昨日まで、確かにそこにいた。それなのに、誰も知らないという。
新築マンションへ引っ越してきた篠原祐一《しのはらゆういち》は、妻の楓《かえで》、娘の結菜《ゆいな》とともに新しい生活を始める。
しかし、そのマンションには、奇妙なルールがあ
った。
「三回ノックされたドアを開けてはいけない」
「エレベーターでは挨拶すること」
「落し物はすぐに拾わない」
住民たちは当たり前のように従い、その理由を語ろうとはしない。
そして、繰り返される「よくあること」と「忘れる」という言葉。
やがて、妻は住民たちと仲良くなるにつれ、少しずつ変わっていく。
遂に妻は三回ノックされたドアを開けようとして――
※
この話は、別サイトでも公開しています。
既に完結済みの作品を、ブラッシュアップしながら掲載しています。
※折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2026-06-12 18:00:00
38220文字
会話率:33%
トンネルを抜けた瞬間、鼓膜が「ボコッ」と鳴り、隣の乗客の皮膚が濡れたボロ雑巾のような粘着音を立てて座席に癒着し始めた。 ここは「線路」ではない。脈打つ肉壁と溶解液が支配する未確認の「生態系」へと誤って嚥下されたのだ。 正義を叫ぶ女刑事も、論
理を語る科学者も、ここでは等しく理不尽に溶かされる。狂っているのは世界か、私か。――どうかこの終わらない不快感の底で、私と一緒に息を潜めてくれませんか。
★★★★
長編『夜行・山ノ海』はカクヨムにて連載中です。ご興味がありましたら、ぜひカクヨムの万舟神楽ページも覗いていただければ嬉しいです。
https://kakuyomu.jp/users/kawazoe2651折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2026-06-12 00:00:00
189553文字
会話率:5%
祖母の遺品整理で見つけた一枚の写真。
そこには、子供の頃の自分と従兄弟、そして――知らない「もう一人」が写っていた。
確かに見覚えはある。
だが、その名前だけがどうしても思い出せない。
記録には残っていない。
アルバムにも写
っていない。
それでも、三人で過ごした記憶だけが、確かにある。
思い出そうとするたびに、何かが歪む。
名前を書こうとすると、文字が崩れる。
夢の中で、そいつは少しずつ近づいてくる。
――それは、本当に「誰か」なのか。
記憶と現実が静かに侵食しあう、
自己同一性崩壊ホラー。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2026-06-11 23:00:00
55508文字
会話率:11%
ある日、恋人が突然いなくなった。
消えた恋人を探す男、渡瀬。
その理由も手がかりも掴めないまま、ただ「行方不明」として処理されていく現実に直面し、わずかな可能性を頼りにネット掲示板を遡る。
そこで見つけたのは、ある海岸に関する断片的な
書き込みだった。
「地図にない道がある」
「同じ場所なのに、たどり着けない」
「夜になると何かがおかしい」
さらに調べていくうちに、その海沿いの町では“ある奇妙な噂”が囁かれていることを知る。
──その場所に入った人間は、何かがおかしくなる。
──戻ってきても、以前と同じではない。
恋人の名前はどこにも出ていない。
それでも、書き込みの断片は妙に一致していた。
確信のないまま、渡瀬はその海沿いの町へ向かう。
南へ続く一本道。
途中で現れる、記録にない分かれ道。
そして、言葉にできない違和感。
そこでは、時間も距離も、そして“人の認識”すら正しく機能しない。
探しているはずの存在は、少しずつ輪郭を失っていく。
やがて渡瀬は気づく。
自分は本当に恋人を探しているのか。
それとも――
この場所そのものに、“探させられている”のか。
静かに侵食していく、海沿い認識崩壊ホラー。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2026-05-14 23:00:00
46774文字
会話率:18%
『警視庁特異事案対策室』──そこに、怪異がある限り。
犯罪でもなく、事故でもない。それでも「説明のつかない事件」が、日常の影に潜んでいる。
警視庁に正式な記録は存在しない──
だが、確かに"それ"に立ち向かう者たちがいる
。
彼らの名は 特異事案対策室──通称「特対室」。
表向きには存在しないこの組織は、異常現象、都市伝説、未解明の怪異を極秘裏に調査・処理するために設立された。
その任務は、「怪異を封じ、社会の均衡を保つこと」。
だが、怪異に対抗できるのは、"選ばれた者"だけ。
特対室に所属するのは、かつて怪異と接触し、"恩寵"と呼ばれる特異な力を得た者たち。
そして今、一人の女子高生が、その闇に足を踏み入れる。
社畜JK、やさぐれた元公安、元鑑識課の分析官、人と怪異の境界に立つ者、元機動隊の鬼教官、そして現代の陰陽師…彼らはそれぞれの"恩寵"と"経験"を駆使し、怪異に立ち向かう。
特対室が追う怪異は、ただの幽霊や妖怪ではない。
都市伝説、呪い、未解明の現象──それらは人の「恐怖」「願望」「憧れ」から生まれる。
「さぁ、始めましょうか。
この世界の"裏側"へ、ようこそ。」
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2026-06-10 12:30:00
709277文字
会話率:38%
祖父母が住んでいた家を譲り受け、田舎暮らしを始めることになった。
その村は少し特殊な場所で、家を譲り受けるためには条件があった。
一つは、その家に住み続けること。そしてもう一つは、いくつかの『規則』を守ること。
祖母から伝えられた規則
は、簡潔ながらも不気味なものだった。
毎日『御人形様』の部屋を掃除すること。
『御人形様』を疎かにせず、礼を尽くすこと。
毎週月・水・金曜日の午後八時になったら、『御人形様』を連れて散歩に出ること。
※病に臥せぬ限り、一日たりとも欠かしてはならない。
得体の知れない規則だが、タダで家が手に入るなら安いものだ。
……そう思っていたのに。
この家、何かがおかしい。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2026-06-09 23:03:32
79525文字
会話率:35%
全国の行方不明者の数は約8万人、その半数は変死や不審死が多い。
その事件の裏側には人ならざる存在"怪異"と呼ばれるモノが蔓延っていた。これはそんな怪異に対抗する為の組織“中央怪異対策機関"の物語である。
最終更新:2026-06-07 07:16:31
141049文字
会話率:35%
深夜のコンビニに屯していた男たちは、着物姿の少女を車に連れ込み、人気のない埠頭の倉庫へと連れ込んだ。
少女の名は、“あんり”。
男たちは少女に乱暴しようとするが、その名を口にした直後、一人、また一人と不可解な死を遂げていく。
現
場に残された車と、コンビニの証言によって男の身元は判明した。
最後に生き残った男も逃走したが、警察に拘束される。
取調室で男が再び “その名” を口にすると、異変が起きた――。
――丑の刻、その名を呼んではならない。
※全2話完結折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2026-06-02 01:00:00
15460文字
会話率:43%
※本作は、証拠資料や音声ログの形式を借りて描かれる「モキュメンタリー・ホラー(フィクション)」です。
【〇〇県警察 証拠品:整理番号302】
築30年の格安アパート「コーポ・ササユリ」302号室。
入居した大学生の藤代を待っていたのは、前
の住人「佐藤幸男」宛の大量の郵便物だった。
督促状、DM、そして……切手のない和封筒。
「おへんじ、まだ?」
次第にエスカレートする手紙の内容。前の住人の不可解な失踪。
これは、あるアパートに残された「記録」を再構成した物語である。
他サイトでも投稿しています。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2026-05-29 07:10:00
79797文字
会話率:27%
東京都監察医務院の監察医・九条雅紀には、心臓が右にある。
完全内臓逆位、喘息、左利き。
ただの医学的事実だったはずの特徴は、ある記事をきっかけに「不幸を呼ぶ呪い」として拡散されていく。
触れた者が怪我をする。関わった者が災いに遭う。
噂と検索が九条の生活を侵食し、彼自身を怪異へ変えていく。
これは幽霊ではなく、人間の言葉が生む最悪の怪談。
■登場人物紹介
九条雅紀
東京都監察医務院の監察医。完全内臓逆位と喘息を持ち、「右に心臓がある医者」として噂の中心にされていく。
真壁彰
捜査一課の刑事。幼い頃から九条を知る男で、守ろうとするほど状況が悪化する現実に直面する。
二階堂壮也
警視庁広報課の警察官。噂、記事、SNS炎上の燃え方を読むことに長け、言葉の危険性を誰より理解している。
九条の母
九条の身体的特徴と過去に関わる人物。母の出身村の出来事が掘り起こされ、噂に新たな意味を与えていく。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2026-05-26 20:00:00
71404文字
会話率:29%
一人暮らしの会社員・沙也加は、夜になると冷蔵庫の中から小さな擦過音が聞こえることに気づく。
最初は古い家電の不調だと思い込もうとするが、卵の不自然なひび割れや、留守中に動いたように見える庫内の配置、深夜の不可解な映像によって、日常は少しず
つ形を変えていく。
説明のつかない違和感に身体から先に侵食されながら、沙也加は「見なければ平穏でいられるかもしれない」という、曖昧で頼りない境界にしがみついていく。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2026-05-09 23:16:59
4750文字
会話率:12%
「バケモンには、バケモンをぶつけんだよ」
村の異端児である少年は、不敵な笑みを浮かべた。
人間を駒としか思わないサイコパスの義父と、他者をすり潰す狂気のムラ社会。
どちらも等しく怪物だ。ならば共食いさせてしまえばいい。この異常な義父と
村を殺し合わせることに、もう一粒のためらいもない。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2026-05-05 18:04:53
12952文字
会話率:38%
日常の中に、ほんの少しだけ混ざる違和感。
気づいたときには、もう戻れない。
スマホに増える写真。
夜中に回る鍵。
事故で亡くなったはずの恋人から届くLINE。
「優しい人」に消されていく存在。
そして、自分が何者なのか分からなくなる夜。
幽霊よりも怖いのは、
自分の記憶と現実がずれていくこと。
静かに壊れていく日常を描く、
心理寄りの現代ホラー短編集。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2026-04-16 21:30:00
31239文字
会話率:29%
夜中、自分の名前を呼ぶ声で目を覚ます。
一人暮らしのはずの部屋で、何度も聞こえる女の声。
無視すれば、そのうち終わると思っていた。
だが声は、少しずつ近づいてくる。
そしてある夜、気づいてしまう。
――声は、すぐ後ろから聞こえていること
に。
返事をしなければ大丈夫。
そう思っていたのに。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2026-02-17 21:36:07
822文字
会話率:15%
「雨の夜、その峠で名前を呼ばれると消える」
地方大学の民俗学講師・葦原志津子は、ゼミ生が持ち込んだネット怪談をきっかけに、“宵泣き峠”という禁忌の地名を知る。
それは、地図から消され、記録からも削除され、それでも語られることで再び開いて
しまう場所だった。
雨音に混じる泣き声。
鏡や水面に現れる濡れた子供。
名を問われた者が、記録ごと世界から失われていく怪異。
しかも志津子自身もまた、幼い頃にその怪異へ名前を与え、境界をつなぐ“橋”になっていた。
返してはいけない。呼んではいけない。それでも忘れてはいけない。
散った声を一つの唄へ束ねるため、志津子は最後の雨の夜、宵泣き峠へ向かう。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2026-04-13 18:00:00
48652文字
会話率:14%
駅の北口で交わした、何気ない一言。
「あそこに行ったよね」と聞かれてから、主人公は奇妙な違和感を覚え始める。
同じ場所の話をしているはずなのに、誰とも話が合わない。
見たものも、あったはずのものも、そこで起きたことも、少しずつずれていく
。
ただの食い違いでは済まない会話の先で、主人公は“同じ場所”のはずの何かに踏み込んでしまう。
静かな違和感がじわじわ広がる、日常侵食系ホラー。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2026-03-17 02:00:00
5014文字
会話率:42%
仙台の地下駐車場で、鹿が立っていたという。
二本足で。
しかも、顔が女に見えたらしい。
その噂を聞いた数日後、祖父が死んだ。
遺品の猟銃と、黒い手帳。
そこには、同じ言葉が何度も書かれていた。
――山神は撃つな。
やがて仙台の街で
、鹿の怪異が増え始める。
そして手帳の最後のページには、こう書かれていた。
――次の婿 孫
山の神は女で、嫉妬深い。
そして、一度決めた婿は――
離さない。
東北の山の伝承を下敷きにした、現代民俗ホラー。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2026-03-10 22:00:00
7121文字
会話率:48%
会社帰りの夜、彩乃は恋人から奇妙なメッセージを受け取る。
「おかえり。今日は早かったね」
だがその時、彼女はまだ駅のホームにいた。混乱する彩乃に、恋人は告げる。彼女の部屋には、すでに“彩乃”が帰ってきているのだと。
やがてマンションへ戻った
彩乃は、自分と同じ顔、同じ声を持つ“もう一人の自分”と対面する。
それは、何度も「帰りたくない」と願うたびに少しずつ形になっていた、もう一人の彩乃だった。
日常に疲れた心の隙間から入り込んだ“代わりの自分”は、本物の居場所を奪おうとする。
これは、自分の輪郭が静かに侵食されていく夜のホラー。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2026-04-09 19:28:01
3304文字
会話率:23%
“お兄ちゃんの遺志を継ぎ、病気で苦しむ人を助けたい”
そんな志を胸に、深い霧に包まれた森の奥にある、最新設備の研究所へやって来た、研究員の高橋瞳。新しい環境の中で、彼女の充実した日々が始まる……はずだった。
しかし、現実は静かに崩れ始め
る。
それは最初、小さな違和感だったが、やがて研究所全体を巻き込む大きな異変へと発展。ついには失踪者が現れ、外部との連絡手段も断たれ、研究所は逃げ場のない閉鎖空間となってしまう。
その状況に、精神的に追い詰められていく瞳。しかし、そんな彼女を支えた存在がいた。それは、中庭にひっそりと佇む、まだ蕾のままの一輪の花だった。
過酷な環境の中でも咲こうとするその姿に、瞳はわずかな力をもらい、少しずつ前を向き始める。
するとその頃から、瞳は毎晩、小さな男の子に睨まれながら何かを言われる夢を見るようになるが、その声を聞くことはできず。
だが、ついにその男の子の声を、はっきりと聞く時が訪れる。そしてその瞬間、止まっていた運命の歯車が静かに動き出して……。
男の子の言葉は、絶望か、それとも、救いか。
一輪の蕾が花開くとき、避けられない真実を思い出し、全てを変えるための運命が動き出す。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2026-03-31 12:00:00
137307文字
会話率:29%
「その空白を、覗いてはいけない。覗けば、あちらもあなたを覗き返すから。」
心理学専攻の大学生・佐藤健太が踏んだのは、雨上がりのアスファルトに浮いた、ありふれた水たまりだった。
それが、数千年の時を超えて受け継がれてきた「血脈」を呼び覚ます、
開門の合図(チャイム)だとも知らずに。
私たちの網膜には、視神経が束ねられることで生じる認識の欠落部――「マリオット盲点」が存在する。
脳が周囲の情報で勝手に塗りつぶし、隠蔽しているその「空白」に、もし「何か」が潜んでいるとしたら?
ふと視界の端をよぎる黒い染み。
耳の奥で響く、時計の針のような不可解な「音」。
そして、自分の右足から芽吹き始める、人間の歯と爪が混ざり合った異形の「芽」。
本作は、失踪した青年が遺したノートやSNSの記録、彼を追うルポライターの断片的な日記を読み解きながら、読者自身が欠落したパズルを埋めていく「体験型メタ・ホラー」である。
物語が核心に迫るにつれ、佐藤健太の主観は崩壊し、物語の矛先は「画面の外側」――つまり、今これを読んでいるあなたへと移譲される。
各話ごとに減少していく正気度(SAN値)、変質していく文字、そして端末の画面に反射する「あなたの背後」の違和感。
これは、単なる創作ではない。
読み進めるという行為そのものが、異形の神を顕現させるための儀式であり、あなたは物語の「共犯者」から、逃げられない「当事者」へと変貌していく。
警告。
文字の歪みに気づいても、決して目を凝らさないでください。
一度認識してしまった「空白」は、二度と埋まることはないのだから。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2026-03-27 00:00:00
21851文字
会話率:9%
【警告】
最後まで読んだとき、あなたのスマホの通知音は『別の意味』に変わる。
「存在しない駅」から届く、消えゆくリアルタイム実況。
朝倉ひなたは、幼馴染の九条理久とともに、ネット上に漂う「語られすぎた物語」の謎を追い始める。しかし、彼らは
気づいていなかった。その物語を読み、共有し、語ること自体が、異形を現実へと招き入れる「儀式」であったことに。
SNSのログが書き換わり、思考が実況され、自分たちの「視界」すら共有されていく。理久は言語構造論を武器に、怪異の連鎖を断ち切る「沈黙の構文」を構築しようとするが、語り手(ナレーター)の座を狙う怪異の侵食は、ついに「読者」であるあなたにまで及び始める――。
「語れば喰われる。読めば繋がる。」
新感覚のメタフィクション・ホラー、開幕。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2026-03-26 17:10:05
130879文字
会話率:37%
祖母の家を改装した一軒家に越してきた美紗は、引っ越しの片付け中に押し入れの奥から古い布人形を見つける。
「MoMoKo」と名付けたのは五歳の娘だった。その名は、美紗が幼い頃に亡き母を呼んだ幼児語に、不気味なほど似ていた。
祖母は人形に触れ
ることを静かに制する。
しかし娘は人形に懐き、やがて夜中に知らない歌を口ずさみ、「MoMoKoが話しかけてくる」と言い始める。
人形はいつの間にか棚から枕元へと移動し、娘の言動には美紗の幼い頃の仕草や、死んだ母の言葉が混じるようになっていく。
押し入れの奥で見つけた古い録音機には、断片的な母の声と子守歌が残されていた。
祖母はようやく語る。母は夜な夜な布を縫い、自らの代わりとなる何かをあの人形に託していたのだと。
やがて深夜、娘が姿を消す。
美紗が追い着いた先の薄暗い部屋に、蓄音機と人形と、鏡があった。
鏡の中の自分の顔は、母の若い頃と重なっていた。
これは愛情か、それとも呪いか。
母から娘へと受け継がれてきたものの正体を、美紗はついに知る。
だが知ることは、救いを意味しなかった。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2026-03-20 21:00:00
10459文字
会話率:16%
隣室に住む女性から相談を受けた。
夜中に誰かが部屋に入ってくる。家具が動いている。寝ている間に、身体を触られている気がする——。
映像機器メーカーに勤める僕は、彼女の部屋にカメラを設置した。
犯人を突き止めて、彼女を守るために。
四日目の深
夜、カメラはついに侵入者を捉えた。
暗闇の中、男は慣れた足取りで部屋を歩き回り、眠る彼女の顔を覗き込んでいた。
許せない。必ずこいつを捕まえる。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2026-03-15 20:00:00
15974文字
会話率:12%
幼い頃から私は、
都市伝説に遭遇すると別の場所へ飛ばされていた。
カタツムリ女。
犬女房。
生煮えさん。
怪異に触れるたび、腕に刻まれる謎の文字
「免疫接種」。
それは守りなのか、それとも。
積み重ね型・都市伝説ホラ。
最終更新:2026-03-12 19:30:34
3200文字
会話率:16%