「皆様、このような悲劇を語る事を何卒ご容赦下さい。」
誰に向ける訳でもなく、もはや独り言に近い。街灯の下に立つ老齢の紳士は何処からともなく1冊の本を取り出して続ける。
「これは全てに裏切られた諦めの物語であり、そして全てを取り返さんと
する神との戦いの物語でもあります。そして今まさに、それは始まろうとしているのです。」
びゅうと風が吹き、紳士の持っていた本のページがばらばらと宙を舞う。この光景を目にした道行く人々は本が飛んでいるのを横目で見て、さほど気にもせずに歩みを続ける。彼らは気が付かないのだ。ここが入り組んだ路地であることを。’風が吹くはずが無い’ことを。自分たちが異常な状況下に置かれていることを。紳士はだんだんと声高に、そして興奮を抑えられぬ様に続ける。
「皆様の様な無関心な人々によって犠牲となってしまった哀れな男の悲劇をここに始めましょう!」
紳士が大雑把に手を振り下ろす。刹那、彼らは血肉の塊となり崩れ落ちる。紳士は満足そうに辺りを見渡し呟く。
「また1人、あちら側からこちら側へ、主よ。貢物は今度こそ本物であれば…」
幕は降ろされたのだ。この舞台はもう誰にも止める事は出来ない。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-04-10 01:02:56
12067文字
会話率:27%
性悪姫と呼ばれた姉姫は妹姫に婚約者を取られた挙句の果てに、異国へ貢物として送られてしまいました。いつも立場を弁えて我慢していた姉姫は異国で冷遇されることを覚悟していました。
しかし、なぜだか帝は優しくて、後宮の女官たちも優しい。
幸せになっ
てはいけないと思い込んでいた姉姫が戸惑いながらも、幸せになっていくお話です。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-03-14 13:00:00
16991文字
会話率:40%
「私におまかせあれ! アルの夢を叶えてあげる」
そう言って、少女は笑った。完璧な淑女と呼ばれたエメリッヒ公爵家オリーヴィアはある時から変わってしまった。貴公子を侍らせ艶やかに笑う。夜ごと享楽に耽り、彼女の元へはただ笑いかけてもらうためだけに
毎日のように貢物が届く。愛を囁いたかと思えば次の瞬間には他に笑いかける、そんな彼女に向けられるのは、侮蔑、嘲笑。
幼馴染で親友で、初めて恋をした王子様の願いを叶えるため、この世に生まれた悪女。憧れを捨て、それでも歩き、進んだ先で悪女となった彼女が掴むものは何なのか? これは藻掻きながらも突き進み、幸せをつかみ取る物語。R15残酷な描写ありは保険です。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-10-31 18:02:08
49720文字
会話率:48%
ある日、魔王の所に赤い髪の王子や停戦の貢物としてやってきた。といっても配下に停戦などする気はなく、王子はボコボコにされ虫の息だ。その上、配下が惨殺鑑賞会を始めるとまで言い出した。
魔王は困った。そんなものは見たくない。
だが、魔王
たるもの冷徹な存在でなくてはならない。見たくないなどと言えるはずもなく。苦肉の策で、うっかり王子をペットにすると宣言してしまい、犬として王子を飼う事になったのだが。
これは、魔王だけど本当はロマンス小説が大好きな【乙女】魔王と、貢物としてきた赤髪の王子のお話。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-08-16 10:00:00
13420文字
会話率:57%
5Gとなり格段に進歩したスマホゲーム。
そんな時代に圧倒的な人気を博したゲーム内で、俺はアイドルになる。
しかし、次期、大型アップデートで、”フェイス・キャプチャー”が実装されると、ネカマがバレるため、俺の華やかなゲーム人生は終わりを告
げようとしていた。
悩んだ挙句、引退宣言する。そしてゲーム内で得た貢物を売り飛ばし、約8億円を稼ぎ出す。
最後の日、ギルドが主催した俺の引退セレモニーで、ネカマだと告白する。
ゲームを引退して悠々自適な生活を送る俺が、ランニング中にリアルで復讐されるのであった。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-01-03 01:23:00
22664文字
会話率:20%
ゲームのやりすぎで死んでしまった?!
目が醒めればそこは、ゲームの世界。
『OH!ファンタスティック牧場』という牧場経営ゲームの世界で、課金アイテム無双が今はじまる!かもしれない。元いた世界で夢にまでみたあれやこれやの美味しい料理、ブランド
もののフルーツを堪能する!これが基で死んだのなら、思い切り満喫してやるーの食いしん坊の一念で牧場経営に力をこめる。謎のしゃべる白リスちゃんに今日も貢物をして、女神さまの祝福を当てに捧げ物を惜しまない!<我ら一族>の小さいおじさんたちの手を借りて、毎日楽しく暮らすはず…だったのに、まさかの魔王と女神の乱入が?折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2019-03-13 20:41:50
84908文字
会話率:26%
※1日3話 更新予定!※
※12/15~書き溜め期間に入ります。その間、昔描いた小説「付喪神よろず相談所」を投稿していくので、ご興味ありましたら見てやってください…!※
世の中、世知辛い!
信仰が薄くなった現代。神様もお金がなくて苦
労していた。
お賽銭や貢物が減って貧乏生活をしていた神様ヤツカはついに都会への出稼ぎを決意する!
そこで出会ったのは、神霊が原因の事件を解決する藤堂霊能事務所。
色々あって雇ってもらえることになったヤツカだが、そこは女の子ばかりの事務所で……。
彼女たちと事件を解決したりしなかったり。
典型的な霊能ドタバタラブコメディです!!折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2018-12-15 00:03:42
129739文字
会話率:39%
女性蔑視の王国で、価値の高い貢物として育った十七歳の王女アンリローズ。
彼女は政治の道具として、大国の中年の王に輿入れするとになった。
最終更新:2018-11-09 12:00:00
16320文字
会話率:42%
モブ王国という弱小国家があった。
総人口は1000人程度。
大国の公爵領の領民より少ないその国は、人間の住む隣国に狙われる恐怖に怯えながらも周囲を囲む3国に、それぞれ貢物をすることでどうにか平和を保っていた。
が、そこに魔族の住む魔国が加
わったことで本格的な危機を迎える。
その防衛に3国が名乗りを上げてくれるが、あわよくばモブ王国の領地を切り取ろうというのは見て分かる。
そして、どうにも立ちいかなくなったモブ王国は勇者召喚に賭けた。
現状を打破できる、救世主を求めて。
そして現れた3人の召喚者。
そのうちの1人こそが、モブ王国が最も欲した人材!
その肩書は巻き込まれ一般人。
その男のお陰で、モブ王国は数年で世界最強の国となる。
が彼等はそれ以上手を伸ばすことなく、普通にそれまでと変わらずのんびりとした生活を選んだ。
ただし……王様からそこらの子供に到るまで世界最強の為、周辺国からは取り扱い注意とされている。
これは、巻き込まれ一般人が召喚されてから、その国が最強になるまでの本当に短いお話。
※3話くらいで終わると思います(短編にしようと思ったのですが、以前3万文字短編長いから、分けてと言われたことがあったので)
左手で吸収したものを強化して右手で出す物語を書いて、時間に余裕があったら書くので1週間くらいで完結まで書けると思いますm(__)m
思い付きネタを忘れないうちにと思っただけなので……折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2018-05-06 04:27:57
15108文字
会話率:36%
ある村から、一人の少年が町へと辿り着く。その少年は姉の骸を背負い、村から逃げて来たのである。その村は召喚者に支配され、姉はその貢物としてその命を終えた。それを知った不動は、山城と共にその召喚者の討伐に乗り出す。
最終更新:2018-04-19 20:20:52
16579文字
会話率:30%
twitterで魔女集会で会いましょうなんて滾るトレンドがあったんですが、2つ垢持ってないためこちらに投稿させていただきました。楽しかったです。
魔女と魔女の拾った子供の話です
最終更新:2018-02-12 00:04:07
1289文字
会話率:36%
この世界にいる八人の魔女。八つの国をそれぞれ縄張りとする彼女達は長い時を思うままに生き、死んでいく。魔女の死後数年経つと、その国にまた新たな魔女がどこからともなく生まれる。
魔女は国を揺るがすほどの力を持つ。ある時は町や王を滅ぼし、ある
時はありとあらゆる貢物を要求する恐怖の象徴。
北の魔女として生まれた我は今日も北の国を脅かす。
ちょっとずれた魔女が織りなす北の国の話。
北の魔女の城のじじばばに温かく見守られたり、王城を混乱と笑いの渦に叩き込んだり。恐怖を振り撒いているつもりが、良縁と出世を約束する魔女として北の国の民を幸せに導いていく。
※一話は話タイトルに合わせて進めていく為、時系列的に並行に進んでいる場合があります。
※本編は北の魔女の一人称ですが、別視点からの閑話(現実)が多くあります。
※基本一話完結型です。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2017-10-06 07:00:00
1927文字
会話率:43%
※旧題「ギルドマスターと異界の神」
『ワールドマスター』
ソロプレイ・ギルドプレイの両方で1位の者のみが名乗ることの許される唯一つの称号。
神は言う、
「この世界には108の禁忌があるとされている、54の魔道具と54の魔法。全て
が揃いし時、神へと至る扉が現れる」、と。
その男はたった一人でその半数を集めた。
そんな男に付き従うは13の影。その全てがNPCであるにも関わらず、その強さは2位以下のプレイヤーもギルドも寄せ付けない圧倒的なものだった。
そんな男が所属するギルドの名は、
『邪蛇』
ゲームの全てを熟知し、その玉座に座る男の目の前には自分に傅くNPC達がいた。
NPCは言う、
「我らが王よ、貴方が統べるに相応しき世界です」、と。
世界の半分を見た男は、もう半分を見るために地上に出て禁忌が眠る世界を眺める。
「ぬるい世界」
男が発した言葉で世界は急速に動き出す。
世界を揺るがすは『邪』の王、付き従うは『蛇』の化身。
止められる者は誰もいない、なぜなら最強はその男なのだから……。
※2017/3/20より改稿開始~2017/6/11改稿終了。
※基本は三人称で進みます。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2017-09-08 17:00:00
59061文字
会話率:42%
十二歳の少女・シエラハザードは、領地内で最も人里離れた森林地帯にある『赤薔薇の館』に、貢物として献上される。そこでは、館の主人とその召使、そして『彼ら』が、彼女を待っていた……。
最終更新:2017-07-28 21:46:04
7710文字
会話率:15%
高校2年生の秋。
乙女ゲームでいうところの、モブキャラ的存在な私。
であるはずなのに・・・・・・。
とある不慮の事故? なるものから、“生徒会長秘書”なるものになりました。
それからです。
生徒会長との摩訶不思議意味不明な日常が始まったの
は・・・。
“生徒会長秘書”になった理由は、“最恐彼氏。”を読んでね!折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2017-05-21 16:16:12
165547文字
会話率:33%
不治の病でろくに青春時代を送らぬまま死んでしまった悠里。せめて来世は健康的な体に!その願い通りに、来世では健康な体で転生したはいいが、魔族の貢物として育てられた家畜同然扱いの人間だった。こんなの健康な体で転生した意味ないじゃん!悠里は健康
で幸福な人生を目指して頑張る。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2017-02-06 12:46:14
26057文字
会話率:26%
婚約破棄をされ、さらに隣国へ貢物のように嫁がされたフィリア。隣国、獣人の国でどうにか、ここを牛耳ってみようと画策する。しかし、獣人たちが可愛らしすぎる!どうしよう!そんなとき、祖国から知らせが……。
アルファポリスからの転載です。
最終更新:2016-03-27 22:00:00
19470文字
会話率:22%
十年にも及ぶ王妃教育を受けた侯爵家令嬢はしかし、突如婚約破棄を言い渡され生家で穀潰しと化す。生国において誰も引き取り手のいない彼女はやがて敵国への貢物として差し出された。これはそんな彼女が意図せず果たした復讐の話。
短編「私、間違っています
か?」の連載版というか補完版というか。
※自サイトとの重複投稿折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2015-07-26 18:00:00
24066文字
会話率:25%
十年にも及ぶ王妃教育を受けた侯爵家令嬢はしかし、突如婚約破棄を言い渡され生家で穀潰しと化す。生国において誰も引き取り手のいない彼女はやがて敵国への貢物として差し出された。これはそんな彼女が意図せず果たした復讐の話。
※自サイトとの重複投稿
最終更新:2015-07-22 13:46:25
2364文字
会話率:29%
雀林兄妹は、村から離れた豪邸で過ごしていた。その一家は呪われている。不用意に近づいてはいけない。だけれども、彼らは、この村の厄災全てを一手に引き受けてくれているから、粗末に扱ってはいけない。村の人々は、彼らを敬い貢物をした。彼らが住まう豪邸
も用意した。村人たちのおかげで、雀林兄妹は二人だけとはいえ、何不自由なく生活していた。そう、あの日までは……折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2015-03-30 03:09:52
10288文字
会話率:31%
私は恋愛なんて興味なかった。
高校一年生になった藤崎 蓮は、星空を見に行ったあの日の夜、同じクラスの佐々木 紘に出会った。いきなり一目惚れだと言われ、紘に付きまとわれる日々が始まった。
彼氏でもないのに家まで送られて、貢物を貢がれて…鬱陶
しいと思っていた蓮だったが、紘と過ごす日々が心地よいと感じるようになっていった。
少しづつ、紘と蓮の距離が縮まっていく。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2014-12-15 03:38:04
2699文字
会話率:52%