現代日本における怪死、変死の多くを担う化け物、【妖魔】。ただ人には見えず、異界の向こうからただ人を襲うべく魔の手を伸ばすその化け物と人知れず命を懸けて戦い続ける【倶利伽羅】と言う特別な存在がこの世には居る。
強き想いに応える力でもって妖
魔を滅する倶利伽羅の血。妖魔との血に塗れた歴史の上で成り立つ一時の安泰。その歴史と、積み重ねられた血を何よりも重んじる倶利伽羅。そんな倶利伽羅の中でも名家と呼ばれる子供達。彼らは一人前の倶利伽羅になるべく、今日も学園で学びを深める。
だが、その特別な環境にそぐわない人物が、一人。
その名は燼月永新。彼は名家のみが通う事を許された空間に押し込められた落ちこぼれ。永新は誰よりも心優しく、誰よりも純粋でありながら、その心は次第に砕けていく。不幸が不幸を呼ぶ中で、彼に手を差し伸べたのは――。
神童と呼ばれた落ちこぼれは、才児にもなれず、ただの人にもなれない。そんな彼を認めてくれたのは、たった一人だけだった。
これは、落胤を押された永新が――を殺すまでの話。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-04-30 18:00:00
26238文字
会話率:28%
只人には見えない【妖魔】と言う、この世界における厄災。
そんな妖魔を人知らず退けているのが、【倶利伽羅】と呼ばれる【霊力】と言う秘匿された血を持つ者達。
長い時を経て復活する【妖魔の王】を滅ぼす、もしくは封印するために、倶利伽羅は次の世代に
繋ぎ続ける。
そんなある日、歴史ある名家に囲まれる中で平凡極まれりと言った幼児、【燼月永新】は爆発的な霊力に目覚め、一際特異な立ち位置に押し上げられる。
しかし、そんな永新を疎む存在は非常に多く、次第に追い詰められて日に日に生気を失っていく永新。
彼が拠り所にしていた母も亡くなり、一人孤独に死を選ぼうとした矢先、永新は不思議な女性と出会う。
それは純白。初雪の精かと見紛う程の美しくも妖しい女性。しかし、彼女から感じられる不思議な魅力を前に抗えず、目の前の欲望に従って永新はその手に堕ちていく。
――これは、伝説の【五王】と呼ばれる最強の倶利伽羅と、未来永劫語り継がれる悲運の【魔王】が対立するまでの物語である。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-08-19 12:00:00
48486文字
会話率:35%
雨妹(ユイメイ)には秘密が二つある。
一つは前世の記憶があること。もう一つは崔(サイ)の国の皇帝のご落胤――かもしれないということ。
大往生した前世で華流ドラマオタクだった雨妹は、生後宮を見たいという欲望だけで後宮の宮女募集話に頷く。
※第4回カクヨムWEB小説コンテスト、キャラクター文芸部門特別賞受賞、カドカワBOOKSにて書籍化されています。大量加筆の新エピソードてんこもりなので、気になる方はチェックしていただけると嬉しいです!折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-04-29 17:00:00
819581文字
会話率:25%
遥か昔、神に背いて楽園を滅ぼした一人の男がいた。禁断の果実を取って食べたその男は恐るべき魔人【ゼノク】と化し、その血に刻み込まれた魔性の呪い――ゼノクの力は彼の子孫たちへも受け継がれることになった。
それから永い時が流れ――世界は動乱
の時代を迎えていた。聖地エスティムの奪回を掲げ、西のアレクジェリア大陸の諸国は神の名の下に連合軍を組んで東のラハブジェリア大陸へと侵攻。折しも、激戦が続くエスティムの街では超人的な力を持った怪物たち――ゼノクの出現が相次いで報告される。そんな中、エスティムの攻略を目指すリオルディア王国軍のメリッサ・ディ・リーヴィオ伯爵は、防戦するアラジニア王国軍のマムルークであるラシード・アブドゥル・バキという記憶喪失の青年と戦場で出会い、十年前に死んだはずのリオルディア王家の落胤レオナルド・オルフィーノの面影を彼に見るのだが……
渦巻く戦乱と怪異。神に背いた原罪がもたらす流血の時代に果たして終焉は訪れるのか。神々と人間たちがかつてない戦いを繰り広げる混迷の世紀が、今始まる!
*カクヨム、ノベルアップ+にも掲載しております。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-04-27 22:13:05
180676文字
会話率:58%
ケロススは普通の村の少年ではありませんでした。 彼の平凡な外見の下には、発見されるのを待っている隠れた才能が隠されていました。 ある晴れた日、友人たちとのふざけた混乱のさなか、これまで見たことのない車が停まり、彼らの気楽な午後は打ち砕かれた
。 ケロススの人生は、(年齢を挿入)という若さで、そこで驚くべき方向転換をしました。 彼は運命を永遠に変えることになる真実を知りました - 彼は王の非嫡子でした。
慣れ親しんだ村の抱擁から離れ、ケロススは自分が宮殿の豪華な世界に放り込まれていることに気づきました。 しかし、金色の檻には暗い闇が潜んでいた。 彼の謙虚な始まりと王家の血統との間の溝は、乗り越えられない障壁を生み出しました。 彼は恵まれた異母兄弟たちから絶え間ない軽蔑と嘲笑にさらされ、彼らの嫉妬は彼の突然の到着によってさらに煽られた。
しかし、ケロススはただ追放されただけではありませんでした。 彼は恐れられていた。 彼の隠された能力は、彼自身さえまだほとんど知られていないが、背筋がぞくぞくするほどだった。 ささやきが彼のあとを追った――危険のささやき、未知のささやき。 これは残酷な運命のいたずらとして最高潮に達しました。 無実の罪を着せられたケロススは宮殿から追放され、新しくできた家族への権利も剥奪された。
ケロススは落胆しながらも反抗的で、この不当な行為に打ちのめされることを拒否した。 代わりに、彼は別の道を選びました。 心に火を灯し、探検されるのを待っている秘密の力の泉を持って、彼は旅に乗り出しました。 彼の目的地は? 別の大陸にある新しい世界、彼が偏見や恐怖から解放され、自分自身の運命を切り開くことができる場所。 これは単なる旅ではありませんでした。 それは脱出であり、新しい人生、新しい世界を築くチャンスであり、そこでは彼の能力が恐怖ではなく強さの源となり得るのです。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-04-17 18:45:15
5943文字
会話率:27%
とある博打屋に住む右近は無宿の者だ。ここに来るまでの過去を誰一人として知らない。
吉原で育ったと言うものもあれば、関八州(現在の関東地方)から流れてきたと言うものもいる。育ちの良さからとあるお武家様のご落胤だと言う噂もある。
実際、
同心の方も右近に会うために博打屋を訪れる。
……作者が岡っ引は私立探偵もどきという事実をネットで見てしまったがゆえに、出来た創作です。
御用聞きというのは岡っ引のことです。
岡は「岡目八目」と同じく脇の立場であることを指し、公儀のお役人である同心ではない脇の人間が拘引(逮捕)することから岡っ引と呼ばれた。
御用聞きは博徒やエタ、的屋などのやくざ者や親分と呼ばれた地域の顔役がなっていたことが多く、下っ引や手下と呼ばれる子分を持つことも多かった(ウィキペディアより)。
無宿(むしゅく)……江戸時代において現代の戸籍台帳と呼べる宗門人別改帳から名前を外されたもの。現在の住所不定無職と同様に必ずしもホームレス状態にあるわけではない。連座を恐れた親族から感動された町人や、軽罪を犯して追放刑を受けたものもいたが、飢饉や商業資本主義の発達による農業の破綻により、農村で生活を営むことが不可能になった元百姓もいたという(ウィキペディアより)。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-04-14 21:07:18
11613文字
会話率:61%
転生した悪役令嬢が、侍女に扮した公爵家の落胤といい感じになっちゃうお話。
現役女子高生の私は横断歩道を渡る途中、うっかりスマホの通知画面を見てしまう。そして、無残にも左折トラックの餌食に……
転生したのは乙女ゲーの世界。憧れのヒロインにな
れる!と思いきや、残念ながらまるきりの悪役だった。ヒロインのフローラをいじめる腹違いの姉バルバラ。悪役令嬢である。見た目もキツいし、私はがっかりする。しかもこのバルバラ、公爵令息から婚約破棄されたあげく、不貞疑惑まででっち上げられ、相手の奥様に殺される予定。
バッドエンドを回避するため、侍女のふりをする女装男子とがんばります!
二万字程度のお話を六話に分けて投稿します。初回投稿から一、二時間置きに投稿していきます。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-02-04 00:01:03
18203文字
会話率:34%
伯爵家三男のリュシアンは、常に命を狙われていた。五才の誕生日に行われたパーティの数日後、毒殺未遂により生死の境をさまようことになる。奇しくもこの事件がきっかけでリュシアンの眠っていた記憶が呼び起こされることとなった。それは前世、才能に恵ま
れながらも孤独のうちに死んだ宮田斎としての記憶。それからというもの人が変わったように精力的に勉学に剣術に励み、独り立ちしようと奮闘するようになっていく。悩んだってしょうがない。王位も爵位も蹴っ飛ばし、好きなように生きるために頑張ります。
初挑戦のダンジョンでは学園始まって以来のトラブルに見舞われ、休暇中には異界へ飛ばされ、なにかとトラブルに遭遇するリュシアンの次の試練は、なんと舞踏会でのダンス!?
学園の姫様ことニーナのお家騒動に巻き込まれ、リュシアンは保険医のユアンと共に失われた錬金術に挑戦することになり……
そして次なる舞台は魔界。リュシアンの元へ、魔界からの留学の話が持ち上がり……
※※※ 十三章からは、書籍版未発表作となります。※※※
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-01-26 20:00:00
738924文字
会話率:33%
これは、地球上から神秘が消えずに残り、魔物がおり、それに連なる悪魔がおり、魔術がある世界。かつて、「汝は望まずして魔の王を生む」と宣告された聖騎士(パラディン)シロウ。彼は死後、魔神の落胤「ナギーニャ・ヴィ・ノクター(リン)」として転生し貴
族として双子の姉と共に成長していく。10歳の誕生日、自分の出自と前世の記憶を知った事で自身に恐怖するようになり、彼は逃げ出した。家から、家族から、自分から、姉から。そうして、全て目を背けて「正義の味方」になるための修行と鍛治の手伝いに逃避し五年を費やした。しかし成り行きで魔剣学園に合格してしまったリンは、自分の正体を悟られないよう学園生活を送りつつ正義の味方を目指すべく密かに研鑽を積む毎日を過ごしていた。いた、のだが…… 折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-12-26 18:00:01
63849文字
会話率:29%
ー転生?ナイナイ!本格ファンタジー群像をここはひとつ!ー
「お初にお目にかかる。––––––そして、これまでの忠義、誠に大義であった」
「さあ、神喰らいの計画を始めよう」
・・・
家族を殺され、命を脅かされ。生きる術を奪われた、まさしく
汚泥のごとき生き様の少年。
雪山の最奥にて彼が見つけたのは、破滅をもたらす太古からの使者––––––『真祖』と呼ばれる少女だった。
『真祖』、『汚泥』
『盗賊』、『巫女』
『画家』
『傭兵』
『僧侶』
そして、『王子』
神とそれを崇める教団が趨勢を支配するこの世界で、ちっぽけな反抗心が神の喉元に喰らいつく––––––。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-11-06 23:37:16
26073文字
会話率:37%
皇帝も参席する帝国大学附属高校入学式。
3年生フリッツァ・ペングラムの在校生祝辞を皇帝が気に入ったらしい。その気に入りように困惑するフリッツァだったが、皇帝が自分の過去を調べていたことを知り一層困惑の度を深める。
皇帝に賞賛されて警戒する
理由がフリッツァにはあった。
彼は後輩の1年生カイン・カーズワースが皇帝の御落胤であることを知っており、カインを次の皇帝にしたいとの野心に燃えているからだ。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-08-20 23:00:00
153585文字
会話率:43%
なんでも拾ってくる(動物)息子が拾ってきたのは人間だった。しかもよく見ると、王族のようで。でもここで騒ぎ立てると、面倒なことになりそうだからとりあえず責任をもって育てることにしました。
最終更新:2023-07-25 02:00:00
13801文字
会話率:68%
伯爵令嬢クリスティーナは家のためにあり、家のために王子への輿入れが決まっていた。
けれども齢10にして目通り叶った王子との時間は忘れ難く、いつしか愛情のない家庭を脱出する希望として王子との婚約が存在するようになった。
だが、国家慈善事業の
ために召し抱えられた孤児サリアが神の落胤であると、そして王子のこころも奪っていったのだった。
王子をわが元に戻そうも叶わず、罪を問われクリスティーナは辺境の島へ配流される。
地図さえまともに描かれぬままの捨てられた地、野蛮人どもの巣窟。
荒廃した土、退廃した秩序。
クリスティーナの流刑地での生活が始まる。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-06-22 18:48:01
8918文字
会話率:40%
可憐な修道女姿にして十三歳のキルシュは、魔力無限の杖を懐に隠し王立学院の席につく。 学院編入を阻止しようと私兵団を送り込んだ傲慢貴族の領地を切り取ってから。 朝から激しい姉さまを押しやってから。 自身の強大な力に溺れまいと英知を学び、亜父の
夢の実現に邁進する。 互いに強欲と憎悪を燃やす魔族と人族が手を結び、愛で世界を満たすために。 ※カクヨムに掲載しています。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-06-12 05:36:03
517509文字
会話率:33%
酒場の娘アリシアは、つき合っていた男性に「貴族だから察してほしい」と突然ふられてしまう。
火遊びの相手だったとアリシアは落胆する。
心が落ち着いてきたある日、城から騎士達が酒場に押し寄せてきた。そこで、アイスブルーの瞳をしたジュリアンとい
う騎士に出会う。
その場で、女王陛下の末弟が残した一粒種だと判明したアリシアは、女王の元に保護されることになり、教育を受ける。一年後、婚約者を決めるため、その候補者と会うことになる。
酒場に迎えに来て、その後アリシア専属の騎士となったジュリアンも候補であったが、一年前にアリシアをふったゲイリーも候補にあがっていた。
この一年間で、ゲイリーのことをすっかり忘れ、ジュリアンと心を通わせるようになったアリシア。
女王陛下はアリシアの希望を確認し、ジュリアンを婚約者にすると発表したことろ、その場でゲイリーが待ったをかけてきた。
話しの流れで、ジュリアンとゲイリーはアリシアの婚約者をかけて決闘することになってしまう。
アルファポリス掲載済み。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-06-08 12:00:00
13684文字
会話率:20%
【完結:全3話】
山間の小神殿に隠遁する真正賢者の言辞を弟子であるフロリアンが大神殿に奉納へ行くと、王の落胤である少年に呼び止められた。少年は常々真正賢者に会いたがっていた。
誰にも会わない真正賢者であったが、神殿長や王からの後押し
もあり、落胤の少年は会うことになる。
落胤の少年は真正賢者と会って、言辞を受け、帰路に就く。
そして、フロリアンは山間の小神殿に真正賢者と籠った頃を思い出すのだった。
(執筆期間2022年11月15日~2022年11月18日:(C)柚祈 礼憲)折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-02-07 07:00:00
6566文字
会話率:20%
貧乏子爵令嬢ヴィヴィアンは、エンターテイメント化した婚約破棄騒動の鎮静化を学長から言い渡されている。
対策のパートナーとして、学長に紹介されたのは、もっさり頭のアレクサンドル殿下。
「チヤホヤされたくて入学した王子なんかお荷物!」
国王のご落胤として、腫れ物扱いの第三王子アレクサンドルは、瓶底眼鏡の優等生ヴィヴィアンと学長の使いパシリをすることに。
「挨拶ぐらい目を合わせてしてくれ、引きこもりガリ勉令嬢…」
「これは、心の絆を確かめるために必要なだけ。たった一人の友人なのだから…」
二人は、胸の中で言い訳しながら、口付けを交わす。
二人は、学院の風紀を取締るはずが、事件に巻き込まれていく。
--「婚約破棄学概論」アレクサンドルの講義メモ--
アルファ型
真実の愛、格差恋愛、嫌がらせの冤罪、廃嫡すると第三の女は逃げる(爵位又は資産目当て)
アルファ2型
真実の愛、平民聖女、異世界転生の虚言、薬物使用の疑い
ベータ型
両片思い、コミュニケーション不足、周囲はぐったり
ガンマ型
女が婚約破棄を希望。男の破棄宣言を快諾する場合を、破棄返し(はきがえし)と呼ぶ
※ 試験に出る
関連する社会問題
・貴族の政略結婚の形骸化
・聖女信仰の跋扈、異端取締
・女性の社会進出と政略結婚
・男女間の処罰格差
下級貴族女性が婚約できる条件
・同格(子爵同士、子爵×男爵、男爵×騎士爵など)
・爵位狙いの商家
・資産、事業狙い
・容姿
※ 残念ながら、ヴィヴィアンは該当なし
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-04-01 10:21:20
115748文字
会話率:45%
裕福だけど郷里で一番の嫌われもの一家に生まれたアメリー。15歳の時に婚約破棄され、逃げるように王都へ働きに出た。数年勤めた奉公先のお嬢様は、ある日アメリーを聖職者に紹介する。さる貴族の落胤だとかいう美貌の司祭ユリウスには、仕事で必要な『内縁
の妻』がいないので困っている。なので『偽装・内縁の妻』になってくれないかという、ややこしい提案を受けてしまう。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-02-11 12:00:00
2752文字
会話率:33%
「赤きてふは死にし屍を食いたるゆえ、名をしくひてふ、もしくはしじきてふと名付けき。」
年に一度、3月22日に、非業の死を遂げた平家のご落胤が、島民を祟って「御先様」となり、志々岐島の和田津集落を練り歩く。御先様に行き逢った人間は海に牽かれ
て、碧の洞窟に首無し死体となって上がるのだ。
シジキチョウはその死体を貪る肉食の蝶だった。
民俗学研究をしている院生の夜須は、蝶をこよなく愛し、いつか新種の蝶に自らの名をつけるという野望を持つ。
ある日、1年前に院をやめて田舎に帰った友人・交野から電話をもらい、「志々岐島には肉食の珍しい蝶がいる」と聞き、一に二もなく志々岐島を訪れると約束する。
3月22日迄においでと言われ、夜須は早々に志々岐島に足を向けた。
シジキチョウのことを調べていくにつれ、島の謎にたどり着いた夜須の身の上に降りかかる災厄とは————?
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-12-03 09:00:00
102714文字
会話率:35%
嘆きの絵馬に掛けられた悲痛な声を聴き、悪鬼羅刹を斬り捨てる白頭巾の義賊・葵幻之介-。深川八幡宮の寺・厳戒寺の麓にある古ぼけた屋敷に住まい、貧乏人ばかりを相手にする医師・森島玄洲。奇妙奇天烈な発明をしながら、薬品の調合や寺子屋の講師として日銭
を稼ぎつつも、一度患者を前にすれば長崎仕込みのオランダ医学を駆使する名医だ。この玄洲、蘭学書物閲覧を許される奥医師の名家・桂川家の御曹司だが、じつのところ養子。実父の名は徳川家斉…つまりは正真正銘、徳川将軍家の御落胤である。ある事件から大恩ある桂川家に火の粉が降りかからぬ様に家を飛び出し、市井において暮らし始めた。大槻玄沢や華岡青洲、そしてシーボルトに師事し蘭学を学び、名のある剣客に武芸を学んだ玄洲は悲惨な怪事件に巻き込まれる事になる。文武両道に秀でた学者が、二親を知らない捨て子と言う過去を背負いつつも医学と剣術で様々な難事件を解決する痛快娯楽時代劇登場!折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-09-02 20:28:03
82345文字
会話率:66%
ふと思い立って、数年前にYahooブログ(Меч и Щит Японий http://blogs.yahoo.co.jp/totdjo)に掲載していたものを、今更ながら、この話に関しても大幅な修正を加えて再掲することにしました。ご隠居様
のお城でエルブンボウと隻眼の黒龍を手に入れたわたし(女性です、念のため)は、策略によってウェルシー伯領を乗っ取り合法的な支配権を確立した後、諸事情により、違法麻薬の販売、皇帝暗殺、領内騎士団と抗争、御落胤の捜索、バイソン市選挙での裏工作、トードウォリアーの領域の探検、唯一神教を巡る暗躍等々、いろいろと(以上、Ⅹまでの話)。そして、唯一神教の騒動が教団の壊滅という形で幕を閉じ、平穏な日々を取り戻した後、今度はドラゴニア侯(御曹司)から直々に、ドラゴニアへの招待を受けます。怪しさ大爆発ですが、ともかくもドラゴニアでの御曹司の居城であるドラゴニアン・ハート城に行ってみると、御曹司がドラゴニアのマーチャント商会への債務をわたしに押しつけようと画策していること、その一方でドラゴニアの騎士たちの御曹司への不満が高まっていること等々を知ります。そこで、騎士たちと結んでドラゴニアに肩入れし、マーチャント商会と対決してみるのも悪くないなど、少々危険かつ無責任でいい加減なことを考え始めるのですが、実は、事はそれほど単純なものではなく、後に方針は二転三転(元々固い決意に裏付けられたものではないため)、最終的にはどこに落ち着くことになるのやら……折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-07-07 05:58:32
317519文字
会話率:43%
ふと思い立って、数年前にYahooブログ(Меч и Щит Японий http://blogs.yahoo.co.jp/totdjo)に掲載していたものを、今更ながら、この話に関しては大幅な修正を加えて再掲することにしました。ご隠居様
のお城でエルブンボウと隻眼の黒龍を手に入れたわたし(女性です、念のため)は、策略によってウェルシー伯領を乗っ取り合法的な支配権を確立した後、諸事情により、違法麻薬の販売、皇帝暗殺、領内の騎士団との争議行為、御落胤の捜索、バイソン市の選挙での裏工作、トードウォリアーの領域の探検など、いろいろと(以上、Ⅸまでの話)。そして、トードウォリアーの領域の探検を終えて帝都に戻ってみると、帝都では文武百官の任命が行われており、わたしは神祇庁次官という役職を得ると同時に、帝国宰相の特命で「唯一神教」なる教団の調査を引き受けさせられてしまいます。仕方なく調査を開始したわたしは、教団に乗り込んでの潜入調査を試みることになるのですが、調査を進める過程で教団本部において目にした黄金に目がくらみ、欲望の炎がメラメラとわき上がります。折しも、新皇帝即位に際して行われる儀式「大盤振る舞い」に関係してサイクロプスが帝都に来訪するので、サイクロプスの馬鹿さ加減も利用し、その黄金を我が物にしようとするのですが、果たして……
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2017-07-15 08:07:26
217987文字
会話率:41%
ふと思い立って、数年前にYahooブログ(Меч и Щит Японий http://blogs.yahoo.co.jp/totdjo)に掲載していたものを、今更ながら、多少の修正を加えて再掲することにしました。ご隠居様のお城でエルブン
ボウと隻眼の黒龍を手に入れたわたし(女性です、念のため)は、策略によってウェルシー伯領を乗っ取り合法的な支配権を確立した後、諸事情により違法麻薬の販売、皇帝暗殺、領内での騎士団との争議行為、帝国宰相に依頼された御落胤の捜索などいろいろと……、でも、バイソン市との商談では儲け損なってガッカリの今日このごろです(以上、Ⅷまでの話)。わたしは久しぶりにミーの町に戻りましたが、政務はポット大臣に一任し、アンジェラを伴って(今回は自発的に)再び帝都に出向きます。帝都では、新皇帝即位の条件として「ゴールデンフロッグ」なる怪しげなものが取り沙汰されていました。帝国宰相からそのゴールデンフロッグ探しを押しつけられそうな気配を察知したわたしは、アンジェラを連れてとりあえず帝都から逃げ出し、なんとなくのノリ(気分)で、頼まれてはいないのですが、南方リザードマンの領域より更に奥地にあるトードウォリアーの領域まで、ゴールデンフロッグ探しに向かうことにしました。わたしは現地でリザードマンのナスル殿下等々の助力を得ながら、なんとか奥地まで分け入って、ついには……折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2016-11-02 07:12:24
131059文字
会話率:39%
「運命とは呪いであり、祝福である」王家の落胤に仕立てられそうになった町娘を助けたのは、王妃から遣わされた正体不明の傭兵だった。【『裏切りの翼』姉妹編】
最終更新:2022-06-10 18:26:30
85385文字
会話率:39%