馬車での事故により記憶を失った珍しく美しい容姿をした少女。
ワインの産地であるサリタンザスで事故を起こした当事者伯爵家次男ジンラードにノアーナと名付けられ、伯爵家で庇護を受けながら出自の判らないままブドウ農園で働き五年の歳月を過ごす。
そん
な彼女にはブドウの木の声が聴こえると言う不思議な力があった。その能力を活かし最高に美味しいワインを造りだした加害者と被害者である二人。
しかしそんな順調で穏やかな日々は長くは続かなかった。
二十歳を迎えジンラードが結婚の為に婚約者を迎えに港街へ向かったその日、老木のブドウの木であるオジジの杖と共に、いつの間にか自分の中で育ってしまったジンラードへの恋心を隠し「楽園」へと繋がる北の果てドグロードスを目指して一人と一本はひっそりと姿を消す。
だがノアーナは知らない。
この逃走劇が男の激しい狩猟本能に火を着けた事を。
ドグロードスにある楽園とは。
ノアーナの過去に隠された真実とは。
男達に追われながら様々な危機を乗り越えノアーナが辿り着いたのは楽園かそれとも…
⚠︎ワイン製造の過程に精密さは有りません。内容を短略化、現代製造法との相違、フィクションが混ざっておりますのでご注意下さい。
⚠︎暴力表現有り/少々鬱展開有り
第一章まで毎日投稿。以後不定期投稿になります。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-11-04 08:10:00
53397文字
会話率:54%
退屈な日々を変えたくなった主人公が、いろんことに挑戦し日常を変化させるために適当に努力していく物語。
キーワード:
最終更新:2024-11-04 06:20:00
19405文字
会話率:10%
日本でキャンプしていた青年が突如異世界に迷い込んだ。
そこはプラネウムという物質でできたモンスターと人が争い合う世界だった。
青年はあらゆる事に巻き込まれるが持ち前の力で運命を切り開いていく。
そしてあわよくばこの世界で幸せになってハー
レムを築きたいなと願っている。
果たしてこの、青年は夢を叶えることができるのか。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-11-04 01:35:07
41069文字
会話率:21%
この世には神の聖なる力、聖力がある。成績普通、運動普通、聖力普通の星弥が陽との出会いをきっかけに様々な事件に巻き込まれていく。普通だった青年が脱却する。
最終更新:2024-11-03 23:21:14
62329文字
会話率:65%
フローラ王国東区の公女ウララ・エングーは、「自分が外に出ると雨を降らせてしまう」という「呪い」のせいで、家族から虐げられてきた。
ウララが住むフローラ王国は、十年に一度、決まって災厄が訪れる国であった。その災厄の時期が二年後に迫り、フ
ローラ王国の王子であり、中央区の代表であるエーデル・フローラが先頭に立って、各国から一名ずつ「呪い」持ちの代表を選出することに。この代表者は災厄を前に頻繁に起こる事件や災害を解決するために召集されるとされているが、じつのところ、災厄の前日に龍神に捧げられる生贄の候補者であった。
同じ時期に、ウララはなぜかエーデルから婚約話を持ちかけられる。エーデルとはもちろん会ったことがないが、相手は王子。呪いのせいで外には出たくなかったものの、断ることもできずにウララは婚約を受けることにした。噂によるとエーデルも「呪い」持ち。どうせ自分が生贄に選ばれたときの身代わりであろうとウララは考えていた。
しかし、いざ対面したエーデルは優しい面差しでウララを歓迎して――
これは、虐げられてきた呪いの娘が、愛する者を見つけ、自らの足で歩くまでの物語。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-11-03 21:10:00
39004文字
会話率:41%
「目が覚めたら自分で書いた小説の主人公になってました」
異世界とその主人公が好きで異世界モノの小説を書き続けて来た俺は、いつもの様に執筆していると念願の異世界転生を果たした。それも自分で書いた小説の世界に…
まさか人生でこんな台詞を言え
る日が来るとはな……憧れ続けた異世界!それも自分が書いた夢の世界の主人公!!展開も何もかも知ってる筆者チートで異世界無双!!!
正直元の世界の自分がどうなってんのとか気になるけどそれどころじゃない。何せッ!今の俺はァァ!!『最強無敵超人ゼクス』の主人公ゼk…どちら様ですか?折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-11-03 16:04:49
45163文字
会話率:74%
死ねなくなったアウラが死に方を探す旅路
最終更新:2024-11-03 15:30:00
104710文字
会話率:32%
高校の入学式を翌朝に控えた、とある春の夜、就寝中に突如として異世界へ転移してしまった一人の少女。
不可思議で、まるで現実味のないその出来事は彼女の兼ねてからの憧れで、夢としても掲げる「異世界転生」とほぼ同義であった。
現実とはとても
言い難い世界で目蓋を開いた少女は、ザ・シスターな風貌の女性と出会うことになる。
しかし、少女の発言に違和を感じて表情が曇り始めた彼女は、鑑定スキルを使用するが、ますます様子がおかしくなり始め……。
更に少女が妄想に妄想を重ねて想像していた異世界転生とは、どうも何かが食い違っていて──。
何だかんだあって結局現実の世界で朝を迎える少女は、幼なじみとともに、自身らの入学式が催される高校へと向けて足を運んでいくのだった。
小さい頃から食べることが大好きな二人の少女は、同じくして食べることが好きだと言う少女たちとの出会いもあり、高校生としての新たな生活に食を交えて全力で謳歌したりしなかったり。
賑やかになっていく日々は少女を取り巻き、特に異世界に転生とかするわけでもなく(?)、ただただ愉快に平和な時間で彩られていく。
夢は異世界転生、勉強は不得手。食べるの大好きだけど苦い物は苦手。
特殊なスキルがあるわけでもないのに、異世界との繋がりを持ってしまった、極々普通の一般的な少女が待ち受ける運命や如何に────。
「え、別に事件とか急展開とか何も起こらないって? そんなまさか、嘘でしょ? じゃあ私の存在意義って一体……。本編始まってもないのにもう実質リストラってこと? っていうかあらすじでこんな大胆に展開のネタバレしちゃって大丈夫なの?」
そんなこの物語は、何かが起こりそうで起こらない、何気ない少女たちのありふれた日常をだらだらと描いた、空気系飯テロコメディ。
笑いあり、涙は九分九厘無しの、そんなお話である。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-11-03 12:24:14
81667文字
会話率:34%
それは約300年ほど前に起こった。地球上のそれぞれ15箇所の地点にて突如人が水色に発光するという怪奇現象がおきた。世界中でこの現象の理由や原因が騒がれていたが何もわからずじまいに終わった。しかし、この現象はそれだけではなかった。発光した人物
やその光を浴びた人間は例外なく不思議な力を身に宿したのだ。透明になれる力、火を吹く力、鳥になる力、怪力になる力...特殊な力を持った人間は「異能者」とされ、やれ化け物だ怪物だと迫害され続けてきた。約100余年迫害され不満の溜まった「異能者」の中には人殺しや窃盗といった罪を犯すようになった。それから「異能者」の地位は向上したものの能力を悪用した犯罪者は減るどころか増える一方だった。そこで国際連合は異能者による犯罪を抑えるため目には目を歯には歯をと異能者で構成された部隊「異能犯罪対策部隊 SCCt」を世界中に設立。そして|現在《いま》に至る。
「さてと、今日も張り切ってこーか!」
これは日夜、犯罪者に立ち向かう彼らの物語である。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-11-03 07:46:58
52613文字
会話率:76%
日本で会社員として働く藤巻千太郎は、駅のホームでトラブルに遭い線路に突き落とされてしまった。気が付けば彼は知らない世界にいた。千太郎をこの世界に呼んだ龍王は、恐怖による支配で平和をもたらしたいと語る。
それから半年後の日本。アクションア
ドベンチャーゲーム『エタニタス・リィンベル』は、美麗なCGグラフィックと鬼畜すぎる難易度で人気を博す。冴えない青年・木島秀平もゲームのプレイヤーの1人だった。
そして、彼もまた見知らぬ世界に呼ばれていた。つい先ほどまで自身がプレイしていたゲーム・『エタニタス・リィンベル』の世界に……
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-11-03 06:02:53
40074文字
会話率:46%
憧れで、特別で、一番の仲良しで。
でも、それだけじゃイヤ。もっと、あなたの声を聞かせて。
星花女子プロジェクト 第15弾参加作
内野響×石月千百合(from 藤田大腸さま)
最終更新:2024-11-03 01:07:10
8923文字
会話率:64%
”元”陰キャの俺こと海原コウキは、学校に行く途中で蹴ってしまった”石ころ”のせいで死んで、どこか違う世界、いわば異世界に飛ばされた。
困惑している俺の手元には蹴った”石ころ”が握られていて……
投げただけで地形破壊!?しかも魔術も付与できん
の!?
この”石ころ”は一体なんなんだ!?
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-11-02 17:17:59
8280文字
会話率:30%
これは、一人の男が一歩踏み出す物語。
唐突に異世界に飛ばされた引きこもりの男は、危険な道を潜り抜けてある中世都市にたどり着く。
上街と下街、貴族と平民、王国民と流民、宗教と無宗教、地上と地下、壁外と壁内、人間と異形。
多くの困難に直面し
つつ、右往左往して傷を負いながらも、男は都市で人生を紡いでいく。
唯一与えられた、半透明になる力を使って。
今度こそ、二度目の人生をやり直すために。
安易なパロディ・鬱展開・宗教要素・残酷な描写有
誤字脱字、乱文失礼します。
※この物語は、法律・法令に反する行為を容認・推奨するものではありません折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-11-02 17:14:05
170637文字
会話率:26%
私大職員の男性である「時夢未来」はある日美少女のキャラクターを作るキャラクターメイキングの夢を見て、目を覚ますとそこは超多元宇宙間の狭間の世界にある回廊都市「シャイタンパー」だった。
しかも彼の姿は明らかに自分が夢の中で作った美少女キャラ
クターなのだ。
取り柄は盛れるだけ盛った魅力と、それを失わないために盛った耐性。
様々な異世界と交流のあるこの都市で時夢未来はトラブルシューターとして美貌を武器に世を渡る。
背景紹介のためのプロローグが終わったら一話完結形式でネタが浮かぶ限りお話を連載していきます。
ネタ切れしたらどう終えるかはだいたい決めているので終わりのお話しを執筆してエピローグで完の予定です。
考察は好きですが、凝ったストーリーを考える能力は筆者にはないようですので一話完結で連載することにしました。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-11-02 15:21:08
79159文字
会話率:23%
アルバイトで塾講師をしている大学生・櫻田優作は、ある日突然「絶対に合格させる」という条件で強制的に、女子高生・神楽坂繭と家庭教師契約を結ぶことになった。
優作は「教え子とラブコメなんてありえない」と豪語するが、どうも繭は違う考えのようで
──?
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-11-02 12:10:00
119961文字
会話率:52%
色恋沙汰に興味も縁もなくて少しドライなJKの私が、明るくて嘘をつけない系のかわいい先輩とエイプリールの夜に電話するだけの、本当にそれだけの話。
最終更新:2021-04-04 21:32:01
3018文字
会話率:59%
「彼らはーーーいや、僕もお前もーーーなんて、残酷なんだろうね」
「そういう世界なんだよ、きっと」
一生を賭けて修練を重ねると、稀に習得することができると言われる「奇剣」。国中から百人の少年少女が集められ、「デッドエルブ学校」に入学するこ
ととなった。
この学校のすることは単純で、生徒を最強に仕立て上げること。一人の最強を生み出すためにたとえ一万人もの犠牲さえ厭わない、狂気の学校で、彼らは生き残りをかけて剣を振るう!折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-11-02 12:00:08
140883文字
会話率:39%
めちゃ笑えて面白い!けれど最後には‥‥‥的な短編を揃えました!
最終更新:2024-09-08 11:59:01
7713文字
会話率:85%
事故で家族を失い、拾ったワーウルフの少女を娘にした大屋ケント。娘の為にダンジョンに潜りまくっていたらいつの間にか最強脳筋ステを手に入れていた。大きくなった愛娘と配信活動を始め、彼女を陰からを支えることに。
探索者養成校に通っておらず、自分
は雑魚だと勘違いしているケント。安全なダンジョン配信の為にこっそり危ないモンスターを退治していたのだが、ある日配信中だったフォロワー150万人のカリスマJK配信者の危機を救ってしまう。
切り抜き動画がバズりまくったケントは大手配信プロダクションにスカウトされ、本格的にダンジョン配信を始めることに。
爽快で豪快なケントの探索スタイルと、愛娘の愛らしい姿は評判を呼び、瞬く間にトップ配信者への道を駆け上っていく。
カリスマJK配信者に一目惚れされ、楽しい毎日を送るケントだが、あくまで娘最優先な親ばかパパなのであった。
これは、無自覚最強主人公がカワイイ娘の為に無双しまくる子育てダンジョン配信物語。
※他サイトでも掲載しています折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-11-02 09:20:00
237912文字
会話率:36%
「迷惑配信者が汚したダンジョンを掃除したら、バズりと投げ銭が止まらない件」
ダンジョン攻略配信が定着した日本、迷惑配信者が世間を騒がせていた。主人公タクミはダンジョン配信視聴とダンジョン掃除が趣味の社畜。
だが美少女アイドルダンジョン配信
者の生配信に映り込んだことで、彼の運命は大きく変わる。実はレアだったお掃除スキルと人間性をダンジョン庁に評価され、美少女アイドルと共にダンジョンのイメージキャラクターに抜擢される。自身を慕ってくれる美少女JKとの楽しい毎日。そして超進化したお掃除スキルで迷惑配信者を懲らしめたことで、彼女と共にダンジョン界屈指の人気者になっていく。
バラ色人生を送るタクミだが……迷惑配信者の背後に潜む陰謀がタクミたちに襲い掛かるのだった。
※他サイトでも掲載中です。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-08-06 12:00:00
112775文字
会話率:36%
「アナタの街へ、今日もお届けっ!!」
ぱんっ! 少女の身体が時速100㎞まで一気に加速される。
20XX年、地球上の石油が突然消失し、大ピンチに陥った人類。
そんな世界を救ったのは、自動車よりも電車よりも速く走る少年少女達だった。
敷島
遥(しきしま はるか)は、日本一の飛脚(メッセンジャー)を目指すちょっとおバカでお人好し、走ることが何より好きな15歳の女子高生。
幼馴染のヘンタイ理系少女と一緒に入った高校の飛脚部はとんでもない弱小で……ライバルとなるシロネコムサシな巨大お嬢様学園と競い合いながら、日本一への道を驀進していく。
日本中を走り回る中で開花していく遥の隠された才能……それは世界の在り方さえ変えてしまう事に?
……そんなことより乙女としては、食べ過ぎで膨らんだウエストの方が重大事なわけで……。
これは、現代によみがえった”飛脚少女”達が、切磋琢磨しながら日本一を目指す熱血?スポーツコメディです。
※他サイトにも掲載予定です。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-08-19 16:21:04
29854文字
会話率:36%
2023年の夏に巡った北海道ー札幌、小樽&余市、白老、洞爺湖、函館ーの
グルメを主にまとめた5泊6日の旅行記です。
最終更新:2024-11-02 03:10:09
19598文字
会話率:4%
「もう、邪魔! 本当にお前は目障りね!
どっかに引っ込んで、姿を見せないでちょうだい!」
政略結婚の前妻は病の為に亡くなった。
その夫には結婚前から懇意にする恋人がいた。
夫の恋人は後妻に収まり、アラキュリ侯爵夫人となった。
夫の名前
はアルオ、後妻の名前はニクス、二人の子はナジェール(男)である。
そして前妻はイッミリー、その子供はリオルナリー(女)である。
れっきとしたアルオとの子だが、リオルナリーはアルオに殆ど構われた記憶がなく、顔さえもうろ覚えである。
アルオも同じで、覚えているのは娘の髪が黄色かったと言うことだけ。
イッミリーが死ぬまで、自宅にろくに戻って来なかったので、娘の顔も瞳の色も忘れていた。覚えていないと言った方が正しいかもしれない。
取りあえず教育だけはしようと思い、家庭教師が来たらスカートを履いた黄色い頭の子供を連れて行った。黄色の髪は目立つから見つけやすい。裏手にある洗濯場の周囲で遊んでいるから、声もかけやすかった。
そこならニクスの目も届かず、彼女(ニクス)の機嫌が悪くなることもないから安心だ。
「わたしはリオよ。リオルナリーじゃないわ」
「ああ。名前なんてどうでも良いから、さっさと来い!」
抵抗する少女の腕を乱暴に掴んで、応接室に彼女を運ぶアルオ。その時彼は思った。
イッミリーがきちんとフルネームで呼んでおらず、愛称のリオを自分の名前だと思っているのだけで、成長すれば、自然と名前くらいわかるようになるだろうと。
応接室に来た彼女を見て、雇われたばかりの家庭教師はそばかすにおちょぼ口がリオルナリーだと覚えたし、使用人達も彼女がリオルナリーだと思い込んだ。
ただ使用人は、イッミリーが死んでから全員入れ換えていた。
ニクスはイッミリーが病に伏している時から、図々しくも時々侯爵邸に出入りしており、その時に伏し目がちに歩くリオルナリーを見かけて、イライラしていたのだ。
(私と息子(ナジェール)が此処に住めないで辛い思いをしているのに、あんな立派なドレスを自慢気に着ているなんて、許せないわ!)
そう思っていたので、葬儀が終わった時点で使用人棟に放り込んだのだ。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-11-02 01:21:02
199739文字
会話率:27%
「悲しいことは昨日まで♪ 今日はきっと良いことがあるわ♪」
目下、継母ブルチャスカとその娘アンジェルに、芋の皮剥きやら食器洗いをさせられている私、ユキファールム。
「こんなことも出来なければ、将来とっても困るわよ」
「そうよ、ユキファー
ルム。私達は貴女のことを思って仕込んでいるんだからね」
うぬぬ、2対1では流石に勝てない。
けれど彼女達は、意地が悪い訳じゃないの。
ただ家事をさせられるだけなの。
その様子を見て、執事アーントや侍女のバタフライは目を輝かせていた。 “素晴らしい教え方です” “本当に良いタイミングでした。姫様は私の言うことは聞かないのです。 「バタフライがやってよぉ」 と甘えてくるのです。可愛いくて駄目なのよ” とか言いながら、ブルチャスカの方を向いている。私が頑張っているところは、目に入らないのかしら?
まあいいや。この2人はもう高齢で、私から見たら祖父母に近い年齢だから、今さら文句も言わないわ。孫のように可愛がって貰ったもの。
それにしても、私に家事なんてさせてどうするつもりなんだろう。目玉焼きさえ焦がすし、味付けはいまいちだし、彩りも美味しそうじゃないし。まあ、何とか煮炊きは出来るようになったけど。
お掃除はハタキをかけて、箒で床を掃いて、水ぶきするのよね。
後はお洗濯。水仕事は指先が荒れるから苦手なの。ささくれとひび割れが酷いわ。洗ったものは重いし、干すのも大変だもの。
どうして私にさせるのかしら?
「お嬢様、私共はここでお別れです。ここから先はお一人で行って頂きます」
「私達はここで敵を迎えうちますから、お嬢様はこの先にある家で一人で隠れていてください。屋敷には生活用品が、庭には野菜も植えてありますから。庭にかかっている網は外しては駄目ですよ。動物避けですからね」
にこやかに笑っているアーントとバタフライだが、彼らが着ているのは鎧だった。
「なによ、その鎧は? 貴方達はもうお年寄りでしょう? 一緒に逃げましょうよ」
私は彼らも一緒に行こうと誘った。
けれど、首を振りここに残ると言う。
「姫様の幸福だけが私達の願いです。その幸せを壊さないで下さいませ」
「さあ、行くのです。必ず迎えに行きますから」
「あぁ………きっとよ、迎えに来てね」
私は真剣な様子の彼らに逆らえず、城裏のずっと奥山にある、二人の言う家屋を目指した。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-08-19 20:08:46
10880文字
会話率:21%
私は教会で祈る。その祈りは人々を癒すけれど、神父様には感謝されることはない。ある日、その悲惨な暮らしにも終わりが見えた。
最終更新:2024-08-16 17:40:59
4197文字
会話率:22%
突如、学校の帰り何者かに刺殺されたきっかけで異世界転移?してしまった高校2年生の渋谷和輝。
しかし異世界で意識を失って目が覚めると、そこに広がるのは現実の世界。刺殺の傷跡さえ無かった…。
チート級の魔法を使えるわけでもなく、理不尽に異世界へ
放り出された和輝に与えられし能力、それは眠るか意識を失う事で『現実世界と異世界を往来できる』ふざけた能力だった。
この能力を駆使して和輝は二つの世界を生き抜く事が出来るのか??
※こちら、ワールドシリーズという形でクロスオーバー
作品にする予定です。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-11-01 19:40:43
69414文字
会話率:22%