久しぶりに帰った実家で、コンバインを使い稲を刈る俺が居た。
「慧、あの人ももういい歳だから、あなたがたまに帰ってくると喜ぶのよ」
老齢の女性が声をかけていた。
「俺も母さんに呼ばれて仕方なく帰ってきたんだがなぁ」
老齢の女性……つまり俺の
母親は慧の休暇周期をどこからか知っており、ピンポイントで電話をかけて用事を押し付ける。
まあ、俺も彼女が居る訳でもなく、暇なときはパチンコに行く程度だったので、体を動かすついでと付き合っているのだ。
「いいじゃない?父さん嬉しそうにしてるだろ」
「俺にはわからんよ、タバコを吸って俺を厳しく見てるオヤジの事なんて……」
稲刈りを終え、少し遠い会社の寮まで高速を使い帰る途中。
「えっ、何でだ?
トンネルの照明がついていないなんて聞いたことが無い!」
訳もわからず急ブレーキを踏み、ABSが効く音がすると何かに当たり、そのまま体だけがどこかに落ちていくように感じた。
そして気が付くと、見たことのない天井が見える。
そこには金髪碧眼のドレスを着た一人の女性。
昭和を体験したオッサンが転生して成り上る予定です。
まあ、気が向いたら読んでみてください。
更新は不定期です。
やる気次第。
申し訳ありません。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-10-24 01:00:00
321786文字
会話率:31%
私には妹がいる。可愛くて、私になついていて。でもそんな妹ももう17歳。彼女は学院を卒業する歳だ。入学式は見に行けなかったから卒業式は見に行こう。あんなに嬉しそうにしていたし、私も楽しみだ。とウキウキだったのに。あの野郎。ぶち壊しやがって。
シスコン兄が怒る話です。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-10-01 07:00:00
9283文字
会話率:64%
【弱みを握られた先輩VS胃袋を掴まれた後輩】
俺の好きな人がバレた。しかも、隣の部屋に住んでいるらしい後輩の女の子にだ。
「はあ、仕方ないなあ。意気地なしな先輩のために私が今から告白してきましょうか」
そいつは顔はいいが、素直じゃない
し口も悪いし態度も悪い、悪魔みたいな後輩だった。
けれどいつしか、気がつけば彼女は俺の家に嬉しそうにごはんを食べに来るようになっていた。
確かに弱みを握られた人間というのは弱い。けれど、胃袋を掴まれた人間というのもまた弱いのだ。
「……あの、せんぱい。晩ごはん、作りすぎちゃってませんか?」
これはそんな、晩ごはんから始まるラブコメ。
※カクヨム様でも掲載しています。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-09-26 12:53:36
209774文字
会話率:40%
母は消え、兄はいなくなり、父も家をあけるようになった。
主人公と祖母が暮らす一年間の出来事、祖母はずっと嬉しそうに笑っていたけれど……。
主人公である青年に芯はなく、ほとんど周囲の出来事に対して傍観的に物語が過ぎていく。
周りの人物
(主に家族)が余計なことやトラブルを起こして何の変哲もない青年をないがしろにしてしまう。
主人公は何を思って今という時の中にいるのか。過去を振り返る中で考えていきます。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-09-11 18:57:22
27110文字
会話率:48%
「勘違いしないでよね!あなたの心を釘付けにしたかっただけなんだからねっ」
うんうん、今日もこのセリフが聞けて嬉しいなぁ〜。可愛いなぁ〜。よしよしよしよし〜。
嬉しそうな顔しやがって、このヤロ〜。可愛いなぁも〜。
間違いない。ツンデレなら
ぬスナオデレ、略してスナデレな女の子は一生可愛い。
※小説家になろう様、アルファポリス様、カクヨム様で同時に投稿させていただいております。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-09-08 04:00:00
13466文字
会話率:22%
俺、タッシュの友人であるロータスは仕立て屋をしている。
彼の腕はこの王都でも一番だと好評だ。
ある日、噂を聞いた王から仕立ての依頼が届いた。ロータスは大喜びで城へ向かう。
だが、彼の仕立てた渾身の服は馬鹿にされ、燃やされてしまう。
ロー
タスは当て馬として呼ばれたに過ぎなかったのだ。
ロータスは抵抗するが服は燃え尽きてしまう。
いや、燃え尽きたはずだった。
燃え尽きたはずの服をロータスは持ち帰り、仕事場に飾って毎日眺めていた。
そんなロータスは頭がおかしくなったと噂され始めた。
不憫に思った俺は彼を元気づけるため、その服を着させてもらえないかと頼んでみる。
すこしやつれたロータスは嬉しそうに俺にその服を着せてくれた。
俺は誰にも見えない服を着て、つまり傍目には裸で町を歩いた。
それは当然通報され、衛兵に捕まってしまう。城の地下へ連行され、牢に入った瞬間だった。
俺はいつの間にかロータスを陥れた犯人たちに報いを受けさせていた。
まるで過程を全てすっ飛ばして、エンディングを迎えたような。
その不思議な出来事を再現するため、俺はふたたびあのロータスの見えない服を着る。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-08-29 17:15:49
7051文字
会話率:53%
表紙を開き、その真っ白な部分にマジックペンを走らせる。目の前の女性は嬉しそうにその軌跡を追うので、ついつい名前を書いてあげようかと提案する。しかし、名前はいいんです、先生のサインが貰えるだけで十分なので、と返されてしまった。
最終更新:2021-08-19 15:10:54
1842文字
会話率:11%
寝ようとしてたら幼馴染の祐介からメッセが来た。私のことが好きだって言ってる。きさま昨日、彼女が出来たと嬉しそうに報告してきたろうが。どうしよう、ドキドキする。
最終更新:2021-08-14 01:20:10
1010文字
会話率:37%
魔法使いの男は役立たずと追放されたがなぜか嬉しそうだった。なぜなら追放されれば強い力を得て無双できると知っているからだ。いざ!!強い力を...ん?強い力が一向に来ないんですけど??
最終更新:2021-08-11 18:17:38
2252文字
会話率:58%
香織は、二年ぶりに実家に向かう上りの新幹線の中で、父の死後に母が香織に送った「謎の種明かし」というべき手紙を読み返している。
香織は若い頃から母に反撥して生きてきた。母は香織のことが大好きで、週末も接待ゴルフで家にいない夫に文句の一つも言わ
ず、明らかに自分よりも美人だ。なぜ二人が夫婦をやっているのかさっぱりわからない。とにかく香織にとって母は得体のしれない謎の存在だった。香織は高校生の頃から家は寝る場所と決めた、就職先は実家から通えない場所で働かせてくれる会社を希望し、入社後大阪に赴任した。就職後も母は時々大阪に現れて、香織と会うのを楽しみにしていた。
二年前、リストラで退職が決まった父が大阪に現れた。父は、母から一人で旅をしてくればいいと言われ、南米に行く計画を嬉しそうに語ったが、数日後あっけなく死んでしまった。父の葬儀で実家に戻った香織は、母にここに一緒に住んでほしいほしいと懇願されるものの、自分の人生だからとすぐに大阪に戻る。まだ会社に籍のあった父は会社からも生命保険がかけられており、結果的に母は大金を手にする。
父の葬儀から二年、香織は初めて実家に向かっている。理由はお金の無心。香織は就職後間もなくベンチャー企業に転職し、社長から事業拡大のために株主になってほしいと言われた。その資金を出してもらうために母に会いに行く。母に連絡をすると「あなたのベッドは処分した」と言われた。帰りの新幹線の中で、母が怒っているかもしれない、と香織は心配したが、母は香織の帰りを心待ちにしていた。香が五百万円出してほしいと頼むと、母は二つ返事で了承する。そんなことより、と母は続け、香織に「相場必勝法を教えてほしい」と頼む。香織は大学生の頃、一度だけFXで相場を張って儲けたことがある。母はFXで一千万ほど損失を出したと聞いて唖然とする。
専業主婦だった母は父の死後、一億円を超える金融資産を持ちながら、コンビニでアルバイトを始めた。多摩川沿いで練習しているランニングチームにも入り、FXを始めたのもそこで出会った人の影響だという。母はその話を嬉しそうに話す。
母は相変わらず、よくわからない人だが、すでに香織の知っている母とは別の生活をしている。香織は数日滞在するつもりで帰ってきたが、数時間一緒にいただけで、もう十分、明日にはもう大阪に帰りたくなるだろうと思う。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-08-09 14:34:15
22183文字
会話率:49%
甘やかされて育った小学5年生の西ヶ崎キララ。
父親が経営する会社の工場の敷地内でかくれんぼをするのが大好きな少しワガママな女の子である。
今日も本当は近づいてはいけないと言われていた建物の影に隠れると、そこには白骨死体があった。
白骨
死体はなんと喋れるらしく、キララに話しかけてくる。
「ねぇ、もうすぐ私は白骨死体じゃなくなるの。あなたの話を聞かせて」
キララは白骨死体にハクちゃんと名付け、学校や家族や友達の話を話す。
ハクちゃんはそれをとても嬉しそうに、楽しそうに聞いてくれた。
「ねぇ、最後に握手しよう」
ハクちゃんはこれが最後だと、キララに握手を求めた。
白骨死体と小学生女児の友情物語。
のようなホラーである。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-08-03 02:20:29
10764文字
会話率:42%
私は婚約者の殿下に婚約破棄を宣言されました。
いえ、それって隣国で婚約破棄されたかわいそうな聖女様に一目ぼれしたからって。
妹いじめの無実の罪で婚約破棄され、国外追放になったかわいそうな人って。
私はかわいそうじゃないのですの?
私は…殿
下の真実の恋とやらで婚約破棄されて、殿下と聖女様の恋を妨害した悪役令嬢という噂を流されて腹が立っていました。
そうしたら兄のアレンお兄様が「まあ見ていてご覧自滅するから」と嬉しそうに笑ったのですが。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-08-01 16:08:24
1985文字
会話率:61%
どうして君は私と婚約してから笑ってくれない? と殿下は様々な手を使って私を笑わせようとしたのですが、私は微笑むことすらできず……。
とうとう殿下は、笑顔がかわいい私の妹を愛したから、婚約破棄すると宣言を私にしたのですが…。
どうして私が微笑
むことができなかったか、よければ聞いてください殿下。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-07-03 16:07:00
1776文字
会話率:59%
子どもの頃、外食するときに「店員さんには丁寧に接しなさい。メニューや料理を運んでもらったら、ちゃんとお礼を言いなさい」と親から躾られていました。その通りにすると店員さんも嬉しそうにしてくださって「とてもいいお子さんですね」などと褒めてもら
えることもあったので、特に理由なんて気にせず言われた通りにしていました。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-07-28 22:50:31
789文字
会話率:13%
「メリーゼ・ラル・ファンティウム婚約破棄だ!!」
王城の一番広いホールにて、神官や国の貴族や王族たちが一堂に会す中。
王子は公爵令嬢に婚約破棄をつげた。
王子の隣ではその様子を嬉しそうにニマニマと見つめる聖女の姿がある。
王子
の婚約者、金髪の美しい少女、メリーゼ・ラル・ファンティウムはただ下を向く。
これは婚約破棄された令嬢と婚約破棄した王子との物語。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-07-14 07:22:54
6432文字
会話率:27%
働きすぎな世の中を憂いた女神は、大天使リリエルをホワイト労働を司る天使に任命した。皆が幸福な世界を目指したい、リリエルはとても嬉しそうに働き方改革に着手した。
反対に魔神は働きすぎな世の中を利用することに、大悪魔プフッチャをブラック労働を司
る悪魔に命じた。人間の不幸は蜜の味なプフッチャは人間たちの生命力を根こそぎ奪うことに執心した。
リリエルとプフッチャは犬猿の仲である。
彼女らの下で、部下の天使と配下の悪魔はバチバチやりあった。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-06-26 16:00:00
1485文字
会話率:38%
空はもうすでに真っ暗になっている。
夜空には宝石を散りばめたかのように星が光り輝いている。
普段ならば、静かな夜の時間を自身の部屋でゆっくりと過ごしているんだけどね。
今日の僕の部屋は賑やかな客人がいる。いや、招き入れていないから客
人と言えないかもしれないけどね?
まぁ呼び名が分からないから客人としておこうかな。
「今日は如何でしたか?楽しかったですか?楽しかったでしょう?私は楽しかったです!!学園には様々な楽しいことがあるんですよ!私も何度、クロッカス様達と学園生活を送りたいと妄想したことか!通っているうちはつまらないと思うかもしれませんが、大人になってから楽しかったと思い出される時間なんです!!」
僕は招き入れていないその客人と2人きりで僕の部屋にいた。そして、熱く語られている。
目の前で僕に熱く語っているのは僕の姿をした何かだ。
僕の姿でドヤ顔をし、嬉しそうに瞳を輝かせながら話す姿は凄く新鮮だね。
僕はあまり表情を作るのが得意じゃない。でも、僕の姿でもあんな表情出来るものなんだね。
さて。
僕の姿をしている誰かが一体何者なのか。
僕には弟がいるけど、双子じゃないし、ここまでそっくりじゃない。
目の前にいる僕は背も見目も声も全てが僕と一緒。違うのは中身だけかな。
僕は目の前にいる客人の正体を未だに知らない。
仮説や推測は出来るけど。とはいえ、真実は分からないし、目的も分からないまま。
まぁ緊急性はなさそうだから様子を見ているんだけどね?
僕は比較的、賢い子供であると思っていた。
大抵の事はいとも簡単に人並み以上に出来てしまうからね。
何だけど。
今の状況はいまいち理解出来ないままだ。
ーーー何で僕は猫になってしまっているんだろうか?
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-06-08 16:47:15
112655文字
会話率:24%
聖女ステラエアは、聖騎士である青年ヴァルをお共に世界救済の旅に出ていた。
その途中で立ち寄った小国で、ステラエアは王侯貴族達の策略によって呪いの儀式の生け贄にされてしまう。
しかし王侯貴族達は知らなかった。ステラエアは〝史上最強〟と謳われ
るほどの神聖力の持ち主であり、何より邪教徒を狩ることを専門とする特務機関の――異端審問官だという裏の顔があることを。
結果――
「私、なぜかアンデッドになったっぽいんだけど……あとなんか呪いのせいか魔力がヤバい。私、もしかしたら世界最強になったかも」
「いや、というか関係ない俺まで不死になってますが! それになんか外が酷いことになってますよ! どうするんですかこれ! 絶対ステラエア様のせいですよ。聖女パワー強すぎて呪いが反転したんじゃないですか」
ステラエアに降りかかった強大な呪いは一部だけ彼女達に残って不死と魔力を与え、残りの呪いは国中にばら撒かれてしまったのだった。
そのせいで小国は半壊。唯一、呪いの源であった王侯貴族達だけはそれを免れていた。
「とりあえず聖女なのにアンデッドなのは困るし、何よりあいつら全員邪教徒確定でしょ。呪いを解く為にも――仕方ありません……異端審問を開始しましょう」
「いや、そう言いながら滅茶苦茶嬉しそうじゃないですか!」
「あいつら全員に異端審問官をナメたら、身包み剥がされてその肉の最後の欠片までもが滅殺される、ってことを魂に刻みこんでやる」
「敵ながら、同情する……」
こうして不死となり無敵の魔力を得た聖女による、異端審問の旅が始まる。
「ぎゃあああ首が取れたあああ! ヴァル、私の首拾っておいて! とりあえず首切ったあいつに聖女パンチをブチ込んでくるから!!」
「あ、ちょっと! 首なしで動くのは止めてくださいステラエア様!!」
のちにその国で、アンデッドな聖女の武勇伝が語れるようになったことは言うまでもない。
*ダークファンタジー感ある世界観ですが、主人公達は基本的にギャグ世界の住人です
*苦戦要素なし
*敵が可哀想(ざまあ要素あり)
*一部グロテスクな表現があります。適当に読み飛ばしてください
*他サイトにも連載中折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-05-23 14:43:11
30060文字
会話率:56%
「晴山くん、手出して」
そう言ってくるのは友達の雪嶋栞。なぜかここ最近雪嶋にこう言われることが多い。そして、何をするのかというと……大体は手相占いだ。嬉しそうに手を触ってくる雪嶋に俺は困惑するのだが……。
最終更新:2021-05-22 09:00:00
8491文字
会話率:72%
三加北高校には、多種多様な部活がある。
それは、『好きなことを存分に』という理事長の教育方針のたまものだ。
すばらしい教育理念だ。僕もこんな高校に通いたい!
そんなことを思って張り切っていたころが懐かしい。
もしタイムマシンがあるのなら、僕
は過去の自分に教えてやりたい。
多種多様な部活?好きなことを存分に?
そんなものはあの悪魔の隠れ蓑でしかないのだ。
今日も悪魔がやってくる。
そして、嬉しそうな声で言うのだ。
「さいじょー!あそぼー!」
※この作品は、「カクヨム」にも掲載しています。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-05-19 13:06:57
27552文字
会話率:45%
『詩の、翻訳ですか?』――私は驚いてしまった。彼の瞳が寂しそうに揺らいだ。緊張したようにテーブルのグラスを掴む手は、震えている。私の前にも何件か巡って、ことごとく断られてきたらしい。
『そう。方々を回って頼んでるんだ。もう、うちの国はおしま
いだからさ、せめて文化だけでも残したくて。ほら、忘れ去られるのって、寂しいし、怖いじゃん』彼の故郷では内戦が相次ぎ、民族ごとに独立運動が行われていた。来年にでも、地図から名前が消えていてもおかしくない。
『国の英雄でね、すっごく強くて、優しい人がいたんだ。馬の名手で、領土を山脈の方まで広げたり、身寄りのない人を引き取る施設を作ったり。で、これはその奥さんたち(彼の国は一夫多妻制なのだ)が書いた詩』私がメモまで用意して熱心に聞いているからか、彼は嬉しそうに話していた。
彼の話は、日が暮れても終わらなかった。その英雄の生い立ちや冒険譚を、妻たちとの出会いを、そしてその業績にどんなに国が救われているかも。窓辺から冷たい風が吹きつけるまで、彼は我を忘れたように語りつづけた。その硬そうな額には、汗が滲んでいる。「やってしまった」とでも言うような顔をしていた。
『あの、ごめん、遅くまで。失礼します。また、後日にでも電話で返事をもらえれば』
『お受けしますよ』
『……え?』
『この翻訳の話、お受けします。私でよければ』
驚きのあまり彼の細い目が真ん丸に見開かれるのが面白くて、くすくすと笑ってしまった。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-05-18 22:22:58
7433文字
会話率:0%