魔狩人は無数にある異世界を渡り歩き、歪みとともに現れる魔物を狩る。
契約を結びて人を超越した力を持って魔狩人となる。
霧の猟会に所属し、異世界を調整する盟約のもと、狩猟、守護、救助、が主な仕事となる。他は魔狩人に委ねられる。
ある者からは世
界の調整者、またある者からは殺人鬼と称される。
そんな魔狩人の中にも変わり者はいる。始祖とされる世界に住む魔狩人、シルバ・ニージェルがいた。
これは彼の物語だ。魔狩人となった彼は果ての見えぬ霧の向こうをゆく。
今日もまた、彼は自慢の剣と銃を持って異世界へと赴くのだ。
【命は巡り火が灯る】異世界を跨ぐダークファンタジー。
ノベルアップ+にて投稿しています。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-10-10 00:50:22
110239文字
会話率:50%
倒した生物の力を吸収できる異世界に転移した吉井は、転移時に偶然からその世界の始祖的な生物を倒しえげつない力を得る。しかし、いまいち異世界のことが理解できずふらふらと彷徨っていると、案外近くにあった村で3年前に転移し村人として生活している少
女みきと出会う。
みきは異様なまでの順応力で村の役職に就くまでに至っていたが、現代知識をいかしてより高みを目指したいと考えており、その手始めとして「トランプを作ってカードゲームの面白さを街の酒場で広めた後、高値で売りまくって一発当てたい」という目的を達成するために、二人は村を出て国の中心部に向かうこととなった。
※この世界にはトランプ風の物が既にあるし、カクヨムにも掲載しています。
※タイトルを途中で変更しています。
変更前(99話まで掲載)倒した生物の力を吸収できる世界に転移したら、時間差で移ってきた空港が始祖的なのにぶち当たり初日でえげつない能力を得てからの、泥状のギギルコンと
変更後(100話から)泥状のギギルコン「と」折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-10-06 22:39:53
534982文字
会話率:52%
『オリジナルズ』と呼ばれる始祖バンパイアたちの配下の1人、天ヶ瀬結花は、自らがバンパイヤであることを隠しながら、何気ない学校生活を送っていた。
しかし、それと同時に、バンパイヤ特有の「空腹」に苛まされる日常を送っており、人間の血を吸う環
境を求め、バンパイヤたちが集うガールズバー、『ルミナス』のバイト生になることを決意する。
ルミナスでは、催眠の効果によって言いなりになった男性客の血を吸いながら、人間生活の中に自然と溶け込めるシステムが構築されていた。
人間とは比べ物にならないほどの身体能力と、不死身の肉体を持つバンパイヤであっても、社会的に自らの存在を晒すわけにはいかなかった。
それは、バンパイヤたちが住んでいるとされる区域、「東京一番街」からの監視が厳しいためであった。
そう。
「東京」は、始祖バンパイヤと呼ばれる13人のバンパイヤたちによって支配されていたのだ。
そして、天ヶ瀬結花は、始祖バンパイヤに殺された少女の1人だった。
結花は、元々働いていたコンビニのバイト先で、バーの客であったある男と口論になっていた。
男はただの会社員であり、バーの常連客でもあったが、好みのタイプであった結花のバイト先を突き止め、ストーカー行為を働いていた。
困り果てた結花は、男性に「催眠」をかける。
ナイフを持たせ、自分を襲う。
そうすることで、“社会的に抹殺しよう”と企んでいたのだ。
計画はうまくいくはずだった。
同じ学校に通うクラスメイトが、コンビニに来るまでは——折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-09-21 19:43:41
25726文字
会話率:17%
はるか昔、世界には2つの星が存在していた。
1つは、『自由の民』が暮らす星、ガイア。
そしてもう1つが、『魔法の民』が暮らす星、バベル。
ガイアに暮らす人々は、自らの星の繁栄のため、バベルにて“人工生命”である『アニムス』の開発と
生産を、数100年にも渡って行ってきた。
「人の手で造られしモノ」、——通称“ゲノム”。
彼らは制限付きの生命を宿され、その活動期間が終わるまで、人々が生きていくための資源の製造とエネルギーの供給を強いられていた。
ガイアにはかつて、「アダム(魔神族)」と呼ばれる種族が住んでいた。
彼らは魔法が使え、人間よりも遥かに優れた知能と生命力を持っていた。
しかしガイア内で生じた内部抗争の末、星の住民は二分化、分裂してしまう。
ガイアを統治していた魔神族の始祖、——プロメテウスは、星の持つ生命が将来的に枯渇することを恐れ、未開の地である「バベル」への移住を企てていた。
しかしバベルには、太古の昔に誓約を交わした「イヴ(女神族)」が住んでいたことで知られていた。
誓約を破れば、約束された「悠久の平和」が失われる。
地上は災害に見舞われ、混沌と化す未来が訪れる。
古来より言い伝えられていた「禁忌」に触れることを恐れた一部の魔神族たちは、“バベル派”と呼ばれ、プロメテウスへの反旗を翻した。
女神族と手を組み、ガイアの王国とその壊滅を目論んだのだ。
それは、『最後の審判』と呼ばれた。
人間という種族が生まれたのは、それから数世紀が経った頃のことだ。
荒廃したガイアの大地には植物が実り、灰色の雲で覆われていた空には広大な青が広がるようになった。
戦争によって、女神族もまた滅亡の一途を辿ったのだった。
世界の平和を望んだ、ある魔神族との「約束」を残して。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-12-29 21:28:59
885文字
会話率:0%
人族が生まれる遙か昔、この大陸ではある四つの種族が戦を繰り返していた。
各種族を統べる四人の王。
『鬼王』『仙王』『魔王』『龍王』
『始祖四王』と呼ばれた彼らが互いに睨み合い、この世の均衡が保たれていた。
ユーゴ・グランディー
ルはこの始祖四王の物語が大好きだった。毎晩母親に読み聞かせてもらい、想いを膨らませた。
ユーゴは五歳で母親を亡くし、父親は失踪。
父親の置き手紙で、自分は『ミックス・ブラッド』である事を知る。
異種族間に産まれた子供、ミックス・ブラッド。
ある者は種族に壊滅的な被害をもたらし、ある者は兵器として生み出された存在。
自分がそんな希少な存在であると告げられたユーゴは、父親から受け継いだ刀を手に、置き手紙に書かれた島を目指し二人の仲間と旅に出る。
その島で剣技や術を師匠に学び、様々な技を吸収しどんどん強くなる三人。
仲間たちの悲しい過去や、告白。語られない世界の歴史と、種族間の争い。
各種族の血が複雑に混じり合い、世界を巻き込む争いへと発展する。
お伽噺だと思っていた『始祖四王』の物語が動き出す。
剣技、魔法、術の数々。異世界が舞台の冒険ファンタジー。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-09-14 19:10:00
590669文字
会話率:56%
メフィストフェレス、ワルプルギスの夜、若返ってやり直し、前世知識で無双……ほか、なろう的テンプレの数々が2世紀前の作品である『ファウスト』ですでに登場していたという事実。ゲーテこそ、なろう作品群の始祖か?
最終更新:2024-09-13 12:30:00
1324文字
会話率:9%
――この世界には、”人間”は存在しない。
存在するのは、人間が”悪魔”と呼称するような、魔法を使う、長寿な存在である。まあ、本人でわざわざ「悪魔」なんて呼び方を自分らにつけるはずもないが。
”始祖還り”なんて御大層な呼び方で呼ばれ
る特殊個体で生まれた彼は、非常に”怠惰”な国王様で…?折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-09-08 15:14:25
28062文字
会話率:49%
この世の全ての英知を習得したと言われる始祖の賢者に拾われた赤ん坊は大人となり王都所属の大賢者という名ばかりの称号を手にすると、その知識と力を求めて近づいて来る輩を目の当たりにして人とはとても醜いものだと知り一人で過ごす事を決める。
それか
ら長い月日が流れると嘗ての弟子の娘が唐突にも訪ねてきて、弟子入りさせて欲しいと頼んできた。しかし私利私欲で魔法を使おうとする者達には愛想が尽きていた大賢者はとある課題を彼女に出すことにした。果たしてその課題とは――――
※大賢者という魔法に関しては天才的に変な男と、元気と活気溢れる声と行動が自慢な少女と旅をする物語。二人は王都や帝都……さらには亜人が住んでいるとされる魔界へと趣、そこで色々な人と関わる事で何か大切な物を得る旅路。※折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-09-02 18:00:00
191627文字
会話率:42%
ここは蒼き天穹、《始祖神竜》が生み出した世界。その世界のとある島に生まれ落ちたエリン・ローズクロイツは、彼女が幼い頃に失踪した父親を探すために一人、旅に出る。
そして、旅先で出会った仲間たちとともに辛い出来事も楽しい思い出も経験しながら前へ
と進み、剣士としても人間としても成長していく。
果たしてその旅の先に待つのは一体どのような結末なのか――。
※この小説は不定期の更新になります。毎月2のつく日(2日、12日、22日)に更新していきたいと考えておりますが、作者の都合により更新日時が前後することもあります。ご了承ください。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-08-30 12:17:42
60784文字
会話率:36%
人界暦2003年、かつて世界を統治していた『世界龍』を殺した少年『ニール・レオンハート』が出所した。世間はニールの事を『人の時代を作り出した英雄』と称えているが、彼自身は自分を『信仰と希望を破壊した戦犯』だと思っていた。正しい評価はどっち
なのか、それを確かめるべくニールは現代の世界を旅して回る決意をした。
出所して間もなくニールは、『10年で異世界大百科を書き上げ、後にやってくる転生者の助けになりたい』という目的を掲げて集まった、『龍崎音巴』を筆頭とする4人の転生者集団と合流。法律家として、彼女等と一緒に旅をする事となる。その過程でニールを含めた転生者達は、様々な事件や陰謀に巻き込まれる事になる。
ニール・レオンハート、2015歳。12歳のまま時が止まった傷だらけの彼は、果たして今の世にどんな裁定を下すのか――折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-08-27 18:00:00
15002文字
会話率:57%
スイ・トニックは勇者になりたいという夢を持った少女だった。しかし九歳の頃、勇者を名乗る悪党によって一族を滅ぼされてしまう。それから五年後、スイは破龍族の少女・リュウ、「始祖の勇者達」の一人ソウマ・ユウキに出会い説得される事で一度は諦めた夢
に再び向き合う決意を固める。
――これは、一人の少女が過酷な試練の数々を乗り越え、いずれ国中の人間に称えられる『真の勇者』になる物語である。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-09-20 19:30:30
112856文字
会話率:61%
最強種族である魔族の国、マレディレント魔王国を束ねる最強の魔王にして魔族の始祖マレディレント・ゼーレ・デンハイトはある日、何の前触れも無く人類への侵攻を開始する。
魔王の息子デュリックは平和を愛するはずの父の裏切りに憤慨し、直訴するも退
けられてしまう。
もはや武力行使しか手がなくなったデュリックは人間の国、フィーネ王国へ潜入して勇者の資格を得、親譲りのチート能力で魔王に対抗する。
果たして世界の平和は守られるのか!?
世界を股に掛けた無駄に壮大な親子喧嘩、ここに開幕!!折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-08-16 23:35:45
202538文字
会話率:32%
キサラ・ドラゴニカは始祖の血を引いた由緒正しき家系の生まれである。ヴァンパイアハンターによる大討伐時代の到来によって吸血鬼が滅びつつある時代の中で、なんとか人の生き血を啜って生き延びてきた。だが、その努力も空しく空腹によって体力がなくなり、
森の中へと墜落してしまう。
極度の飢餓状態になり、襲うのに手ごろな人間が訪れるのを待っている最中、現れたのはヴァンパイアハンターの女だった。遂に終わりを迎えるのかと腹をくくっていると、女は「半永久的に生き血を提供してやるから私の手伝いをしろ」、と思いもよらない提案を持ち掛けてきた。藁にもすがる思いでその提案に乗ると、女はアズサ・ノースマンと名乗り、そのまま自身の住処へと案内するのだった。
アズサの目的は「始祖を利用して悪巧みをしようとしている人間たちを探し出すこと」だった。始祖は数か月前に討伐されたはずだったが、その肉体を利用して何かよからぬことを考えている人間がいるとの話で、キサラはともに調査へと向かう。また、アズサはその見かけからは想像ができないほどの怠惰癖で、キサラは文句を言いつつも掃除や料理などを含む家事全般を担うことになる。時には、アズサを吸血鬼の超越した能力で手助けしつつ、だらしない私生活の世話をする。吸血鬼とヴァンパイアハンターという異なる立場・種族の二人が互いに共存する中で芽生える新たな感情とは…………?折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-08-15 10:50:39
4959文字
会話率:29%
「わしの体を操り、わしの子孫たちと戦ってください!」と、老齢で悲しげな声が少女の耳に届いた。
11歳のフランスの少女フローラ・デションは、ある晩、夢の中でその老者の声を聞いた。目を開けると、自分は北極の浅い海に立っており、もう一人の巨人と対
面していた……
兄を失った幼い少女は、世界の運命を変えるほどの戦いに巻き込まれる。
子孫を深く愛する巨人の始祖は、自ら育んだすべてを壊さなければならない。
二つの痛む魂が交錯する戦いの物語、その始まりがここにある。
短編ですが、続きが読みたい方がいれば、続きを書き始めます。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-08-11 16:57:11
6409文字
会話率:17%
世界に干渉する特殊な力を持つ全生命体の機関部___動力核《コア》を用いた形定まらない全ての生命体の原初が世界を創造し、八つの種族を創生した。
創生された始まりの八つの種族から更に派生の種族が繁栄したが、多くの種族が争いで滅んでいった。
八
つの種族の代表者が争いを止める為に世界ごと転生させた。
転生後から千年後。
八人によって召喚された異世界人が一人いた。
異世界人は世界を転生させた一人と出会い、その者の教えの元で異世界を旅するのだった。
しかし、世界は低次元の魔法術式であり、動力核《コア》の力は無価値な代物だという常識が広まっていたのだった‥‥‥!!
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-08-04 12:20:00
39087文字
会話率:37%
異世界転生した少女・エコーキャットは、誰かに呼ばれる夢を見る。
隣国の警備兵と嘘つく父の秘密に気付き、調べていくうちに、自分の始祖のことを知る。
ワンナという名は、隣国を救った神の名前だったが、どうやら人間で自分の始祖だったらしい。
――自
分の転生は、何か理由がある。
姫君とワンナが創設した組織【カエルム】を探るべく、隣国イターリへ行く。
事件に巻き込まれた最中、始祖から受け継いだ特殊能力が覚醒し、自分を転生させた神ワンナとまた会う。
「君は、これからどう生きたい?」
問われたエコーキャットは――――……。
300年もの間、約束の場所で、龍と精霊と吸血鬼が待っている――。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-07-27 05:50:57
109178文字
会話率:38%
一九三三年、柔道の始祖・嘉納治五郎(かのう じごろう)が日本に持ち帰った、国内初のウエイトリフティング用バーベル。
『唖鈴』、すなわち〝鳴らない鐘〟を語源とするこの無骨な鉄の塊は、以降、沢山の人々に沢山の出逢いや気づきをもたらしてゆく。
戦前、戦後、一九六四年、二〇〇〇年、そして二〇二八年――。
百年近くもの刻(とき)を見守り続ける、一本のバーベルにまつわる物語。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-07-26 20:40:39
115037文字
会話率:49%
「聖剣も抜けないクズめ。貴様のような無能は我が一族から追放させてもらう」
勇者が称号や天命ではなく「職業」となった世界
ユウ・フォウリスワードは職業:ゆうしゃの始祖である『聖剣の勇者』の一族として生を受けながら、聖剣を抜けず魔法も使えない
落ちこぼれとして蔑まれていた
遂には一族からも追放され絶望する中、ある出来事をきっかけに、ユウはある真実を告げられる
実は本当に聖剣と呼ぶべき力を持っているのは、追放時に持ち出すことを許された、何の効果もないと思われていた首飾りであるのだと……!
これは無能と見下されていた少年が勇者として成り上がっていく物語折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-07-22 18:08:51
81022文字
会話率:40%
この世に蔓延る『怪使い』から人々を守るため、怪狩隊員となった炎輪千花が仲間たちと共に怪使いの始祖を倒そうと奮起するバトル小説。
最終更新:2024-06-09 11:21:17
11123文字
会話率:43%
人も、精霊も、神々すら滅ぼして、魔王と恐れられた男がいた。
不可能を知らぬ魔王アノスは荒んだ世界に飽き、転生の魔法を使った。
二千年後。目覚めた彼を待っていたのは、魔王を育てるデルゾゲード魔王学院である。そこでアノスが目にしたのは、平和に
慣れ、弱くなりすぎた子孫たち。そして驚くほど低次元な魔法術式だった。
その上、正真正銘、魔王の始祖である彼が、なぜか不適合者の烙印を押されることになってしまい……!?
☆書籍八巻発売中です☆
☆コミカライズ一、二巻、三巻発売中です☆
☆マンガUP!様にて2018年7月4日コミカライズ連載スタートしました☆
☆書籍化決定しました。電撃文庫様より一巻~八巻発売中です☆
☆アノスの名言ルーレットです→https://twitter.com/bunko_dengeki/status/1098522791396073473☆
☆2020年7月アニメ放送予定です。
公式サイト→https://maohgakuin.com/☆
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-06-06 07:00:00
3253344文字
会話率:43%
世界を創造したと言われる始祖「世界樹」。
その七枚の葉に選ばれた「選択の子」がいた。
神と呼ばれたその賢人達は人々に世界樹の七つの恩恵である篝火、祝水、蘭風、恵土、銘雷、神秘、天涙を与え、その歩みを進めてきた。
篝火は人に「火」を与えた。
同じように祝水は水を、蘭風は風を、恵土は大地を、銘雷は雷という世界樹の元にのみ発生した現象を惜しみなく分け与えた。
神秘は人に知恵を与えた。
かの神は世界樹から神の統率という命を与えられ全ての神を見通す「七つ星の眼」を与えられた。
天涙は人に涙を与えた。
感動を、努力を、感謝を...
あらゆるものを伝える万能の癒しを与えた。
しかし、神も万能ではない。
神は代替わりを果たした。
神は人の子であり選択の子に過ぎない。
いかに世界樹の庇護下にあろうともその命はせいぜいがもって1000年の命だった。
その多くは力を、知恵を、責務を子に与えていった。
ただ例外もあった。
篝火は己の体をその火に焚べることで自らを半永久的な不死とした。
神秘は観測者であるが故に死を与えられなかった。
そして、天涙はその神性故に死と最も遠いところにあった。
ある年。
流星の尾の八本目が伸びた頃...
天涙は子を成した。
本来平等に命を与えるべき運命の天涙が子を成したのだ。
己の愛情を一身に注げる相手。
万人ではないただ一人の愛し子を、この世で最も愛しい者と成してしまったのだ。
そこから運命の歯車はゆっくりと...
音を立てて崩れていった...
それから数年たった後、二人の幼子が神秘の眼に映る。
一人は紛うことなき天涙の後継であった。
彼女と同じ灰色の紙に黄金のように美しい眼...
そして隠せるはずもない強大な「天涙の加護」...
しかし、神秘は直後目を疑う。
それは本来神の目には映るはずのない八人目の神の存在...
天涙の加護を受けた少女の隣に映る男児...
天涙の子であるのは確かだが、知恵の神にもそれ以外に何も分からない得体の知れない名も無き神...
後に神秘は彼のことをこう呼ぶ。
審判の八人目「テミス」と。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-06-01 14:38:45
26190文字
会話率:18%
この世には魑魅魍魎が住んでいた。私達陰陽師は魑魅魍魎の妖より人々を守り、この世の秩序を保っていた。だが強大な敵により秩序は乱れ、次第に妖の有利な世になっていき、私達の住まう場所は少なくなっていった。
だがその後陰陽師の始祖と呼ばれる安倍
晴明は魑魅魍魎の主と謡われた酒呑童子と単身で戦い、その命と引き換えに酒呑童子を封印した。私達は安倍晴明の死に絶望しこの世の希望を失った。けれど彼の作ったこの秩序を終わらせるわけにはいかない。私達陰陽師は立ち上がり、彼の残した術本と陰陽寮の基盤を作り上げ、この世の秩序を保ち、人々を妖より守り抜いた。
この物語は安倍晴明が人々を救い、導いた千年後の物語である。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-05-07 22:49:53
20651文字
会話率:45%