名家や資産家の子弟が集う国立男子寄宿舎学校、ペトルシキム・ギムナジア。
この学校で学ぶ13歳のロディスと14歳のユリウスは、夏休みの終わりに、ひとりの少年と出会う。
同年代であるにも関わらず庭師として働くその少年は、名をジルといった。
衝
突しつつも境遇の違いを超えて仲良くなっていく三人だったが、そんなある日、ジルが忽然と姿を消す。
ロディスとユリウスは真相を突き止めようと決意するが……。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-23 12:34:34
100439文字
会話率:53%
王都の中央にそびえる白亜の塔――その頂には、選ばれし者のみが入ることを許された「王都学院」が存在する。魔法と剣の才を持つ貴族の子弟たちが集い、王国の未来を担う人材が育つこの学院に、一人の少女が通っていた。
名はベアトリス=ローデリア。金
糸を編んだような髪と、透き通るような青い瞳を持つ、美しき伯爵令嬢。気品と誇りを備えた彼女は、その立ち居振る舞いひとつで周囲の目を奪う、まさに「王都の金の薔薇」と謳われる存在であった。
だが、彼女には胸に秘めた切ない想いがあった。
――婚約者、シャルル=フォンティーヌ。
同じ伯爵家の息子であり、王都学院でも才気あふれる青年として知られる彼は、ベアトリスの幼馴染であり、未来を誓い合った相手でもある。だが、学院に入ってからというもの、シャルルは王女殿下と共に生徒会での活動に没頭するようになり、ベアトリスの前に姿を見せることすら稀になっていった。
「ベア、また一人で昼食か?」
友人の一人が声をかけても、彼女は微笑みで答えるだけだった。その微笑は、どこか寂しげで、冷たい風のようだった。
「私は平気よ。彼には……王女殿下という、ふさわしい方がいらっしゃるもの」
そう言ってベアトリスは、手にしていた魔導書を閉じ、立ち上がる。そして学院を離れ、城壁の外れにある「旧市街の地下迷宮」へと足を運ぶのだった。
かつて王都を守るために築かれたその地下迷宮は、今では訓練場として解放されており、一定以上の許可を得た生徒ならば立ち入りが認められていた。だが、危険な魔物が潜むその場所に足を踏み入れる者はそう多くはない。
しかし、ベアトリスは違った。
「──火よ、我が敵を焼き尽くせ。“クリムゾン・レイン”!」
紅蓮の雨が降り注ぎ、現れた魔物たちが一瞬で灰と化す。彼女の魔力は学院でも屈指のものであり、その戦闘技術もまた実戦経験に裏打ちされたものだった。
怒り、悲しみ、失望。シャルルへの報われぬ想いが、彼女の心に炎を灯し、それが戦場での強さとなって現れる。何度も迷宮に足を運び、何百、何千という魔物を打ち倒すうち、いつしか彼女は「地下の女王」とまで呼ばれるようになっていた。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-22 16:10:00
213602文字
会話率:38%
シルヴァーナ王国の直系王女は女神シルヴァーナの血を受け継ぎ、邪悪なるものを寄せ付けない破邪の力を持つため、世界中から尊敬と憧憬を集める存在である。
ある日大陸最大の勢力を誇るソベリオン帝国皇帝アンドレアスから、シルヴァーナの王女を側室に
もらい受けたいと申し出があった。病弱で瘴気を集めやすく、明日の命も知れない息子のヴォルフラム皇子を救うための、形式上の妃としてである。
アンドレアスにはすでに相思相愛の皇后がいるため、側室になっても夫から愛されることはなく、一生をヴォルフラムのため皇宮で飼い殺しにされる運命だ。無礼極まりない申し出だが、国力の差を考えれば断ることもできず、女王は四人いる妹王女から十五歳の第四王女、フローラを側室に差し出すと決めた。
しかしフローラは側室入りを拒みたい一心で取り巻きの貴族子弟と密通、まんまと妊娠し、側室入りは不可能な身体になってしまった。
頭を抱える女王に、幼すぎるため候補から外されていた末の第五王女、六歳のガートルードが申し出る。
「わたしが帝国に参ります」
誰もがガートルードのけなげな決意を哀れみ、称えたが、ガートルードは己の運命を悲観などしていなかった。むしろ思うつぼだったのだ。
(これでやっと帝国に行ける。三食昼寝付き、食っちゃ寝のダラダラ生活が待っているんだわ!)
なぜならガートルードには日本と呼ばれる国で、毒親のもと、十二人もの弟妹の子育てをさせられた長女、櫻井佳那の記憶が刻まれていたのだから。
そんなガートルードにはお世話欲をこじらせた異形レシェフモートが侍り、俗世とは関わらずのんびり過ごしたい心とは裏腹の波乱だらけの生活が始まる――。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-22 12:00:00
534975文字
会話率:33%
剣と魔法の中世と蒸気技術が交錯する、飛空艇や飛行船が大空を駆り、竜やアンデッド、エルフやドワーフもいる世界。
一夫多妻制のアスカニア大陸での暴力革命による動乱を終結させた『革命戦役』から十七年後。
本編の主人公、アスカニア大陸最強
の超大国バレンシュテット帝国の第四王子ゲオルグ・ヘーゲル・フォン・バレンシュテットは、冒険者になって新大陸の人跡未踏の世界を探検することを夢見る厨二病全開の十四歳。
本編のヒロイン、クラウディア・アーレンベルクは、帝国貴族アーレンベルク伯爵家令嬢。皇妃ナナイに見出され『ゲオルグの遊び相手』として帝都内の屋敷から皇宮に通っている幼馴染の『男装の伯爵令嬢』。
二人はいつもゲオルグの妹である第五皇女シャロンを加えた三人で日々楽しく遊び過ごしていたが、十四歳になった二人は『成人式』を迎えることになった。
帝国の成人式は『婚約者と踊ること』が伝統であり、貴族子弟達は『成人式』を迎えるにあたり、帝国の歴史と伝統文化、宮中典範や騎士典礼を学ぶため準備学校(ギムナジウム:Gymnasium)へ入学することとなる。
『成人式』を巡り、様々な思惑と謀略が交錯していく。
物語はここから始まる。
『革命戦役』から十七年後。未だ戦乱の残り火が燻るアスカニア大陸を舞台に主人公達の成長と青春を描いた青春群像劇です。
物語は、ゲオルグとクラウディアの二人を軸に進んでいきます。
不定期更新、なにとぞご容赦願います。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-20 22:08:15
28414文字
会話率:39%
辺境に住む少年ルイ。彼は幼い頃魔法使いに命を救われた過去があり、それゆえに魔法への憧れがあった。
「いつかきっと、自分も魔法を使えるようになって人の役に立つんだ──」
そんな思いを胸に成長した彼は、首都にある魔法学園でなら魔法を学べるはず!
と、下調べもせずに意気揚々と住み慣れた村を一人で出たのだった。
しかしそんな希望も虚しく、その学園は貴族の子弟しか入学できないような場所だと知らされるルイ。
「普通に魔法を学べないのなら、普通でない方法で学ぶしかない」
それでもめげずに、山の中に潜んでいるかもしれないという、存在の不確かな魔法使いに魔法を教わろうと彼は単身山へと入り込んで行く。
そこで出会った魔法使いは、幼い頃に彼を救った魔法使いにそっくりの、一人の女の子だった。
「俺に魔法を教えてください!」
そして物語は動き出した。
*****
基本的に物語は主人公であるルイの一人称視点で進みます。
サブタイトルが『幕間・』から始まる回はルイの視点からだけでは描写しきれないストーリーの補完や説明のための回で、その時は視点が他の登場人物だったり三人称だったりします。
*****折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-12 12:00:00
173943文字
会話率:59%
セシルはオルファリア王国の貴族の子弟が通う高等魔法学園の5年生。妹のアリスは聖女として目覚めたことにより高位貴族のセシルの家に引き取られた養女だが、セシルはアリスを溺愛していた。
しかし彼はある日前世の記憶を取り戻した。そして気がついてしま
った。自分が今生きている世界は、前世で妹が読んでいた小説『悪役令嬢は華麗なる復讐者にして世界を統べる女王』の作品の中だということを。
実は、前世の妹は若くして小児がんで亡くなっていた。前世の妹とアリスを重ねてしまったセシルは、アリスが悪役令嬢のヴァルトラウトに追放されるのを阻止するために奔走することになる――
※カクヨムでも掲載しています。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-04 21:00:00
113599文字
会話率:38%
舞台は名門が集う学園都市。
貴族や王族の子弟たちが集まるこの学園に、ひとりの平民の少女・クリス・ビッジが入学する。鈍色の髪に貧相な体つき、地味で控えめな彼女だったが、知らぬ間に**“チャーム”という魔法**を周囲に振りまいていた――それも、
無自覚に。
この魔法により、貴族子弟たちはクリスに惹かれ、正当な婚約者との関係に亀裂が生じ始める。王子ダレンすらも彼女に心を奪われ、婚約者ジュリエットとの関係が崩壊の危機に。だが、クリス自身は恋愛感情に疎く、誰かから好意を向けられることに強い戸惑いを抱いていた。
そんな混乱の渦中、ジルは、侯爵夫人ミシュリーヌの依頼で密偵のような役割を担うようになる。彼女は、夫人の”友人”である異国の貴族アントニオ・コロマ・ニコラスと手を組み、チャームの魔法の正体を探る。
**完結保障**折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-02 20:00:00
32412文字
会話率:36%
時は「明冶」九年
主人公「武田隼人」を中心とする、風雲寺高校「華組」に集う戦国武将の末裔達
風雲寺高校は、文武において全国の頂点に立つ帝都東京の公立学校である
「華組」はその中でも華族、士族の子弟や成績優秀者の集められた超エリート学級である
華組の生徒達は、戦国時代から続くお互いの因縁に翻弄されつつも、やがて成長しながら仲間としての深い絆を育んでゆく
そんな彼等を率いて、帝都を破壊せんと企む秘密結社「北斗」に対抗する「土御門晴正」を中心とする機密省「帝都防衛省」
北斗は、様々な呪術を駆使し、全国に眠る怨霊等を使役、街や人々の破壊、殺害を行い帝都を恐怖に陥れる
華組は、表向きには超エリート学級であるが、本当は、これらの脅威に対し、自らに彼等の先祖である戦国武将を降霊して戦うための適合者である「憑り童」として全国からとして集められた戦闘集団であった
帝都防衛省はこれに対し、帝都の霊的波動の歪みを感知する技術及び、その場に結界を張り異空間を形成し、その中で戦うことにより人々や街並みを守る手法を編み出した
しかし、北斗はより強力な呪術や怨霊、そして、呪力を増幅させる装備等を開発してこれに対抗する
こうして、華組の生徒達にも命の危険が及ぶようになると、帝都防衛省は、霊電子機動式甲冑「天鎧」を開発、北斗との決戦に挑む折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-06-18 02:14:51
12316文字
会話率:8%
僕はモートン子爵家の三男のケビンだ。どこにでもいそうなごくごく普通の貴族の子弟。
だけど最近婚約者の態度がおかしい。会いに行っても門前払い。
ひょっとして彼女に嫌われた? 僕が何かしたのだろうか?
で、どうやら僕は彼女から義理の妹と
恋愛して婚約破棄を学園のパーティでしでかすらしい。
※他サイトにも掲載予定です。ゆるやか安心設計のため生温かくご覧いただけたらと)
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ⓒえとう蜜夏(無断転載等はご遠慮ください)折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-05-22 22:03:12
10491文字
会話率:38%
没落貴族の家に生まれたルセウス。だが、とにかく本をこよなく愛していた。金はなくとも、知識と教養のある両親に育てられ、すくすくと育つ。ルセウスにとって本は空気のようなものであり、魔法は本を読む時間を作り出すものであった。そして、10歳になる少
し前、国から貴族の子弟が入学しなければならない、学園への召喚状が届く。没落している名ばかり貴族とはいえ、貴族の端くれであるルセウスもいかねばならない。そして分かったのは、自分の環境がひどく特殊だったということであった。
注:「カクヨム」にも掲載しておりましたが、現在はすべて削除済みです。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-04-06 09:00:00
259870文字
会話率:47%
婚約者がいる身でありながら、浮気をした上でその謝罪も無く婚約破棄にいたる正式な手続きもせず公衆の面前で罵倒した皇太子、そして貴族のルールに則らず、多くの貴族子弟に粉をかけた男爵令嬢。
悪いことをした人がその報いを受けないなんて許さない。
な
らば私が断罪して差し上げましょう。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-03-04 17:10:00
314273文字
会話率:25%
秋の『全学魔法模擬戦大会』も終わり、アカデミーは秋の健康増進習慣に至っている。そこで共に働くことで絆を深めていくカレンとネクロマンサーの子弟。
そんなとき、ウィザードから、ネクロマンサー、リアン、カレンの三人に呼び出しがかかった。なんで
も、中央市街区を管轄する総合市民病院である『シメン&シアノウェル病院』において、患者の失踪と不審死が相次いでいると言うのだ。そんな折、同病院からアカデミーに、医療関係者の応援を求める要請が来た。それを好機ととらえ、三人に同病院の動向を探り、何が起きているのかその真相を確かめて欲しいと依頼するウィザード。
今、病院の回帰を巡る新しい冒険が幕を開ける。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-02-20 20:00:00
99364文字
会話率:43%
この世界から遠く離れた、魔法が当たり前のようにある世界。王立魔法学院に通うアンルィは、貴族子弟・ノブレスメイトとして共に在学するリチャードに淡い恋心を抱いていた。
リチャードは勉強が苦手で、アンルィはリチャードの勉強をサポートし、二人の距
離を縮めていた。アンルィとリチャードが結ばれる日が来るまで、きっともう少し……折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-02-06 07:30:00
58272文字
会話率:44%
魔法使い見習いフィアには、どうしても会いたい人がいた。(※重複投稿作品)枯谷落葉
最終更新:2025-01-29 15:00:00
811文字
会話率:0%
無茶な修行ばっかりじゃねぇかぁぁぁ!(※重複投稿しています)
最終更新:2023-12-05 06:00:00
2794文字
会話率:16%
セリフの少ない文章です。子弟もの。(※重複投稿しています)
最終更新:2023-06-12 23:00:00
2532文字
会話率:3%
『平民が入学を許された魔術学校は、魔術を使える貴族が支配する戦場だった――』
世界最大の中央大陸を人間がほぼ完全に支配した時代。かつていた凶悪なモンスターも亜人もいなくなった中、新たに頂点に君臨したのはノマーナ帝国の特権階級――魔術師。
王侯貴族である彼らの子弟が通う魔術学校に、魔術の使えない平凡を絵に描いたような少年ギア・ノーマンと、何やらワケありの少女シャノン・レーテスが入学することとなる。
それが約200年にも亘る国家ぐるみの陰謀を暴くきっかけになることを、まだ誰も知らない……。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-01-25 23:24:10
3089文字
会話率:30%
年の瀬を迎えた王都のある夜、貴族の子弟らが集まる宮廷のサロンにて、複数の男女が刺されるという事件が発生した。
報せを受けた衛兵らが駆けつけたところ、血だまりに沈んだ被害者らの前に、ナイフを手に佇むひとりの女を発見した。
目撃者からの聴き込み
によって、被害者のひとりは国の第二王子と発覚。
女を事件の犯人と断定した衛兵らは、事情を聴取するため彼女を詰め所へと連行する。
尋問に対し、女は犯行に至る経緯を訥々と語り始めた。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-01-04 18:17:29
7265文字
会話率:43%
「お前との婚約を破棄する」
クラウディアはイケメンの男から婚約破棄されてしまった……
クラウディアはその瞬間ハッとして目を覚ました。
ええええ! 何なのこの夢は? 正夢?
でも、クラウディアは属国のしがない男爵令嬢なのよ。婚約破棄ってそれ以
前にあんな凛々しいイケメンが婚約者なわけないじゃない! それ以前に、クラウディアは継母とその妹によって男爵家の中では虐められていて、メイドのような雑用をさせられていたのだ。こんな婚約者がいるわけない。 しかし、そのクラウディアの前に宗主国の帝国から貴族の子弟が通う学園に通うようにと指示が来てクラウディアの運命は大きく変わっていくのだ。果たして白馬の皇子様との断罪を阻止できるのか?
ぜひともお楽しみ下さい。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-12-03 07:29:26
276087文字
会話率:38%
新聞記者のメアリーアンには、毛色の変わった友人がいた。貴族の子弟、ジェラルド・カーストン。立場上情報収集能力に長けたメアリーアンは、ジェラルドの便利なコマの一つとなり、振り回されることも度々であった。
初夏のある宵、新聞社を訪れたジェラ
ルドは、『霊媒師への口利き』を希望する。先ほど新聞に載っていた、欧州一と評判のミス・マイラを生家の城に招きたいと言うのだ。
いつもの気まぐれな物見高さだと、メアリーアンはあきれながら引き受け、記事にしてもいいとの発言に、城への招待も受諾するのだが――折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-09-02 01:00:00
19400文字
会話率:41%
ユトレック公、ガードナー・オルドレ・ウォロックは憤慨していた。
嫁いで来た婚約者が、まさかの子供だったのだ。
どういうことか? 釣書では三十路だったが、子供に見えるだけでそうなのか?
苛立ちのままその子供に身の上を問えば、十二だという。
F
UZAKENNAYOOOOO!!
許すまじウィークリッド!!
ユトレック公はウィークリッド伯への復讐を誓った。
すなわち、送られてきた子供を完璧な貴族子弟として社交界のトップに君臨させてやる、と……。
っていう話になるかもしれない折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-08-18 14:58:30
10651文字
会話率:48%
〇短いあらすじ
モブ臭半端ない門番が、実は最強だったと気づかないまま活躍する。
勘違いが勘違いを呼ぶお話。
〇ちょっと長いあらすじ
「ようこそ、王都グレンディーアへ!」
王都グレンディーアで、門番の声がひびく。
この門番、あまりにもモ
ブ臭が半端なかった。
他人からは顔をろくに覚えてもらえず、そんな自分を変えようと王都に来ていたのだが、ぱっとしない日々を送っていた。
そんな門番は、とある厄介冒険者たちを注意する。
厄介冒険者たちを屯所に連れて行くのだが、彼らは貴族の子弟だった。
彼らに上司を脅されてしまい、門番は仕事をクビになる。
国を出て行くしかなかった門番を名残惜しむ者はなかった。
なぜなら彼はただの門番。
しかもモブ臭が半端ない。
けれど、誰も知らなかったのだ。
門番が王都の下水道で超凶悪モンスターを狩りつづけ、最強になっていたことに。
というか、本人すら自覚なかった。
そうとも知らない門番は、仕事探しの旅にでる。
可愛い弟子ができたり、人からは頼られたりと、身の丈に合わない(と思っている)出来事ばかりで門番は面食らう。
勘違いが勘違いが呼んでいき、門番は無自覚のまま活躍していく。
「俺、ただの門番なんだけどなあ……」折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-08-13 18:10:00
409359文字
会話率:37%