この世には、俄かには信じ難いものも存在している。
妖怪、悪魔、都市伝説・・・。
それらを総じて、人々は“オカルト”と呼んでいるが、
そう呼ばない者達も居る。
時に、便箋小町という店を知っているだろうか。
今で云うところの運び屋であるのだ
が、ただの配達業者ではない。
高校卒業後、十九歳になった垂イサムは、
この便箋小町に入社して3ヶ月になる新入社員。
ただの人間である彼は、飛川コマチ率いるこの店で
俄かには信じ難い不思議な物語の道を歩む事となる。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-02 11:00:00
216532文字
会話率:58%
ドゥッテイは契約先のエッフィル家の家事を担う居候として生活していた。
彼は家事をする日々によって、住む場所や飲食料は何とか確保できていた。
ドゥッテイは家事生活を送る傍ら、マジカルインターネットワーク、通称インターネットと呼ばれる通信手段
を活用して、文章で作成した物語を公開していた。
ある日、いつもと変わらないインターネット小説の結果が出ない生活を送っていると、エッフィル家に便箋が配達される。
その宛先は、エッフィル家の者に対してではなく、ドゥッテイへのものだった。
彼は便箋を自室で開封すると、中に、『慰安癒館』の無料利用券と目的地への地図、そして説明書きの紙が封入されていた。
ドゥッテイは怪しい便箋をゴミ箱に捨てようとするが、好奇心あるいは何か希望を見出し便箋の指示に従うことに決める。
後日、ドゥッテイは山々が続く街道に沿って移動し、無事に目的地に到着する。
緑に包まれた景色の中にある、『慰安癒館』と書かれた店の中に足を踏み入れていく。
店の受付に促されて奥に進んでいき、待合室で待っていると、一覧表を渡される。
どういう仕組みで何が起こるか分からない状況の中で、ドゥッテイは店員に、『ナデシコエノレフ』という聞きなれない種族の女性を推奨されるが、キャトの女性を選択した。
ドゥッテイがしばらく待機していると、準備が終わった知らせを受け、通路を進んでいくと、一覧表に描かれていた写し絵の女性が彼を歓迎した。
キャトの女性はアバロニカと名乗り、穏やかに店外に連れ出す。
店の外には更に緑が濃い景色が広がっていて、とても落ち着く雰囲気だった。
アバロニカはドゥッテイのインターネット小説の事情を聴くと、何かやる気に満ちた様子で、番号の書かれた小屋の中に彼を案内する。
ドゥッテイは小屋内の椅子に座ると、ソウゾウ魔法が使えるようになるペンダントを渡され、身に着けた。
彼女は一緒にチョッコバママを作ろうと説明すると、彼は言われた通り意識を集中させてバママを作成し、アバロニカはチョッコロネを作り出す。
ドゥッテイはどうしたらいいか分からず、彼女の言う通り、バママをチョッコロネの穴に入れる。
チョッコバママ作成を無事に終えると、二人は気持ちが晴れた表情を浮かべながら森の出口に向かう。
優しくアバロニカに見送られて、ドゥッテイは前向きな様子を見せるのだった。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-06-28 22:28:16
10803文字
会話率:44%
自分の物書きのスタンスの一部が自分の自己紹介的反省文
これは私の反省文
最終更新:2025-06-04 09:00:22
2144文字
会話率:0%
かつて推理小説界で名を馳せながらも、筆を折った作家・相川芹香。静かな日常の隣で、三人の“不可解な死”が続いたとき、彼女の中の観察と推理の本能が再び目を覚ます。
隣人である元数学教師の死。遺されたのは一枚の便箋と謎の数式――
“Answer
the silence.”
音のない数式、形を成すチョークの線、そして次第に浮かび上がる「沈黙の中に隠された音」。それは過去にこの町で起きた“音楽の事故”と、封印された真実へと芹香を導いていく。
やがて判明する、彼女自身の未発表小説が、現実の事件の“設計図”になっているという衝撃。そして犯人からの挑戦状――
「次に殺されるのは、あなた自身」
現実と虚構が交差する中で、芹香は「書くこと」の意味と、「沈黙に答えること」の重さと向き合っていく。
沈黙は、誰の声を封じていたのか?
そして、芹香が選ぶ“物語の終わり方”とは?
これは、書かれた小説をなぞる連続殺人と、封じられた音の復讐を描く“方程式ミステリー”。
最後の謎を解くのは――あなた。
折りたたむ>>続きをよむキーワード:
最終更新:2025-05-25 15:22:26
1958文字
会話率:14%
「付き合ってください!」
今日だけでもう3回目の告白だ。
競技場の片隅、桜の花びらが舞い散る春の午後。
別の学校の制服を着た女子生徒がピンク色の便箋を両手で差し出し、腰を曲げた。
彼女の声は小さかったが決然としていた。
皇陽斗は困っ
たように軽く笑うと、首を一度なでた。
彼が困った時に出る一種の癖だった。
「ごめん。僕...彼女いるから。」
「...え?」
予想外の答えに女子生徒の目が大きく開いた。
彼女はぼうっとしたまま立ち尽くしていた。
「じゃ、先に行くね。練習あるから」
皇は申し訳なさそうに腰を曲げて挨拶すると、振り返らずに自分の道を行った。
紺色の髪が春風にさらさらと揺れていた。
「やっぱり...皇さんは今日もイケてるな。」
私は競技場の片隅に隠れて彼らの姿を見つめながら、納得したように頷いた。
万人の彼に彼女がいるなんて誰も想像できないよね。
いや、むしろいないほうがおかしいんじゃない?
「推しの恋を応援するのもファンとしての務め!皇さんが幸せなのが俺の幸せなんだから」
皇に彼女がいるという事実に、なぜかこうも胸の片隅が痛むのか分からなかった。
俺はただファンとして彼を憧れているだけなのに。
分からない感情に拳をぎゅっと握った。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-05-18 15:56:30
6940文字
会話率:31%
公爵令嬢のルチアは悪役令嬢として北の尖塔に幽閉され、若き見習い騎士のカルロがルチアの世話係となった。
金髪碧眼で優秀な子爵令息のカルロは、どこか幼く純真無垢なルチアをとても大切にしてくれる。ルチアは王太子と男爵令嬢により無実の罪で婚約破棄
され、みんなの嫌われ者の悪役令嬢になったというのに……。
ルチアは過酷な北の尖塔での暮らしを通して、カルロからいくつものやさしさを受け取る。温かい敷物や服、便箋と封筒、綺麗な花――。
ルチアは徐々にカルロに惹かれていった。
そして、季節は巡り、両片思いの二人の距離が縮まった頃、最も過酷な季節である冬が来るのだった。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-03-12 08:07:16
26633文字
会話率:22%
差出人の署名のない、白銀貨が同封された手紙。
それは近い将来、自分が死ぬことを伝えられる手紙だ。
飾り気はないものの上質な紙を使った封筒と便箋。
微かに花の香がするそこには、丁寧に整えられた優美な文字で、長くても一年の余命であることが伝え
られ、縁に傷のついた白銀貨が一枚、差出人との割符として添えられている。
いつしかその手紙は「白銀貨の手紙」と呼ばれるようになった。
死のにおいを知っている令嬢マデレーナと、その周りの人々が幸せを探す物語です。
★視点が変わります。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-02-20 07:30:00
172004文字
会話率:36%
アクション×郵便局×ラブコメの物語
最終更新:2024-09-03 22:01:02
5912文字
会話率:20%
手紙に乗せる思いは沢山ある。
さぁ、この便箋一枚になにを書こうか?
最終更新:2024-08-21 12:16:33
1124文字
会話率:2%
『手取り合う 雨降る夜の 四阿(あずまや)か』
俺は交通事故をきっかけに記憶喪失になった。
退院後、自室の机の引き出しを開けると一枚の便箋が出てくる。
そこにはある女性に向けられた懸想文と呼ばれる恋文が入っていた。
そして、過去の自分の
想いを受け取った俺はその懸想文を幼馴染の彼女――芹那に渡そうとする。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-07-22 17:38:00
4095文字
会話率:39%
中学受験を控えた小学校最後の夏休み、二年間にわたってトップの成績を維持するリョウタという生徒が、夏期講習を休むと僕に言った。理由を尋ねると、リョウタは一枚の便箋を僕に手渡した。塾講師として、僕は彼にどんな指導をするべきだろう? 「勉強」とは
、いったい何だろう。たった3,300字の読み切りショートショート!折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-06-08 19:38:53
3272文字
会話率:12%
高校時代に同級生だった高橋大貴と片桐陵は、卒業後に共に上京。上京後も2人で出掛けたりするなど、行動をよく共にする親友だった。
とある日の夜、2人で飲食店へ食事に出掛け、その帰宅途中に凌がある事件を起こしてしまう。発覚を恐れた2人は、証拠隠
滅を図り事件の隠蔽工作を行った。
1年が経過した現在も事件は明るみに出ることは無かったが、大貴は毎日怯えながら生活をしていた。
出来ることなら過去に戻って全て無かったことにしたい…そんな突拍子もないことを考えていたが、ある日自宅のポストに過去にタイムスリップする方法が記載された便箋が投函されていた。
悪戯だと思っていたが、駄目元で書いてある通りの手順で試してみると、本当に過去にタイムスリップしてしまった。大貴は事件を無かったことにするために動くが、そこで思いもよらぬ事態が起こる。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-05-29 21:04:18
10402文字
会話率:38%
散歩を楽しんでいる最中に封筒を受け取った。その封筒を開けて、一枚だけの便箋をその中から取り出した。便箋には、『なぞ、なぞ?』と変てこな「メッセージ」しか書かれていなかった。急遽、散歩を取り止めて、底に書かれてあるメッセージにはどんな意味が
隠されているのか、早速推理を開始した。果たして、そのメッセージの意味する所とは何なのか?これはそれを探るための物語である。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-05-23 16:06:41
3340文字
会話率:49%
小学2年生まで隣に住んでいた女の子は引越しをしてからも毎年春になると桜の便箋を使って手紙をくれる。その手紙が途切れたのは中学3年の時。年齢を重ねて、心が離れたのだろうと軽く考えていた僕の前に、君は幼い頃の記憶を全てなくして、クラスメイトとし
て僕の前に現れた。
というお題で書きました。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-05-07 16:22:55
2151文字
会話率:85%
振り返りざまにいじらしく微笑んだその表情の意味を私はまだ、知らない。
最終更新:2024-03-05 01:19:40
542文字
会話率:0%
これは、ある秋の日に出会ったあなたに宛てた手紙。
他のサイトでも公開しています。
最終更新:2023-10-29 11:18:22
1398文字
会話率:3%
堤防に男が一人座っていた。
手提げから便箋を取り出し書き始める。
最終更新:2023-10-28 19:34:20
925文字
会話率:12%
ある日、五人の男女の自宅に封筒が届く。中には他人に見られてはいけない写真とともに「お前は人殺しだ」と書かれた便箋が同封されていた。やがて五人にパーティーの招待状が届き、生まれ育った町の近くにある廃墟に集合する。そこで彼らは、十五年前にひと
りの人間を死に追いやっていたことを知らされた。主催者の指示により、彼らは廃墟の中を探索することになるが……。
※作中に登場する地名は架空のものです。また、最低最悪の人間しか出てきません。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-05-13 00:23:24
120626文字
会話率:31%
お婆ちゃんっ子の新米刑事の主人公。
そんなお婆ちゃんが亡くなってしまい、お婆ちゃんと約束を果たすために
事件を解決を目指す。そんな時自宅の玄関ポストに一通の便箋が届き
事件は動き出す。
最終更新:2023-03-23 15:54:44
11053文字
会話率:20%
アーク・セドリックとイリス・スカーレットは婚約者同士だった。彼とはお互いに国のために頑張ろうと誓い合った仲だ。それに、政略結婚ではあったが、長い間付き添ったおかげで、お互いに恋慕の情も湧いている。そんな彼だが、国の命令で外交として隣国へ向か
うことになった。離れていても心は繋がっている。そう思いつつ国で頑張るイリス。離れている彼とは手紙でやり取りをするが、次第に彼からの返信が届かなくなる。彼の心配をしていると、久しぶりに彼から手紙が届く。楽しみにして手紙を開くと、そこには目につく一文が。『イリス・スカーレット。君との婚約を破棄する』 どうして彼はこんなことを……。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-03-06 19:08:37
4681文字
会話率:53%