中学二年生の弥奈(みな)は、夏休み前日、トラックに轢かれて死亡したーーはずだった。
気が付けば森の中に座り込んでいた。そこで一人の少年フィルツィオ・スピリレイと出会う。
彼は人間ではなく精霊で、訳あってベスタルクシュッツ神聖国に向
かいたい。目的のための同行者として弥奈を選んだのだった。
この世界のことを何も知らない弥奈は、仕方なく彼に付いていく。ロミーナ・シャンティスとして第二の人生を歩むことになった。
旅の間の街への入場税対策として、二人はペア冒険者として登録する。
冒険者として依頼を受けながら、誰かと出会い、誰かと別れーー苦楽を共にしながら、二人の距離は変わっていく。
目的地に到着した時、二人はーー。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-09-19 18:09:05
14759文字
会話率:60%
ファンタジーは空想だけの世界だと思っていた。
絵や小説の中だけのものだと。
ある冒険家との出会いが、
主人公であるジュンの運命を変える。
ジュンはある出来事をきっかけに探検家として旅をする事を決意。
目的地は全ての異界の始まりの地と言われ
ている、その名も始まりの異界
この地を求めて、ジュンは様々な出会いや戦いを通して冒険者として成長していく物語です。
果たして、始まりの異界とはどのような場所なのか
その場所を見つける事ができるのか?折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-09-19 18:00:00
206704文字
会話率:50%
母を殺した相手を求め、妖怪の氷雨は魔界を転々としていた。そんな折、協力者である冥癒が示した次の目的地は人間界だった。人間界での仲間との出会いによって、氷雨の旅は大きく動き出す。
最終更新:2024-09-19 12:30:00
133505文字
会話率:45%
かつて神隠し現象を体験した少年・犬房一志(通称イッチ)は、十年振りの神隠しで異世界へ迷い込んでしまう。幻想的で凶暴な世界に戸惑うイッチは虹髪を持つ謎の少女・マーブルと出会う。そこに書かれた歴史は必ず実現するという『運命の本』を盗み出し新しい
世界を描こうとするマーブルに、イッチは神隠し現象を利用して協力しようとするが……。
マーブルの目指すものは世界を創造する神か、破滅へと導く魔王か。
心の力が運命を超える。目的地不明の神隠しファンタジー、開幕。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-09-19 12:00:00
330029文字
会話率:45%
羽撃く者達の世界 第一幕
あらすじ
小さな女の子が大きな剣を拾います。
不思議な事に他の者は誰もその剣を持ち上げられません。
少女は一人旅立ち、やがて騎士と魔女を仲間に目的地を目指します。
注意
第一幕、第一章の流れはほぼトールキン「指輪物
語 旅の仲間」です。が、
あれほどの重厚感かつ叙情的ではありません。大好きな作品の表面をさっと撫でた程度の駄文です。
従ってその件に関する突っ込みや苦情は「なろう運営」以外からは一切受け付けませんのでご了承ください。
※不定期更新となります折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-09-19 07:44:36
381562文字
会話率:37%
主人公アルバート・ウィンディは、魔法使い見習いとして日々修行しているが、持ち前のおっちょこちょいな性格のせいで魔法の失敗が多く、トラブルに巻き込まれやすい。そんなアルバートを支えるのが、皮肉屋で賢い小さなドラゴンのフィズ。フィズは関西弁をし
ゃべりながらも、いつもアルバートを助け、トラブルをフォローする存在だ。
物語の序盤、アルバートはフィズや仲間のリリア(冷静で知識豊富な魔法使い)やロルフ(自信満々だが毎回失敗する魔法使い)とともに、秘宝を集める旅に出る。この世界では、強大な力を持つ秘宝が隠されており、アルバートたちはその力を手に入れることで、トラブルを解決しようとする。
旅の中で、アルバートたちは数々の試練に直面し、さまざまな敵と戦うことになる。ロルフはしばしば「ドカーン」シリーズという呪文を使って問題を解決しようとするが、毎回失敗してフィズに突っ込まれるというコメディなやり取りが続く。リリアは知識を駆使してチームを支え、アルバートは仲間たちと協力して少しずつ成長していく。
やがて、アルバートたちはすべての秘宝を手に入れ、秘宝の力を解放することに成功する。しかし、秘宝を解放したことでさらなる試練が現れ、巨大な守護者との戦いが始まる。アルバートたちは秘宝の力をうまく活用し、強力な魔法を駆使して守護者を倒し、無事に最終試練を乗り越える。
秘宝を手に入れて遺跡を後にしたアルバートたちだが、休む間もなく、国王からの召集を受けることになる。アルバートたちは王城に向かうことになり、新たな冒険と出会いが待っていることを予感しつつ、次の目的地に進む。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-09-18 19:59:44
41040文字
会話率:54%
主人公アルバート・ウィンディは、魔法使い見習いとして日々修行しているが、持ち前のおっちょこちょいな性格のせいで魔法の失敗が多く、トラブルに巻き込まれやすい。そんなアルバートを支えるのが、皮肉屋で賢い小さなドラゴンのフィズ。フィズは関西弁をし
ゃべりながらも、いつもアルバートを助け、トラブルをフォローする存在だ。
物語の序盤、アルバートはフィズや仲間のリリア(冷静で知識豊富な魔法使い)やロルフ(自信満々だが毎回失敗する魔法使い)とともに、秘宝を集める旅に出る。この世界では、強大な力を持つ秘宝が隠されており、アルバートたちはその力を手に入れることで、トラブルを解決しようとする。
旅の中で、アルバートたちは数々の試練に直面し、さまざまな敵と戦うことになる。ロルフはしばしば「ドカーン」シリーズという呪文を使って問題を解決しようとするが、毎回失敗してフィズに突っ込まれるというコメディなやり取りが続く。リリアは知識を駆使してチームを支え、アルバートは仲間たちと協力して少しずつ成長していく。
やがて、アルバートたちはすべての秘宝を手に入れ、秘宝の力を解放することに成功する。しかし、秘宝を解放したことでさらなる試練が現れ、巨大な守護者との戦いが始まる。アルバートたちは秘宝の力をうまく活用し、強力な魔法を駆使して守護者を倒し、無事に最終試練を乗り越える。
秘宝を手に入れて遺跡を後にしたアルバートたちだが、休む間もなく、国王からの召集を受けることになる。アルバートたちは王城に向かうことになり、新たな冒険と出会いが待っていることを予感しつつ、次の目的地に進む。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-09-13 16:50:03
23079文字
会話率:55%
先日、我が家に『白羽の矢』が立ちました――。
『身代わり花嫁』として海をわたる途中で、千歳は船から落とされてしまう。
漂流先の花街で売られた先は、偶然にも目的地の『あやかし』屋敷だった。
「湖に沈める予定の生贄が、行方不明になっただ
と!?」
慌てて捜索を始めた『あやかし』達を尻目に、すべてを思い出した千歳は身分を隠し、女中としてメキメキと頭角を現すが――。
お探しの生贄は私です。
実は千年前もその湖に沈みまして、わりとベテランの生贄です。
……ついでにいうと、偉そうにしているお前達の元女主人だけどな!!
不器用なあやかし当主の激重愛をかわしつつ、千歳は前世の雪辱を晴らすため、こっそりと計画を練るのだが――。
楽しすぎて、愛されすぎて、今日も死ねない生贄花嫁。
※しかも二回目。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-09-18 12:51:30
46617文字
会話率:38%
主人公・怜那は校外学習の目的地へ向かう途中で災害に巻き込まれたまさにその瞬間、バスに乗っていたクラス丸ごと異世界に召喚されてしまう。
クラスメイトらが神様から異世界で生活するためのフォローを受ける中、怜那はとある事情から何の説明もなくた
った一人、トランク一つで異世界に降り立つことになってしまう。
しかしこのトランク、数々のトンデモ機能が搭載された神アイテムだった。そして怜那自身も、その程度の事でめげるような性格でもなかった。
「差し当たっての大きな目標は舞依たちとの合流だね。
無一文だし、ここは無人島みたいだけど、このトランクもあるしなんだか身体の性能も爆上がりしてるみたいだし……、まあ何とかなるでしょ」
時にトランクで魔物をぶん殴り、時にトランクに乗って荒野を走り、怜那は仲間たちとの合流を目指してひた走る。――好奇心の赴くままに寄り道もしつつ。
「あのさ、こっちの世界ではどの国でも異種族とか同性での結婚って認められてないんだって」
「そうなんだ。け、結婚……ね。うん、でも別に籍を入れなくたって私は……」
「だからさ、もういっそ結婚できる国を作っちゃおうと思って」
「え? ええ~~っ!?」
目指すは百合建国――ではなく、種族や性別にとらわれず、愛する人と自由に結婚できる国!
(※建国の話は大分先の事となります)
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-09-17 12:00:00
1058056文字
会話率:41%
社会に何の希望も見出せず、競馬が趣味のフリーター。
大藤・一喜は社会的な負け組でありつつ、他者への関心を極限まで薄めた上で日々を静かに過ごしていた。
ある日、彼は食べ物を買いにスーパーへ向かう道がおかしいことに気付く。
普段の道は荒
れ果て、目的地には見知らぬ廃墟が存在し、慌てて戻れば自身が住むアパートも半壊状態のままとなっていた。
しかし扉を開けると、そこは普段の自分が暮らす空間そのものだったのだ。
訳の解らぬ状況。再度開けた先の景色は彼の知るもので、しかし週末に扉を開けると見知らぬ世界に繋がっている。
そこから始まる都市伝説のような日々。
見知らぬ怪物、見知らぬ組織。全てが知らぬ世界を彼は元の世界で調べ、唯一怪物や組織が特撮番組・メタルヴァンガードと同じ存在であることを突き止めた。
そして、突き止めたと同時に彼の人生は急転換を起こし始める。
これは彼が偽りの英雄になる物語。表裏を欺く男が作り上げた、壮大な喜劇だ。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-09-16 21:42:05
750979文字
会話率:22%
高校1年生の貴樹の隣には、幼馴染のクラスメートが住んでいた。
学校一の秀才、容姿端麗、愛想もいい幼馴染――美雪は、彼女でもないのに、毎朝起こしに来ては、俺にだけ小言を言ってくる。
それにも慣れてしまったけど、宿題にひとつ間違いがあるだけで
容赦のない指摘が飛んでくる――いや、間違いがなくても粗探しをして、何か余計な一言がついてくる。
そんな毎日を過ごしていた紅葉も終盤となる11月の終わり。
貴樹は周りを気にしながら、こっそりと目的地――メイド喫茶に向かっていた。
もちろん、それは当然、美雪に見られると危険だからだ。
なのに――。
なぜか貴樹がメイド喫茶に行った翌日から、その美雪がメイド服で起こしに来るようになった。
いや、絶対バレてるだろ!
と思うけれど、そわそわしている彼女が今までになく可愛く見えてしまって。
幼い頃からお互いをよく知っていると思っていたのに、実は知らないことだらけだということに気づく。
そして、偶然とはいえ――このタイミングに、美雪の思い出したくない過去が顔を出す。
不器用だけれど一途に彼を想う美雪の恋が実るのか、過去の憂いを断ち切ることができるのか。
そんなふたりの青春の物語――。
◆カクヨムでも連載しています。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-09-15 11:11:18
138480文字
会話率:42%
警察庁公安部特別交通課運送係。通称、"トランスポート·サービス"。
彼等は世間に公に出来ない"モノ"や"人"を目的地まで運ぶ、警察庁所属の"運び屋"である。
そこに所属する新米刑事、朝海 亜紀と先輩であり相棒である梶原 深夜。
彼等は今日も様々なモノを運び、様々な事件に巻き込まれていく。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-09-13 12:05:59
4800文字
会話率:30%
車を買ったその日に事故にあった島屋健斗(シマヤ)は、どういう訳か車ごと異世界へ転移してしまう。
異世界には剣と魔法があるけれど、信号機もガソリンも無い!危険な魔境のど真ん中に放り出された島屋は、とりあえずカーナビに頼るしかないのだった。
「目的地を設定しました。ルート案内に従って走行してください」
異世界仕様となった車(中古車)とペーパードライバーの運命はいかに…
ーーー
他サイトさんにも掲載予定です。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-09-11 07:30:14
199676文字
会話率:45%
異能……それは人の進化の形、或いは破滅への道。
触れずとも物を動かせる念力、物理法則を無視し目的地に到達する瞬間移動、常人よりはるかに優れた肉体を持つ強化身体、その他多くの特殊な能力を異能と称し、異能を持つものを異能者と呼び蔑んだ。
そんな世の中において一人の少年が居た。異能を持たない、比較的何処にでもいる普通の少年が。
名前を雨宮翔。彼はケーキを買った帰り道に助けを求める呻き声を聞いた。
その出会いが、彼の人生を大きく狂わせる。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-09-10 06:00:00
400160文字
会話率:49%
注意 必ず目を通してください!
主人公の性別は女性ですが表記は【彼】です!女性ですが(なぜか)女装、男装の要素があります。
女性として書いていきますが、女性らしくありません!男らしいイケメン女子ですが女子要素無し!漢です!
女性ですが中
性的な主人公です!
基本は女性として書いていきますが、男性のような行動もします。
その為、同性同士の恋愛描写のような場面があります。もし、そんなの嫌だ!苦手!という方々がいましたら是非コメントを。書き直してをして再投稿します
1ページが長いです。時間がある時にお読みください。
更新も不定期です。気長にお待ちください
異世界人の母とこの世界の父を持つ『レイン・イオリアス』
彼の情報はあまりにも少なく、顔を知ってる者は少ない。
【|煌影《グランツスキアー》の剣《つるぎ》】と呼ばれている強い騎士だった
王国の剣の名を持つ王国騎士だったが、『イザーク』に申し込まれ、決闘に負けてしまいの【|煌影《グランツスキアー》の剣《つるぎ》】の名を手放してしまう。
そのせいで、自称【友】を名乗っていた王子やイザークの仲間、仲間を自称していた騎士達から見放されてしまい、最後には王子から騎士団を辞めろと言われてクビにされてしまった。
お世話になっていた侯爵家にも勘当されてしまった。
しかし勘当される直前に、叔父である侯爵にあるものを渡され、この場所に行けと言われた。
渡されたのは美しい装飾がほどこされた女性用の髪飾りとイヤーカフ
行く場所は王国からかなり離れた場所にある【クローラ=デ=ナラール』と呼ばれる場所
そこにいる侯爵の知り合いを訪ねろと言われた。
目的地に着き、姿と名前を『ミスリル』と変えて新たな人生を歩もうとしたが、新しい職場でまたしても二つ名を手に入れてしまった。
その名は【灰色の宝石】…なんだが騎士の時とは対称的な名前…
物心ついた時から【男性】として育てられた女性が幸せをつかむまでの物語です!
表情が貧しい元王国騎士が騎士から皇族に使えるメイドへとジョブチェンジ!
でも男として育ってきたレインはイケメンで、とてもメイドには向いてなくて…
男らしくてイケメンな元王国騎士のメイドさん!
とにかく頑張って!
男装してる訳じゃないので弱みでもありません!男性のような格好をしてるだけです!折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-09-07 20:06:49
72761文字
会話率:51%
全宇宙の制覇を目指すOKEYAの前に新たな航路が拓かれた。新たな目的地を目指して飛び立った彼らの前に新たな仲間、そして敵が現れる。
新時代を迎えた宇宙で彼らはどんな活躍を見せるのか。
(ユーザー企画ものの『風は吹かねどOKEYAは儲
かる』の続編です)折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-09-01 00:25:49
76647文字
会話率:48%
世界一治安が良く、様々なジャンルに精通するオタクが存在しており、日常生活の中で現実離れした出来事が起こったとしても、さほど気にはしないし受け入れる寛容な国、日本。
そんな日本には、魔女狩りから逃げて来た本物の魔女達が生活し、東京都内に1軒だ
けあるタクシー会社[魔女のタクシー]を運営している。
「車よりも、電車よりも、飛行機よりも早く目的地へ運びます」を掲げ、魔法を使って人々の生活に欠かせない公共事業となる為に日々努力している。
異国では忌み嫌われる魔女の存在を、日本の人々は好意的な目で見て「会える魔女」として人気を博している。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-08-31 11:36:38
76537文字
会話率:55%
キュウジは職場に嫌気がさし、無断で仕事を休んでしまう。デパートの屋上で見つけた空飛ぶバスに乗り込んだキュウジは、大学生のマホコと出会う。彼女もまた、自分の将来に悩み、逃げるようにバスに乗った一人だった。目的地のないままバスはやがて「雪の国」
へと到着する。二人の現実逃避の物語。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-08-30 09:29:51
3582文字
会話率:41%
スマホなんてまだなかった頃。
高校生でケータイを持ってる人もまだ半々くらいだった、そんな平成の時代。
如月千歳は母親の無茶振りにより、姉の彩と弟の進、三人で旅に出ることになった。
目的地は無く理由も不明、それでも明るく元気よく。
三人姉弟が
紡ぐ、ひと夏の陽気な旅コメディ。
【登場人物紹介】
◇如月 千歳 <きさらぎ ちとせ>
本編の主人公。明るく素直な高校一年生。
◇如月 彩 <きさらぎ あや>
頼れる長女で、旅の指標役。妹に当たる千歳にはいつも手を焼いている。高校二年生。
◇如月 進 <きさらぎ すすむ>
小学五年生ながらも、実は三人の中で一番しっかりした優等生。姉二人の会話についていけなくなることも。
※この作品はフィクションです。人物名・地名・駅名などは架空のものであり、もし同名の場所や駅等があったとしても、関係はありません。
※一部、マナー違反や迷惑行為に類する描写があります。コメディであることをご理解いただき、広い心で読み進めていただけると幸いです。
※この作品は「霧南ちゃんねる(いつも心にギャルゲーを)」にも掲載しています。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-08-26 06:00:00
50312文字
会話率:57%
ガ島・転進(撤退)『八十周年記念』作品
島の砂浜から日本兵の『穴の空いた鉄帽』が出てきた。
自分(日下勇作・クサカ ユウサク)は陸軍士官学校を経て、出身地の「第2師団仙台若松歩兵第29連隊」にて編制された。
階級は「陸軍少尉」で
ある。
ジャワ島からの乗船時、「目的地」は知らされていなかった。
数日の航海の後、他の輸送船と合流、更に船は赤道近くを東進して行く。
船は急に敵の潜水艦から身を守る為、蛇行運航に入る。
暫くして突然、拡声器から、
「この船は、これからソロモン諸島ガダルカナル島に向かう」
の発令があった。
第一次総攻撃に於ける川口支隊の壊滅を経(へ)た、『ガ島奪還の第二陣』である。
自分は入隊当初から「死」は当然、覚悟していた。
暫くして拡声器から、
「総員、甲板に集合~!」
の号礼がかかる。
兵装を整え、急いで甲板に集合する兵士達。
全兵の士気は上がっていた。
第2師団長「丸山政男中将」の力強い訓示が始まる。
「これより、ガダルカナルの奪還作戦を開始する。七度(タビ)人として生まれ変わり、朝敵を誅(コロ)して国(天皇)に報(ムク)いんの例(タト)えあり。死しても百鬼(幽霊)と成り目的を敢行すべし!」
佐伯陸軍少佐の悲鳴の様な号礼が掛かる。
「全兵、皇居に向かって、奉げ~銃(ツツ)!」
揚陸後、突撃開始。
数十分、いや数分?
猛突進後、胸と頭に貫通銃創を受け、自分は『幽霊』と変わった。
この作品は戦後八十年、幽霊と成り転生した再生兵達がこの小さな島で如何に戦い、『一万一千名もの兵士の撤収』を支えたかを『若松歩兵第29連隊日下勇作少尉(享年二二歳)の再生兵』を通して描いて行きます。お楽しみ頂けたら幸いです。
参 考
死者19,200人
内、戦闘による死者8,500人
*餓死・戦病死10,700人
転進兵(撤退兵)10,652人
* なおこの作品は、著作権を放棄したものではありません。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-08-26 05:28:51
58790文字
会話率:43%
大公と貴族議会の支配する「公国」が隣国帝国との戦争に勝利し、1年が経過していた。公国の片隅にある荒野の田舎町は、搭乗型戦闘用二足機(ボードロイド)と呼ばれる巨大な甲冑のような戦闘用機械を操る公国軍人デッケンの一団に支配されていた。そんなある
日、町にガジャと名乗る大柄な元兵士がやって来る。町の食堂のウエイトレス・メイは、デッケンたちを追い払ったガジャを信頼し、ひょんなことからガジャを彼の目的地である公国首都ジヒに連れて行くことを約束する。一方でガジャは、戦場で戦った自身やデッケンを「人殺し」と称するなど卑屈な態度を取っていたが、メイの言葉に救われていた。
そんななか、メイはデッケンらの一団に誘拐される、ガジャは搭乗型戦闘用二足機に肉薄し、直接コクピットに攻め込む「対搭乗型戦闘用二足機猟兵」という戦闘法を行うために作られた四肢を機械化した兵士だった。ガジャはこの戦闘法を用いてメイを助け出し、彼女と共に首都ジヒへ向かう。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-08-22 23:09:41
9866文字
会話率:56%