、その世界での12時間が、元の世界での1時間であるということに気がつく。
もうすぐ冬休みが始まる。
期間は1ヶ月間。
【AW】では1年。
空は、冬休みを【AW】で過ごすことに決める。
1年間の旅。
日が上らない夜の街、粉雪が降り続ける冬の街、毎日が常夏の夏の街、毎日がハロウィーンの街、住民全員がタバコを吸っている煙の街……。
そこでしか見られない景色に心を奪われ、そこでしか味わえない料理に舌鼓を打ち、そして、様々な人々との出会いと別れを通じ、過ごした1年間。
その先に、彼女が見たものとは……。
空
主人公。15歳の魔女
グロリア
18歳の魔女
ゾーイ
700歳を超える魔女
ヴェル
元人間。異世界の英雄
クラリッサ
ヴェルのストーカー規制法をやっている魔女。クレイジーサイコレズという、あんまりな呼ばれ方で有名
ユアン、ノエル、フィリップ、マーク=マーチャント、ビルギッタ
セウェードゥン政府の旅人
ジェローム・フォンテーヌ
黒猫。魔法を扱える
この物語はフィクションです。実在する如何なる人物、団体、出来事と本作品は一切関係ありません。物語内では、日本の法律上で成人に達していない登場人物が飲酒喫煙をしておりますが、彼らは人間ではなく魔女です。公私における私のいかなる発言にも、私の作品にも、未成年者の飲酒喫煙を推奨する意図はありません。未成年者の飲酒喫煙には様々なリスクが伴います。お酒もタバコも二十歳からにしましょう。みんな自分の心と体を大事にしようね。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-02 05:13:39
463228文字
会話率:38%
2010年12月、幼い魔女は旅に出た。
1人の時間に平穏を感じる15歳の魔女、空。
思春期の彼女は、世界からの抑圧を感じながら、大好きな小説、【ヴェルの冒険】の中で描かれる冒険譚に憧れていた。
ある日、空は、上級生のグロリアから、
魔法使いの世界【AW】について教わる。
そこは地球よりも遥かに広大な、魔法族だけが生きる魔法族のための世界。
そこでは、魔法使いや魔女、エルフや吸血鬼や妖精、ユニコーンやドラゴン、スライムなどが平和に共存していた。
その世界では時間の進み方が地球とは違い、地球での1日が、AWでは12日間。
空は冬休みの1ヶ月を使って、魔法使いの世界を1年間旅することに決める。
日が上らない夜の街、粉雪が降り続ける冬の街、毎日が常夏の夏の街、毎日がハロウィーンの街……、そこにしかない景色に心を奪われ、そこにしかない料理に舌鼓を打ち、そして、様々な人々との出会いと別れを通じ、自らと向き合い、過ごした1年。
その末にたどり着く結末、空が導き出す、彼女の答え、自らの在り方とは……。
これは、1人の子供が、1人の人間になるまでの物語。
☆
同時期【AW】では、【闇落ちのドラゴン】という強大な悪が復活しようとしていた。
108年前、【ヴェルの冒険】の作者ヴェルと共に【闇落ちのドラゴン】を倒したグロリアは、かつての仲間たちや、700年の時を生きる魔女ゾーイと共に、行方不明のヴェルを探しながら、再び【闇落ちのドラゴン】の企みを阻止するため動き出す。
強大な悪に対抗するべくゾーイによって集められたのは最高峰のスキルを持つ変わり者たち。
求愛の吟遊詩人を騙る変態美女、首筋へのキスが大好きな爽やか残念イケメン、キレ者だが怠け者の兵士、酔っ払いの紳士、マイペース過ぎる名探偵、やる気を失った伝説の暗殺者、臆病な最強の戦士、面倒臭がり屋で愚痴ってばかりの刑事。
交差する数々の運命。
その末にたどり着く、世界の結末は……。
※
私が執筆をしている小説の改訂版となります。編集を終え、仕上げたものとなっております。
2024/4/1
電子書籍を作りましたことを告知させて頂きます。
タイトルを変えましたので、後ほどお伝えいたします。
編集を終え、表紙を着けただけのものとなっておりますが、ご興味ございましたらお試しくださいませ。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-07-05 14:39:23
127370文字
会話率:51%
雪降り積もる、冬の街ーーー
冷たい身体で戦場を駆ける、少年達の物語。
最終更新:2025-07-01 09:03:34
60512文字
会話率:30%
雪山で起きていたかも知れない、少し悲しい恋のお話。
キーワード:
最終更新:2024-06-04 20:00:11
1512文字
会話率:12%
過去に名を馳せた陰陽師の家系に生まれた少年・櫛名田景明は、通学中の電車内で突如発生した謎の怪奇現象に巻き込まれ、異世界『バシレイア』へと迷い込む。
見知らぬ場所、人々を守る使命、そして信頼と裏切り。霧の中から現れた黒い兵隊——『グランデリ
ニア帝国』の兵士達に捕らえられた景明は、エルフや獣人の子供達と共に、帝国の奴隷兵士として戦場に送り込まれる。
やがて、疲弊した戦局を打開する為の兵器——「超人兵士計画」の一員として選ばれ、景明は呪われた神格を宿すことになる。
神格兵『ネフィリム』として敵味方に恐れられる存在となった景明は、それでもなお、「人として」生きる意味を探し続ける——。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-06-30 19:00:00
59942文字
会話率:29%
この世の北の果てにある、極寒の監獄島。
雪しか降らないこの地で、少女は生まれ、生きてきた。
希望も知らず、名前すら持たず、ただ命じられるままに働き続ける日々。
そんな彼女の前に、ある日、ひとりの男性が現れる。
それは、彼女の人生を静かに変え
る「はじまり」だった。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-06-28 21:14:33
4759文字
会話率:28%
婚約破棄されたその日、令嬢ニコル・ユエは、王都の門前に捨てられた。
雪が降る森のなか、死を覚悟した彼女を拾ったのは、無愛想で無骨な“おじさん”。
ぼろぼろの小屋、ろくな家具もない生活。だけどそこには、なぜか心があった。
「助けてくれた理由
はなんですか?」
「おれは、捨て犬も見捨てねぇ主義なんでな」
素性も名も語らぬ彼は、実は“かつて剣聖と呼ばれた伝説の剣士”。
けれどそれは、彼にとっては捨てた名前だった――。
王宮から遠く離れた辺境の地。
春を待ちながら、ふたりは少しずつ“生きる”ことを覚えていく。
冷えきった心に、ゆっくり火が灯る。
恋というには、まだ早い。
でも、これはたしかに愛の物語――。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-06-27 20:10:00
10453文字
会話率:29%
死にたがりの青年子爵の死の謎に、時間を巻き戻す能力を持った死神が挑む。
時は1922年、大正時代。ある冬の朝、軽井沢の別荘に滞在中の銀行家・東條善麿の元に死神が訪れ、お前を明日殺すと宣言する。しかし東條は怯えるどころか大笑いし、ぜひと
もお願いいたしますと嘯く。
訝しむ死神だが、なんとその夜に死神が手を下していないにも関わらず東條が死ぬ。死神が驚いていると時間が巻き戻り、二人だけが記憶を有したままその日の朝に戻っている。
東條はもうこんなことがずっと続いている、どうかわたしを殺してこの繰り返しから救ってくれと死神にせがむ。死神は否応なく、予期せぬ東條の死の謎を追う。
大正時代、雪密室、タイムループ、叙述と属性は多いですがれっきとした本格ミステリです。謹んで読者諸賢の推理を歓迎いたします。
登場人物一覧
- 東條善麿 財閥華族である東條家の子爵。両親が早くに死去したため若くして爵位を継いでいる。一見物腰柔和な優男だが彼の運営する銀行は苛烈な取り立てで知られており、陰で「死神」と綽名されている。
- 東條小夜子 東條善麿の妻
- 藤原珠名 小夜子の友人
- 久世漣十郎 東條家に先代から仕える執事
- パウロ天堂 全盲の神父
- 三笠伊織 東條家の顧問弁護士
- 雨宮玲 小夜子の主治医
- 黒岩辰巳 小夜子の叔父
- 黒岩相模 小夜子の従兄
- 内藤密 珠名の婚約者
- 死神 東條を殺すために訪れた死神折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-06-23 12:53:09
59234文字
会話率:46%
プロの作曲家、仙道アリマサ様の曲に歌詞をつけちゃおう!
元気な女の子が旅立つ朝の、ワクワクした気持ちを表現しました。
『仙道企画その6(ボカロ企画その3)』作品。
声はボーカロイド花隈千冬。
【旅立ち】作詞/粉雪 作曲・編曲/仙道アリマサ
Synthesizer V/花隈千冬折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-06-23 01:00:56
2192文字
会話率:27%
港町タクラで街全体を使ったイベントを考えることになったネリア。彼女が考えたのは街全体を使った雪ゾリレース。そのために魔術で雪を降らせる練習だってバッチリ!どうなることか……いま、まさにスタート!
最終更新:2024-01-21 02:20:41
4276文字
会話率:47%
『魔術師の杖⑤ネリアとお城の舞踏会』発売記念SS。1万字ほどの小編です。
錬金術師ネリアと銀髪の魔術師レオポルドが過ごす冬の休暇。
デーダス荒野に雪を降らせたいとチャレンジするネリアに、それを手伝うレオポルド。
夜はあったかもこもこパジャマ
を着てくつろぐふたりの、ほのぼのとしたお話です。
『魔術師の杖』異世界に転移したヒロインと錬金術師たちの活躍、魔術師の杖をめぐるお話。1~5巻発売中!
更新報告や執筆中のつぶやき→(@konayuki0629)折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-06-29 20:00:00
18322文字
会話率:34%
雄介は、まだ両親の関係が穏やかだった幼少期、家族三人で過ごしたクリスマスイブを「魔法の夜」として心に刻んでいた。しかし成長とともに家庭は崩壊し、特別だったはずのクリスマスも寒く、孤独な日に変わっていった。中学一年の冬、心の冷えきったその日に
現れたのは、クラスメイトで幼馴染の藤沢明日香。彼女もまた、家庭に問題を抱えながらも、どこか似た孤独を抱えて生きていた。
彼女と共に雪の降る街を歩き、大きなクリスマスツリーのある公園で語らう中で、雄介は過去の「魔法」をただの幻想として終わらせるのではなく、「今この瞬間」の中に新たな記憶として刻むことができることに気づいていく。
誰かと心を通わせることで、温かな思い出に変わる。そんな夜があることを、二人の少年少女が確かめ合う折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-06-21 21:10:51
2502文字
会話率:34%
ある元日本人魔力使用者が第二世界空間のスパイ『呪風』として転生し、半年が経過した。三等工作員に昇進した彼は、堕天使イヴリーネを討伐するという当初の目的を果たすため、魔道具屋店主の冬雪夏生として首都に潜伏。他国のスパイや国内の敵を打倒しつつ
、情報を集めていく。
他方で首都の魔道具屋としての生活も満喫する冬雪。任務のない日は養女の幽灘や近所の子どもたちと遊んだり、新たな魔法を開発するなどして自適な暮らしを送っていく。その驚異的な魔法の実力は、共和国屈指のスパイたちをしても計り知れない……。
「ボクは元々、魔道具屋になりたかっただけなんだ。今の生活には満足している。それを壊すつもりなら、容赦はしない」
魔道具屋になりたかったスパイの日常を描く、異世界スパイアクション・ファンタジー。
※略称は『まどすぱ』とお呼びください。
※この作品は、「小説家になろう」「カクヨム」両サイトにて公開しています。内容はどちらも同じものをご覧いただけます。
※この作品は、「気まぐれ魔法店」「【改稿版】気まぐれ魔法店」から続くように製作されており、上記の作品をお読みいただいた方が内容を理解しやすくなっています。ただし、本作単体で読んでも充分内容を理解できるよう心掛けて執筆しています。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-06-19 18:00:00
242016文字
会話率:49%
長編異世界スパイアクション・ファンタジー、「魔道具屋になりたかったスパイの報告」の短編が、ifルートで登場。冬雪夏生と平井零火がある部屋に軟禁されたとき、彼らはどのような選択をするのか?
※この作品は、「小説家になろう」「カクヨム」にて
連載しています。
※この作品は、「魔道具屋になりたかったスパイの報告」の世界を使用していますが、正伝とは干渉しません。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-03-26 18:00:00
18594文字
会話率:59%
シュニー・フランツ・フォン・スノールトの名を知らぬ人間は、バルクハルツ帝国広しと言えどもそう多くはないだろう。
12歳にして辺境伯に命ぜられた若き天才。
元王族から奴隷から怪物までどんな事情を抱えた領民にも向き合い、時には己の財も安
全も投げ出し尽力する情の人。
雪と氷に閉ざされようとしているこの世界に抗い続ける英雄。
その活躍を綴った小説は今や帝国全土で親しまれ、民の話題を日々攫っている。
だが、華々しい英雄譚の知名度に反して、己の領地を長く離れることがない彼を実際に知る者は驚くほどに少ない。
だからこれは、彼と領民たちの秘密だ。
シュニーが天才どころか不出来故に実家を追い出された我儘尽くしのダメ貴族だったことも、災厄から世界を守る最前線と称えられていた辺境の地が帝国の不穏因子を処分する流罪の地と化していたことも。
そんな絶望の中で彼が奮起した最初の理由が、民のためなどでなく極めて私的な、年頃の男の子的事情だったこともである。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-06-15 17:10:00
321752文字
会話率:30%
ビルの窓から眺める風景。
真正面に見える街路樹の枝は、夏には力強い青々とした葉をつけ、秋には淡い黄色い葉になります。冬は葉の代わりに霜や雪で化粧をして、そして春には、淡いピンクの花びらをつけます。
それは、こんなコンクリートの建物が並
ぶ都会の中でも、四季を感じられ、情緒があります。
東京という土地は、周りの街並も慌ただしく姿を変え、形を変えてとしていくけど、この事務所はコンクリートや配線が剥き出しで、昔の姿のまま、時間が止まっているようにも感じます。
あくまでも、原色の赤いソファを除いてですが。
そう、ここは、アルクィン拝み屋探偵事務所です。
所長と、職員が二人だけの、総本山からすれば小さな小さな祓い屋です。
わたしは窓から外を眺め、彼女に色んなことを教えていきます。
「あれ見て、渡り鳥だよ。あの方向は臨海の方に飛んでいくのね。まだ少し寒いから、夏に成ったら見に行こうね。それより、八重洲口の桜がもうすぐだから、先にそっちを見に行こうね」
そう言うと、彼女は心なしか喜んでいる様子でした。
わたしは鼻歌を交えながら、その窓から、変わりゆく街並みを眺めていました。
そこで足音が聞こえ、わたしは慌てて彼女を消します。
古びれた音を立てて扉があき、所長が戻って来ました。
「おい、今、あれを出していただろ!」
そう怒り声を上げる所長の脇をすり抜け、わたしは逃げていく。
所長は長い黒髪をなびかせながら、追ってきました。
必死に逃げる、わたしの名は、折坂………、うわっ、捕まった!折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-06-12 02:47:43
49207文字
会話率:27%
高校最後の冬、雪の日にふと二人きりになる。悠真は中学の頃からずっと美弥に想いを寄せていたが、何も言えずにきた。ある日、美弥がぽつりと「星が見えたら、私、告白されたいな」とつぶやく。曇天続きの冬空の下、悠真はずっと“その時”を待っている。そし
て卒業式の前夜、やっと雲が晴れ、星が現れる——。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-06-11 12:28:12
1212文字
会話率:26%
「私の故郷は、雪の降り積もる静かな村だった」
私が幼少期を過ごした思い出の故郷。
幼い私は小さな村の冬を、薪ストーブが備え付けられた小さな小屋で過ごしていた。
優しい家族、温かい隣人、ストーブで焼いた好物の餅。私は幸せだった。
しかしある日
、長年の間行方不明となっていた父の焼死体が発見される。
父を殺したのは誰なのか?
私は犯人を探し求めた。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-06-06 17:10:00
85710文字
会話率:44%
とある冬の日
料理を愛する1人の女性の日常物語
キーワード:
最終更新:2025-06-01 18:09:33
3738文字
会話率:47%