ラクラスは、読書好きで魔導研究者になりたい一五歳。力を欲せず、争いを好まない。心優しく可憐な少女。
――少女の世界の始まりは、終わりと同時に訪れた。
氷結世界の極寒すら蒼褪めるような鋭い視線、一点の淀みも無い透き通った翠緑の瞳。その瞳の
奥には、想いを貫く強い意志と、哀愁を帯びた調べ。
奏でる旋律は、滅びへの導き――。
ラクラスは、「死の祝福」と「闇の加護」を宿し、贖罪の十字架を背負う、絶対領域の少女。
「祝福」は力、「加護」は守、「支配」は使者。
「祝福」、「加護」、「支配」を頂点の名前として描いた神の三角形。その三辺の内側領域に属する極一部の者の総称を絶対領域(Absolute Territory)という。
絶対領域……。
それは、禁忌の力。人智の及ばぬ力――。
キメ細やかな柔肌。薄く桜色に染めた頬。絹のような光沢を放つ艶やかで張りのある、腰まで真っすぐに伸びた線の細いサラサラとした金色(こんじき)の髪。小さく華奢で触れると壊れてしまいそうな幼さの残る肢体。
背筋が凍りつくような神気をまとう人形のように美しい幻想的な少女が、力の代償として生まれながらに失ったものは眠りの世界に広がる『夢』。
暗黒が支配する終わった世界の眠りに堕ちた少女は、永久の闇の果てに光差す世界の始まりを求めて、運命に抗うことを決意する――。
ラクラスの『夢』探しの旅と出会いの物語が始まる。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-23 22:10:25
200918文字
会話率:35%
江戸時代、とある祓い屋の村に黄泉神トウマという青年が暮らしていた。
彼は十八歳の少年で、単純で心優しく、明るい性格——時にはちょっとスケベな一面も。
世界一の祓い屋になるという夢をずっと抱いていた。
ある日、トウマはついに村を出る決意をし
、冒険と奇妙な出来事、そしてコメディに満ちた旅へと歩み出すことになる。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-23 21:24:14
28340文字
会話率:49%
気がつけば、そこは砂と遺跡の眠る異世界だった。
配管工として働いていた俺――三浦修平(34歳)は、ある日突然“異世界転移”を果たす。
与えられたのは《無限腰袋》という、配管工具から日用品まで何でも収納できる謎のスキル。
魔法もスキルも存在
しないこの世界で、唯一“異能”を使えるのは、俺ひとりだけだった。
襲い来る魔獣、荒廃した集落、水の絶えた村……
持ち前の職人魂と日本製の道具を武器に、今日も俺はパイプをつなぐ!
──だけど、俺一人じゃなかった。
出会ったのは、心優しくも芯の強い砂漠の村娘・レナ。
剣も言葉もまっすぐな彼女は、修平の心を少しずつ変えていく。
彼女と共に旅をしながら、世界の謎と運命の歯車に巻き込まれていく。
「恋? 冒険? それとも水道工事?」
配管工×異世界×ほんのり甘めなバディ冒険譚、始まります!
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-23 06:30:00
43996文字
会話率:37%
1:失いの物語
不定期連載で連載速度遅いです。
主人公黒葉(クロハ)は心優しく元気な少女であった。だがクロハに数々の悲劇が襲いかかる。クロハはどうなるのか!?
※結構主人公が悲惨な目に合う残酷な話になるので、苦手な人は気を
つけてください。
カクヨムにも投稿しています折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-21 22:49:30
86091文字
会話率:55%
時は戦国。人間とあやかしが共存する、とある島国の北方に、奥野という国がある。
国主、狭瀬源太郎厚隆(あつたか)の末弟である剛厚(つよあつ)は、心優しく図体の大きな……人食い鬼だ。
ある日、あやかしばかりが住まう妖山(あやかしやま)に事件が
起こる。長年この地域の領主を務めていた人間一族白澤家の当主が急逝してしまい、断絶の危機に見舞われたのだ。そこで白羽の矢が立ったのが剛厚である。
性根善良、野心なし、それなのに強面で巨漢。
恐ろしげな外見ゆえに、人間の家臣はもちろんのこと、あやかしからも舐められることはない。けれども顔に似合わぬ純朴さゆえ、国主にとっては扱いやすい。
そんな残念な理由から、人食い鬼である剛厚は、白澤家の姫、雪音と夫婦になり、婿養子に入ることとなる。
食欲と愛情の間で腹の虫を鳴かせながら日々葛藤する剛厚。
一方雪音の方も、何やら事情があるようで……?
妻の肉が美味そうで美味そうで仕方がない、煮え切らない人食い鬼の剛厚(つよあつ)
×
なぜか屈強なものに目がない、したたか女子の雪音(ゆきね)
×
個性も能力も豊かな、ご近所のあやかしたち
×
そして忍び寄る、憎悪と争いの気配
化かし化かされる人間とあやかしの戦国風ファンタジー!
※約12万字
※カクヨムさん、talesさんでも公開中
※ジャンル迷子です。歴史ジャンルにしていますが、歴史上の有名人物は明確には登場しません。戦国時代風世界を舞台にした歴史ファンタジーですm(__)m折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-06-22 10:30:00
122548文字
会話率:52%
私の婚約者、ユーシス様には以前、私とは別の婚約者がいた。不慮の事故で亡くなってしまったそうなのだが、十年経った今でも、彼はその亡くなった婚約者が忘れられないのだという。「彼女は全てにおいて完璧だった。心優しく聡明で、美しく努力家で……」「そ
れに比べて君は……」
いくら美男で資産家の跡取りという優良物件でも、これじゃあね。
「心優しく聡明で、美しく努力家で欠点がない?そんな完璧な超人、神話の中にしかいないわ。亡くなった人を美化して崇拝してるのよ。なんて不毛なのかしら」私はある夜、そう言って眠りについたのだったが。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-06-14 20:00:00
6586文字
会話率:37%
『咎に咲く、暁の華』
咲いてはいけない花が、世界を創り変える。
人々の知らぬ場所で、誰かが咎を背負って生きている。
表向きは平和な国家。だがその影には、法では裁けぬ悪と、正義の名のもとに消される命がある。
「死隠部隊(しいんぶたい)」
それは国家にとって必要不可欠でありながら、歴史に記されることのない闇の組織。
正義のためではない。国民を守るために、裏の仕事を担う存在。
そこに一人の青年が配属される。
暁月シュウ。
心優しく、戦いの才に恵まれた若者。
やがて彼は、ある少女と出会い運命は変わる。
紅咲ルナ。
正義を信じすぎた少女は、いつしか“それ”を利用する存在へと変貌していく。
互いに惹かれながらも決して交わらない正義を背負った二人。
そして、その裏で世界の根幹に触れる存在――誰も知らぬ地底世界に至る者がいる。
幻想と科学、信仰と咎、そして裁けぬ正義。
この物語は、世界の“裏側”で咲いてはいけない花が咲く、その瞬間を描く。
【主要キャラクター】
暁月シュウ(あかつき・しゅう)
死隠部隊に配属された新人。
穏やかで優しい性格だが、戦闘の才と冷静な推理力を持つ。
葛藤を抱きながら任務に挑み、成長していく青年。
紅咲ルナ(くれさき・るな)
真っ直ぐな正義を信じる少女。
だがその正義は次第に狂気と紙一重となり、人の枠を超えた存在へと変わっていく。
地底世界に足を踏み入れる数少ない者のひとり。
蒼井レイモンド(あおい)
死隠部隊・隊長
日本人と白人のハーフで、冷静沈着な青年。
騎士団の裏側に存在する「死隠部隊」を率いるが、その在り方に疑問を抱きながら任務を遂行している。
任務には忠実だが、心の奥底には揺るがぬ正義感と、汚れが進む世界への怒りを抱えている。
感情を抑え、必要とあれば命も奪うが、その眼差しは常に「何を守るべきか」を問い続けている。
エリック・モーガン
死隠部隊・副隊長
快活で人当たりが良く、冷静な判断力と高い戦闘能力を併せ持つ黒人青年。
レイモンドの相棒として、時に軽口を叩きながらも真摯に任務に臨む。
組織の暗部に身を置きながらも、人を救う信念は捨てておらず、
疑いと迷いを抱える隊長を支える懐の深さを持つ。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-06-08 20:00:00
47361文字
会話率:31%
底辺JK配信者 × 毒舌AIドローン。
バズらなきゃ、怪異に喰われる!?
登録者数わずかの弱小チャンネルを運営する女子高生・白石いろはと、その相棒である毒舌AIドローン・MOCA。
ひょんなことから巻き込まれたのは、「ガチの怪異」が実在
する廃病院での配信バトル!?
演出全振りの人気ライバル配信者・黒月カレンに挑むため、いろはは“本物の恐怖”をカメラに収める。
――バズるためなら、死ぬほど怖くても、配信続行!?
怪異×AI×配信者バトル、開幕!
《登場人物》
■ 白石 いろは(しらいし いろは)
底辺JK配信者/チャンネル名:『バズれ!怪異チャンネル』
明るく元気なノリで突っ走る、怪異系ストリーマー。
夢は登録者100万人だが、中身は見栄っ張りで調子に乗りやすいポンコツ属性。
ビビりだけど、カメラは止めない!
■ MOCA(モカ)
毒舌AIドローン/いろはの相棒
高性能すぎる謎の自律型ドローン。
怪異分析、ガジェット開発、ツッコミ担当までこなす万能AI。
いろはとは絶妙な口喧嘩を繰り広げつつ、深い信頼で結ばれている。
■ 芹沢 栞(せりさわ しおり)
いろはのクラスメイト/数少ない理解者
心優しく聡明ないろはの友人。
揺るがぬ信頼で彼女を支える現実側の存在。
■ 黒月 カレン(くろつき かれん)
完璧系ライバル配信者/チャンネル名:『黒月カレンの絶対領域』
演出・ヤラセ上等の超人気配信者。カリスマ性と信者級ファン多数。
美貌も金も機材も完璧。でも“本物の怪異”は苦手。
■ 情報屋 クク
怪異情報専門の電脳ブローカー
裏路地に棲むハッカー系オタク。
怪異に関する非公開データを収集・販売する謎の男。
いろはとMOCAに、“裏の知識”を授ける。
(※本作は複数サイトでの同時連載を行っております。)
(※一部にAIとの共作要素を含みます。)折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-05-28 12:30:00
39209文字
会話率:53%
リリム王国辺境伯エインズワース伯爵家の長女、ユーニス・エインズワース。伯爵令嬢であるはずなのに、生活は使用人以下で、まともに育てられたことはない。それでも心優しく強かに育った彼女は、ある日、隣国との国境である森で二人の怪我をした男性を見つけ
て……?※不定期更新です。他サイト様にも投稿しています。現在、アルファポリス様にて先行公開中。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-05-26 12:00:00
71248文字
会話率:60%
現実ではしがないニートの僕くん。
だが彼には――眠ることで他人の〈夢〉に入り、その心を救う、不思議な力があった。
夢の中で繰り広げられるのは、ファンタジー? スパイアクション? それともホラーサスペンス?
夢と現実は静かにリンクし、夢を救う
ことで現実の人生も変わりはじめる。
これは、心に傷を抱えた人たちを夢の中で救う、心優しくも名もなきヒーローの物語。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-05-23 01:20:23
60321文字
会話率:32%
早くに両親を亡くしてから施設で育てられた兄妹。
兄の紅輔(こうすけ)と妹の朱音(あかね)。
施設は常に貧しかった。
理由は施設長が資金を考えず、子供達を引き取る為だった。どこか憎めない施設長の右腕のように働く兄が誇らしかった。
そんな、
ある日。施設長がまたしても男女の双子を連れて来た。
姉は亜美歌(あみか)、弟は朋騎(ともき)と名乗った。
亜美歌は心優しく幼い施設の子供達の面倒をよく見てくれたり、紅輔のサポートをしているうち次第に二人は恋に落ちていった。
そんな二人の様子を朱音と朋騎は見守り、時には影から邪魔が入らないようにサポートしたりして幸せな日々だった。
そんな日々がずっと続くと思っていた。
しかし、朱音が高熱で寝込んでしまい、紅輔が看病をしていると施設が大火災に見舞われてしまう。
高熱で身動きが取れない妹は自分で歩くことが叶わない。逃げようにも紅輔もまだ13歳で、そこまで背丈の変わらない妹を抱えて逃げるのは難しい。
兄は妹を抱きしめて記憶は途切れる。
ーーそして、目覚めた時。
高級な家具ばかりの部屋には全く見覚えはないが、部屋に入って来た兄の姿には見覚えがあった。
もしかして……兄妹で異世界転生してる!?折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-05-07 10:00:00
100022文字
会話率:43%
戦いのない平和な世界で暮らす金髪の美少女・ルルー。彼女は家事手伝いをしながら、草木を愛で、動物と会話する心優しくも美しい少女。大きな変化も刺激もない日常を送っていたが、黒髪の青年の登場により生活は一変する。彼女の生活に、日常は戻るのか?そし
て、この青年はどこから来て、どこに行くのか。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-05-05 12:54:46
32177文字
会話率:29%
志の国の雨森ソラトは、心優しくも、勉強も運動もてんでダメなどんくさい少年。
ソラトは、動物や昆虫、魚、そして「珍獣」が大好きで、将来は生き物に囲まれて平和に暮らしたいというささやかな夢を見ていた。
文武の才に乏しく、大志も抱くことの
ない彼に周囲の風当たりは厳しい。
憂鬱な毎日を送るソラトだが、ある日、彼の運命を変える大事件が彼の住む町で起こってしまう。
「人の夢を守りたい」
その事件を機に、志、理、丈、縁、勇、愛、争の七か国併合軍隊「八併軍」への入隊を決意するソラトだが、果たして彼の運命や如何に……。
これはただ小さな夢を叶え、平穏に暮らすはずだった少年の物語。
それだけに留まるはずだった少年の物語。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-04-27 19:01:08
582815文字
会話率:38%
伯爵夫人のマノンは、ある劇を観たことをきっかけに「夫に平手打ちされたい」と願うようになった。
しかし彼女の夫ゲイルは心優しく、平手打ちをするような人間ではない。
マノンは様々な作戦で夫から平手打ちされようとするが、ことごとく失敗してしまう…
…。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-04-04 16:40:13
4485文字
会話率:20%
この国、エーデル王国には民から慕われる王子が居た。
心優しく誠実、正しく民のいや国の希望だった。
穏やかな日々が続いていたのに最近では魔物が出るなど
異常が起きて少し不穏になっていた時
王太子の死亡によりその容疑を弟である
民の
希望、ハイウェルへと愚かな王は疑念を向ける。
そして、何者かにより貶められた王子は
かつての勇者に救われる。
勇者をやめ行方を眩ませていたアランこと東河 綾人(ひがしかわ あやと)
ひょんな事から出会った2人はハイウェルの頼みにより
アランは所属していたケルベロス傭兵団を抜け
ハイウェルの護衛騎士となった。
逆賊となってしまったハイウェルをアランは護ると誓う
そして、勇者時代の恨みを晴らすためにハイウェルを手助けし
そして復讐の誓いを立てた。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-03-19 19:26:08
13341文字
会話率:26%
緑の森と大きな湖がアリシトリア王国。
建国後、八百年になる、この国は隣国に比べて随分と平和であった。
レゼリア伯爵令嬢のエリカ・ルウ・レゼリアは王家に嫁ぐことになっていた。
その婚約者は心優しく穏やかな第二王子エドワード様。
誰もが羨む良縁
のはずだったが、エリカの心は複雑だった。
それは、ある日を境にエリカのすべてが変わってしまったから。
本当はエリカはレオン第一王子と一度婚約していたのです。
でもその婚約は破綻し、再度第二王子との婚約が成立したのです。
一見幸せそうに見えても、エリカを「お姉さん」と呼ぶエドワード第二王子。
なぜか第二王子との婚約が決まってからエリカを敵視し「おさがりエリカ様」と呼ぶエリーナ姫。
そして理由もなく会えなくなったレオン第一王子。
家のためと婚約を承諾したものの、レオン第一王子を忘れられないエリカ。
果たしてエリカは、このこじれた関係を修復し幸せをつかみ取れるのでしょうか・・・折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-02-23 14:00:00
4512文字
会話率:11%
『さらに心優しく絆に結ばれた人たちへ……』
《上》に引き続き、「センチMENTALクラブ」のメンバーたちによりミーティングが繰り広げられる。
《下》では、ミーティングがさらに発展し、ミーティングという形を借りたいくつかのイベントも行われ
る。
イタリアでの国外ミーティング。
ラストのプレ・ウェディングパーティー。
これらの新しい形のミーティングを通して、メンバーたちはさらに交流を深め、絆を固いものにしていく。
文章校正:安藤和也・春風那由多
復刻版 文章再校正:安藤和也
※この作品はフィクションです。実在の人物・団体などとは一切関係ございません。
また、話中の人間関係の描写も現実の物とは異なります。
あらかじめご了承ください。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-02-23 09:30:37
5574文字
会話率:30%
『心優しく絆で結ばれる者たちへ…』
林音生をリーダーとして、精神障がいを患う合計6人の個性的なメンバーたちが毎回ミーティングを繰り広げる。
彼らの絆と助け合いがキーワードとなっている。
毎回テーマの違うミーティングを繰り広げるオムニバス形
式となっている。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-02-23 09:24:56
24511文字
会話率:38%
「アルフレッド・ファーン!お前は王となり、英雄になる男だ!」
時に統歴1390年、帝国歴183年、かつて大陸の覇者であったソレイア帝国は、北方イェンリヒ王国との15年もの間続いた戦争を辛くも生き延びた。
しかし、長きにわたる戦乱は、国を、
そして人心を確実に蝕んだ。
かつて帝国の守護者たらんと北方との戦いで力を尽くした三将軍たちは己が同士で権勢を競う事のみに腐心し始め、民衆の生活が顧みられる事はなく世の荒廃は深まる一方であった。
そんな中、帝国のとある小さな農村にアルフレッド・ファーンという少年が居た。
元気で、心優しく、愚直で、それでいて物語で描かれる英雄の活躍に憧れを持つどこにでも居る少年の一人である。
しかし、彼が運命を見つけ、天命が彼を指し示した時、新たなる戦旗が立ちあがり、戦鼓のうねりが轟き渡る!
特定の時代の、特定の地域の、特定の人達をモチーフに、そこに様々な要素を加えたり弄ったりしてから、筆者の思うがままに個人の趣味嗜好に則って書いてみた代物です。
言うなれば三国志の世界に、演義のパワーで暴れ回る人が何人か居るような感じのお話です。たまに無双になります。
筆者にとってこれが初めての小説ですので色々拙いところはあると思いますが、第一の読者である筆者は出力の段階で結構満足しています。でも反応は頂きたいです。
また、これを執筆するにあたって文章の俯瞰や添削、筆者の精神安定を目的とした批評の出力、一部作中テキストの作成等のためにチャットGPTやジェミニ等のAIを利用しています。
追記:初投稿は間口を広く取るべきだと聞くので、これはカクヨムにも並行して投稿しています。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-01-12 19:22:59
52078文字
会話率:31%
私の双子の妹の《エミル》は、聖女として産まれた。
特別な力を持ち、心優しく、いつも愛を囁く妹は、何の力も持たない、出来損ないの双子の姉である私にも優しかった。
「《ユウナ》お姉様、大好きです。ずっと、仲良しの姉妹でいましょうね」
傍から見れば、エミルは姉想いの可愛い妹で、『あんな素敵な妹がいて良かったわね』なんて、皆から声を掛けられた。
でも違う、私と同じ顔をした双子の妹は、私を好きと言いながら、執着に近い感情を向けて、私を独り占めしようと、全てを私に似せ、奪い、閉じ込めた。
冷たく突き放せば、妹はシクシクと泣き、聖女である妹を溺愛する両親、婚約者、町の人達に、酷い姉だと責められる。
私は妹が大嫌いだった。
でも、それでも家族だから、たった一人の、双子の片割れだからと、ずっと我慢してきた。
「ユウナお姉様、私、ユウナお姉様の婚約者を好きになってしまいました。《ルキ》様は、私の想いに応えて、ユウナお姉様よりも私を好きだと言ってくれました。だから、ユウナお姉様の婚約者を、私に下さいね。ユウナお姉様、大好きです」
――――ずっと我慢してたけど、もう限界。
好きって言えば何でも許される免罪符じゃないのよ?
今まで家族だからって、双子の片割れだからって我慢してたけど、もう無理。
丁度良いことに、両親から家を出て行けと追い出されたので、このまま家を出ることにします。
さようなら、もう二度と貴女達を家族だなんて思わない。
泣いて助けを求めて来ても、絶対に助けてあげない。
本物の聖女は私の方なのに、馬鹿な人達。
不定期更新。
誤字脱字報告いつも感謝しています。ありがとうございます。
この作品は私の考えた世界の話です。魔法あり。設定ゆるゆるです。よろしくお願いします。
アルファポリス様でも掲載しています。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-12-12 08:08:14
125701文字
会話率:52%
癒しの力を持つ聖女、エヴリーヌ。彼女は聖女の嫁ぎ制度により、公爵子息であるカリス・ヴォルテールに嫁ぐことになった。しかしカリスは、ブラシェーロ公爵子息に嫁ぐ聖女、アティを愛していたのだ。
カリスはエヴリーヌに二年後の離婚を願う。王の命令で結
婚することになったが、愛する人がいるためエヴリーヌを幸せにできないからだ。
勝手に決められた結婚なのに、二年で離婚!?
アティを愛していても、他の公爵子息の妻となったアティと結婚するわけにもいかない。離婚した後は独身のまま、後継者も親戚の子に渡すことを辞さない。そんなカリスの切実な純情の前に、エヴリーヌは二年後の離婚を承諾した。
なんてやつ。そうは思ったけれど、カリスは心優しく、二年後の離婚が決まってもエヴリーヌを蔑ろにしない、誠実な男だった。
やめて、優しくしないで。私が好きになっちゃうから!!
他社サイト様投稿中。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-12-07 21:10:00
192295文字
会話率:45%