大学に向かう途中、雨に降られてしまった私。雨宿りをしていると、向こうから黒い影が近づいてくる。それは呪詛によって濡れるとGになってしまう王子顔のイケメンだった。
Gはこの世を厭うているのだろうか。この私のように。
お読みいただければ幸い
です。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-06-25 15:27:13
4482文字
会話率:40%
「これは、成るべくしてなった事だと思う」
そう言った彼が口にしたのは豆乳だった。
「俺がのんびり筋トレに励む事が出来る環境を手に入れる事は!」
「何言っているんですか、貴方は」
引っ越しの途中に立ち寄った食堂にて。思わずツッコミを入れてきた
幼馴染みに笑う。
「だって、ずっと気にしてんじゃん。都から俺を引き離す事になったって」
「それはそうですが……。貴方はムキムキだろうが脳筋だろうが王族です。辺境の領地に移るとは」
「はいはい、止め!何か貶された気もするが、感謝してるんだ、ホント。俺だけだったら城から出られてないかもしれない」
それを聞いて彼女は溜め息をついた。本当、いつもほしい言葉をくれる。この男は。
「それにしても、よく彼女たちが着いてくる気になりましたね。自称執事はともかく」
彼女の視線の先には母親と2人の子供が和やかに料理を食べている。その横のテーブルに着いているのが、自称執事の美丈夫と彼らのもう1人の幼馴染みだ。
「そろそろ拠点変えようと思っていたから、丁度よかったんだって。俺の影響なくなるし。だから、成るべくしてなったって思ってる。王位継承権云々関係なくな。ともかく王都脱出お疲れ様」
「貴方こそ」
「俺は馬車の中で腕立てと腹筋していただけだからなぁ」
「そういえばそうでしたね。流石に引きました」
「仕様がないだろ、暇だったんだし。……ん、何かアイツ酔ってる?」
そう言って視線を向けた先は幼馴染みの男。何故か手から水を噴出させている。
「ちょっと!何でお酒飲んでいるのですか!?」
子供たちは喜んでいる。が、彼は普段ならこんな事しない。
「水芸しない!床が濡れる!自称執事、なぜ止めない!「無理」って、最初から諦めるなぁぁっ!」
布巾をひっ掴み、そちらに駆け寄る彼女。
それを見ながら平和だなー、と彼は思った。
--と、いうメンバーでお送り致します。やんごとなき筋肉アニキとその護衛で幼馴染みの筋肉ダルマと幼馴染みのインテリ令嬢、王子様な外見の美中年、母親な料理人とその子供のウサミミフードと義理の息子の辺境のんびり生活(ただし筋トレ重視)。恋愛なんてない!チートもない!あるのは楽しい筋肉生活だけだ!!
筋肉の筋肉による筋肉のための隠遁生活 (スローライフ)、開幕します。
「明日は俺、馬車に乗らずに走るから」
「止めて下さい!」
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-06-24 01:00:00
687675文字
会話率:36%
おっと…またやってしまった…。おっさんのズボンがじんわり濡れる。
別にやましいことをしているわけじゃない。ただ、座って人間観察しているだけだ。
こうしてまたおっさんは駅員さんに連れて行かれる。
最終更新:2025-06-22 21:28:30
5448文字
会話率:29%
銀鈴だけを遺し、少女は緑雨の朝に消えた。
音を喪った世界でただ一人、彼女の“余韻”を追い続ける青年――鐘凪 響。
古びた懐中鈴に導かれ、彼は現実と幻の狭間「湖境」へと踏み出す。
そこは、記憶と感情が音へ変じて漂う異世界。
喪失を忘れられず
にいる者、音を食らう者、声なき風に彷徨う者たち。
そして──「存在しなかった彼女」・鈴原 澪の残響が、深く静かに響いていた。
これは、“音”で繋がる恋と再生の幻想譚。
君の耳がまだ開いているなら──彼女はそこにいる。
登場人物紹介
◆ 鐘凪 響
種別:主人公/鈴職人の家系に生まれた青年
特徴:静謐で観察眼に優れ、妹の死以来、音に対して異常な敏感さを持つ。
武器:懐中鈴──共鳴させることで空気と記憶を震わせ、戦うこともできる。
物語上の役割:「喪った音」を取り戻す旅を続けながら、彼自身の過去と向き合う。
◆ 鈴原 澪
種別:ヒロイン/“哀韻”と呼ばれる特異な歌声を持つ少女
特徴:銀青の髪をサイド編みにまとめた儚げな少女。歌で人の心を震わせるが、その力を恐れ、言葉を選びがち。
衣装:透明なオフショルダーのワンピース。濡れるたびに“声”のように質感が変わる。
物語上の役割:響とともに異世界を旅しながら、自身の存在意義と記憶を探していく。
◆ 鐘凪 奏葉
種別:響の妹(故人)/異界にて“哭帝”として姿を見せる
特徴:生前は響にとっての救い。だが、ある事故をきっかけに命を落とす。異界では「音を憎む存在」として再登場する。
物語上の役割:響の“贖罪”と“前進”を象徴する存在。澪とは対になる“記憶の中の音”。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-06-16 04:58:49
5152文字
会話率:33%
《犯罪者予備軍・ブルーマーク》による無差別殺人事件で父を殺され、復讐のために刑事となった三輪蕗二は、念願だった警視庁捜査一課に配属される。
しかし、そこで待ち受けていたのは憎き仇である《犯罪者予備軍・ブルーマーク》だった……
2042年、
犯罪者を事前予測しマークを付けることで世界一安全な国となった日本。
それでも殺人は無くならなかった。
人はなぜ、人を殺すのか。
殺人に至る狂気は、一体どこからやってくるのか。
誰も口にしない人間の真の恐ろしさ……その答えを知ったとき、あなたは目を背けずにいられるか。
連続殺人事件を史上最速のハイスピードで解決に挑む、刑事小説×近未来SF。
ここで描く事件、悲劇、未来…………すべて【あり得る】!
****************************************************************
Consider1 開幕のフラワーシャワー:腐乱死体と見つからない凶器『完』
Consider2 憂愁のソーンクラウン:顔無し少女の遺体と29人の容疑者『完』
Consider3 繚乱のガーデンストック:連続する男の突然死と完全犯罪『完』
Consider4 憫笑するブラインドフラワー:大胆不敵の犯行と幽体離脱『完』
Consider5 花盗人とオザギリス:幼女転落死と男児誘拐『完』
Consider6 追葬に捧ぐシオン:犯行予告「たくさん人を殺します」『完』
Consider7 朝露に濡れるベゴニア:同級生殺人事件『完』
Consider8 合わせ鏡のマグノリア:透明な死体『完』
Consider9 復九のカスタネア≪更新中≫
カクヨムに完全版を掲載。展開が一部異なります。なろう優先更新。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-06-07 02:56:31
621033文字
会話率:39%
「君の悪夢、いくらで買おうか?」
そう言って現れたのは、傘も差さずに雨に濡れる青年だった。
彼の名はネムリ。夜ごと街をさまよい、人の“悪夢”を金で買い取るという。
親友の死、過去の過ち、叶わなかった夢。
忘れられない記憶に苦しんでいた俺
は、ふとしたきっかけでネムリと出会い、ひとつの“悪夢”を売った。
見返りに手にしたのは、忘却と小さな安らぎ——。
けれど、悪夢を切り取るたび、心の中にぽっかりと空白が生まれていく。
思い出のない俺は、誰のことも、何のために泣いているのかさえわからなくなっていった。
それでも、ネムリは静かに告げる。
「忘れてしまっても、君は誰かの“夢”だったのだから」
これは、記憶を売った男と、夢を拾い集める青年の、雨の夜に交わされた最後の取引。
あまりにも静かで、あまりにもやさしい、一つの終わりの物語。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-06-04 21:00:31
4931文字
会話率:8%
夕方の学校で、帰宅時に間の悪い夕立が降り出した。
傘がある者は無事に、無い者は濡れるのを覚悟で次々に帰宅していく。
そんな中、最後に残されたのは、傘を持っていない女子生徒、高山真紀。
その真紀は上着も無く、雨の中に出ることができずにいた。
玄関にはもう一人、離れた小さな倉庫で雨宿りをする女子生徒がいた。
そこに現れたのは、真紀が親しい細田先生。細田は傘を持っている。
三人に一本の傘では足りない。誰かがあぶれて濡れてしまう。
しかし細田によれば、三人とも濡れずに帰ることができるはずという。
真紀と細田ともう一人の女子生徒は、濡れずに帰ることができるだろうか。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-06-01 20:21:27
4046文字
会話率:28%
新米夢魔のリリスは、人間の夢に潜り込み『エロい夢』を見せて快感エネルギーを回収する任務に就いた。
だが、彼女の『エロ』の基準は人間と盛大にズレている! 彼女にとっての最高のエロは「汗だくの肉体労働」や「朝露に濡れる植物」!?
上司は頭
を抱えるが、なぜかリリスが見せた夢を見た人間たちは、不眠症やストレスが解消され、人生が好転し始める!
ズレたエロは、人間を救うのか!?
これは、勘違い夢魔が人間界を(意図せず)救済する、新感覚コメディファンタジー!
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-05-21 06:56:38
4080文字
会話率:38%
雨は、音もなく夜を沈めていた。
ぬかるむ土、ひっそりと濡れる石。
囲炉裏の残り火が、かすかに息をしている。
傘の影が、ゆっくりと近づく。
濡れた草履が土間を踏むと、
軒下にわずかな風が立った。
静かに、傘が畳まれる。
その所作は、懐かし
さに満ちている。
しずくが落ちる音に、
時がふと立ち止まる。
顔を上げたその人は、
何度もこの雨を知っている。
千利休。
この静けさと火の揺れを、
幾たびも見つめてきた人。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-05-17 14:30:11
18213文字
会話率:36%
ネオンに濡れる街を歩くひとりの男。彼は主人公ではない。ただ、過去に封じ込めたはずの記憶を呼び覚ますため、静かに歩みを進めている。
その男が口ずさむ鼻歌は、彼自身も忘れかけていた出来事を引き起こす。まだすべてが動き出す前、すべてが無駄に感じる
前、そして運命を選ばなければならなかったあの時のことを。物語は未来から過去へと遡り、荒れた現実の中で抗えない運命に向かっていく。どんな選択が、どんな結末を招くのか。そして、それを目の当たりにする男の心の変化とは…。折りたたむ>>続きをよむキーワード:
最終更新:2025-05-01 19:16:24
3416文字
会話率:25%
古典作品を鑑賞しながら、思うがまま書き連ねたエッセイです。
百人一首をひきながら、源氏物語をひきながら、「闇」を深掘りします。
最終更新:2025-04-29 15:26:21
757文字
会話率:0%
「サンカヨウって知ってる?」
転校生のひいろに、不思議な呪文を唱えた颯。
友人などいらないひいろは無視するが、颯は毎日その呪文を唱えにきた。
その正体が、雨に濡れると透明になる花だと知って。
「雨に濡れるひいろが綺麗で、その花みたいだなって
思ったんだ」
颯のまっすぐな言葉に、傷ついたひいろの心が動かされていく。
恋に臆病になってしまったひいろと、想いがまっすぐすぎる颯の、優しい恋のお話。
※ノベマ!にも投稿しています折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-04-24 17:52:08
17428文字
会話率:47%
オカルト好きのローゼリアは、ドレスを翻し今日も心霊スポットを行く。
性悪執事は、美しい顔を歪ませ欠伸を一つ。
「お嬢さん、これいつまでやるんすか。」
「夢が叶うまでよ!嫌なら屋敷で朗報を待ってなさいな!」
「どこまででもお供しますよ。失意に
濡れるお嬢さんの涙を拭いてあげないと」
「ニヤニヤしながら言わないでくれる?!」
*冒頭にホラー表現があり、幽霊ネタなので保険にR15,残酷描写タグを入れさせていただきました。
・恋愛までまだ遠いです。
・pixivでも投稿しています。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-04-13 16:03:44
82404文字
会話率:35%
扇を作る柳下家と、傘を作る司空家には、八百年の因縁がある。
噂によれば、司空家のご先祖様(曽祖父の曽祖父の……もっと昔)が、柳下家のご先祖様(曾祖母の曾祖母の……さらに昔)を死に追いやったという。
以来、両家は**「互いに関わらず、老いて
死すべし」**という掟を定め、代々一切の交流を断ってきた。
――だが、ある雨の日の路地裏で。
司空鹤霄(しくう かくしょう)は、雨に濡れる柳下纨扇(りゅうか かんせん)を目にする。
そして、つい……傘を差し出してしまった。
両家の因縁はあまりにも深い。
たったそれだけの小さな仕草が、**「情誼修復システム」**を瞬時に起動させた。
システム:「司空家が先にシステムを突破しました。柳下家は防御機能を発動してください。」
「全てのミッションをクリアし、両家の因縁を修復しなければ、柳下家は軽ければ運気が尽き、重ければ命を失うことになります。」
そして今、傘の下。
二人は肩を並べ、司空鹤霄は柔らかな笑みを浮かべながら、まるでこう言いたげな表情をしている。
「どうだ? 本少爷(おれ)に惚れたか?」
――かくして、真面目な優等生・柳下纨扇は、家族禁断の「攻略」への道を歩み始めることとなった。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-03-01 10:00:16
1841文字
会話率:17%
「初雪のひかりて消えて濡れる夜 」を上の句にしている短歌です。 文字数を埋めるためにお見苦しい点はあると思いますが、ご容赦ください。
最終更新:2025-01-11 03:00:00
309文字
会話率:50%
雨に濡れる僕を見つけてくれたのは、一見怖そうに見える男の人だった。僕はその人のことが‥‥
家庭の事情を抱えた少年と、バーテンダーの出逢いから始まる、優しい物語を書いていきます。
最終更新:2024-12-19 21:24:40
225222文字
会話率:53%
「ポイントカード、お作りしますか?」
スーパーに買い物に行ったら、若い女性の店員にそう聞かれた。
「いや、いいです」
もともと勤めていた会社をクビになって、田舎の会社に就職した。田舎だから、本当に店が少ない。おまけに、もとの会社をクビに
なって再就職したけど給料が安いから車も買ってない。わざわざ1時間歩いてスーパーに来た。
「今、ポイントカードを作って頂くと、ポイント2倍になりますが、いかがですか?」
「いや、大丈夫です」
「本当に大丈夫ですか?無料ですぐにお作りできますよ?」
「・・・作ります」
「かしこまりました」そう言って、店員は新しいポイントカードを取り出して、手渡した。
前の会社をクビになって、付き合っていた彼女にも呆れられて振られた。結婚指輪も準備しようとしていた。会社の経営が悪くなって、リストラが始まって、オレはクビを切られた。彼女には振られ、田舎に住むことになって、車も買えなくなった。
パラパラと雨が降ってきた。傘はもちろん持っていない。鳥が鳴いている。大通りを歩く。車が往来する。雨足は強くなる。目を上げる。灰色の雲が頭上を覆っている。シャワーのように雨が降り始める。頭は濡れる。服は濡れる。買い物袋も濡れる。顔も濡れる。目も濡れる。
家に戻ったときには、まるで川遊びでもしてきたかのように、全身ずぶ濡れだった。服を脱いで洗濯機に放り込む。
1人、ベッドの上に突っ伏していた。
ピロンと、スマホが音を鳴らした。何だろう、と思ってスマホを手にとると、当選おめでとうございます、とメッセージが入っていた。また詐欺メッセージか。どこかから情報が漏れているんだろう。しょっちゅう、何かに当選したとか、成人向け動画の支払い要求とか、連絡が来る。
外を見ると、もう雨は止んでいた。外に出た。歩いて行って、店に入った。写真の中から、前回と同じ女を選んだ。
風俗店を出たときには、もう外は暗かった。財布の中身を見ると、お札がもう無くなっていた。
また翌週、スーパーに寄って牛乳を買った。ポイントカードを出した。いつもご利用有難うございます、と言われた。
店の壁に、チラシが貼ってあった。ポイント貯めると、交換できる景品だ。折りたたむ>>続きをよむキーワード:
最終更新:2024-11-05 18:36:53
2105文字
会話率:40%
『鮮やかな新緑は雨に濡れる。
霧のように細やかな雨粒は、やわらかく若い緑色の葉の上に寄り集まり、小さな滴しずくとなって灰色の地面へと還ってゆく。』
心を磨り減らした女性の再生と新しい出発の物語です。
最終更新:2024-07-24 19:13:46
16061文字
会話率:24%
な、なぜなの!? なぜ私は縛られているの!?
おびきだされて縛られて、悪役令嬢と体が入れ替わったあげく、宰相補佐官(犬猿の仲)とのお見合いを強要され、私は絶望に泣き濡れる。
……すべては腹黒な、宰相補佐官の一人勝ち。
気付けば悪役令嬢とも
ども、どえらいことになっていた――。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-07-08 13:24:23
13993文字
会話率:30%
私は雨が好きだ。
傘をさして散歩するのも、雨に濡れるのも、そっと雨音に耳を傾けるのも…
もうすぐ雨が降る。
今日はどうやって雨の中を過ごそうか。
最終更新:2024-06-23 00:00:00
1353文字
会話率:0%