人と鬼はかつて、同じ地に共に生きていた。しかし、鬼によって地を奪われた人は新たな地を求めて散々になった。自身は防人としてある使命を遣わされ、祖国から離れた地に旅立つ。
そこで出会った者たちは敵として自身に戦いを挑み、やむなく刃を交える
こになる。死に抗ったばかりに自身は汚い手で生き残り、黄泉に旅たった者を哀れんだ。
それから大切に思うようになった者とその地にある町の近くで傷を癒し、大切な者のために野盗の洞窟へと向かう。隧道(トンネル)の崩落により、閉じ込められた自身たちは風を頼りにして奥へと脚を進めた。
そこで遭遇したのは毛の生えた蜘蛛の混蟲(クリーチャー)や人よりも大きいオヤドガグモも呼ばれる混蟲。対抗する武器も少なく、自身は窮地に陥ってしまう。その危機を救ったのは――。
洞窟から外に出ると野盗のような二人組と出会って……。
―お知らせ―
旧題名「スティール・ハート2」です。2015年3月7日より題名を「祖国の防人と壁町の弓射手」に変更しました。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2015-08-05 13:00:00
46816文字
会話率:63%
狂戦士という一騎当千の化け物によって戦争が起きている世界。
成り上がるという漠然とした目標を胸に村を飛び出した田舎娘チャティスは、野盗に襲われたところをさすらいの剣士に救われる。
自分の日頃の行いがゆえの幸運だとして安堵するチャティスだが、
助けてくれた男はただの剣士ではなく……。
その出会いは、チャティスにとって最大の不幸とも幸運ともいえる事態のはじまり。
世間知らずの薬師チャティスと狂戦士とが繰り広げる冒険談です。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2015-05-27 18:19:54
534319文字
会話率:37%
従姉である伊勢の斎宮と親しく文をかわしていたといち内親王であったが、定期的な文が突如途絶えたことを気に病んでいた。厳冬といえども街道も通じ、斎宮寮にもとりたてて異変が生じた訳ではない。斎宮を心配するといちの意を酌んだ紅蘭が、名代として伊勢の
斎宮寮に赴き、斎宮に直接会うことを決意する。一方、清涼殿では、斎宮より突然届けられた神託の内容に大層困惑した帝がひそかに薫を呼び出し、斎宮寮の調査をする様命じていた。神託の内容から、偶然来日していた渤海人の旧友である礼賛を訪れ協力を要請した薫は、楓を伴い伊勢へ下向する。野盗が出没する危険な道中をどうにか切り抜けた紅蘭が斎宮寮へ到着すると、斎宮は気鬱で臥せっており、男子禁制の内院で暮らしている為、様子が分からないという。意を決して紅蘭がひとり赴いた内院は、不気味な程静まり返っていた……。斎宮と再会したのも束の間、人質として囚われる事となった紅蘭。沈黙を守り続ける内院と姿の見えぬ敵に、斎宮寮に到着した薫と楓は、どう対処するのか……。不羈奔放の東宮も加わり、事態は思わぬ方向に展開していく……。過去の因縁より胎動を始めた悪意と、巧妙に仕掛けられた罠、漠然とした不安を抱かせる真の敵とは……。次作(シリーズ6作目)の前章となる今回は、伏線が随所に盛り込まれています。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2015-02-13 11:31:20
124951文字
会話率:37%
鵙(もず)神社の来歴についてここに簡記する。
神社に関する最も古い記述は室町時代にまで遡る。
当時、神社は土着の山神信仰の場として細々と機能していたに過ぎなかった。
麓の村の主産業である養蚕の成就を山神に祈ったことがそもそもの起こりとされ
る。
その村を野盗が襲った。
絹を奪い、女子供を拐かした。
果てぬ怨嗟の中、村人は神に祈った。
野盗を殺してくれと。
程なく、野盗の頭目の死体が上がった。
松の木に喉を刺し貫かれ、風鈴のように揺れる亡骸を見て、誰かが言った。
鵙の早贄のようだと。
以来、神社は鵙神社と号した。
時は流れ、明治時代になると、養蚕が立ち行かなくなった。
村の蚕が悉く死んだ。
蚕が尽き、絹が尽き、飯が尽き、金が尽き、
飢えと恐怖に錯乱した村人の間に死が蔓延した。
人々は再び鵙神社を顧みた。
そこに現れたのが、鵙の巫女と呼ばれた娘である。
その余りの忌まわしさゆえか、
中てられたように村は次第に狂っていき、
結局、
地図から消えた。
それから百年余りが過ぎた現代において。
三体の自殺体が発見される。
彼らは一様に、己が手で耳と目と鼻を引き千切って死んでいた。
――その神社は、殺意を内包している折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2014-08-10 00:38:21
36484文字
会話率:13%
その世界には、自由気ままに生きる者達がいた。
決まった国に籍を置こうとはせず、何処かの国に長居する事も無く、挙げ句の果てには帰る場所すらないとまで豪語する彼ら。
彼らが行う事といえば、立ち寄った国や集団、または個人からもたらされる『
依頼』。
例えば、要人の護衛だったり。例えば、遺跡の発掘だったり。例えば、野盗の類と戦う事だったり。
危険を顧みず、己の腕と底知れぬ好奇心に突き動かされるまま生きる事を選び、風のように生きる彼らを、人々は敬意と畏敬の念を持ってこう呼んだ。
『風人(カゼビト)』と――
※「E☆エブリスタ」にも投稿しています。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2014-07-01 00:37:24
70688文字
会話率:53%
西暦七五五年、唐の時代、玄宗皇帝は安禄山の反乱から逃れる途中、現世と平行して歴史を刻むもう一つの世界を垣間見た。
そこには巨大大陸基慈(きじ)が存在し、その大陸は、志芭(しば)という王朝によって統治されていた。
志芭王朝は二百余年続
いてきたが、政治をかえりみない歴代の皇帝たちによって、王朝は腐敗の一途を辿り、そのため、世は麻の如く乱れ、王朝は野盗の頭目となっていた魏嵐(ぎらん)に簒奪されてしまう。
魏嵐が皇帝の座について十年あまりの歳月が流れたとき、志芭の国より遥か西にある辺境の地、青弧(せいこ)から一人の若者が東を目指し歩き始めた。
彼の名は紫羅義(しらぎ)、持って生まれた人を惹き付ける力と、その信条、信念により志を持った者たちが彼の元に集い、彼は悪帝魏嵐を倒すべく志芭の都である朱浬(しゅり)を目指し、仲間の力を借り、幾多の不利な戦いを乗り越え、ついに魏嵐を倒し皇帝の座につく。
月日は流れ、西の地で強大な魔が目覚めたとき、朱浬の都から紫羅義を名乗る若者が仲間とともに旅立ち、吸血魔が率いる反乱軍と若者たちの新たな戦いが始まる。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2014-02-28 22:09:43
351739文字
会話率:37%
東京オリンピックから数十年後・・・日本亡き後に建国された企業統治国家シンニフォン。田中友郎空曹は特殊コンタクトレンズを通して電神と呼ばれる無人戦闘機を遠隔操縦する特別なパイロット、通称コンタクト・ドライバーを務めている。
ある日オースト
ラリアで記憶喪失事故に見舞われ、砂漠で遭難する事態に陥った彼は幸運にもユンソンと名乗る一家に助けられたが、成り行きで野盗と化した野武士軍団と戦うはめとなる。そして電神の持つ圧倒的な能力を発揮して敵を全滅させることには成功したが、その結果ユンソンは生死不明となり、生き残った美少女ミナは後に友郎と同じコンタクト・ドライバー候補生として行動を共にすることになった・・・
ハイクオリティ近未来アクション戦記いまここに開幕!!
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2014-02-11 15:31:15
102180文字
会話率:48%
ガルバメント大陸全土を混沌で満たした罪人アレン=グランド=シュルーケン。大陸内にある国々が彼一人に振り回され、大損害を受けた。しかしアレンの凶行は実妹ヒュルネ=シュルーケンによって終止符が打たれる。彼女の活躍により、アレンは人知れず、シュ
ルーケン家の独房にぶち込まれ、事件は終わりを告げる。
しかし事件から三年後、アレンは脱獄した。
ヒュルネはアレンを再び独房にぶち込むため、ペットの火竜の子供セルドラと使用人ヴァンを連れて旅に出る。
目指すは魔法都市コアパレイ。
兄を探すヒュルネの前に現れるは、奇人変人まれに常人!
口調のおかしい女野盗に絡まれたり、勘違いエルフに命を狙われたり、風俗店で働かされそうになったり、それはもう散々な目に遭うが、それは序章に過ぎなかった。
水面下ではアレンの企みが着実に進行し、やがてそれはコアパレイを巻き込み、ヒュルネが最も恐れる事態へと発展していく――。
お嬢様ヒュルネが面倒な人物達に振り回される、ファンタジーコメディ!
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2014-02-07 13:48:22
101723文字
会話率:46%
天災、戦争、襲い来る野盗や動物の恐怖から、超常的な力で守られている世界。しかしその「力」は、とんでもなく性格の悪い人間にしか授けられないものだった!!憎悪を持てない程に優しく弱い妹と、世界の総てにおいて強者であろうとする姉。彼女らのルサンチ
マンは、いったいどこへ向かうのだろうか?折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2013-10-22 14:39:11
25122文字
会話率:52%
よくある勇者冒険譚。その後、世界は荒廃していた。
戦時需要に依存しきった経済体制から立て直せずに、溢れかえった大量の失業者。特に七割もの失業率となった傭兵の野盗化は各地に深刻な問題として……え、私は誰かって?野盗ですが何か?
ひょんな事から
魔族に拾われ勇者を利用しつつ世界を廻、せたらいいなあ。
殺傷沙汰など有〼注意。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2013-10-07 21:31:59
14622文字
会話率:35%
「人を襲う黒い獣の妖が、城下に出没するらしい」―――苑枝の国、城主樟井家の三男・景雪に仕える、朝桐八雲は、主の頼みを受けて、噂の真偽を確かめることに。調査に乗り出した矢先、何者かに雇われたと見える野盗たちが、八雲を襲う。怪我を負った彼を助
けたのは、森の中の隠れ村に住む、不思議な娘・篝と、「付喪神」と呼ばれる妖たちだった。
妖と神に育てられた娘と、黒い獣をめぐって、彼の周囲は動き始める。
(※「付喪神(つくもがみ)」とは、「器物に霊魂が宿って化ける妖怪」を指します。この物語では、人型を採用しています。
※作中の舞台は、日本風ですが、架空の国となっています。登場する神、妖については、作者の個人的解釈、創作が含まれており、実在、伝承されるものとは異なります。)
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2013-07-28 21:22:39
52066文字
会話率:44%
勇者と、そしてともに戦った男たち。その生き様はいかなるものであったのか。
ただ一声に己が全てを込めて、鳴り響かせたという。それは伝説にいわくの――
※pixivさん、noteさん、星空文庫さん、Tinamiさんにも投稿させて頂いてお
ります。(同ユーザー名)折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2012-12-24 17:00:00
10214文字
会話率:50%
とある村に住む少女、ライアは実は転生者である。
彼女は剣技は達人、容姿も端麗、スタイルバッチリ、料理もピカイチの一見、完璧な女性だが、一つだけ欠点があった。
それは身だしなみの無頓着さ。
大の風呂嫌いで、いつもとてつもなく臭いことである。
そんな残念な彼女がある日、たまたま野盗に襲われていた王国の皇子が乗っている馬車を助けたことが発端で、様々なめんどくさいことに巻き込まれていくお話。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2012-05-14 00:38:19
11398文字
会話率:29%
~昔~のお話。慈恩院という寺の三旭尼(みやけに)という尼僧は怪力無双~。~野盗集団に立ちむかうが~彼女の正体は~?。
キーワード:
最終更新:2012-02-23 00:02:27
3149文字
会話率:0%
混沌と停滞の時代――
寒村を襲った野盗によって家族を奪われたアルスは、偶然から手にした魔器(ロスト)を手に、外界へと旅立つ。
停滞の中で際限なく繰り返される惨劇に満ちた世界とは、痛みに満ちた悲劇なのか。
一人の少年の行く末に待つものとは、い
ったい何なのだろうか。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2012-02-06 10:38:42
103318文字
会話率:35%
全身紫色の服を着こなす変人トレジャーハンター・イルド
彼が今回立ち寄った村は、たった七日しか生きられない人々が生きる不思議な村だった。イルドはそこで、腹黒皮肉屋の夫リクル、激情家で夫には甘えるシェイナの家に泊めてもらうことになる。
物凄く話
しの長いドワーフなど個性豊かな村に住人達と過ごした三日目、イルドはリクルと供に村の裏手にある丘の向こうにあるという遺跡に向かう。そこは、遙かに技術水準の高さが垣間見れる遺跡だった。
遺跡にあったの塔に忍び込んだイルド達だったが、そこで稼働したパソコンに映し出された村の映像を見て、すぐさま村へと引き返す。
村は野盗に襲われていた。しかも、その野盗を引き連れてきたのは、リクルのかつての友だった……折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2011-12-25 16:13:12
71536文字
会話率:44%
紀元前120年頃・・・ローマ領エメーリナ領主カイウスの子アリオスは民に慕われる青年だった、アリオスはこの村で野盗から村を守るべく自警団を結成していた。あるとき見回り中に一人の美しい黒髪の女性と出会う名前はグラビィア、彼女は不思議な力を持って
おり村でも有名な女性だった、アリオスは彼女に一目ぼれをしてしまう。
近隣でちょっとした事件がありグラビィアは領主に呼ばれる、その時ひょんな事からアリオスと結婚する事となる。
何ヶ月か経ってグラビィアの中に新しい命が芽生える、そして・・・出産間近になり、グラビィアはアリオスたちに神からお告げがあった事を言う
ある不思議な夜までは生まれない事と、名前はカムイと言うことを・・
数十日後のある夜それはやってきた不思議な夜が・・・
カイウス、アリオスは生まれて来る子カムイが神の子だと思いはじめる。
それから時がたち、カムイも成長し五歳の歳・・・ローマから使者が来る事をカムイは皆に言う・・・そして出迎えるためカイウス、アリオスは村の北へ向かう、ローマ兵一行らが村へ入ってくるその時突如、地震が起こる、そんなときローマ兵の隊長マニウスは馬車のロープが足に絡み絶体絶命の状態に・・その時カムイの隠された力が・・・急死に一生を得たマニウスは、領主の屋敷に招かれ、このエメーリナに来た訳とローマからの指令をカイウスらに告げる。
はたしてローマの指令とは?暖かく優しい時間が流れるこの村エメーリナにも次第に戦争の影が迫ってくる。
その中アリオスは決心し愛する妻と息子カムイと別れ自ら戦へと赴くのだった。
この物語はこんな時代から時を超え未来へと永遠とも思える時間の中で愛する人や仲間と出会い別れそして神までの道を歩む物語です。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2011-12-12 20:49:13
35688文字
会話率:67%
ファネロ クロニクル2 ―黒の慟哭―
ファネロ大陸において最大の国土を有するデボン皇国。各地では野盗たちが村や街を襲う事件が多く、平穏とは言い難いのが実状だった。ある日、野盗たちに襲われている小さな村で、やがてデボン皇国の運命を左右する若
い騎士と幼い少女が出会い……。前作『白の意思』の約150年前を描いたファネロ第2弾です。
※一部、残酷な描写があります。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2011-12-03 13:37:04
54926文字
会話率:41%