──上陸したロスカ人を捕らえた──
16歳の若き王のもとに届いた手紙には、そう記されていた。
過去の事件によって冷めぬ憎悪のなか、捕らえられたロスカ人はセザン王都の地下へ連れられる。セザンの民のため若き王はある決断をするが、それはやがて苦悩
の発端となる。自責の念に堪えられなくなったかれは懊悩の末、自分の運命を確かめるべく王都の闇に身をゆだねる。
全十三章
「世界十空説」シリーズ 【太陽神の行方】第二部
太陽暦443~
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2019-10-23 06:00:00
297603文字
会話率:42%
活発で美しい少女高崎彩と、物静かで温和な陽菜は仲の良い姉妹だった。陽菜は、舞台に立って大勢の人の前で歌って踊るのが夢た。夢の体現者のような姉を心から慕っていた。彩もまた自分に暖かい視線を注ぐ陽菜が愛おしかった。そんな妹と、優しくて頼りがい
のある父、上品で思いやりのある母が彩の宝物だった。
高校一年生になった彩は水泳部のレギュラー選手に抜擢されインターハイ地区予選決勝を控えて厳しい練習に励んでいた。そんなある日、父が不祥事を起こし会社で降格される。自棄的になった父は家族に鬱憤をぶつけ家庭内は険悪になった。集中力を欠いた彩はタイムが出せなくなりレギュラーを下ろされる。チームは全国大会に進めず、彩は父を責めた。毎日のように続く家族の衝突に耐えられなくなった母は、身体の弱い妹を連れて家を出る。
父を責め続けた彩は、いつしか人間不信になり学校ではいじめの対象になった。家に引きこもる彩と仕事に行かない父との喧嘩は絶えず、ついに彩は家を出る。
そんな折、母と妹が事故で亡くなる。彩は家族崩壊のきっかけを作った自分を責めるが、抱えきれない自責の念は、いつしか父への憎悪に変わる。優等生でクラスの人気者だった彩は、やがて地元のレディースの総長になり、武闘派チームとしてテリトリーを拡大していた。そんな時に酒に溺れた父が亡くなる。
生きる希望を失った彩に妹の声が聞こえた。死ぬ前にやることがある。妹の夢を代わりに叶えたい。
彩は、小学生の頃、歌手としてスカウトされた芸能事務所の門を叩き、驚異的な努力で、歌とダンスを上達させ、21歳でアイドル歌手としてデビューした。北欧のマネキンのような容姿と、艶のある伸びやかな歌声、キレとスピードのあるダンスで一躍人気を集め、僅か三年で国内の名だたる歌唱賞のグランプリを独占した。
妹が夢見た舞台で数万人の観客を前にパフォーマンスしていた彩の心に、突然嵐が吹き抜け心の闇に隠れていた真実が見えた。自分をどこまでも慕ってくれた妹、心からの暖かい愛情で包んでくれた母、そして反発していた父からも溢れるばかりの愛情を注がれていた自分に気づく。こんなにもたくさん貰った愛を少しでも彼らに返したいけれど、もうこの世にはいない。どうしたら報いることができるのか。
芸能界を引退して五年、30歳になった彩はその答えを見つけた。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2019-08-24 15:56:11
46346文字
会話率:41%
伊勢原流香17歳は母親の美智子とふたりで暮らしている。父親の慎哉は七年前に佐々一花という未婚の子を身籠ってしまった女性を選び家を出てしまっている。
母親の美智子は田舎料理屋の桔梗という店で雇われ女将として働いているが、そこに通ってくる編集
者諸岡貴文に心を許している。流香は相手こそ知らないが母親が誰かに恋している気配を、夜遅くLINEのやり取りをする姿から察している。自分がいなければ母親は人生を犠牲にする必要がないと考え、家を出る決心をする。その相談の為に慎哉を訪ねるが、彼は何もしてやれない。
そんな悩みを抱えた流香は周囲から暗く浮いた存在になり始めている。幼馴染の桃や杏は母親の浮気が原因で流香が荒れ始めたと噂している。
その噂話を耳にした流香の親友相原詩音は心を痛める。なぜなら、詩音の祖父早乙女喜平は桔梗に毎週通っており、その店の女性に花束を贈ることを習慣にしていたから、詩音は祖父と友人の母親との関係を疑ってしまったのだ。
孫娘から美智子の娘のことを聞かされた早乙女は自分が諸岡を美智子に紹介したことが間違いだったと責任を感じる。ある日、偶然知り合った桃と杏が、流香の姿を見て、すっかり変わってしまったと話すのを聞いた早乙女は益々自責の念に駆られる。さらに訪れた花屋で彼は決定的な、あるもの、を見てしまい、諸岡と美智子の関係をこれ以上深いものにしてはならないと決意し、桔梗に向かう。
だが、店ではいつも以上に無邪気な美智子の姿があり何も言い出せなくなる。そこに現れた諸岡に対し、早乙女は些細な言葉尻を掴まえて絡み始める……折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2018-11-11 22:00:00
100870文字
会話率:60%
コースケが自殺したと聞かされた俺。自責の念にかられて閉じこもりたい気待ちと、他の大切な人との間で葛藤する。
最終更新:2018-04-13 10:37:19
987文字
会話率:11%
年末年始の数日間の或る家庭の人間模様を描いた物語。
年末に帰省してきた娘と息子の告白。
娘は完全な鬱だったと告白し、息子は鬱になりそうだと言った。
父には苦い経験があった。
部下を二人、鬱で失くしていたのだ。
部下の自殺を防げなかった上司と
しての後悔と自責の念。
現代の病気でもある鬱を取り上げた物語である。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2018-02-19 20:00:00
13501文字
会話率:58%
醜男とも書かれる予言者は、大黒天の生まれ変わりなのか、
鬼神の一族に生まれた予言者が、世間に問う大洗の大黒天さま信仰物語。
最終更新:2018-02-04 04:23:19
480文字
会話率:0%
「はやく大人になって、命の恩人であるご主人様に恩返しを!」
ルーチェの望みは、大切なご主人様・シルヴィオのために、立派な魔法使いになること。ある朝目覚めると、願ったとおりの大人の女性になっていた。……と思ったら、四年分の記憶をきれいさっ
ぱり失くしてしまったらしい。
たとえ記憶喪失だとしても、今日も変わらずご主人様のお世話と、掃除、魔法の修行にはげもうとするルーチェに、シルヴィオから衝撃の告白が――――。
「おまえの記憶は私が奪った。もう返すつもりはない」
かつての彼女は、契約魔法で定められたご主人様以外の男性を好きになり、そのせいで命を落とす寸前だったという。
せっかく記憶を失ったのなら、今度はご主人様のことだけを想って生きたいと願うルーチェと、彼女の記憶を奪ったことへの自責の念で思い悩むシルヴィオ。すれ違いながら、やり直しの人生で、違う未来を選べるか!? というお話です。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2018-01-26 19:00:00
156035文字
会話率:43%
一台のバイク ”Usagi“を巡って、大学2回生の賢太はウサギを譲ってくれた同郷の独望美の他、大学のバイク部で副部長を務める太田香音らと出会う。またウサギを通じて同じ大学の親友、如月敬之とも出会う。
大学生活の残り2年間で賢太と香音はお互い
に気を寄せ合う中になっていた。しかし、突然悲劇が襲う。ある日、バイク部のマスツーリングのために賢太と香音は二人でコースの下見に出ていた。そして帰り道、夏音が事故で亡くなってしまう。
賢太は激しく自責の念に駆られるが丁度、卒論の完成させなければならない期日が迫っていた。彼は今の気持ちから抜け出すため独望美と会い、彼女も賢太を励まそうとする。
ギリギリで卒論の提出に間に合った賢太。夏音を亡くした悲しみと寂しさを引き摺りながら卒業し、賢太は実家の松山へ帰るためアパートを引き払う準備をしていた、その最中、望美から連絡を受ける。賢太はウサギを走らせ会場に着くと望美を探した。海外メーカーのブースで望美を見つけた賢太。凛としてモデルの仕事をこなす望美の姿を見て賢太は励まされる。それは「今を懸命に生きる」姿だった。
実家へ帰る日、荷物を運ぶために実家の両親が来ており、そして夏音の両親が見送りに来ていた。
言葉には表すことの出来ない思いを抱き、賢太は吹田の地を発つ。その日、賢太の学生生活は終焉を迎えた。
松山に戻り実家の会社で働くことになった賢太。
数年間、賢太は夏音の命日になると事故現場を訪れ、夏音の両親を見舞いに大阪へ走った。彼は夏音の両親との会話の中、夏音の死で自身に縛りをかけていた事を悟る。また親友の敬之が病気で亡くなっていた事を知り落胆する。
その年、賢太は両親と兄弟に会社を任せ、外で働くことを決めた。仕事を探している最中に賢太の父から見合いの話が持ち上がる。
帰郷後18年、社恵美と結婚した賢太は二児の父親になっていた。
ある日、ウサギで仕事現場を見に行っている途中事故に遭い意識不明に陥った賢太。閉ざされた時間の中で確信したこと「行って帰って来ること!」
意識が回復した賢太はウサギが廃車になった後、1冊の本を記した。それは、今に続くウサギに乗り始めた最初の出来事だった。
退院した年の10月1日、その本は刊行された。
本のタイトルは『Usagiランナバウト』
新しくなったウサギで賢太は再び走り出す。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2017-12-27 21:00:00
44967文字
会話率:30%
付き合っていた彼女が事件に巻き込まれ亡くしてしまった主人公。
後悔と自責の念にかられながらも、ある噂を思い出す。
嘘くさい噂話、だけど賭けずにはいられなかったー
主人公たちの名前は一切掲載していない物語。
comicoにも掲載中(少々修正
を加えています。)折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2017-10-09 11:21:53
3914文字
会話率:31%
夏休み。都内に住む高校生・平沢桂は、妹・椎奈の交通事故現場に遭遇する。
それは妹の服を無断で借りて出掛けようとした桂を椎奈が見咎めたことで発生した、馬鹿馬鹿しくも悲劇的な事故だった。
集中治療室のベッドに横たわる椎奈を前に自責の念に駆
られる桂は、忽然と現れた怪しげな女の申し出を受け入れてしまう。
女の奇妙な儀式によって意識は回復したものの、それと引き換えに椎奈の体には古代の鏡に千年間封じ込められていた太陽神・天照大御神の御魂が宿ってしまった。
意識を失うたびに入れ替わる、桂に対して微妙な緊張感を漂わせる椎奈と、千年ぶりの肉体を得てはしゃぐ天照。
日本神話の神、天宇受売や手力男神を道連れに、能面をかぶった謎の集団ヒモロギの襲撃を受けつつ、古代の神・猿田毘古の失われた社を求めて、舞台は東京から三重県へ、そしてなぜか日本有数の温泉街熱海へ。
古事記を下敷きにした不真面目なファンタジー小説です。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2017-04-23 23:28:38
116067文字
会話率:44%
現実で事故に遭い意識不明となったカズヒロの友人ジュンイチは、女神シトラスの力によって異世界へ転生する。
一方で、事故の間接的な原因となったカズヒロは、自責の念に苦しむ。そこへ異世界転生を提案する謎のジジイが現れる。だが、ジジイのミスにより、
カズヒロは『魂』だけ異世界に送られてしまう。
これは、異世界に転生した友人、ジュンイチを連れ戻しに行くカズヒロの話。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2017-03-15 20:41:08
8209文字
会話率:32%
「複雑に絡んだ物語は、歪(いびつ)だからこそ終焉を迎えねば」
外を知らない紫色の娘。唯一の兄妹は魔女に立ち向う。橙色の灯火はまやかしの希望しか見せなくて、呪いを掛けられた猫と蛙は魔の者と関わる。孤独な白の姫君は黒に染まり、悲しみの蒼のドレス
を身にまとった淑女は自責の念に駆られた。運命の中心にいるのは二人の魔女。
いくつもの物語をつなげた先に見えるのは幸せな結末か、それとも……?
※以前サイトにて公開していた童話モチーフのお話です。加筆修正を加えて、現在はこちらだけで順に掲載しています。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2017-01-10 21:00:00
249283文字
会話率:38%
小さな村に生まれ、神童と呼ばれて育った「俺」は、祖父と山で熊に遭遇する。恐怖のあまり祖父を見捨てて逃げ出した彼は、自責の念にかられ、家にこもりきりになってしまう。以前のように村や両親の役に立てないことから自分を責め続けた彼は、自己犠牲に希望
を見出そうとする。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2016-11-06 05:22:52
1573文字
会話率:10%
ごく普通の高校一年生・立花向日葵の家族には秘密があった。実は彼女の母は人間界に密かに暮らす魔法使いなのだ。そして五年前、道で男の子達に虐められていた子ガラスを助けた向日葵の為に、そのカラスを自身の使い魔として知能を与えてくれたのだった。向日
葵はその日からそのカラスに”蒼”と名づけて一緒に楽しく過ごして来た。そんなある日、向日葵は友人の春野佳菜から学園のヒーローであり向日葵の憧れの先輩でもあった高校球界屈指の右腕・神崎悠先輩が進学した大学に一度も姿を見せていないと教えられて自責の念に苛まれる。何故なら向日葵は、神崎先輩が姿を見せなくなった事情に深く関わっていて……。
この物語は、どこにでもいるごく普通の女子高生・向日葵が、身近で起きたちょっとした事件を周囲の人達と頼れるけどちょっぴりやきもちやきの相棒・カラスの蒼と協力して解決してゆく、心温まる青春ユーモアミステリー(?)……、のつもりです。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2016-07-25 07:00:00
10603文字
会話率:52%
後に昔を思い出して後悔する「私」が
どうやって自他共に認める『最低』まで身を落としたか。
全部「私」の幼さ故の出来事にしては
自責の念が大きすぎて処理できない。
そんな誰でもあろう失敗の物語
最終更新:2015-09-08 00:13:18
614文字
会話率:6%
小学五年生の庄内ミツコは祖母が大好き。花火大会の日、祖母の宝物であるヒマワリの髪飾りを身につけていくつもりだった。しかし、ミツコが髪飾りを友達に見せたくて学校に持っていったせいで祖母は家の階段から落ちて病院に運ばれるという事態となる。さらに
、親友が「おばあさんが死ぬ」という不吉な予言を残し、ミツコは自責の念に追い込まれる……。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2015-08-01 12:52:31
13619文字
会話率:44%
香月悠斗には妄想の中で彼女がいた。自分の深層心理から生み出された彼女のことを、悠斗は「瑛那」と名付け、辛いことがあると妄想の中に逃げて、妄想の彼女である瑛那に依存して接していた。
そんな彼は大学受験に失敗し、滑り止めの大学に通うことにな
った。親族の期待を裏切ったことに自責の念に駆られていた悠斗は、これから始まるキャンパスライフにも全く期待をしておらず、暗い気持ちで入学式を迎えていた。
入学式の行われる学内のホールに向かう途中、悠斗は同じくホールに向かう途中のある人物を偶然見かけて驚愕する。それは悠斗の妄想の中だけに存在するはずの彼女、瑛那と全く同じ姿をした天塚日和だった。
絶望だけの気持ちで迎えた悠斗の大学生活は、日和との出会いで大きく変化していく。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2015-06-23 20:36:10
9865文字
会話率:39%
神鬼の末裔の分家にうまれた主人公は、とある事件がきっかけに、内に秘められた力が覚醒し、その膨大な力を制御できず暴走してしまう。その際、重大な罪を侵してしまう。それにより、自責の念に駆られた主人公は、その心を閉ざしてしまう。そんな主人公を本家
の祖母が引き取る。しかしその祖母は何かを隠している様子……。こうして、主人公の狂ってしまった運命の歯車は回り始めたのだ……。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2015-05-23 10:08:08
3814文字
会話率:50%
人は、誰しも自責の念を抱きながら生きている。私、“八城奈緒”も例外ではない。
罪の意識を感じながら生きてきた半年間──それは辛く、苦しいものだった。
しかし、彼女と出会って私は変わることができた。
四足の少女──彼女は私の天使だ。
最終更新:2015-03-15 17:03:58
4086文字
会話率:45%
彼氏よりも、自身の生き様を選んで自責の念に押し潰されそうな女性のお話し。
最終更新:2015-03-01 19:14:02
280文字
会話率:47%