それは少女を象り、闇夜を駆ける。それは妖しげなマフラーを舞わせ、見るものを魅了する。それは黒々と深い瞳を、その石膏彫刻のような整った白雪の肌に嵌め、揺れるぬばたまの黒髪の奥からひっそりと覗かせるーーー。
良民曰く、「かの娘は救世の英雄」。
悪鬼曰く、「やつは真宵の道標」。
しかし、だがしかし。彼女はその度に言言い残していったそうだ。
ーーーわたしの名は、メルティ・ギルティ。と。
……と、そんなメルティが英雄になるまでの道のりを、これからお話ししよう。
メルティ。
本名、メルティ・イノセント。
彼女には、自分含め大切な人がいなかった。守るべきものもなかった。ただひたすらに、いつの間に身につけていた体さばきと、悪を「装着する」魔法道具ーーー「悪役カード」でモンスターを倒して、日々を過ごしていた。
そんなある日、依頼をこなしている間に、彼女は思わぬ出会いをする。彼女の人生の錆びた歯車が、ついに動き出したのだ。出会って、別れて。笑って、泣いて。それが何時しか、大切なものへと昇華していくーーー。
メルティとは一体何者なのか。
悪役カードはどこから生まれたのか。
悪とは一体、なんなのかーーー。
物語が進むたびに、真実は花ひらいていく。
ようこそ、新たな世界へ。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-05-09 21:33:40
60389文字
会話率:41%
適当な妖精のルルシュカは、〈妖精の国〉で魔法商店を自営している。
彼女の商店には通常の売買の他、魔法道具や珍しいアイテム、素材を報酬に、変わった依頼が持ち込まれる事がある。
とある事件をきっかけに、〈魔術のない人間の世界〉にいる青年、アラ
ンの願いを叶えて欲しい。という依頼が持ち込まれる。
報酬として、ルルシュカが長年探し続けていた魔道具を渡す言われ、渋々依頼を受ける事にする。
当のアランは、スリや強盗で生計を立てる生活から脱却し、定職に就いていたものの、不当な理由で仕事をクビになっていた。
アランの望みは3つ。
家を買う事、定期収入を得る事、ある人物を殺す事。
アランの暮らす国の情報収集をしたルルシュカは、『普通では解決出来ない悩み』を持つ、富裕層をターゲットに、それに見合う魔法道具をアランに売りつける事にする。
願いを叶えるべく奮闘するのはルルシュカ、ではなくアラン本人。
適当な妖精に翻弄されながらも、願いを叶えて幸せになれると信じ、自分の利益の為に頑張るアランだが……。
「あんのクソ妖精……。マジで覚悟しとけよ……!」
アランは願いを叶えて幸せに。ルルシュカは依頼を完遂出来るのか?折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-05-09 18:35:28
23535文字
会話率:35%
魔法道具の修理を生業とする時計屋<クロックメーカー>の少年・アクトは、とある仕事で生まれて初めて街の外へ出て旅をする事となる。
本でしか見たこと無かった景色。
ドラゴンに襲われたり。
世界の危機だったり……?
旅の果てには、
一体どんな結末が待っているのだろうか。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-05-08 21:00:00
314960文字
会話率:43%
ミオは王宮神殿を無能だと言われてゴミ箱に捨てられた。先輩聖女たちにぼろ雑巾のようにこき使われるうちに他の聖女以上に強力な魔法が使えるようになっていたミオ。だが、本人にその自覚はない。自覚がないまま、パーティーを追放された元S級冒険者の怪我の
後遺症を治したり、ゴミ扱いされているアーティファクト、失われた古代の魔法道具を直したりしている。今日もミオは、優しい人たちとゴミに囲まれて幸せに生活している。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-05-06 10:51:03
84749文字
会話率:39%
私に振られた腹いせに飛び降り自殺をしようとした男を助けようとして、現実世界に終止符を打った私は・・・
大好きな推しがいる乙女ゲームの世界へ転生した!!
しかし、魔法が使えるこの乙女ゲームの世界には裏設定が存在した!?
なんと人間と獣人の間
には大きな溝があり、獣人は奴隷や魔法具として扱われる現状。
しかも私は、獣人側である双子人魚の片割れに転生したのだが
これまた泳ぐ事ができないカナヅチ!!!
そして双子の人魚の男の子には、乙女ゲームの魔法道具になってしまう未来が!!
双子を助けると同時に推しに会うために毎日が生死と隣り合わせの波乱万丈!!
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-04-15 02:37:21
4506文字
会話率:23%
二十年前、水の太陽と呼ばれる巨大な竜が現れた。海を纏い、空を漂うその魔物に人々は為すすべもなかったが、やがて、魔法道具と呼ばれる不思議な道具がダンジョンから発見され、それらを用いて抵抗を試みるようになっていった。
そんな中、「音を鳴らすだ
けの魔法道具」である音叉剣を持つ主人公スロウは、ひょんなことからデューイという名の大男と出会い、共に旅を始めた。
故郷へ帰ることを望んでいたスロウは、やがて、「役立たず」と見なされ捨てられた魔法道具を拾い集める旅へと導かれてゆく。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-04-14 20:35:37
390471文字
会話率:26%
神社の鳥居をくぐることで異世界に行った相羽拓人。そこで待ち受けていたのは、強い者のみが生き残る完全実力主義な世界。
魔法を操るソーサラー、使い魔を使役するテイマー、武器の生成と鍛錬を行うスミス、魔法道具を作り出すことができるメイカーの4
種類の職業に分かれ、各々自分の職業を極め、『マスター』の称号を得るため足掻き続ける。
主人公相羽拓人はテイマーとしてこの世界で職を与えられ、ソーサラーの少女ベルと共に最弱から歩み始めるのであった。
ゼロから努力と研鑽のみで最強を目指すもたくさんの試練を乗り越えていく異世界転移ファンタジー。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-02-23 14:59:34
337102文字
会話率:58%
15歳の少女・ロロは、地味に生きたい冒険者。
周りの人々に見守られながら、魔法と魔法道具のある世界で、新たな出会いとともに成長していく。
※R15は保険です
最終更新:2024-01-16 23:00:00
670095文字
会話率:57%
俺、秋原 純弥(あきはら じゅんや)はどこの中学にもいる中二病。ひょんなことから異世界へ転移したは良いものの、全く非日常を楽しむ余裕がない。仕方がないので、生きるためにファンタジー生物やら神やらと戦いながら、なんとか楽しくこの世界を生きてい
こう、と考えていたのだがいろんなことに巻きこまれてしまう。俺が何をしたと言うんだ!頼むから平和な異世界ライフを満喫させてくれ!
今日も彼は災難に巻き込まれる。
※題名変更しました。旧題名:科学実験してたら異世界にとばされたみたいです。
※題名変更しました(2回目)旧題名:魔法研究してたら異世界にとばされたみたいです。
*不定期更新です。
*戦闘シーンが入るのは7話からです。
*必ず最後まで書きます。途中で止めることは決してしません。
R15は保険です。
※題名は変更する場合があります。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-12-31 23:32:53
163627文字
会話率:64%
祖母が残した魔法道具の修理店を継いだラズリは、整理のために倉庫の扉を開ける。床掃除をしようと、置いてあったホウキを持ったところ、それは手の中で震えて声を発した。
貴様なかなか良い魔力を持っているな。我が下僕に相応しい。
吾輩の名は、ホーキ
ンス・シュタオプザオガ。今こそ蘇り、愚かなる人間どもに教えを説いてやろう。
五百年の眠りから覚めたという一本のホウキ。
しゃべる魔法道具と、それに関わるひとびと。
ラズリの騒がしい日々が始まった。
**********
全14話 連日投稿予定。
遥彼方さま主催「イラストから物語企画」参加作品です。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-12-30 20:23:22
67407文字
会話率:31%
『シン=ヒノ、君は……どのクラスでどんな役割を与えられても役不足だ』
帽子がそう告げた瞬間、嘲笑が波のように広がっていき、中心にいた少年シンは何事かを呟くが笑い声にかき消され生徒たちには届かない。
「ははは! やはり下級貴族がこの魔法学
校に入ろうなんて無謀なんだよ!」
「だっさーい! どのクラスにも入れないなんて」
シンが被っていたぎゅっと帽子を握りしめると、帽子が苦しそうに皺を寄せ、呻く。
その帽子は、大魔法使いが作った〈生きた魔法道具〉の1つ。
被った者の才能を見極め、相応しい教育を与えてくれるクラスを教えてくれる。
魔法の帽子に役不足と告げられた少年のおはなし。
※この作品はなろうラジオ大賞参加の超短編です。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-12-29 12:38:18
998文字
会話率:59%
アリッサは魔法道具管理局――通称”魔道管局(まどかんきょく)”にて、処分する魔法道具を運搬する許可を出すために、日々、申請者との応対に奮闘していた。
処分場の訪問時に擦れ違った、ある事業者のことが気になり、後輩ピースと隣の課のジェイドと調べ
を進めていく。すると、ある疑念が浮かび上がることに……。
適切に許可を出すために、疑念を追求する、お仕事奮闘劇。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-11-30 18:02:12
21887文字
会話率:41%
魔法道具を世に出すためには、魔法道具管理局――通称“魔道管局(まどかんきょく)”にて認可を出してもらう必要がある。
認可部で働いているケイトは間違った認可をしないよう、注意深く相手方と応対をしつつ、時に後輩指導をし、時に先輩に頼りながら、日
々認可を出していた。
ある日、魔法道具に関係する事故に遭遇する。ケイトは過去に魔法道具で辛い思いをした出来事を思い出してしまい……。
2023年7月「文披(ふみひらき)31題」参加作品。
※7月1日~31日に毎日ひとつずつ与えられたお題で小説を書く企画です。
※カクヨムと同時更新しています。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-07-31 07:16:48
43137文字
会話率:40%
マージデという魔法使いが、魔法道具を使って人間の悩みを解決しようとする物語である。
最終更新:2023-11-15 14:04:56
4948文字
会話率:95%
冒険者を引退した男が就活をしたがどこも不採用orクビ
そんな男が紆余曲折の果てにやっと見つけた新たな職は、魔法道具店の店員
でも、そこの店主と店主の作る魔法道具には問題が!
これは、かつて冒険者だった男が問題のある魔法道具店で働く苦労の物語
最終更新:2023-10-16 00:07:23
1489文字
会話率:43%
勤続年数が長いわりに大したアイテムが作れないことを理由に、突然のクビ宣告をされたジゼル=スターウィン。だが初級魔法道具ばかり作っていたのは先代ギルドマスターから言われていたから。実施は他の魔法道具も作れる。そんな主張も虚しく、渡されたのは通
告書だった。荷物を持ってとぼとぼと下宿先の宿屋に帰ったジゼルだったが、宿屋の夫婦は温かく迎えてくれた。そしてジゼルの表情が明るくなると、女将はとある話を切り出して……。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-09-03 18:00:00
153424文字
会話率:46%
公爵令嬢のラーラは希少な魔法を持っていた為に王太子の婚約者になっていたが、夜会で婚約破棄を宣言される。そこで結婚相手を募集した結果、隣国の王子に求婚される。
敬虔な神教徒で受動的な貴族令嬢であったラーラが、能動的になるお話です。
最終更新:2023-08-13 17:44:39
6611文字
会話率:24%
その世界には2種類のヒトが存在した。
自然の力を操る魔力をもつ「マホウビト」
魔力も持たないで生まれた「ナシノビト」
非力なナシノビトだが、
「魔法道具」を使用すると、
マホウビトに匹敵する自然の力を使える。
その道具を発明したのは「
サイダルカ」。
ナシノビトの力になることを信念に、さまざまな魔法道具を発明した人物だった。
その心と魔法道具のレシピは継承され、サイダルカ一族は発明を続けている。
8代目にあたる少女「ジュナチ」も発明に奮闘中だ。
失敗ばかりのジュナチは、自分の才能がないことに気づいていた。
だから、ナシノビトに魔力をくれる伝説の魔女に思いを馳せた。
その魔女は、「ゴールドリップ」と呼ばれている。
ゴールドリップを助けることもまた、一族の務めとされていた。
「発明はあきらめて、ゴールドリップを守ろう!」
そう決めたジュナチは、出会えるかもわからない魔女を探す。
今までの自分と決別するために―――。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-08-04 19:00:00
138122文字
会話率:44%
博打の借金のかたに妙な腕輪を付けられ、見知らぬ者の手下として七日間働くことになったアルノー。薄汚れた少年ディアンと共に武器の横領・密輸事件を追うことになる
父を助けたいディアンと、父から逃れるアルノーの物語
15話前後の予定
最終更新:2023-07-08 12:00:00
36204文字
会話率:41%
魔法道具商人の息子であるオルトは、ある日に劣化魔法を発現する。父に披露すると、こう告げられた。
「これで次の事業に手を出せる……お前を売れば!!」
最終更新:2023-07-05 06:18:57
61839文字
会話率:61%
月曜日朝7時ころ更新予定です。
契約を交わしたものの命に危機が迫ったとき、魔法道具の鈴の音に呼応し、たとえどんなに深い階層にでも駆けつけて救助する。それが彼ら、救援隊(レスキューパーティー)『黄金の鈴』。
契約金は、契約者の目標の階層を問わ
ず、金貨一枚。
契約者が何事もなく目的を達し、無事に地上に帰還すれば、掛けた金貨は戻らない。
だが事が起き、契約者が鈴の音で呼べば、掛けた金貨一枚で、彼らの技倆と命を買うことができる。
迷宮最高の救助者にして、迷宮最強の勇者。それが救援隊『黄金の鈴』なのだ。
今日も訳ありの冒険者が『黄金の鈴』本拠地の扉を叩く……。
自称天才ギャンブラー・魔導士シルヴァ。
骨董マニアでパーティーの良心・剣士ギヨーム。
そして可愛いもの好きのリーダー・戦士アリエッタ。
ちょっぴりポンコツ気味の最強三人(+一匹)パーティーによる、ダンジョン救援(レスキュー)譚。
ファンタジーに挑戦してみました。
ざまあにも挑戦してみたつもりですがちょっとずれています。
お楽しみいただければ幸いです。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-06-18 21:42:57
49038文字
会話率:29%