生まれる前から、遊郭にいた
初めて嗅いだ匂いは噎せ返るような、華の香
週に二度、茶道と生花の習い事へ行く
帰り道、晴天の隙間から雨粒が点点と降りそそぐ
狐の嫁入り
母から聞いたお伽話を思い出す
その村は長い日照りで、沢や田畑は干上が
ろうとしていた
困り果てた村人達は雨乞いの為、贄の支度をする
「誰を、贄にしようか?」
---裏山の裾野に、人に化けるのが上手な雌狐がいる
「どうやって、捕まえようか?」
---村一番の男前、その男に求婚させよう
そうして嫁入りしたら、贄にしてやろう
男は邪気故に、雌狐に近づく
雌狐は無邪気故に、男に近づく
お互いの心が近づいた時、雌狐は村人達の意図に気が付く
雌狐は、男の元へ嫁入りする
雌狐の涙は大粒の雨になり嗚咽は雨音になり、村に降りそそぐ
晴天を仰ぐ、男の頬を濡らす
唯、一度の恋
唯、一度の愛
雌狐は、幸せだったのだろうか
※此の作品(2018)は小説投稿SNS「novelist.jp」にも投稿しています折りたたむ>>続きをよむキーワード:
最終更新:2021-12-03 21:47:45
6560文字
会話率:20%
前世で恋愛結婚に憧れたまま亡くなった美愛(みあ)が転生したのは、アルテミシアという美少女だった。
アルテミシアが生まれた世界は、ファンタジーな異世界。オフィスラブな物語が大好きだった美愛は世界観にがっかりするも、村長の養女である今世なら結
婚はできそうだと思っていた。
ところが、その村長である叔父から言い渡された結婚相手は『湖』。旱魃の雨乞い儀式にて、湖に住む水神の花嫁になれという。
結婚という名の生け贄にまさになろうとしたそんなとき、アルテミシアの前に一体の竜が現れた。
竜は番であるアルテミシアを迎えに来たという。
今度こそ憧れの結婚ができるのではと思ったアルテミシア。それは思い違いではなかった。なかったが、いきなり手籠めにされかけた。
アルテミシアはシナレフィーと名乗った竜に提案した。恋愛から始めませんか、と。
その提案に、面白そうだとシナレフィーは乗ってくれた。さらに彼がアルテミシアに付けた愛称は、奇しくも『ミア』だった。
シナレフィーを前にアルテミシアは考える。アルテミシアは考える。人間のデートを知らない彼なら、何でもやってくれるのではないかと。そう、恋愛物語でしか見ないようなベタ展開も。
よし、色々シナレフィーに吹き込もう。アルテミシアはそう思い立ち、実践することにしたのだが――
※この作品は、『魔王の花嫁 ~夫な魔王が魔界に帰りたいそうなので助力します~』に登場するシナレフィー&ミア夫妻の馴れ初め話ですが、単体でも読めるようになっています。
※この作品は、アルファポリス様でも公開しています。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-09-30 19:25:04
90626文字
会話率:38%
「恨むぞ、雨くん」
僕が降らせた雨で水浸しになったつばさ先輩はそう言って笑った。それまで泣いていたとは思えないほど、自然に。
「綺麗だね、雨」
「そうですか?」
「うん、とても」
一緒に過ごすようになった夏休み、先輩が浴衣
を着た花火大会。
「降らせて。ここに」
これは、雨を乞い待つだけしかできない僕と自由に羽ばたけるつばさを持った先輩の、過ぎゆく夏の物語。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-09-13 22:39:24
6245文字
会話率:61%
朝陽の裏側から夕陽の裏側まで空を旅する「太陽の妖精 サンソンくん」いつかは立派な太陽になりたいと願う小さな彼。
今回は誰もいない、鳥も飛ばない雨も降らない荒野を横切ります。
尚、太陽の妖精サンソンくんはflat9thmusic
&sunfairys(https://flat9th.wixsite.com/f9msf)のオリジナルキャラクターです。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-07-01 22:46:38
5968文字
会話率:17%
雨の降らないヘリオス国。そこで、雨を降らせる能力を持ったドロシーは生ける秘宝として、王宮で暮らしていた。
ドロシーは、雨乞い師として暮らし、ヘリオス国の王子と婚約もし順風満帆に過ごしてきた。ところが、ある日突然、彼女の世界は変わる。
他
の雨乞い師が見つかったからだ。
王宮雨乞い師の地位も婚約者の地位も剥奪され、城を追放されたドロシーは一人の男と出会う。
一方、城の方では、雨乞い師を名のる女性は姿を消してしまい……!?
本編完結済み。現在番外編の連載をしております!
第8回アイリスNEOファンタジー大賞で一次選考を通過する事ができました。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-01-09 17:22:34
112363文字
会話率:47%
日本は雨に恵まれている。しかし、過去は旱魃によって慢性的な水不足な時代があった。おじさんは小さい頃に町に現れた雨乞い師に憧れて弟子入りした。だが、師匠からは才能がないと言われたが、諦めず世界各国の雨乞いを試している。
最終更新:2020-11-15 01:11:40
312文字
会話率:0%
聖女エディスが涙を流すと国中で雨がふり、笑顔をみせると晴天に恵まれる。重大な任務を背負いつつ、本人は脳天気に生きている。そんな聖女エディスが、婚約者エセルレッド王子の懇願を聞かずに、弟アルフレッドとともに負担のかかる『快晴の儀式』と『雨乞い
の儀式』にむかう。そんな聖女様と、その愛情をめぐって暗躍する弟や王子、そして色恋沙汰が嵐をよばないか心配しておろおろする家臣たちのコメディー。天気のせいで国民に気持ちが丸わかりな、脳天気な聖女様のラブストーリー。 短編5話折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-08-16 00:03:02
11750文字
会話率:56%
むかしむかし、寝太郎と呼ばれる男がいました。干ばつで村が大変なのに、昼間から眠りこけて、怠け者だごくつぶしだと言われ続けた彼。
これから妙案を思いついて――って、旅の舞人が先に雨乞いの儀式をやっちゃった!?
村の危機を救うのは舞人?
はた
して寝太郎の出番はあるのか?
日本の昔話(仕神Ver)のはじまりはじまりです。
※この物語はフィクションです。仮に史実と違う内容だったとしても、別物としてお楽しみください。
実在の人物・団体・名称が酷似していたとしても、一切関係ありません。
※この作品はアルファポリス、エブリスタにも掲載しております。文章に変更はありませんが、挿絵やおまけが異なることがあります。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-08-14 16:00:00
36992文字
会話率:49%
世界中を飛び回り様々な瞬間を切り取る旅人のリンク。
ある日彼は熱帯雨林を流れる世界最大の川の写真を撮りにとある民族の村に泊まることになった。食べ物は美味しく村人は優しい。
然し此の村は、雨を信仰し、雨乞いをする“雨女”がいて、1ヶ月に一回雨
を降らし村人を喜ばせた。
然し其の村には特別なしきたりがあった。
14歳から15歳に年を重ねる夜。彼女は雨への生贄として川に身を投げなければいけなかった。
リンクは彼女を救おうとするが…?
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-07-23 19:53:05
1218文字
会話率:10%
百の神様が人と交じって生活する、とある異世界。
ここに、引きこもりのマイナー神、イナリ様がおられました。
見た目3歳児。頭頂におっきい狐耳。お尻に長くて太い狐シッポ持ちです。
おやおや? 傾いたお社のまで、村人が集まっております。
何かお願
い事があるのでしょうか?
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-05-01 00:00:00
4415文字
会話率:28%
白井玲子がピアノ演奏によりスラノバ国に二十年も続いている内戦を終了させ、恋人の命を三回も救う物語。
18歳の玲子はピアニスト。彼女の演奏は観客を魅了する不思議な力を持つ。
ある日玲子はマリアと出会う。マリアは過去の記憶が無い。だが未
来が見える不思議な少女だった。
マリアの協力で玲子は、老女の認知症を治す奇跡を起こす。そしてマリアの記憶が少しずつ明らかになってゆく。やがてスラノバ国から演奏依頼が届き、玲子とマリアはその国へ向かった。
スラノバ国は、王国軍と革命軍とが戦闘中だった。革命軍軍師のパラカトは、過去に村民を戦闘に巻き込み、殺戮した経験を持っていた。
玲子たちは戦闘に遭遇するが、中立地区の医者である近藤から助けられる。近藤は、誰でも平等に治療し、国民から信頼されていた。
やがて、マリアは、王妃が母だと判る。しかし、自分のことが公(おおやけ)になると皆が不幸になることも判り、一人苦しむ。
そんな中、パラカトが中立地区で戦闘を企てた。玲子は、人間の鎖で中立地区の病院を守るように国民に呼びかける。玲子の努力の結果、王妃や革命軍司令官の妻たちが協力し、一万人の人間の鎖をつくることができた。さらに『平和の歌』を歌い、大切な人を守る気持ちを兵士たちの心に呼び起こした。
すると信じられないことに、王国軍や革命軍の兵士達も、平和の歌を口ずさむ。そのため戦闘は中止され停戦となった。
その後、玲子はマリアの過去を知る。マリアは八年前に雨乞いの生贄となり、死んだことになっていた。近藤は生贄の子供を救い、雨乞い儀式がインチキであると国王に説明する。近藤の決死の説明で、国王は雨乞いの生贄を廃止した。
さらにその後、近藤は診療中に村の子供を守り、毒蛇に咬まれる。
血清を届ける為、モナ王女は勇気を振り絞り革命軍と交渉する。近藤は今まで王国軍も革命軍も分け隔てなく治療してきたので、王国軍と革命軍が協力し、血清到着を間に合わせた。
近藤は一旦心臓が止まるが、玲子の奇跡のピアノで蘇生する。そしてスラノバ国は戦争の無い平和な国となった。
玲子は出国の際、近藤からキスをされ、ようやく二人は恋人として付き合い始める。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-01-19 15:01:49
140865文字
会話率:28%
えちえち女神様です。!
最終更新:2019-07-20 10:53:13
689文字
会話率:28%
ある時は日照り続きの大地に雨を降らせることができる、またある時は数日にわたる激しい雨を止ませることができる男がいる。水龍というその男は、30代とおぼしき風貌以外はすべて謎に包まれている。
これは、雨を自由自在に操ることができる謎の男の一
部始終を描いたものである。
※この作品は、エブリスタ・セルバンテスにも掲載されています。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2019-07-15 07:21:43
8165文字
会話率:52%
各地で夏日だ。毎年暑く、暑くなっている。雨乞いをしたくなる。ゲリラ豪雨は勘弁だが、雨乞いをしたくなる。
最終更新:2019-06-04 20:14:45
229文字
会話率:0%
これは良い意味でも悪い意味でも、本当に何もない非日常の物語だ。
無気力な少年と活発な少女が出会い、日常を演出する退屈な物語だ。
かたや少年は雨乞いの異能、かたや少女は狐神の異形。
正反対の性格の二人が織りなすのは、騒がしい恋のものがたり。
自称正統派文学系準和風ファンタジー折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2019-04-28 00:04:18
249781文字
会話率:43%
雨乞いのため、神様への生贄となった翠。
物心がついたときから忌み子として周囲から疎まれ蔑まれ続けた彼女は、全てを諦めて最期を受け入れていた。
「今日このときから、お前は私のものだ」
水神、淡稀と過ごす中で芽生えていく想い。
温もり、笑顔
、優しさ、涙、寂しさ、愛情ーー。
「どうしてお前なんかが幸せになれると思うんだ?」
「全部ぜんぶ、お前のせいなのに」
そして、知る由もなかった自身の力。
「わたしは……此処に、貴方の側にいて、いいのですか?」
全てを知らずにいた翠が、少しずつ“すべて”を取り戻していく物語。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2018-11-11 13:05:03
60605文字
会話率:43%
あらすじは書けません。
最終更新:2018-09-21 23:00:00
1675文字
会話率:48%
主人公の姫子は幼い頃に両親の死で精神を病んで十年、天雨陽村へと療養にきた。そこには祟り神から呪詛を受ける人神がいる。彼と面識のある姫子は人神の嫁候補に目をつけられてしまった。
■キャラ:兄〔大決イトキ〕、料理人〔浮餅蝶蔵〕、地主の息子〔雨瓦
天月央〕、祟りの人神〔久遠〕
【神社(ジンジャー)荒神(あらがみ)が居候】
神主の娘に生まれた光希は、生まれつき一般人には見えないものが見える。普通の生活を送りたい彼女は、普通の生活をしていたが、祠を壊してしまい、封印されていた神様を家に連れて帰ることに。
【石咒女守ノ荒神(うずめもりのこうじん)】主人公ウズメは家の掟で毎日神社を参拝する。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2018-07-02 00:16:28
4412文字
会話率:44%
私の前に現れた貴方は眩しくて、私の英雄だった。
俺の後ろに隠れる君は誰よりも愛おしくて、俺の最愛だった。
鬼の角を持って生まれ、異型だと蔑まされる日々を過ごす"あやめ”と英雄に憧れる"つばき”
性格も考え方
も違う二人が徐々に惹かれ合うが--
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2018-02-19 12:29:59
2202文字
会話率:31%
普段交わる事のない性格の二人が出会う雨の図書室にて僕と彼女が過ごした日々。
最終更新:2018-01-08 13:47:14
2413文字
会話率:32%