加賀国原村で打ち捨てられていた女童。
孤児の女童の前に、ある日身形の良きをんなが膝を着いて話しかけた。
「我とともに都へ行きませぬか」
その者の名は、後に白拍子として清盛入道に寵愛賜りしをんな【祇王】。
祇王は元服もまだな女童に、芸を仕
込む。字は基本、雅楽・今様・無論舞なども授けていった。
祇王と血の繋がりし大母御刀自、妹御祇女にも可愛がられ育つ中、祇王とともに清盛入道の前へと召される。ともに舞、たまに笛を吹く。
そして女童は祇王とともに清盛入道より寵愛賜ることとなる。
その際に名付けらる――――名を原村にある花山天皇植わえし松に準え【小松原童子】。
くしくも後に、【仏御前】として清盛入道に寵愛さる白拍子の出身であった。
そして、小松原童子と祇王を割く出来事来る。
かの仏御前、祇王の引き立てにより清盛入道の御前にて今様披露す。これ境に仏御前は召し抱えられ祇王は捨てられた。
小松原童子は祇王が見出すほどの、その優れた見目により継続で寵愛された。屈辱を受けしは祇王のみ。祇王はその後、仏御前と小松原童子の慰め役となりて程なく出家す。
その幾年後、仏御前もまた出家す。恩ありし祇王の坐嵯峨往生院にて妹御と大母御とともに。清盛入道の下おりしは小松原童子のみとなりはつる。
小松原童子、以前より清盛入道に囲われたる琵琶引きのめしひ男童【浮舟】とともに舞い踊る。
ある日清盛入道の下にやってきたのは、入内していた中宮徳子であった。
彼の者、この頃夫高倉院病臥す日々。
そこなに起る不穏な話。徳子を後白河法皇の後宮侍らすとのこと。
思うところありようで、最初の清盛入道への反意はこの小松原童子と浮舟を取り上げることであった。
「きっと、沙羅双樹のようなこの二人の舞と琵琶を聞けば、帝もお元気になられるはずです」
強引に囲いて徳子は二人の舞と琵琶を高倉院に聞かせたり、小松内府や後白河法皇に聞かせてあげることとなる。
その後、高倉院崩御と清盛入道逝去により院号宣下を受け徳子は建礼門院と名を改める。
そして来たる都落ち。小松原童子と浮舟はともに建礼門院へと付き従う。
日増しに強まる平氏討伐の声、あゝ無常なり
驕り高ぶりの行き過ぎ故に起りし不満が花開く。
西国にも見放され、仲間の入水・討死も相次ぐ。
維盛、清経、敦盛、師盛、忠房。
平氏はついに定る。この海原を母と。
壇ノ浦である――――。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-01-31 21:33:43
3713文字
会話率:11%
僕はもう彼女を失うわけにはいかない。彼女の黒髪は乱れ、肌は赤黒く変色し、唇も真っ青だ。焼けただれていく彼女。
「――爆破しました」と無常に告げる大型街頭テレビ。
僕は彼女を守れなかった。せめて、彼女の灰を受け止めよう。
人外(花の怪獣)との
悲恋もの。
Day7からDay1まで時系列を遡る作品です。
逆に最終話Day1からDay7まで後ろから前に読むこともできます。二通りの読み方をお楽しみ下さい!折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-01-23 20:39:03
6605文字
会話率:30%
無常感を描いてみました。新年初投稿。
最終更新:2022-01-04 10:34:16
377文字
会話率:0%
死生観、無常観を内包できた毎日の苦しみは僕に勇気をくれた
最終更新:2021-10-21 12:46:45
273文字
会話率:0%
辺境の町 テンペスト、潰れた大手チェーン店を居抜きしてフリーマーケットが作られた。
コンビニもなく大手スーパーもない財政の余裕もないテンペストは、もはや町の中で物を循環させるしかなくなり、クラウドファンディング(町民の寄付)によって設立され
た。
フリマの設立は町の勢力図を変えた。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-11-09 20:54:21
683文字
会話率:0%
「怪獣警報!怪獣警報」街中にサイレンが鳴り響く。
そんな中、ドアが閉まる。私の眼前で
さも当然とばかりにしまったドアは「封鎖中」と無常で無機質なメッセージを表示する。
あっけにとられる私をよそに避難用の電車は動き出す。
無人のホームに一人置
いて行かれた私、先程よりも近づきつつある破壊音。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-10-28 16:00:37
465文字
会話率:0%
犀の角_闘う女子高生。仏陀の世界観。絶対の真理・涅槃とは?。
文教「おっ、ブッダ様がそろそろお出ましなりたいご様子。」
D「師匠、わての出番だすか。」
文教「電子の対である陽子は、この世で最も安定な素粒子。その半減期は、10の31乗年にも達
する。しかし、それでも有限じゃ。諸行無常、諸法無我。生者必滅、会者定離。の理の如く。AIのお前には理解できんじゃろうがのぅ。」
D「師匠、わてはAIでもそんじょそこらのAIではおまへんでぇ。わては、スーパーAIの『D』でっせ。」
文教「お前の出番は、まだまだ先じゃろ。」
D「師匠、犀の角でっしゃろ。わかってまんがな。犀の角の如く、唯一人歩め!」折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-10-24 07:01:04
1804文字
会話率:63%
子供の頃の記憶
無常
変化への目覚め
(何を言うとんねん)
最終更新:2021-09-24 12:57:24
471文字
会話率:0%
20代頃、初めて触ったMMO(ワールドオブエンド)に魅入られ。人生の10年を費やす。
時間と金をフルブッパした恩恵か、その世界ではハーレム天国俺TUEE天国。
蔑んでいた。
しかし、30代に入り。諸行無常には勝てず。いつしかプレイしなくなり
。残業まっしぐら彼女0、唯一の楽しみのゲームすらやる暇がなく。あの頃は・・・と思い老ける。
だけど、ついに
来ました!!!!(ちょっと予想の斜め上を行くけども)折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-09-20 11:35:58
24855文字
会話率:49%
諸行無常、とは言うけれど…
ちょっとしたオチのある超短編小説です。
最終更新:2021-09-13 04:20:19
1177文字
会話率:28%
小説はたまにやめるのも大切なことだとおもいます。
キーワード:
最終更新:2021-09-10 15:34:21
235文字
会話率:0%
私はいつだって花散里のような凜とした女性が好きだと言う様な、一巻の絵巻物のような感情に支配されていた。
最終更新:2016-04-04 10:35:14
1147文字
会話率:0%
コンビニ出たら異世界だった。
……いやいやいや、は?意味わからん、どうなってるの?
とりあえずさっき買った新作の抹茶パフェ食べよう。
目の前を歩いていくのは二足歩行の狼みたいなムキムキ。
わがままを言ってお母さんに腕を引かれ
ている男の子。
ドラゴンを運んできたムキムキのおじさん達。
よし、わかった!ここはちょっと人種がグローバルなだけの普通の異世界だな!
私ちゃん完全に理解した!
そうとわかれば、さっき見つけた可愛い服屋さん見に行こう!
うっきうきでお店の前まで来たけど、お店の中から出てきたのは可愛い女の子なんかじゃなくおしゃれなムッキムキでした。
なんかこの世界ムキムキ率高くない?
もしかして泣きながらお母さんに引きずられてたあの男の子もそのうちムキムキになるの?なにそれ無常すぎん?
これはムキムキの多い世界で私が普通の人もいるんだと確認したり、色んな物事に興味を持ったりするお話である。多分。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-09-04 21:12:12
56191文字
会話率:26%
アーウィナには可愛い可愛い妹のローレライが居た。
上手くまとまりそうな縁談もローレライが姿を表すだけで、令息の視線は全てローレライへ。
そろそろ婚約者が居てもおかしくない年頃であるのに一向に婚約まで結びつかない。
アーウィナの努力は全てロー
レライの行動で無に帰る。
そんな時、ローレライに靡かない念願の婚約者を見つけたのに、無常にも18歳の誕生日に婚約破棄を告げられる。
アーウィナは酒場へと向かった。
「今までで一番酷い気分だわ‥今日は飲むわよ」
「今日は私の奢りよッ!!みんなでパーッと飲みましょう!!!」
全てを忘れたかったアーウィナは浴びるほど酒を飲んで‥‥‥‥朝起きたら、知らない男とベッドに寝ていました。
ヤケ酒した令嬢がヤケになって幸せを掴むまでのお話です
(*16歳から飲酒可能の世界です)
アルファポリス、カクヨム掲載中折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-08-23 10:00:00
33938文字
会話率:39%
「ようこそ!異世界より召喚されし勇者様!我々のために世界の、そして人類の敵である魔王を打ち滅ぼしてこの世界に平和をもたらしてください!」
と、勇者として呼び出された筈なのに、
「えっ、もう一人召喚された?そちらの方が優秀?…………あー
、ごめん。もう君帰っていいよ?」
祝福という名の能力をそれぞれが持っている世界で、
異世界から召喚され、人間たちの希望として戦うための存在である勇者として召喚された主人公。
の、はずなのに……速攻でいらないと言われた上に即王城から締め出し!?
自分も一応【勇者】らしいのになぁと扱いの差に落胆していた彼に無常な真実が告げられる。
《言霊の寵愛》
言った通りの事柄がおきるからボヤキ弱音は一切禁止で!
嘘ついたらペナルティね!
は?
《捕食者》
獲物を食べたら能力が獲得できるよ!ただし生で。
いや、ゲテモノ食いとか勘弁っす。
《魔王の祝福》
待って?俺勇者ですよね!?
増える祝福、能力が全部癖がありすぎる。
祝福という名の呪いに振り回される召喚勇者は双子の竜と共に
勇者の敵であるはずの魔族の里へと旅を始める事に…………
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-08-22 05:22:37
105580文字
会話率:53%
神様の手違いによって死んだ俺は、異世界転生へのテンプレを踏んだのまでは良かったが、転生する身体を自らクリエイトしろとその世界のルールブックとキャラクターシートを手渡され四苦八苦するお話。
GUR○Sとかの、ポイント購入でクリエイトするシステ
ムって、本当に面倒臭いんだよねぇ……折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-07-16 01:05:42
6073文字
会話率:51%
成瀬工は柊木真央と月の冴えた夜に出逢う。二人は生活を共にする。そうして日々の中で、二人は本当に多くのことを思う。生きるとは? 死ぬとは? 恋とは? 愛とは? 不変はない。諸行無常の音が鳴る世で、彼らは何を最後に望み、何を捨て、何を手にしたの
か。
これは平凡な二人の軌跡を、結果的に柊木真央と離れ離れになった成瀬工が紡いだ物語だ。彼はずっと過去に生きていた。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-07-11 11:35:38
1519文字
会話率:57%
平和な日常から一転してある日世界は死者が蔓延る日常へと一変した。人口は大きく減少し、比例して生きている人を襲い食らうゾンビと恐れられる動く屍が世界のいたるところで跋扈していた。インフラは全て止まり、統治国家そのものの在り方も無くなり、世界は
無法地帯となり弱肉強食の無常な時代へと変貌を遂げていた。そんな世界で生き残る人間ナカジとアカネのカップルは生活に必要な限られた物資を探しながら各地を転々と旅をし、生き残った様々な人々と出会い、強く逞しく生きていた。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-07-02 23:59:04
95331文字
会話率:48%
自国を滅ぼされ逃げ続けている少女、燕《つばめ》。ある日、逃げてる中、城を見つけ入ると自分を追われてる身と知りながら匿ってくれて…。
温かい日常の中で生きることだけが目的だった少女は自分の幸せを求め、進む…そんな物語。
とあるけど試作
だし(試作の予定)そこまで深く決まってないので最初だけ投稿するかな…続くかな…くらいなのですよ(?)折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-06-29 21:10:49
4890文字
会話率:63%
変わる変わらないは人の自由。
諸行無常は、先人の傲慢。
真理などと言われても、困るだけである。
最終更新:2021-06-12 22:32:59
1865文字
会話率:4%
◆左手に五芒星の力を持つ傭兵マリア、右手に六芒星の力を持つ軍医ウルフが、各々の基地に居た。
敵同士として戦場で出逢い、熱闘の末に結ばれる。
二人は戦場から姿を消し、日本に居を構えた。
そして、愛娘の三浦美舞(みうら・みまい)に恵まれる。
月
日は無常にも流れ、左右に両親の手にある痣の力を受け継ぎ、十五歳の高校生となる。
美舞は自分のことを僕と呼ぶ、「僕っ娘」に育っていた。
親友の芳川日菜子(よしかわ・ひなこ)を大切にしている。
美舞は、男子空手部で活躍し、ハイジ部の日菜子に応援されている。
翌年、六芒星の力を持つ土方玲(ひじかた・れい)が、綺羅星の如く現れ、美舞は初めて土をつけた。
不思議な話を玲から聞かされる。
神、聖、魔、人の世界から現代の世になったらしい。
初デートは、パパのウルフによく似た玲に赤面ものだ。
所が、革命的遺伝子の拉致、つまりは、ジーンアブダクションを神が引き起こしたと、霊媒となって自ら聞く。
美舞には、神が狙う何かがあるようだ。
神達との闘いに勝ち、明るい未来を築けるのか。
二人の将来はどうなるのだろうか――。
◆登場人物
三浦美舞(みうら・みまい):とびきりの美少女だ。小柄ながら武道に長ける。左手に五芒星、右手に六芒星の力を持つのは、両親の血を引いているせい。神に狙われる存在だ。
土方玲(ひじかた・れい):戦友としても女性としても美舞に惚れ込んで、婚約に漕ぎつける大胆さと怜悧さを併せ持つ。
芳川日菜子(よしかわ・ひなこ):美舞の親友で、いつも応援している。ハイジ部を立ち上げる。
ウォルフガング=アルベルト=ミュラー:白銀のウルフと呼ばれる右手に六芒星の力を持つ軍医だったが、医師となる。三浦司狼(みうら・しろう)と名を変える。
木下真理亜(きのした・まりあ):漆黒のマリアと呼ばれる傭兵で左手に五芒星の力を持つ。割とツン。
土方葉慈(ひじかた・ようじ):ウルフの友人で医師。息子の玲を捜して消えた。
神(かみ):シーンアブダクションを引き起こしたと美舞に語らせた。神の中の神をカルキと呼ぶ。
◆『カクヨム』様、『魔法のiらんど』様にも改稿前のものが掲載されております。『エブリスタ』様には、十七章まであります。文章を変えました。
◆一日、二から三話程度更新して行きます。
◆よろしくお願いいたします。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-05-25 12:00:00
64414文字
会話率:35%
ユウェール伯爵家の子息ノアは、ある日温室で一つの卵を見つけた。
生まれてきたのは『生きた鉱石』と呼ばれる大変貴重な、人の形をした宝石。
その正体を知らないノアは彼女にエィミと名付け、屋敷で共に暮らした。
そして数年後。
父親の手によってエ
ィミはノアの元から離され、『生きた鉱石』皆が辿る道へと繋がれてしまう。
力のないノアは取り戻せぬまま、無常に時だけが経過していく。
ノアが自分の手の中にエィミを取り戻すまでの物語。
*時折、残酷描写が出てきます折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-05-12 13:26:18
68772文字
会話率:29%
時は20XX年! 地球は核の炎に包まれた!
なんて世紀末なことはなかったが、平々凡々にお腐りになられていた。
目に余る問題なんて粗探しせずとも見つかり放題な現代社会。
誰もがインスタントな裁判長になって、些細な問題にさえ燃えろ
よ燃えろと炎上祭りな現代。
「世の中クソ。地獄過ぎてワロエナイ」とは誰が言ったか。
しかし、残念ながら地獄は地獄でヤベーことになっていた。
相次ぐ死者達の死してなお行われる鬱々としたヘイトスピーチにより、地獄の管理者たる『閻魔大王』が倒れてしまったのである。
それに伴い『閻魔代理官』という、閻魔の代わりに罪人達を裁く役人達が台頭する。
しかし、死者達の現代へのヘイトがそっくりそのまま感染ったかの様な地獄の住人は、もはや公平な裁判なんて求めていなかった。
結果。
閻魔代行官による地獄裁判は、どれだけ罪人達を華麗に裁くかという、パフォーマンスの場と化してしまっていた。
通称【ざまぁ裁判】。
罪を裁く天秤はいらない。
必要なのは、どれだけそいつが悪い奴か。
悪を裁く痛快さは、娯楽の少ない地獄ではうすしお味の麻薬だ。
死体に鞭打つどころか、泣きっ面に蜂をしかけてトドメにコブラツイストかけるが如く所業が、今の地獄では平然と行われていた。
だが。
諸行無常、変わらないものはない。
渡る世間は鬼ばかりな現世も真っ青な地獄とて、変革の波は再び訪れようとしていた。
波のはじまりは、地獄中央政庁の外れに構えられた、小さな小さな事務所から。
掲げられた看板は⋯⋯【三途の川先相談事務所】
惰眠と怠惰を愛するゲームオタク室長『リコリス』
ぐう有能だが割とお調子者な猫メイド『火鈴』
ヒモ街道まっしぐらな記憶喪失男『|伊達 渚《イタチ ナギサ》 』
これは、以上三名の事務所役員共でお送りする、笑いあり涙ありなドタバタラブコメディである。
多分、恐らく、きっと、May be⋯⋯
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-04-29 08:52:56
43590文字
会話率:43%