時は學暦《がくれき》千八百年代。
銀河内の交流が始まってから数百年が経ち、六十年かけて行われた対話による政治的取引の成果により、銀河内の多くの惑星は互いに無血開星に至った。
しかし、法的整備はさほど進んでいないのが現状。
なぜなら、
お互いの身体――生体組織には、医学的にも魔術的にも、計り知れないほどの価値があるからだ。
特にパンドラ星の煌珠《ファンジュ》族の身体はどの部分も地球人にとってはとても魅力的に映った。
理由は、地球人が長年憧れてやまなかった〈魔法〉を使いこなす種族が煌珠《ファンジュ》族であり、その生体組織を摂取すれば地球人でも魔法を使うことが出来るようになるからだった。
春辰《しゅんしん》の家族は十年ほど前、地球人の人身売買組織による『煌珠《ファンジュ》族狩り』の被害にあい、当時二十歳だった姉、鴉雛《あすう》を誘拐されてしまった過去がある。
誘拐された鴉雛《あすう》は、地球や他の星々の研究者グループと共同で、ある商品の開発を手掛けていた。
それは煌珠《ファンジュ》族から採取した生体組織を使って作る『香水』だった。
美容院でもらった髪や、手術中に廃棄になる血液や臓器などを使い、煌珠《ファンジュ》の持つ〈魔法を使う力〉を化学薬品として抽出。
何度かに渡る治験により、その香水を使えば、地球人でも一定時間魔法が使えるようになると証明されつつあった。
鴉雛《あすう》はその香水を販売することで、煌珠《ファンジュ》が狩られるのを防ごうと研究していたのだ。
販売まであともう少しだった。
春辰《しゅんしん》は、警察には言っていない、言っても無駄な、犯人のある特徴をずっと覚えている。
犯人も、それは知らないだろう。
なぜなら、姉が春辰《しゅんしん》をかばってくれたから。
あの時、本当は春辰《しゅんしん》が誘拐されるはずだったのだ。
春辰《しゅんしん》には、嗅覚で感じ取ったものを〈色〉として可視化する能力がある。
誘拐犯たちが求めていたのは、その能力だった。
(あのとき感じた〈赤い〉におい。あんなにも鮮やかで混じりけのない〈赤〉は、あれ以来、一度も目にしていない。あいつ特有のにおいなんだ)
春辰《しゅんしん》は自分に誓った。
姉を必ず取り戻すのだ、と。
※カクヨムにも併載
※平日更新折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-07-12 20:00:00
112818文字
会話率:39%
第一次世界大戦がドイツ有利で勝利した世界、ドイツ帝国はフランスに賠償金取らず、領土だけ取り、史実のフランスみたいな多額の賠償金を取らなかったが、その代わりフランスの精神は崩壊し、経済が無事なのにフランス国民は経済を壊滅状態にさせる大規模なス
トライキを行い、経済が崩壊、経済崩壊で国家社会主義者が革命を起こし、「フランス国家社会主義共和国」を建国、この世界初の社会主義政府は世界にヒビをいれた。イタリアでもベニート・ムッソリーニによる国家社会主義「ファシスト党」が政権を握り、ロシア帝国でもヨシフ・スターリンがロシアに国家社会主義政党「ロシア国家社会主義党」が成立した。この世界に平和は訪れるだろうか?
この小説はhoi4みたいに進むためあんまり人物は出ません。(Red floodの黒いバージョン)折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-07-05 20:00:00
236727文字
会話率:53%
『浮気するようなサイテー男なんて捨てちゃえばいいのよ!』
婚約者の浮気現場を見た時に突如聞こえた声。カトリエール侯爵家の令嬢ミニエットはその声に後押しされるように決意し父親の元へ急ぎ向かうのだった。
*異世界転生、ざまぁは添えるだけです。
最終更新:2023-06-29 00:00:00
10107文字
会話率:22%
一度世界が滅びた後の地球。地球はもはや球体ではなく半分に割れ半球の形をしている。
"今"この世界で生きている人々はこの星のことを「ぺルソナ」と呼ぶ。
ペルソナは動かず周りの星が周りをまわっている。天動説が現実となった世界。
半球体なのだから
断面はあるはずだと旅に出たものは皆、「端まで行くともう反対側に出ているのだ。あるはずなのに無い」という。
ペルソナの断面のことを「アビス」と呼ぶ。
子供をしつける脅し文句によく「アビスの悪魔に食われちまうぞ」などと使われることがある。
ある程度文明が築けてきて、化学も発展した頃、悲劇が起こった。
「アビスの悪魔」の襲撃である。
アビスの悪魔は人型の悪魔の形をして、目は緑。胸に赤い石が埋まっている。
アビスの悪魔はのちに「怪異」と呼ばれるようになり対怪異組織が誕生した。
この物語は、「組織」の五番隊に入って命を懸けて人を守り怪異と戦う少年。ロイ・アイゼットとその仲間たちの話。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-06-17 17:25:24
1332文字
会話率:12%
亡命する王女と護衛の女
最終更新:2023-05-08 22:51:43
432文字
会話率:34%
午後の昼下がり。散歩をしていたペロとコロは、たい焼きを通りがかったホームレスに与えた。
その礼として渡されたのはひと目でコロを魅了するほどに妖艶な美しさを持つ一枚の赤いカードだった。
興味を惹かれ、そこに刻まれた『RED HEARS』の文字
に調べ始めたコロは、同名の3つの噂をウェブに発見する。
謎のクラブ、秘密兵器、執行人。
ペロはそれらを「胡散臭い」と一蹴するが、コロは語る。
「この3つの噂には、妙な点があるの――」。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-05-01 12:22:32
126036文字
会話率:38%
自己肯定感低めのアイドルあずさが、新しく結成されたユニット「freaks」で強気なTS娘の莉音ちゃんに出会い、恋をして、メンヘラ化する話。
以前投稿した短編「TS転生してアイドルになったけどユニットが終わってる」及び「TS転生して
アイドルになったけどユニットが終わってる えんどれす!」に登場するアイドル、赤井あずさ視点の過去話です。
前作を読んでいない方でも楽しめるよう書きましたが、その場合、TS要素のないただの百合になります。
前作:https://ncode.syosetu.com/n0738hq/折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-03-24 20:23:02
42308文字
会話率:44%
これは夢か幻か、現実というものはどこからどこまでなのか。
ある時背中と頭に違和感を覚えた『私』は、とある体験談を綴る事にした。
それは、少女にとって抗い難い事象の数々で――――。
最終更新:2023-03-09 19:02:17
4270文字
会話率:11%
「RED EAGLE」争乱を経て、「英雄」の時代が終わってから200年経った宇宙にて、「開祖の家」である「夜鷹家」と、そこから分派した「蒼鷹家」と「紅鷹家」が織りなす、3度に渡る争乱の歴史を描く。
最終更新:2023-03-03 21:51:55
60285文字
会話率:36%
「RED EAGLE」争乱集結から一世紀後、赤鳥暦100年。
「女に支配された時代を終わらせる」
と言うテーゼを掲げた市民団体「帝国」は、失われた「NIGHT EAGLE」の技術を5人の少年達で復活させる。しかし、この5人達は「帝国」へ
の協力を拒否して脱走。「帝国」が送り出す「NIGHT EAGLE」の刺客との戦いの果てに、5人を待ち受ける結末は―。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-09-12 23:14:58
26804文字
会話率:58%
その時、偉大な鳥の翼が折れた。これは古い時代の終わりであった。長年「人」に寄り添おうとした「青い鳥」、ここに散る。
「RED EAGLE」シリーズの完結編です。
最終更新:2018-02-11 22:06:12
24408文字
会話率:41%
貧乏貴族に嫁入りした主人公は、義理の姉になる人物と打ち解けようと心を砕きます。
ですが、義姉を追い詰めてしまったり、気持ち悪がられたりと、散々です。
夫の言葉から、義姉に興味の湧いた主人公は、具合の悪そうな義姉を見舞おうとして、思わず彼女の
部屋に入ってしまいます。
そして、嫁入りした家の秘密を知ってしまうのです。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-02-09 08:52:01
10560文字
会話率:5%
この国では目の色で身分が決められてしまう。
高貴なる赤い目の人。劣等種の青い目。
赤い目の者達は大なり小なり力を持っている。不思議な力だ。その力でREDは私たちBLUEを虐げ、隷属させ、国を纏めていた。
しかし、不満は連鎖的に積み重り、時代
の水面下で刻一刻と反旗を覆す準備がされていた。
そしてその先頭に立たされたのは紫の瞳を持つ私だったのだ。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-01-20 15:55:02
1369文字
会話率:54%
今から約500年後、異界からの来訪者「龍」の襲撃によって荒廃しつつも一応の復興が為された世界。そこでは魔術、クリーチャー、そして異能を獲得した新人類「異能者」の存在が当たり前になっていた。
そんな時代の滋賀県、某市内では『何でも出来る屋』を
自称する不老不死の少女・クロトが毎日怠惰な日々を過ごしていた。しかし彼女とその仲間達の平穏は、少しずつ崩れ始めていて……
これは少女達の平和な物語。同時に、愛と痛みと、自分を探すための少し残酷な物語である。
※このお話はいわゆるリメイクです。リメイク元を知らなくても読める!素晴らしい!
ただトランスジェンダーに近いキャラクターがいたり好きな要素をぼんぼん取り入れているので、何でも許せる人向けかもしれません。
評価・感想歓迎です。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-01-11 21:52:06
170775文字
会話率:46%
(※このお話は「BORDER:ARRIVE ~絶対少女と不可視の境界~」の続編です。初めて読む方はそちらから読んで下さい。)
仲間を失い、死んだ様に日々を過ごすクロト。
クロトとの激闘の末死亡するも、幽界で甦った咲。
昏睡状態に陥っ
たハズが、見知らぬ世界で目を覚ます千絋。
3つの世界の運命が交錯する時、3人の少女は何を見るのか。
これは悲劇を背負った少女達の、境界を越えた物語。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2018-10-17 17:38:52
103328文字
会話率:46%
戦闘分野のプロフェッショナルが集う「皇龍の牙(バハムート・ファング)」の直属組織「緋獣の爪(ベヒーモス・ネイル)」に所属する東雲 リノンは、ひょんな事から謎の少女・栖導 臨音を保護する事になり、鬱病の父親やニートな兄も突然美女に変身してしま
う。
そして登場人物は女の子だけになってしまうのだった……
これはちょっぴり変な女の子達が、貴方の腹筋を壊そうと努力する物語。
これは同作者の小説「BORDER:BREAK」の外伝小説です。いっぱいおふざけします。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2016-09-19 12:57:24
1198文字
会話率:32%
残業で遅くなった男は帰り道を急いでいた。そこで遭遇してしまったのは一人の幼い魔法少女。
10年前の【大災厄】により吹き飛んだ中国大陸を祖とする5大悪、その中の|如月鉄道《キサラギ=ティエル》で生み出された人造魔法少女、検体ナンバー「εー
33」。その彼女は闇の特殊部隊に追われていた。
魔法少女は救われない。特に身寄りがそもそも存在しない、作られた魔法少女には。ゆえに彼女の運命はそこで終わるはずだった。そう、彼が通りがかりさえしなければ。さらに見計らったかのようなタイミングで”国さえ滅ぼせる”SS級の魔物が出現。その混乱に紛れ、彼は魔法少女を連れて脱出する。
――けれど、それはほかならぬ”彼”に全て仕組まれていたことだった。全ては|翡翠の夜明け団《エメラルド・ドゥーン》の計画通りに。これは”彼女”が絶望的な事実の前に心折れ、主人公に依存する物語。
※AIに書いてもらったイラストをキャラ設定とともに公開。Twitterからイラストを公開していきます。良かったらフォローをお願いします。
https://twitter.com/red_stone____折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-12-13 18:00:00
113225文字
会話率:49%
ある晩、伝承の「勇者」として異世界へと乗り出したニート時々フリーター、水無瀬孝(ミナセ・コウ)。楽天的で夢見がちな彼は、導き手の騎士の少女、強くて優しい(でもどこか抜けている)フレイアと共に、目的の地まで遥かな旅をする。
冒険へ出たコウ
を待ち受けるのは、空翔ける竜。世界を股にかける毒舌大魔導師。そして「勇者」の力を貪欲に狙う謎の刺客たち。果たしてコウは無事に、彼を招いた蒼の姫君の元まで辿り着けるのか?
大国との戦争を控え混乱する人々を巡り、次々と巻き起こる大騒動。
そして戦いの最中で出会った、かつての親友は今…………。
甲斐性無しの、身の程知らずの、恋と冒険のハイファンタジー。コウは伝承に謳われた「新しき扉」を開くべく、どんな姿にされても奮闘する!
※カクヨムにても同内容の小説を公開しております。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-10-26 22:17:27
1872855文字
会話率:30%
とある晩、救国の「勇者」として地球から異世界・サンラインへと旅立ったニート時々フリーター、水無瀬孝(ミナセ・コウ)。彼は数々の苦難を乗り越える中で、魔法によって霊体と肉体に分離させられてしまった。
この物語の主人公は、水無瀬孝の肉体であ
る通称「タカシ」。霊魂と魔法の世界で、魔法も霊体もない彼は、果たして生き残ることができるのか!?
バトルあり、ギャグあり、シリアスありの、本格ファンタジー。
※この小説は『扉の魔導師<BLUE BLOOD RED EYES>』http://ncode.syosetu.com/n9009dl/の関連作品となっております。用語や人名などはこちらが元ですが、本作ではあまり深い理解は必要ありません。ぜひタカシと一緒に、軽いノリで楽しんでもらえたらと思います。連載は全4回です。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2017-05-30 21:45:08
28865文字
会話率:33%
若く美しい王様が、ある日とんでもないことを言い出した。
「この国で一番パン作りが上手い娘を、私の妃にする」
――きっかけは十日前のこと。お忍びで町に行った王様が、小生意気で陽気なネズミのREDと出会ったことから、おかしな縁が結ばれた。
その日彼らが訪れたのは、嫌われ者の一家が経営する小さなパン屋さん。REDはお節介にも、嫌われ者のパン屋の長女と王様を、なんとかしてくっつけようと画策するのだが……。
大魔法使いにして優秀な王様と、皆から忌み嫌われているパン屋の娘――これは魔法とパンが二人を繋げる物語である。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-10-10 09:00:00
97716文字
会話率:35%
生きるに恥はつきもの。
だからと言って、恥じながら生きろとは言うまい。
最終更新:2022-09-21 07:00:00
276文字
会話率:0%
目を覚ますとそこは知らない場所だった。
よくわからない仲間たちと謎を解き明かしていき、その知らない場所から脱出するために頑張る小説です。
最終更新:2022-09-19 19:24:08
4048文字
会話率:40%
ユーラシア大陸のある国のある村で、ウィルス感染による疫病えきびょうが発生した。感染経緯、不明。治療方法、不明。当初、このウィルスは人には感染せず、蔦科植物のみに寄生すると思われていたが、変異を遂とげ人に感染する。発症国の保健省は極秘に、
封じ込めに成功した。
この疫病の症状は感染初期、結膜炎の症状に酷似こくじする。3ヶ月で完治するが、その過程かていを3回繰り返して、最後の1ヶ月は目から血を流して死亡した。その死に様ざまから人はこの疫病を“ red eyes “と呼んだ。
WHOはこの疫病の情報を、早い段階で掴んではいたが、事務総長はかの国が、WHOに用途を指定しない寄付金を多額にしていたため、世界に向けての注意勧告する発表をためらい、協議している間にこの疫病は収束へと向かい、その結果、WHOによる初動調査は行おこなわれず、世界はこのウィルスの存在を知る機会を逸した。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-08-05 18:08:38
147324文字
会話率:3%
長らく恋愛禁止となっていた私立彩央学園だが、ある新学期に恋愛解禁となった。それに際して“恋愛審査委員会”が設けられ、その名の通り審査が通らねば恋愛が認められないシステムとなった。
恋愛審査委員長に任命された少年、灰場 遼太郎は個性豊かな委員
会メンバーと共に今日も生徒たちの様々な恋愛模様を見極めていく。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-04-29 23:16:52
109145文字
会話率:54%
赤い軌道。
体は病的にガリガリ。それに加え、ボールも真っ直ぐ蹴れない。経験者ではあるがサッカープレイヤーにとって底辺のスペックとも言えるステータス。
そんな綾目彼方は帰国子女として過去、全国出場を果たした湖南高校へと入学する。
サッカ
ー部入部を果たした彼方はいきなり能力テストに参加することになる。しかし底辺スペックな彼の結果はビリ。初心者にも負ける始末。
そして紅白戦。彼方は途中出場で先輩相手に対して能力『RED LINE』を使用して無双する。
本連載及び計九作品は短編連載(お試し連載)となります。皆様の評価に応じて長期連載は書かせていただきます。
続きを読みたい方は評価、感想をよろしくお願いいたします。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-04-19 19:00:00
26433文字
会話率:32%