情報技術の進歩による情報化社会の発展により、在宅で仕事をする人間が増えてきた。
内容こそ多岐にわたるものの、必要なのは知識か技術、もしくはその両方だ。プラスコミュニケーション能力も必要かもしれないが、そこは『社交辞令』や『ビジネスマナー
』という技術を身に着け、『コンプライアンス』に注意し、『ハラスメント』に当たらないよう振る舞いに気を付ければ問題ない。
だから田舎暮らしの中卒でも、実績があれば生活に支障はないと彼、荻野睦月はそう思い込んでいた。
……住んでいた田舎町が廃村になるまでは。
お陰で睦月達は近くの地方都市に引っ越し、この歳で通信制高校に通う羽目になった。家業を継ぐとかでない限りは、最低でも高卒資格を持っていないと、社会では潰しが効かない。進学でも公務員試験でも就職活動でも、生きていく上では高卒でギリギリなのが現状だ。
そして引越日当日。荷物を纏めて車に乗り込もうとする睦月を呼び止める者がいた。
睦月の父、秀吉だ。
彼は部屋に睦月を呼びつけると、開口一番こう告げた。
「睦月……お前とは親子の縁を切る」
「どうした親父。とうとう頭がバグったか?」
「…………酷くね?」
その会話を発端として……睦月の未来は、多難の予感で溢れることになった。
『この物語はフィクションであり、登場する人物・団体・名称等は架空であり、実在するものとは一切関係ありません。また、法律・法令に反する行為を容認・推奨するものではありません』
R15版掲載先
『小説家になろう様』
『アルファポリス様』
『カクヨム様』折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-02-08 12:00:00
773192文字
会話率:47%
「お前は今日でクビだ。」
主に突然そう宣告された完璧と称されるメイドの『アミナ』。
生まれてこの方、主の世話しかした事が無かった彼女はクビを言い渡され、自分を陥れたメイドに魔物の巣食う島に転送されてしまう。
しかしそのまま死ぬわけにもいかず
、彼女は己の必要のないスキルだと思い込んでいた、素材と知識とイメージがあればどんな物でも作れる『究極創造』を使い、『物作り屋』として冒険者相手に商売することにした。
そこから始まる、依頼者達とのいざこざや、素材収集の中で起こる騒動に、彼女は次々と巻き込まれていく。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-02-08 09:08:31
233519文字
会話率:27%
ブラック企業で働いていたエリートプログラマーの蜂谷 秀虎(はちや ひでとら)は、同僚の女の子を助けるために無理をしたために過労で死んでしまった。
目を覚ますとそこには無数の蜂、蜂、蜂……。そして自身も蜂になっていた。
蜂になってもプログ
ラマーとしての性を捨てることはできず、自らタスクを作っては解消、作っては解消を繰り返し、どんどん成長を遂げていく。
そんな毎日の中に突然訪れた人間たち。
自分が地獄に来てしまったと思い込んでいた蜂谷は混乱するも、人恋しさに後を尾け、人間社会との繋がりを試みる。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-02-07 18:20:00
7903文字
会話率:38%
魔王を倒し、姫を助けるため、勇者ティリオは旅を続けていた。
そんな中、ティリオは「伝説の武器」をくれるという女神と出会う。
ティリオは「伝説の武器」は“剣”のことだと思い込んでいたが、女神がくれた武器は――
「あなたには毒を授けましょう。
この粉をかければ相手は死にます」
という、とんでもない代物であった。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-02-07 16:35:19
5544文字
会話率:46%
高校生の風間翔太は、学校帰りに突然異世界に召喚された。すぐ近くにいた人物を巻き込んで。
召喚先の世界は、いわゆる剣と魔法の世界。
そこで、迎えた王家の人々に願われる。「勇者として魔族と戦い、魔王を打ち倒してほしい」と。
他に召喚され
た3人の勇者とともに、風間翔太は勇者として立ち上がる……はずだった。
ところが、そこにとんでもない人物が絡んでくる。他でもない、自分が巻き込んでしまった青年だった。
足手まといと思い込んでいたその青年は、実は強大な力を持った存在であり、“魔王の力を持つ半神”だったのだ!
勇者を超えるチートキャラと、否応なくコンビを組むことになってしまった翔太の、明日はどっちだ!?
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-02-06 19:00:00
168793文字
会話率:22%
蛍は他を寄せつけぬ小国の姫として生まれ、自らを特別な存在だと信じていた。姫魅は平凡な家庭に生まれ、ありきたりな人生を歩んでいると思い込んでいた。孤独の中で貪るように生きてきた慰鶴は、欲しかったものがすでに手の中にあることに気付けずにいた。
すべてを失い、未来を追い求める蛍。
救われない過去と未来の間で懸命に今を生きる姫魅。
すべてを手にしながら、過去に縛られ続ける慰鶴。
全く違うようでどこか似ている彼らは魔法を通じて絆を深め、大きく成長していく。
魔法使いと非魔法使いが生きる「とある星」で繰り広げられる心と絆の物語。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-02-05 21:23:11
175420文字
会話率:50%
父親の海外転勤により叔母の所有する東京のマンションで一人暮らしをする事になった少年、秋津 海斗(あきつ かいと)は隣の席の孤高の王子様と呼ばれる1人の生徒、狼谷 遥(かみたに はるか)と出会う。初めは、かっこよすぎる見た目から男子だと思い込
んでいたが、叔母からの電話で全てを知らされる。
狼谷 遥は女の子!そして許嫁!!
そんな2人が送るドキドキ青春ラブコメディー!!折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-02-04 19:53:00
1588文字
会話率:64%
今までガルディーニ王国で偽の聖女だとして酷い扱われ方をしてきたマリー・フィッツェ。自分でも自分のことを偽の聖女だとずっと思い込んでいた。周りからそう言われ続けてきたから。けれど、この世界の唯一神であるニュクス様の力によって前世の記憶を取り戻
した時、その洗脳は解けた。そして、真実を知る。真実を知ったマリーの決断とは……。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-02-04 19:00:00
100903文字
会話率:61%
『異世界転生』っ!?そんな事が実際に自分の身に起こるなんてっ・・・?
どこにでもいる様な30代のおっさん・西嶋明人(にしじまあきと)は、ある日の帰り道、子どもを助けるために、身代わりで交通事故に遭い、その生涯を閉じてしまった。
気が付く
と、不思議な空間で『神様』を名乗る美少女と邂逅。
いわゆる『オタク』であった彼は、『異世界転生』のテンプレかっ!?と、思ったのだが、どうも事情が違う様だ。
自身の身に宿っている『英雄の因子』という不思議な『力』を、『異世界の神』が酷く自分勝手な理由で欲しているそうで・・・。
デフォルトの『能力』しか発現していなかったため、一般人であると思い込んでいた、とある『英雄』の物語。
ーこれは、『異世界アクエラ』で紡がれる、一番新しい『王道』から少し外れた『英雄譚』ー
※この作品は「カクヨム」さんにも掲載しています。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-02-01 21:00:00
3055417文字
会話率:29%
三十路まで厨二病を貫いてしまった男、堂宮累
自分が偉大であると思い込んでいた幻想から目が覚めて、酒に溺れ事故死
そこで生まれ変わってしまったのはまさかの
前までの自分があれ程望んでいたような
厨二病の世界!?
だが今世は真っ当に生きてみせる
!
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-01-29 19:56:16
6505文字
会話率:48%
ファンタジー世界に転生してしまったらしい伯爵令息ロイドは、今日も今日と手王太子の愚痴に付き合っていた。
公爵令嬢で淑女の鑑と言われる程に完璧な婚約者。
彼女が家の権威を笠に着て男爵令嬢を貶し、あるいは人を使っていじめている、と彼らは思い込ん
でいたのだ。
定番だな、と彼は思う。どうやらここは乙女ゲームの世界、もしくはそれに似た世界らしい。
ただ、前世も男性だった彼は、そのタイトルもシナリオもわからない。
だから彼は、シナリオに忖度することなく王太子に異議を唱えた。「それはおかしくないか?」と。
家の力を使っているのは、彼らもである。
何しろ王太子に公爵・侯爵令息だ、家の力は婚約者に引けを取るわけがない。
プライドは高くもアホの子である彼らは、納得した。あっさりと。
家の力、すなわち王太子予算に手を付けることを諦めた彼らは、ならば男爵令嬢へのプレゼント代を稼ぐためにダンジョンの奥地へと向かう。
そこで彼らが見たもの、得たものとは……。
転生者である伯爵令息の目を通してみるドタバタ劇。
コメディタッチのお話です。
以前短編として投降した「まったくあの女は、家の力を使ってばかりで!」「いやまて、それおかしくね?」を長編向けに再構成したものになります。
そのため、設定を変更した部分がございます、ご了承ください。
R-15は念のためつけております。戦闘シーンなどで少々苦手な方は苦手なシーンがあるかも知れません。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-01-25 06:00:00
134188文字
会話率:26%
「まったく、あの女はいつも家の力ばかり使って!」
王立学院に入ってから知り合った男爵令嬢に熱を上げている王太子は、今日も今日とて執務室で側近達を相手に婚約者の愚痴を零していた。
公爵令嬢で淑女の鑑と言われる程に完璧な婚約者。
彼女が
家の権威を笠に着て男爵令嬢を貶し、あるいは人を使っていじめている、と彼らは思い込んでいた。
そこに、側近の一人である伯爵令息から声が異議が上がる。
家の力を使っているのは、彼らもではないか。
何しろ王太子に公爵・侯爵令息だ、家の力は婚約者に引けを取るわけがない。
プライドは高くもアホの子である彼らは、納得した。あっさりと。
家の力、すなわち王太子予算に手を付けることを諦めた彼らは、ならば男爵令嬢へのプレゼント代を稼ぐためにダンジョンの奥地へと向かう。
そこで彼らが見たもの、得たものとは……。
転生者である伯爵令息の目を通してみるドタバタ劇。
コメディタッチのお話です。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-08-21 16:58:20
13715文字
会話率:28%
私、柳瀬心陽(やなせこはる)は、人の形をしているけれど、人じゃない。
幼いころから「人の気持ちがわからない」と言われ続けてきた。
感情も心も欠けた、ただの人形だと、そう思い込んでいた。
高校2年生のとき、本屋で偶然出会った彼、与田颯太(よ
だそうた)は、私に「心」を教えてくれる存在だった。
彼と過ごす時間は温かくて、私は「人」でいられるような気がしていた。
でも、その温かさが私に新たな感情を芽生えさせたとき、彼の隣には私ではない誰かがいた。
これが「恋」だなんて知らなかった。
これが「失恋」だなんて知らなかった。
これは、人形のようだった少女が、誰かを○○になる物語。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-01-19 10:10:00
9331文字
会話率:28%
容姿端麗、帝国にたった一人の公女。
全てにおいて完璧な少女として育ったソフィア。
自分の人生はまさにイージーモードだと思い込んでいた。
しかし、ある日突然。
婚約者が「君とは婚約破棄をするぞ!」と言い出した。
その横には涙を流
して「私が悪いのです」と悲劇のヒロインぶり、謝罪をする男爵令嬢の姿。
完璧な私が、婚約者である、子爵令息から婚約破棄を突然言い渡されてしまった。
ただの子爵の息子が、公爵家の娘の私に、婚約破棄宣言…?
熱湯を浴びせられ、自分よりもずっと身分の低いものに笑われる。
これ以上の侮辱があるだろうか。
その上、今までのは全部嘘でした…?今更それが通用するとでも…?
挙句の果て、婚約破棄は全て嘘でした〜!と馬鹿げたことを言い出す始末。
もういいです、貴方の間抜けさには呆れました。
私の方から婚約破棄を願います。
「ということなので、私と結婚してください公爵様」
「・・・はい?」
あなたからの愛は求めません。
互いの利益のために結婚しましょう、公爵様。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-01-07 10:19:29
24981文字
会話率:36%
就職活動が本格化し始めてくるにつれて自分もな○う主人公みたいなお気楽人生を送りたいという気持ちが徐々に強くなってきていた普通の大学三年生、白崎宗司。そんな彼が初詣に行った神社でふざけて『異世界で俺TUEEEしてる主人公みたいになって、王
様になれますように』とお願いしたらある日突然神様が表れた⁉
その願いを叶えるために必要な条件が揃ったことにより完全に人生の勝ち組だと思い込んでいた主人公に容赦なく迫りくる様々な問題と、二つの大きな人生の分岐点。一つは本当の意味でとある国の王様になるのかどうか、―――そしてもう一つは彼が "世界最強の元一般人" と呼ばれるようになったゆえんでもある、全人類が絶望したあの大事件……。
自らが願った力や環境を手に入れ、日本で生きていく限り永遠と続くであろう縛りから解放された時、いったい彼は何を感じ何を思うのか。……とか言いつつもちゃんと卒業する為に大学には通う、日本と異世界両方の世界で生活をしながらの異世界 日常 成長 バトル ハーレム ファンタジー。
――――もしあなたがこの物語の主人公だったならば、どちらの人生を選択しますか?
※この作品はカクヨム様にも掲載しています。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-01-05 14:03:14
711783文字
会話率:60%
物心つく前から竜に育てられており、自分も竜だと思い込んでいたアメリア。しかし六歳の時に竜の王城に半ば騙し討ちに連れ去られた結果、自分が竜ではなく人間だと知らされ、自らの寿命が養母よりかなり早く尽きてしまう事実に気がつく。このまま竜の国で生
活すると、自分が早死にすることで大好きな養母を悲しませてしまうと思い立った彼女は立派な竜になる事を諦め、将来は立派な人間になって断崖絶壁で遮断されている人間の国で生活することを宣言。周囲の竜達は彼女の決意と可愛らしさにほだされて、こぞって自立に向けた養育をするようになる。
年月が経過し、周囲の竜達からお墨付きをもらった彼女は、お目付け役の義兄が同行するのを条件に、竜国側から断崖絶壁を挟んで一番近い国での生活を開始する。しかしそこには大きな落とし穴が。
予想以上に人間国側より竜国側での医療知識や技術が進んでおり、アメリアの薬剤精製技術や使用方法、治療法の選択が未知のものであったため、実際に治療を施された者から話が広まって大評判に。その結果、同業の薬師には嫌がらせを受け、難しい治療は医師、軽症などは薬師とのすみ分けができていた人間社会の職域を侵すと医師に敵視され、トラブル続出。それらをなんとか回避していたものの、評判を聞きつけた王太子から国王の病を治すよう依頼されて半ば強引に王城に拉致された結果、王宮侍医を抱き込んだ国王暗殺未遂事件に巻き込まれてしまうのだった。
「カクヨム」からの転載作品です。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-12-29 22:01:21
136942文字
会話率:72%
幼少期、可愛いと近所でも有名人だった来栖優。可愛いとは男にとっても誉め言葉であり、そして可愛い自分は特別な人間だと思い込んでいた。惰性を続けた末に中学をあがる頃には身長156cmにして体重108kgになっていた。丸々と肥え太った者に対する異
性の視線は厳しかった。だが可愛いと言われ続けた優の洗脳は解けることがない。ある日、従兄の高校演劇を見に行くと壇上に立つ鈴之塚響に出会う。同性ながら異彩を放つ圧倒的な美しさに初めて己の醜さに気付く。そして優は決意した。響にも引けを取らない嘗ての可愛さを取り戻すと。けれどなぜか女として響のいる学園へ入学するのであった。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-12-11 15:31:01
100958文字
会話率:71%
父が亡くなった。俺が母の恋人だと思い込んでいた男に母は父の会社を渡すと言う。なぜだ? 二人でやればいいじゃないか。俺は別に反対はしない。そう思っていたのに……。
最終更新:2024-11-24 17:12:49
2327文字
会話率:46%
「えへへー♪ アキトくん、どうどう? 新しい制服似合ってる?」
届いたばかりのまっさらな高校の制服を着たひまりちゃんが、ファッションショーでもしているみたいに、僕――神崎暁斗(かんざき・あきと)の目の前でくるりと回った。
短いスカー
トがひらりと舞い、僕は慌てて視線を上げる。
「すごく似合ってるよ。まるでひまりちゃんのために作られた制服みたいだ」
「やった♪」
僕とひまりちゃんは血のつながっていない義理の兄妹だ。
僕が小学校のころ、クラスに母子家庭の女の子がいた。
それがひまりちゃんで、ガリガリに痩せていて、何度も繕ったであろうボロボロの古着を着ていたこともあって、
「貧乏神が来たぞ~!」
「貧乏が移っちまう! 逃げろ~!」
心ない男子たちからは名前をもじって貧乏神なんて呼ばれていた。
「うっ、ぐすっ……」
ひまりちゃんは言い返すでもなく、いつも鼻をすすりながら俯いてしまう。
そして当時の僕はというと、自分こそが神に選ばれし特別な人間だと思い込んでいたのもあって、ひまりちゃんがバカにされているのを見かけるたびに、助けに入っていた。
そして父さんが食堂を経営していたこともあり、僕はひまりちゃんを家に連れ帰っては一緒にご飯を食べた。
それはいつしか、ひまりちゃんのお母さんも含めた家族ぐるみの付き合いになっていき。
ある時、僕の父さんとひまりちゃんのお母さんが再婚して、ひまりちゃんは僕の義妹になったのだ。
「これからは毎日一緒にいられるね!」
そんなひまりちゃんは年々綺麗になっていき、いつしか「女神」と呼ばれるようになっていた。
対してその頃には、ただの冴えない凡人であることを理解してしまった僕。
だけどひまりちゃんは昔助けられた恩義で、平凡な僕を今でも好きだ好きだと言ってくる。
そんなひまりちゃんに少しでも相応しい男になるために。
女神のようなひまりちゃんの想いに応えるために。
もしくはいつか、ひまりちゃんが本当にいい人を見つけた時に、胸を張って兄だと言えるように。
高校進学を機に僕はもう一度、僕をがんばってみようと思う――。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-11-22 07:20:00
112396文字
会話率:44%
私は、黒い魔物に取り憑かれている。ずっと、そう思い込んでいた。
東雲凪をいじめる者は、黒い悪魔に襲われる。そんな噂が囁かれる程度には、『怪異』はよくある事だった。私に手を出すと黒い霧の獣が地面から現れて、相手を襲う。過去には一人だけだ
が死人も出ている。その子は見るも無惨に噛み殺されたのに、何故か事件は警察によって揉み消された。
「それは魍魎降しだよ。君が使役しているそれは、妖怪だ」
そう教えてくれたのは、通りすがりに助けてくれた、白銀幸志と名乗る男の人だった。自分は、霊媒師みたいなものだと言う。茶髪だし、サングラスしてるし、色々胡散臭いけど、よく笑う不思議な人。
私は、どうすればいい?
「同じ魍魎使いに教わればいい。でも、ちょっと特殊な世界だから、今の暮らしは捨てなきゃならなくなるかもよ?」
「それは、別にいいよ」
私が笑うと、白銀さんは、少しだけ目を細めて私を見た。琥珀色の、綺麗な瞳だ。
「だって私、今の生活に、失って困る物なんて何一つないもの」
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-10-22 20:43:32
38806文字
会話率:66%
変化することを悪だと思い込んでいたから
キーワード:
最終更新:2024-10-13 17:03:25
272文字
会話率:0%