──かつて、ヴァイオリニスト、ニコロ・パガニーニの魂と引き換えに、彼を伝説的名手にした『音楽の悪魔』は、現代に降り立ち、ピアニスト、呉島 勇吾の魂を買い取った──
ある評論家は、呉島 勇吾(くれしま ゆうご)を19世紀の伝説的ヴィルトゥオ
ーゾ(名手)に重ねてこう評した。
15歳のピアニスト呉島 勇吾は、所属事務所の意向で日本の普通科高校へ通うこととなる。
しかし、登校初日、その激しい気性から上級生と争い、傷を負ったところに、隣のクラスの剣道部員、篠崎 寧々(しのざき ねね)と出会う。
3歳で両親に捨てられて以来、突出した超絶技巧それのみをもって聴衆を魅了してきた、天性のヴィルトゥオーゾである勇吾は、その鼻先に絆創膏を貼ってくれた篠崎の、他意のない優しさに触れると、自分と他人の心に関心を持ち始める。
一方で、女子剣道部員、篠崎 寧々は、中学生最後の大将戦で、怪我のため不戦敗を喫して以来、完治するも心の傷に苦しみ、闘志を燻らせながら戦う勇気を持てずにいた。
ある日、互いの胸の内に燻る闘志に共感を見出した2人は、それぞれの戦場で戦いながら、心を通わせていく。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-04-10 18:50:38
559484文字
会話率:31%
とあるジャズバー『Duke』の一夜。
小さな嫉妬と優しさが滲むささやかな物語。
最終更新:2025-04-06 15:35:49
4803文字
会話率:39%
ピアノと作曲の才能のある少年、アルシュは、難病を患っていた。
けれど、天才細胞学者、ダルシアン博士の設計した治療法により、病は治り、回復しつつある。
しかし、その治療法は、患者を不老長寿の体質に変えてしまうものだった。
事故で亡くなってしま
ったダルシアン博士に代わり、相棒のルイス博士は、アルシュを知人のピアニスト、エマスイに託す。
アルシュの体質に戸惑いながらも、次第に受け入れていくエマスイと、助手のサマー。
アルシュは元気を取り戻し、味方を得て、才能を開花させていく。
ある夜、森の精霊と名乗る女性がアルシュの部屋を訪れる。
精霊メルツと会話するうち、アルシュは自分が魔力持ちだと知る……。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-04-04 15:52:43
206103文字
会話率:31%
記憶を失くして佇む幽霊。誰かを探していた。どこかに行こうとしていた。だけど思い出せない。
ふとそこにあるストリートピアノの音色で何かを思い出しそうになる。
記憶を思い出そうと、誰もいない深夜にピアノを弾く幽霊。
それが防犯カメラに捉えられ
て、ちょっとした騒動になっているなんて気づかずに。
そしてある日、そのストリートピアノの音色に呼ばれて見に行ってみたら…。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-04-03 21:30:00
2949文字
会話率:12%
『恋の終焉』は、音楽を通じて芽生えた男女の青春と恋、そして別れを描いた物語です。主人公の野村と、ピアニストを目指す渚の出会いは高校の音楽部でした。音楽を媒介にして、二人の関係は感情のクレッシェンドのように深まっていきますが、渚が音楽大学を目
指す決意を機に距離が生まれ、関係はデクレッシェンドを迎えます。それでも野村は渚の夢を応援し、彼女との再会を経て、新しい音楽を共有します。やがて、渚は国際的なピアニストとしての道を歩むためウィーンに留学し、二人は離ればなれになります。距離とすれ違いの中で、自然と関係は終焉を迎えますが、その愛は音楽として野村の心に響き続けます。本作は、恋がクレッシェンドとデクレッシェンドの繰り返しであると示しつつ、新たな章を切り拓く力強さを描く感動的なラブストーリーです。折りたたむ>>続きをよむキーワード:
最終更新:2025-03-01 09:31:25
7706文字
会話率:27%
生まれつきの完全な聴覚障害を持つ橘ゆいは、幼少期から周囲とのズレを感じながら生きてきた。学校では「特別扱い」されることで孤立し、やがて陰湿ないじめを受けるようになる。どれだけ努力しても「普通の世界」で生きることはできない。そう確信したゆい
は、「まともに生きていけないなら、違う道を歩むしかない」と考えるようになる。
そんな彼女の唯一の理解者が、天才ピアニスト・峯岸蒼一郎だった。音楽の才能を持つ彼は、周囲から「天才」としてしか見られず、そんな中でただ彼自身を見つめてくれるゆいに惹かれていった。しかし、ゆいにとって「音楽」は無意味だった。どれだけ素晴らしい旋律を奏でても、自分には届かない。ただ静寂の世界が広がるだけだった。
ある日、ゆいは「普通の社会」から完全に背を向け、神戸の裏社会で活動する女性暴走族『真里亞』の二代目総長、司美柑と出会う。圧倒的なカリスマ性と暴力による支配で裏社会に君臨する美柑の姿に、ゆいは「本当の強さ」を見出し、彼女の元に身を寄せることを決める。
しかし、真里亞で生きるには「覚悟」が必要だった。彼女が風俗嬢として働くことを申し出ると、「処女はダメだ」と一蹴される。「男を知っていない女をウチの商売には採用できない」と告げられた彼女は、処女を捨てることで「資格」を得ようと考える。
そこでゆいが選んだ相手は、蒼一郎だった。
幼い頃からの幼馴染であり、唯一自分を対等に扱ってくれた彼。ゆいにとって、彼と関係を持つことに特別な意味はなかった。ただの通過儀礼に過ぎない。「私を抱いて」と彼に告げたとき、蒼一郎がどんな表情をするかも気にしていなかった。
しかし、蒼一郎は拒絶した。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-02-22 22:35:18
68389文字
会話率:35%
壇上で目一杯のスポットライトを浴び、拍手喝采を受けるピアニストは誰でしょう?
「そう!私です!」
そして私はこれからの人生、順風満帆に生きるのです!生きるので……
「……ってここどこー!?」
チャイコフスキー国際コンクールで優勝した私は、な
んやかんや(本編参照)で異世界へ行き、うんたらかんたら(本編参照)で自国では肩身が狭く、どうたらこうたら(本編参照)で敵国の王子を惚れさせてしまいました。
これから彼女はどうなってしまうのか!?前世、国家、魔法……様々な思惑が入り混じるけ『敵国令嬢』×『西洋ファンタジー』
(敵国令嬢とかいう新しいコンテンツ生み出してしまった……)折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-02-03 09:32:20
1892文字
会話率:36%
過去に天才ピアニストと呼ばれた少女・倉橋音羽は、周囲からの期待に押しつぶされそうになり、自分を守るために音楽から離れようとしていた。
しかし、高校入学初日、春風の中で出会った軽音部の少女・花咲楓との偶然の出会いが、彼女の眠っていた感情を揺
さぶる。
一方、高校軽音部のスターであり、圧倒的なカリスマ性でファンを魅了した白羽志音は、曲が書けなくなったことから自分の殻に閉じこもり、軽音部に姿を現さなくなった。
音楽に対する想い、自身の夢と向き合いながら、三人の少女たちは音楽のステージに立つ。
これは、心に秘めた想いと青春の葛藤を音楽にぶつける物語。
「お願いだから、好きでいて。」
私の夢を、君に託すために。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-02-02 18:02:56
207文字
会話率:0%
西の町・ローゼンメイトを訪れた双子のラファータとレシータ。2人は演奏旅行で各地を巡るピアニスト。ひょんなことで訪れたこの町は大変な問題を抱えている。3人兄弟が魔女の呪いで氷に閉じ込められてしまっていたのだ!呪いを解くカギは彼女たちのピアノ?
!果たして、3人兄弟の運命はいかに。ラファータとレシータは呪いを解くことができるのだろうか。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-01-11 17:45:36
4519文字
会話率:59%
何かになりたい。何者かとして世間に認められたい、そう思っていた谷香織は、普通の女子高生として日々を送るなかで、転校生である七海葵と出会う。
七海葵は若くして成功を収めた天才ピアニストだった。同年代にしてプロのピアニストとして活躍し、将
来を嘱望された彼女を見て、香織は嫉妬や羨望に似た感情を抱く。
ある日、ひょんなことから葵に声を掛けた香織は、葵が出演するピアノコンサートに行くことになる。香織はそのコンサートで葵の演奏を聴き、彼女への態度を一変させる。圧巻の演奏を聴いたことで、自身の内に抱いていた葵への嫉妬や羨望が憧れに変わっていた。
しかしそれは、コンサート直後に葵が交通事故に遭ったことで、歪みを見せていく――。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-01-11 16:15:20
120610文字
会話率:38%
かつて天才ピアニストとして名を馳せていた少年、真田琢磨は現在、部活動が盛んな羽場高校で一般生徒として生活していた。これは彼の羽場高での暮らしを描いた物語。彼の成長や出会い、感情を記した物語。
そんな彼の奏でる、時にユーモアあふれる、時に辛辣
な、そんなブルレスケ。
※『僕らは一歩、踏み外す』のスピンオフ作品です。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-12-06 18:59:04
5568文字
会話率:57%
【※ネタバレあらすじを最下部に記載してます】
「なんで、みんなみたいに悔しくないんだろう……」
高校時代、吹奏楽部の夏の大会で大きな挫折を味わった金海いちか。
もう楽器はやらないと決め、寂しい大学生活を送っていたある日、
ビッグバンドの甲
子園『ヤマノビックバンドジャズコンテスト』に誘われ、強く惹かれてしまう。
高校時代の後悔を晴らすため、意を決してビッグバンド部に飛び込んだいちかだったが、部は問題児多数&解散寸前で……
部の存続へ、そして、夢の大会出場へ。
独りぼっちだった少女は、新たな世界へ足を踏み入れる。
【ネタバレあらすじ】
高三の夏、金海いちかは吹奏楽部に退部届を出していた。
大会への熱についていけず、部長の美雪とも衝突していたからだ。
コンクールで惨敗するも悔しさを感じないいちかだったが、偶然目にした甲子園中継で、高校球児たちの全力で走る姿を見たことで、本気で走らなかったから悔しくないのだと悟り、後悔の涙を流す。
卒業後は音楽と縁を切ったいちかだったが、大学生ビッグバンドの祭典「ヤマノビッグバンドジャズコンテスト」で青春をジャズに捧げる学生たちに出会い衝撃を受ける。
勢い余って母校のジャズ部を訪れるが、そこは廃部寸前の不良の巣窟だった。
いちかは部員集めに奔走しつつ、ヤマノ出場を夢に見るようになる。
その過程で、部長の翠がイップスにより表舞台から去った元天才ピアニストだと知る。
いちかは翠の弟の碧音と共に彼女の治癒のために動き始める。トラウマ的存在の美雪の入部も勝ち取り、状況は上向く。
しかし、部員の士気の低さに焦ったいちかの行動で翠は再びイップスを発症。部は崩壊する。
全てを諦めた碧音が楽器を橋から捨てる瞬間を目撃し、自責の念に駆られたいちかは楽器を回収するため冬の川に飛び込む。仲間を蔑ろにしていた自分に気づきながら、意識を失う。
目を覚ますといちかは病院のベッドの上だった。見舞いに来た部員たちに川で気づいた思いを吐露する。
再始動した部はなんとか予選を通過。夢の本選で翠はイップスを克服し、部は会心の演奏をする。
演奏後、観客の女子高生がいちかに声をかける。彼女もまた全力を出さなかった過去を悔い、泣いていた。
いちかは彼女を励ましつつ、いつの間にか今の自分は過去の自分が憧れていた存在になれていたのだと悟る。いちかの目には涙が溢れていた。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-12-03 23:53:26
146135文字
会話率:33%
背が低く小太りで、顔に傷を負った娘ウルリヒ
彼女が営む食堂の二階には、目の不自由なピアニスト
マスケット銃が剣の時代に終わりを告げる
ロマンチックで小ネタが潜んだおとぎ話
最終更新:2024-11-25 16:29:13
3067文字
会話率:36%
モーツァルトがきらいだった私。藤田真央さんという天才ピアニストの演奏を聴いて、考えを改めました。
最終更新:2024-11-08 06:53:10
539文字
会話率:0%
時は20世紀初頭、イングレス連合王国首都、ロンドン。
産業革命による蒸気機関の急激な発達によって人々の暮らしは豊かなものとなり、
芸術文化の花開く土壌が、上流階級から労働者にまで幅広く広がっていた。
パトロン付きの十七歳のピアニス
ト、アンジェラは、一ヶ月後に迫るロンドンピアノコンペティションで優勝しないと家を追い出されてしまう。
しかし調子は絶不調。諦め気味のアンジェラは夜になると屋敷を抜け出し、街のバーでジャズピアノを弾く毎日。
そんなある日、ピアニストとしても一流の調律師、アドニスと出会う。
とある依頼でアンジェラは、超絶技巧の右手専用ピアノ曲『右手のためのピアノ独奏曲』を演奏しなければならなくなり、
アドニスのレッスンを受けて、その才能を開花させていくのだが……。
その裏では、大きな陰謀が渦巻いていた。
曲に隠された秘密。
謎多きピアノ調律師。
裏世界で暗躍する男達。
霧煙る街ロンドンで、人々の思惑は交錯し、複雑に絡み合う。
十七歳の少女が奏でるピアノが、それを解きほぐす鍵になるとも知らずに。
ピアノ X 冒険 X スチームパンク!
全三部作、完結作品です!折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-10-25 10:48:57
366926文字
会話率:38%
世界では他人の感覚を追体験できるVRソフト「イミテイト」が流行していた。竹田清春の幼馴染――間藤真昼は天才ピアニストで、彼女のピアノ演奏を収録したイミテイトも若年層に爆発的な人気を誇っていた。
しかし彼女は人気絶頂の中でこの世を去る。ニ
セモノには価値がない、と言い残して。
二年後、孤独な高校生活を送っている清春の前に、雨宮深月という転校生が現れる。偶然から彼女のピアノ演奏を聞いた清春は、その弾き方が真昼そっくりであることに気づく。
それをきっかけに深月と交流を始めた清春は、次第に深月の言動から幼馴染の片鱗を感じ始める。二人はまるで違う性格をしているというのに。
ただの気のせいなのか。自分の気持ちの問題なのか。
それとも、幼馴染に近いことに理由があるのか。
やがて清春は一つの真実と共に、避けられなかった結末へとたどり着く。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-10-18 18:10:00
122236文字
会話率:38%
文晶は幼少期からピアニストを目指していたが挫折、音楽とは無関係の大学に進んだ。
無気力な日々を過ごしていたある日、大学の最寄り駅に置いてある寂れたストリートピアノで奏子に出会う。同じ曲の同じ場所でいつも間違えている彼女を見かねて声をかけたの
だ。陽気な性格で無理やり文晶にピアノを弾かせてくる奏子だが……実は彼女の正体はピアノの地縛霊だった。
奏子との出会いによって文晶の世界は広がり始める。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-10-18 18:05:08
109057文字
会話率:47%
2287年7月、8歳のボクは、選抜された5%の移住者の一員として、火星へ向かうべく地球を旅立とうとしていた。中継地の月へ向かうスペースプレインで席が隣り合わせになった彼女。1歳年下の彼女の不安を鎮めようと彼女の手を握ったボク。彼女はボクの
手をずっと離そうとしなかった。火星行きのプレインが出航して、船内のピアノで一曲演奏するまで。
彼女は天才ピアニスト。プレインの船内に備え付けのピアノで練習に励んだ。ボクたちの両親は、いずれも恒星間天体マオのインパクトの1年前までに、「ターミナル・ケア」と呼ばれる安楽死処置を施されることになっていた。そして両親がケアされる前に、彼女の演奏するピアノ曲のビデオを送ることにした。
火星に着き、ボクたちの新たな生活が始まる。彼女は自分の個室にグランドピアノを設置してもらい、アカデミーのピアノ教師の指導を受け、めきめきと上達した。ボクは、いつか調査ミッションのメンバーとして地球に行くことを目標に、勉強とトレーニングに励んだ。
思春期の間、ボクたちは恋愛経験を重ねたが、お互いが恋愛対象になることはなかった。「恋人」ではなく、単なる「幼馴染」とも違う。血がつながっているわけでもないのに、二人の関係性は「兄と妹」という言葉でしか説明できなかった。
そして、ボクたちは、再び旅立つ…
※事情があって削除した長編を、少し再構成して、再び連載の形で公開します。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-10-14 20:10:00
41524文字
会話率:32%
ピアニストにはなれなくても。
最終更新:2024-09-27 07:22:59
863文字
会話率:0%
作家として初めてのサイン会をしたのは意外な場所だった。
最終更新:2024-09-25 12:19:07
3560文字
会話率:18%
高校生の翔太は、夏休み直前にタバコを吸っているところを体育教師のゴリ沢に見つかってしまう。退学処分を避けるため、翔太は夏休み中毎日学校に来て校舎の掃除と草むしりをすることになった。
不満を抱えながらも仕方なく作業をこなす翔太。ある日、校内清
掃中に音楽室からピアノの音色が聞こえてくる。イライラした翔太は音楽室に向かい、ドアを乱暴に開ける。
そこで翔太が目にしたのは、グランドピアノの前に座る半透明の少年の姿だった。驚きと恐怖で声を震わせる翔太に、少年は優雅にお辞儀をして自己紹介する。
「僕は藤堂律。音楽室の天才美少年ピアニスト幽霊さ」
この予想外の出会いが、翔太の人生を大きく変えていく序曲となるのだった。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-08-20 10:32:01
10098文字
会話率:45%