私は、黒い魔物に取り憑かれている。ずっと、そう思い込んでいた。
東雲凪をいじめる者は、黒い悪魔に襲われる。そんな噂が囁かれる程度には、『怪異』はよくある事だった。私に手を出すと黒い霧の獣が地面から現れて、相手を襲う。過去には一人だけだ
が死人も出ている。その子は見るも無惨に噛み殺されたのに、何故か事件は警察によって揉み消された。
「それは魍魎降しだよ。君が使役しているそれは、妖怪だ」
そう教えてくれたのは、通りすがりに助けてくれた、白銀幸志と名乗る男の人だった。自分は、霊媒師みたいなものだと言う。茶髪だし、サングラスしてるし、色々胡散臭いけど、よく笑う不思議な人。
私は、どうすればいい?
「同じ魍魎使いに教わればいい。でも、ちょっと特殊な世界だから、今の暮らしは捨てなきゃならなくなるかもよ?」
「それは、別にいいよ」
私が笑うと、白銀さんは、少しだけ目を細めて私を見た。琥珀色の、綺麗な瞳だ。
「だって私、今の生活に、失って困る物なんて何一つないもの」
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-10-22 20:43:32
38806文字
会話率:66%
「お礼は猫缶一年分ね」
黒色の招き猫、チビにお願いに来る人間は、皆平凡な日常の中で心に傷を抱えて生きている。怖くて、かわいい妖怪達の人助けの物語
最終更新:2015-03-16 23:19:18
9892文字
会話率:38%