「うっ、重いな……よしっと……」
おれは小銭がぎっしり詰まった大きな果実酒瓶を部屋の中央に運び、見下ろした。よくもまあ、ここまで貯めたものだと我ながら感心する。
キャッシュレス化が進む時代だが、おれは電子マネーの仕組みがどうも肌に合わ
ず、現金ばかり使っている。そうして財布が釣銭でパンパンになると、面倒だからそのまま瓶に放り込んでいた。
気づけば、瓶の中身はほぼ満杯。その上、いつの間にかATMは小銭を受け付けなくなり、銀行の窓口では両替に手数料がかかるようになっていた。
そんなわけで、ぼちぼちこの小銭を使うことにしたのだ。夜だし、今から全部を整理するのは面倒だ。とりあえず、五百円玉を何枚か取り出そう。
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最終更新:2025-04-17 11:00:00
1599文字
会話率:11%
ある町の通りが夜、立ちんぼで賑わっているとテレビのニュースで知ったおれは、週末の仕事終わりにちょっと様子を見に行ってみることにした。
別に積極的に女を買いに行こうというわけではない。今、付き合っている女はいないがいたことはある。つまり彼
女などいつでも作ろうと思えば作れる。だから決して女に飢えてなどいないし、一応気持ち、財布の中身は多めにしておいたが関係ない。ただもし、そういう雰囲気になるというか目と目が合い、運命を感じたなら……と、なんだこれは……。
人、人、人。いや、オジ、オジ、オジ。おじさんばかりが道の端。左右に分かれ二列、ギチギチに並んでいるではないか。これではまるで……
「あ、そこの人」
「ん、え、おれですか?」
「うん、よかったら隣来る? ほら、一人分あいてるし」
「隣……?」
「うん、きょろきょろしてたからさ、ここ初めてでしょ?」折りたたむ>>続きをよむキーワード:
最終更新:2024-03-24 17:20:00
3195文字
会話率:64%
とある夜の街。その路地裏にて……。
「おら、金出せよおっさん」
「はははははっ! そんなキョロキョロしても誰もここまで来ねーよ」
「そ、バカだねー。逃げ込むにしてもさぁ、そこ、行き止まり! ははははは!」
「逃げるなんてそんな、痛っ!
や、やめ」
「おい、もう一発殴ろうか? ん? 殴ろうかぁ? はははっ、ほら、財布もーらい!」
「ああ、やめてくれぇ……」
「クソッ、大して入ってねーなぁ。会社員だろ? その歳で平か? さすがにクレジットカードがないわけ、お、あった……ん?
いや、なんだこれ、おいおい、おっさん、財布の中に何入れてんだよ。これ、なんかのカードゲームのやつか? えっと、サキュバスインフィニティ……?」
「あ! そ、それ!」
「それは……」折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-01-02 11:00:00
2739文字
会話率:80%
―――Synopsis――
・エル=ダンジョン
生還率0,02%。世界最高難度〔神々の領域〕と謳われるその地は、果てしない試練の見返りとして大いなる力を授けると伝えられていた。
・マスターシーカー
〔絶命領域〕と謳われる超高難易度
ダンジョンを幾度と踏破した探索家たちが獲得する称号であり英雄位。
エル=ダンジョンへ挑戦するパーティーの一人が、必ず獲得していなければならない称号である。
恐れを知らない多くの探索家たちは〔エル=ダンジョン〕への挑戦権を獲得する為、最高クラスの証明である〔マスターシーカー〕への昇級を目指していた。彼らに求められるのは類まれなる覚悟と、幾多の困難を切り拓く{潜具}という名の遺物武装。
魔法を失い無能力者として旅を始めたナナシも、神々の領域を目指すその一人だ。
彼の前に突如として現れた黒猫のエルノアは、魔法の力を使い四輪駆動の特殊なキャラバンを動かして、ナナシと共に「冒険者ギルド所属・探索士《シーカー》」クランとしての旅を始める。階級位は最低のFランクである。
さて、エルノアの潜具であるキャラバンには様々な素晴らしい機能が設けられている。そのどれもが凶悪なダンジョンに抗う術を秘め、ナナシたちを大いに助け、更には旅の快適性を上げてくれるものだ。
便利なキャラバンを手に入れた彼らの旅は、シーラと呼ばれる特殊危険ダンジョン群の探索調査、トレードによる収益、そして未だ見ぬ土地や国、文化への果てしない探求の連続。
しかし、ナナシの仲間達には皆それぞれ欠点があり、魔法を使えない者ばかり。更に旅先では様々な不幸や困難に見舞われ、財布は常々金欠状態。生活はもちろんカツカツ。
真の目的であり、万物の災いを跳ね除けると言われる「神々の命泉(エル=ヴィータ)踏破」や、最上級冒険者のみが許された「新大陸への渡航」が達成される日はいつになるのやら……。
――個性的な国々と様々なダンジョンに挑み行くナナシたち無能力キャラバン隊{ユーヴサテラ}。
立ちはだかる問題や不思議な人々、魔法を操る盗賊団や残虐な戦争の数々、貧困やカルト教団、キャラバンに隠された様々な秘密やらをとりあえず横目に、ほとんど魔法を使えない彼らによる魔法世界での旅が和やかに始まる。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-04-13 12:57:39
686138文字
会話率:49%
40歳、就職氷河期世代。
非正規雇用を転々とし、ついには老いた母の介護で働くことすらできなくなった俺――葉山義久。
父は災害で早くに他界。支援の網からも外れた母子家庭は、財布に十円すら残らない極貧生活へと落ちていった。
「お願い……わたし
を、殺して」
アルツハイマーを患った母の言葉は、悲痛の極みだった。
その願いを叶えた俺は、自責と絶望の果て、自らも命を絶つ。
だが――その瞬間、あの古びたお稲荷さんの祠が、青白い光と共に語りかけてきた。
「見とったぞ。ようがんばったな。ひとつ、来世をやろう」
気づけば俺は、代々総理大臣を輩出する名家の御曹司、葉山悠真として転生していた。
金も、地位も、未来も約束された“上級国民”。
使用人も教育も最高レベル。だが、そこに“貧困”も“痛み”もなかった。
幼い頃から前世の記憶を持ったまま育つ中、俺はこの社会の異常なまでの格差に気づく。
下級国民は存在しないことにされ、上級国民だけの「檻のような理想郷」が築かれていた。
でも――俺は知っている。泥だらけでも、必死で生きる子どもたちの存在を。
「今度こそ、誰かの“生きたい”を守れる社会を作る」
幼い俺は、AI〈chatGPT〉と手を組み、匿名で教育・医療・福祉支援の仕組みを構築し始める。
それはやがて、少年企業家としての伝説となり、政界への足がかりとなっていく――。
「おにぎりすら買えなかった俺が、総理大臣になって、この国を変える」
これは、ただの成り上がりではない。
絶望の果てに生まれ変わった男が、もう一度この世界を信じるために歩む物語である。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-03-30 19:00:00
7456文字
会話率:23%
ちょっと見えづらいくらいまあいっか、とタカをくくって目の不調を放置していたところ、財布もカラダも思いのほか痛い目に遭いましたという、自戒を込めた記録です。
発症3年めにして漸く寛解に近い状態に持ち込むことに成功した記念に書きました。
翳み目放置、ダメ、絶対。
どなたか様の何かのご参考にでもなりましたら、幸甚に存じます。
* 手術に纏わる話ですので念のためにタグ付けました *
* 痛い描写はしていないつもりですが、手術内容に触れていますので、そう言うのが苦手な方はブラバして下さいませ *
* 文中の医師の説明に関しては、思い出せる範囲で記しています。私の記憶違いや理解不足もありますしょうし、実際のものとは異なっておりますことを予めお断り致します *折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-03-27 17:00:00
11650文字
会話率:0%
「不幸は才能だ」—。間抜田運平(まぬけだうんぺい)は、そう嘯くしかなかった。傘を忘れれば土砂降り、拾った財布は空っぽ。彼の人生は、不幸という名の天才が描く傑作だった。そんな彼が出会ったのは、「不幸蒐集家」と名乗る奇妙な老人。その出会いは、運
平の人生を、そして世界を大きく変えることになる。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-03-25 23:21:21
2286文字
会話率:37%
推し。それは癒しにもなって、元気を与えてくれる存在……。
「冷夜……さま…?」
メイク会社のデザイン部に勤める三塚雨は、騎士の冷夜というゲームやアニメで活躍中のキャラクターが大好き。
後輩の霧崎や友人の遥さんと楽しく仕事をしながら日々
を過ごし、聖地巡礼などまったり過ごしていた…はずだった。
「助けていただきありがとうございます」
聖地巡礼の途中、森で怪我をしていた愛しの冷夜様に会って…!?
雨はちゃんと、彼はこの世界にはいないはずと思いながらも、背も顔も行動さえも冷夜様そっくりで雨は冷夜だと勘違いしてしまう。
けれどやはり彼は冷夜ではなかった!
「……勘違いさせてるな…あれは……」
申し訳なさそうに服を着替える彼……いや彼女は、コスプ「レイヤ」ーだと名乗ったのだが雨が勘違いしてしまったのだった!
財布も身分証明書もない彼女は冷夜として雨と過ごす事になり…一方の雨は大好きな冷夜様と同棲というドキドキな展開に。
勘違いから始まる逆トリップ(?)となんて事のない日々で、はたしていつ秘密がバレるのか…ドキドキ? ヒヤヒヤな日々が始まる。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-03-24 20:08:21
3555文字
会話率:45%
気がつけば、天城透は男女比1:5の世界にいた。
ここでは男性が貴重な存在とされ、社会の主導権は女性が握っている。恋愛の価値観も逆転し、女性が積極的に男性へアプローチするのが当たり前になっていた。
初めは戸惑いながらも、透はこの世界の常識
を理解していく。しかし、異世界に転移しても財布の中身は変わらない。もともと貧乏大学生だった透にとって、お金の問題は深刻だった。
「生活するためには、何か仕事を見つけなきゃ……」
だが、求人を探してみると、男性向けの仕事はどれも負担の少ないものばかり。高収入の仕事を求めていた透にとって、それらは物足りないものだった。
そんなとき、ふと目にしたのが「恋人代行」という仕事だった。
──男性スタッフ急募! 高時給! 貴重な時間を有意義に使いませんか?
内容を調べてみると、恋人代行とは「忙しい女性たちのために、一定の時間恋人のように振る舞い、甘い時間を提供する仕事」だった。
最初は半信半疑だったが、生活のためには選んでいる余裕はない。透は軽い気持ちで応募し、予想外のスピードで採用が決定する。
面接に向かった透が目にしたのは、思った以上にしっかりした企業だった。恋人代行は、この世界では珍しくないサービスであり、多くの女性が利用しているらしい。
──こうして、天城透は恋人代行としての第一歩を踏み出すことになった。
だが、この決断が彼の人生を大きく変えることになるとは、まだ知る由もなかった。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-03-13 19:00:05
38279文字
会話率:23%
勇者パーティーの財力が少なかったらしい。それで僕が転生させられたらしい。
僕を一体なんだと思っているんだ?擬人化した財布か?
ということで、将来有望?な投資家は異世界へ転移させられました。
最終更新:2025-03-10 20:36:32
4951文字
会話率:27%
ある日、突然別の世界にやってきた小市民、ハル(楠木小春)。
言葉が分からずカツアゲだと思って財布を出したらなぜか全持ち物と引き換えに、サイタリ族のワリュランスを買っていた。伴侶に合わせて性別を変えるサイタリ族。伴侶と目されるも、言葉が通じな
い、なぜか物事は進んでいく。伴侶(一方的)を溺愛するワリュランスと同居人だと思っているハル。無一文の二人は、生活費とハルの荷物を取り戻すため、国の許可印さえあればなんでも売買できるというセドに参加する。
思考は下手なのに語彙の少なさから発する言葉は大上段のハルと伴侶が伴侶と思ってくれない不憫なワリュランスのセド奮闘記……の予定。
※カクヨム、アルファポリスにも掲載中。
【と或る王の物語のハルのお話。本編のシリアスに耐えかねて書いてますので更新は不定期です】折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-03-09 12:40:10
182708文字
会話率:47%
あらすじ
魔王を倒し世界が平和になった一方で、魔王軍の残党が魔王を復活させるために世界各地で暗躍、
それに気付いたダレス国王は、勇者達に魔王軍の残党狩りを命じ、勇者達は再び旅に出る。
その頃、名前のない小さな村に住むバザンは
今日も無気
力な1日を過ごしていた。
いつもの酒場に入り浸り、朝っぱらから酒を
飲んでいたら、咄嗟荒くれ者の集団が入ってくると
テーブルにドカッと陣取り亭主を呼ぶ
「おい、親父」
「はい、なんでしょうか?」
カウンターから店の亭主が近づくと、
荒くれ者のリーダーらしき男が布袋に手を突っ込み、
無造作に掴んでテーブルに置く、
金の硬貨20枚が散らばる。
「金貨20枚…なんで、あんなに金持ってんだよ」
バザンは、
テーブルに置いた自分の財布を恨めしく思った。
「爺さん、この店を貸し切ってもいいか?足りないなら、あと10枚だしてもいいが」
さっきまで怯えていた態度が、
ニコニコしながらゴマをする。
「いえいえ、大丈夫です。おいバザン」
亭主がテーブルに近づくと、
目と鼻の先まで顔を近づけると
「今日はこの人達が1日貸し切りにする、だから出ていけ」
「ちょっと待て、俺はここの常連だぞ」
荒くれ者の1人がバザンに近づくと
「兄ちゃん悪いけど、早く出ていってくれないかな?」
バザンは視線を下に向けると、
荒くれ者は右手にマチューテを持っていた。
や…やばいぞ…こいつらは、バザンは「わかったわかった。でていくよ」
飲みかけのウィスキーを一口で飲み干すと、
急いで店を出ると、後ろを振り返らずに一心不乱に家に帰った。
なんでアイツラはあんなに金を持っているのか
気になり、明日またここへ来ようとバザンは
心に決めた。折りたたむ>>続きをよむキーワード:
最終更新:2025-03-09 09:18:12
4492文字
会話率:31%
田中翔太は、東京都内のコンビニで働くフリーターとして、特に夢もなく平凡な日々を送っていた。そんなある日、帰宅途中の駅で奇妙な老人と出会い、彼のボロボロの財布にお金を入れるよう頼まれる。不思議な感覚を覚えながらも従うと、その後、翔太は異世界「
竜宮城」に招かれる。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-03-05 20:47:32
1662文字
会話率:10%
舞台は地球国家間戦争との宇宙戦争の最中にある国。
戦争の真っ只中でありながらごく普通の高校生、アキは平和に生活していた。
***
ある日、アキが学校から帰宅すると家族は傷一つ無い状態で亡くなっていた。
他人事だと思っていた異星人によ
ってもたらされた不審な死。
アキは家と家族を失い、都市に居残ることも出来ず貧民街に流れ着く。財布を盗まれ、明日の事も見えなくなっていたところに1人の女性から声を掛けられる。
女性は国の施設の職員で、職員を探しているという。
衣食住が保証され、高給を提示されたアキ。
更には「正しい死因以外で死ぬことはできない」という破格の特典を提示される。
アキは施設で働くことを決めた。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-03-05 16:45:59
179907文字
会話率:42%
木倉 英月は女子高生時代は数々の大会で優勝経験を持つ、天才美少女カードゲーマー。
しかし、時の流れは残酷である。
世界中を熱狂させたカード『ワルキューレ・サーガ』のブームが過ぎ、彼女の存在は人々の記憶から忘れ去られていた。
もう一度だけ、
輝かしい熱戦をもう一度…。
世界レベルの腕前を持ちながら、極度の陰キャ気質によってコミュニティに参加できない英月は、いつしか自宅に引き籠るようになっていた。
在りし日の栄光から10年。
立派なニートへ堕落していたある日、唯一の外出先であるカードショップで見慣れないオリジナルパックを見つける。
心もとない財布から、一枚だけ購入したカードを見て驚愕する。
「う、嘘……このカードは…まさか!」
パックに入っていたのは都市伝説とまで呼ばれた幻のカード、『黄昏の呼び声』
だが、その瞬間に彼女の姿は跡形もなく消え、存在すら無かった事にされるとは――英月には知る由もない。
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
北欧神話を舞台としたトレーディングカード対戦風ファンタジー小説。
人間界から召喚された主人公がオーディンの魔術によって創造されたカード『ワルキューレ・サーガ』を駆使して、生き残りを懸けて戦う!
英霊や神々と共に、豊穣神フレイヤが主催するデスゲーム『フィンブルの冬』を勝ち抜いていくストーリー。
ストーリーの根幹はシンプルに、ゲームの演出は作り込むをコンセプトに書いております~。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-02-24 20:31:31
31815文字
会話率:33%
スーパーマーケットで、財布を盗まれたという70代位の女性客。
ーー彼女の財布は、どこにあるのかーー。
*実話ミステリーです。多少私の想像を入れました。ジャンル分けに悩みました。これ、推理ものでいいんでしょうか*
最終更新:2025-02-15 20:04:43
2159文字
会話率:23%
大借金で領地取りつぶしの危機である。頼れる親や重臣たちは外出中、財布は空で留守番役。 状況を切り抜ける特別なご加護や卓越した武勇や超魔力なんかもない。 そんな状況だけどボクは前向きに取り組んでいく。 まずは軍資金ゼロで軍隊を動員?できなきゃ
領地は大変だ?折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-02-15 09:46:16
111959文字
会話率:40%
主人公の桃子と、その想い人の純、それぞれの視点描写。
ある日、突然、純からのLINEの返信が途絶える。
そして、なぜか本人も桃子の前から消えてしまった。
二年後-
純が桃子の高校へ転校してくる。
しかし、桃子は再会の嬉しさのあまり、口か
ら水を顔に吹きかけたり、目の前で財布をぶちまけたりと、そそっかしい一面を披露してしまい、純に避けられるようになってしまう。
避けている本当の理由は、純が桃子の記憶をなくしていたからだったなのだがー
二人の共通点は、バスケットボール。
はたして、桃子のボールは純に、届くのだろうか-
⭐︎
本作は
2024.9.2
カクヨムにて投稿を開始したものとなります。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-02-11 22:11:05
149610文字
会話率:26%
食材を買いに出かけた「私」が財布を忘れたことに気付かない話です
最終更新:2025-01-31 10:15:28
3175文字
会話率:0%
没落貴族の子息シャルクは、転生して異世界で再び生きることになった。彼の魂はかつて名探偵として名を馳せていたが、今や能力は失われ、代わりに新たな人生を歩むことになる。母親ひとりでシャルクを育て、家計は困窮し、屋敷の中は静かでありながらも限界に
近づいていた。
シャルクは、自身の持つ推理力と観察眼を活かして家計の立て直しを図る決意を固める。無能力者としてスキルも魔法も使えないが、彼は知恵を使って金を稼ぐ方法を模索し、探偵事務所を開くことを決める。
ある日、屋敷の門前で財布を盗まれたと訴える貴族の少年と平民の少年が出会う。シャルクはその事件を解決することを決意し、推理を展開して財布が盗まれたのではなく、カラスに奪われたことを突き止める。そして、カラスの巣から財布を取り戻すための方法を考えるのだった。
シャルクは、困難な状況でも冷静に問題を解決し、探偵としての第一歩を踏み出していく。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-01-30 11:09:01
4309文字
会話率:43%
27歳のコンビニ店員、影山智は夜勤を終えた後、東京の街を彷徨う日々を送っている。ある深夜、彼は路地裏で起きた強盗事件に遭遇する。その瞬間、影山の鋭い観察眼と冷徹な判断力が明らかになる。
事件を巧みに収束させた影山だが、彼の行動には謎が残る。
なぜ警察に通報せず、さらには犯人から財布をすり取ったのか。影山の内なる声が、人間の本質と社会の闇について語り始める。
夜が深まるにつれ、影山は不可解な出来事に次々と巻き込まれていく。古びた占い店での不思議な予言、そして自分の影が意思を持ったかのような動き——。これらの出来事は、単なる偶然なのか、それとも何かの前兆なのか。
影山の周囲で起こる謎めいた現象と、彼の鋭い洞察力が織りなす心理的駆け引き。そして、彼の過去と現在、さらには未来への不安が交錯する。
夜明けが近づく中、影山は自身の内なる闇と向き合うことを余儀なくされる。彼が追い求めているものの正体とは?そして、彼の前に立ちはだかる「鏡像」の真の意味とは——。
真夜中の東京を舞台に、一人の男の内面を通して人間の本質と社会の謎に迫る、心理推理小説。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-01-15 22:08:06
7420文字
会話率:32%
七不思議や怪談、逸話、噂話。人々の間で語り継がれるものはいくらでも、どこにでもある。
今日もその大学で学生たちが口にする。
あの教室には自殺した学生がいまだにいる。
この木の下で告白をすれば結婚ができる。
裏の門から夕五時ぴったりに出ると財
布を落とす。
眉唾な話はいくらでも。
ねぇねぇ、きいた? ねぇねぇ、これ知ってる?
口元に手を寄せる人々の口から様々な逸話が繰り広げられる現代。
そういえば知っているか、あいつ、幽霊の声が聞こえるらしい。
今年になって、また一つ噂話が増えていた。
渦中の人物は境初(さかえ はじめ)。
「ねぇ、きみ、本当に幽霊の声、聞こえるの?」
怪異譚はいつだって好奇心から始まる。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-01-14 10:00:00
103577文字
会話率:59%