幼い頃から古典文学を愛して止まない大学院生の主人公。
専攻はもちろん古典、研究対象は平安時代の長編物語、『夜半の月』――彼女の恋愛バイブルでもある、ベッタベタの王道ラブストーリーだ。
ある日、教授に誘われ、京都の書庫(蔵)で『夜半の月
』の調査をした主人公だったが、その帰路で、突然眩い光に包まれてしまう。
目が覚めて、まず視界に入ったものは……烏帽子と着物!?
大好きな平安時代の夢でも見ているのかと思っていたら、
「ゆ、夢じゃない……?」
見事な長い黒髪に、華やかな着物と重厚な調度品の数々。
そこには、平安絵巻物で見た雅な世界が、確かに現実のものとして広がっていた。
状況が読めない中、姫様、と呼びかけられ、彼女は咄嗟に言った。
「私、記憶が、ないみたいなの」
* * * * * * * * * * *
現代の京都から、平安の京の都へ――
貴族の中の貴族、左大臣家の三番目の姫、三の君へ魂だけ転移した主人公は、記憶喪失のふりをしながら、現代へ戻る方法を探し奔走することとなる。
その中で、貴族の夜這い、天狗の出現、皇族からの結婚の申し込み……次から次へと問題がふりかかり、現代へ戻るどころじゃない!?
後半は時々シリアスありの平安王朝風恋愛小説。
※適宜ルビや注を施した箇所があります。
※恋愛はゆっくりめに進みます。
★アルファポリスさんでも連載しております。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-10-29 01:11:08
354238文字
会話率:37%
性悪姫と呼ばれた姉姫は妹姫に婚約者を取られた挙句の果てに、異国へ貢物として送られてしまいました。いつも立場を弁えて我慢していた姉姫は異国で冷遇されることを覚悟していました。
しかし、なぜだか帝は優しくて、後宮の女官たちも優しい。
幸せになっ
てはいけないと思い込んでいた姉姫が戸惑いながらも、幸せになっていくお話です。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-03-14 13:00:00
16991文字
会話率:40%
短編集「百歌繚乱」の中編バージョン。「恋ぞつもりて」雅な都で繰り広げられる、高貴な身分の少女に恋をした学問一途な若者の、平安王朝風青春ラブストーリー。二作目は「からくれなゐに」大臣の邸で起こった若い男女の使用人達の恋のさや当てといざこざ。三
作目は「流れもあへぬ」帝の女御を夢見ていた姫はそれが叶わぬと知ると、自分を誰よりも美しく磨きあげる決心をしたが・・・。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2013-11-25 16:32:17
34923文字
会話率:36%
百人一首の歌から思いついたイメージを、平安王朝風に短編で書いてます。
上手く思い付き続けば、全部で百の短編になる・・・はず。
平安の世の人達の濃厚な人生を、楽しんでいただけたらありがたいです。
素晴らしい名歌で遊んじゃってすいません。(不定
期更新)
※yamayuri様から頂いた美しいイラスト。1話「我が衣手は」のまえがきに掲載しています。ぜひご覧下さい!折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2013-10-09 12:08:50
124189文字
会話率:34%