信州の田舎に住む長田 治彦(おさだ はるひこ)は、祖父、丁次(ちょうじ)と二人して松茸狩りに出かけた。
先祖より代々受け継いできた、松茸が異様に採れる秘密の猟場を教えてくれるというのだ。
そこは女人禁制として知られる霊山のなかにあった。深く
分け入り、次元を越えた先には『行者転ばし』と呼ばれる窪地があり、たしかに立派な松茸が所せましと生えていた。こんな光景はお目にかかれるものではない。
しかし窪地には、いつの時代のものかすら定かではない人骨の山が築かれていた。足の踏み場もないほど、松茸に負けず散乱していた。
丁次いわく、『行者転ばし』には身の毛もよだつ歴史があるのだという。松茸は殺された人々の怨みと呪詛、人骨の栄養素まで吸い取って生長しているかのようだった。
たしかに星の数ほどの松茸を摘み取ることができた。これだけあればかなりの稼ぎになるはずだ。
丁次はさらに言うのだった。
じつは松茸以上のお宝が、ここから先にある『入らず山』の神域に眠っているという。
「いまからそこに潜入する。この獲物さえ採ることができたら、おまえは一生安泰だ。多少危険がつきまとうが、それに見合うどころか、ありあまる財産を築くことができるはずだ。それは――不老不死の秘薬となるモノだ」
とはいえそこは恐るべき魔所だった。しかも禁断の山には山姫がうろついていたのだ……。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2019-06-10 15:00:00
151346文字
会話率:20%
自殺願望を満たすため、私は押入れの中へと入る。暗闇の中で、いつも何かを触る。それは明るいところではたちまち消えてしまうから、何なのかわからない。
最終更新:2019-04-29 15:02:16
2873文字
会話率:4%
--私のお兄ちゃんは、水溶性だ。
主人公の少女「私」は、4年もの間、立派に引きこもりとしての職務をまっとうし、今ではどこに出しても恥ずかしい自宅警備員。家族の腫れ物としての地位を確固たるものにしている。「無機物萌え」である彼女は、今日
も元気に相棒の「ルンバ」ちゃんと一緒に自宅警備に励んでいる。
だが、彼女には実はある秘密があった。
幼少期に行方不明になった兄の亡骸を人知れず回収し、自らの手でその体を粘土に換装。通信販売で買った護符を使って、兄をゴーレムとして使役していたのである。
わちゃわちゃとなんやかんやどたばた楽しい日常を送っていた「私」だったが、ある日、命令を絶対遵守するはずの「兄」の、奇異な行動に気づいてしまう……。
兄は「私」が就寝したのを確認してから、どこかへと出かけていたのだ。
「私」は、ゴーレムであるはずの兄が自己の意識を持って行動することに恐怖し、その事実から目をそらし続ける……。
しかしある日、「私」は偶然「兄」が体内のものを吐き出す瞬間を目撃してしまう。それは、何者かの人骨だった。「兄」のものではない。巷では、女子高生の連続行方不明事件が起こっている。この骨は、いったい誰のものなのか……。
いま、「私」に選択のときが迫っていた。
いっときは現実から目をそらし、知らぬ存ぜぬを決め込もうとしたわたしであったが、彼女がニュース番組でその被害者の名前が読み上げられると、わたしはその被害者たちがすべて、中学時代にわたしをイジメていた少女たちであったことに気付く。
果たしてお兄ちゃんは、本当にわたしのおにいちゃんなのか? なぜこんなことをするのか。
疑念を晴らすため、わたしは4年ぶりに外で出ることを決意する。
(投稿後、最新話までのあらすじを順次更新)折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2017-12-05 17:01:42
14856文字
会話率:18%
ロサンゼルス市内には、天然アスファルトが湧く場所があり、発掘された化石に特化したペイジ博物館がある。その博物館に賊が押し入り、館員が遺体で発見される事件が起きた。市の職員のルイスと研修中の三春は、偶々事件を目撃する。
事件後、ルイスの勤
務するネイティブ・アメリカン折衝係に、トングヴァ族が、博物館から九千年前の人骨、ラ・ブレア・ウーマンが盗まれてはいないかと問い合わせに現れた。
トングヴァ族は、市の別な博物館への協力と引き換えに、捜査を要求する。ルイスは三春と共に、LWことラ・ブレア・ウーマンの調査の取り掛かる。
事件は関係者の予想を大きく超えて、ロサンゼルスの運命を左右する展開に。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2017-11-08 08:41:12
199369文字
会話率:34%
短編小説に初挑戦しました。
文章は拙いと思いますが、楽しんで読んでいただけると幸いです。
基本的に主人公による独白です。
最終更新:2017-09-24 11:53:32
1918文字
会話率:0%
姑が連れてきた子を見て、腰が抜けるほど驚いた。本当に夫にそっくりだった。物置に埋められていた人骨はいったい誰なのか。まさか、まさか、不安が募ってくる。夫の生い立ちを尋ねてカアサパまで行くが双子だったということが、わかったが何の解決にもならず
、姑に問いただす。すると、姑は笑いながら言った。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2017-09-03 18:00:00
11500文字
会話率:44%
とあるTRPGを友人同士三人でやっていた。
そこで一人夕飯を取りに材料を漁っている間、部屋の電気が消える。
消えた先にあったのは人骨や円などの不思議な倉庫...
あわてて扉を開けた時、目には草原と中世を思わせる建物が並んだ街だった。
――こ
れは、TRPGプレイヤーの"冒険日常物語"である。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2017-06-21 17:36:31
786文字
会話率:41%
カメラマン兼ルポライターの山田さんはある新聞記事に疑問をいだき、事件の取材と調査のためS村に向かう。
その事件とは……。
ここ数年、S村のT山で連続して発生している遭難で、なぜだか遭難者が一人として発見されていないのである。
閉鎖的
なS村での調査のさなか、山田さんはT山にある山小屋に泊まることになる。そしてそこで、この世のものではない悪魔といえるべき者に遭遇してしまう。山小屋を焼き払うことで、迫りくる悪魔からなんとか脱出できたものの、その焼け跡からは多数の人骨が発見される。
悪魔の正体と人骨の身元を突きとめるため、山田さんはS村にとどまり、宿泊先の女将である星野さんの力を借りながら事件の真相を追う。
地道な調査と持ち前の推理力で、真相が次第に明らかになっていくのだが……。
そこには意外な人物がいたのだった。
ホラーとミステリーが入り混じったストーリーとなっています。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2017-05-10 05:19:12
58268文字
会話率:36%
「人間」を探している主人公の前に現れた森の少女。主人公は少女に手を引かれ、人骨が無数に転がる「灰色の街」へ連れていかれる。
最終更新:2017-03-17 23:50:16
989文字
会話率:17%
大規模MMO RPG「ネクストライン」。剣と魔法が織り成す中世が舞台の日本国産のオンラインゲームだが、その完成度の高さから世界中の人間がプレイしている。プレイ方法は顔に直接ディスプレイを装着するヘッドディスプレイに、手指の動きでキャラクター
を操作するグローブを用いたもの。
主人公はこのゲームを開発した一人の男性であり、現在の担当はGMゲームマスターとして直接ゲーム内に入ってのトラブル処理である。その日もいつもと変わらない一日だと思っていたのだがーー。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2015-10-12 06:50:03
777文字
会話率:0%
モノクロの空を私は眺めていた。
帰り道のその場所は全く知らない異質な場所のように感じさせる。
急ぎ帰ろうと歩みだそうとして
後ろを振り返った私は…………
最終更新:2014-08-19 00:56:03
1719文字
会話率:15%
魔女狩りのために編成されたブレイド騎兵隊は、魔の術を使う者がいるとおぼしき密告があれば、そこへ出向いて対象者を捕らえていた。
部隊は密告によってある村へ討伐に出かけたが、すでに村人は全滅していた。そして不思議な声を聞いたのだった。
最終更新:2014-01-29 23:39:26
16726文字
会話率:22%
巨大隕石により多くの人々が死んだ。舞い上がった灰で太陽光が遮られ、気温は急激に下がった。人々は各地のシェルターで細々と暮らし、食料も残り少なく、滅亡に向かっていた。
研究者の集まるシェルターに住む私は、妻の持ち込んだ、とある人骨の調査を始め
る。それはオーバーテクノロジーを持っていた痕跡があり、人類を救う希望になるのではないかと言われていたが……。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2013-03-31 18:31:39
7417文字
会話率:30%
世に伝わる“十二使徒伝説”には、『マタイによる福音書』、使徒行伝』、『パウロ書簡』、『ヨハネの黙示録』等々諸説がある。
狭義にはイエス・キリストの十二人の高弟を指すが、広義にはキリスト教の布教に重要な役割を担った宣教者たち、或はその者たちへ
の称号である。
だが、ここに云う“十二使徒”は、その遥か昔、太古から存在した。
そう、地球の誕生とともに……。
大宇宙の意思、人間によって“神”と呼ばれるモノの意思として存在した。
十二使徒の役割とは……?
十二使徒とは、神の使いか、悪魔の僕か……?
この物語は二十世紀の日本から始まる。
早大の教授で世界的に著名な考古学者谷口和夫(57歳)が、戦国時代の古戦場跡地において驚くべき人骨を発見した。
谷口はローマ時代の古戦場跡から発掘された人骨や中国の"秦"の時代の古戦場跡から発掘された人骨とのある共通点に気づく。
そこで谷口の明晰な頭脳が閃き、世界中の古戦場から発掘された人骨の調査を開始した。
調査を進めるうちに、あっと驚く事実が浮かび上がってくる。
そして舞台はいきなり二十六世紀、四百年後の地球へと移る。
二十一世紀の初頭には七十億を超えた世界人口が、十分の一以下となっていた。
恐ろしいことに、残った人類の二割強が漢民族、つまり中国人なのである。
愚かな人間たちによって、或る男の歪んだ思想が具現化されたのだ。
この時代、当然の如く、数において圧倒的多数を占める中国が世界を支配していた。
その中国の絶対的支配者、御神……
その御神に戦いを挑む謎の一団……
歪められた歴史を正すための聖戦……、果てしなき戦いが、今始まる。
この物語は、時を駆け、次元を超えて展開する空前絶後のファンタジーである。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2011-12-30 06:00:00
24696文字
会話率:42%
あらすじとか書けないっす……。
わたしが見つけたのは二つの人骨と一つの手帳。
そこに書き込まれていたのは、僕と彼女のお話だった――
キーワード:
最終更新:2011-07-10 10:37:36
25993文字
会話率:42%
十四歳の大葉広樹と、砂川凛。彼らはキャンプの途中に森で迷ってしまう。帰る道がわからなく、そこに居た人と一緒に暮らす事に・・・。そんな中、二人は人骨の山を見つける。それは、動物が殺した人間だった。動物が痛みや悲しみ苦しみ。それを人間にわかって
もらうためにやった事だった。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2008-02-20 21:26:39
901文字
会話率:43%