「婚約を破棄しよう。異界の娘リリカへの度重なる言いがかり、立場上、看過できぬ。そなたは、私の妃に相応しくはない」
「お前には失望したよ、ローズ。父に代わり、勘当を言い渡そう。朝には辺境行きの馬車を用意する」
婚約者らしき王子っぽい人の言
葉、どうも兄らしき人物の言葉。なるほど、と顔に出さずに状況を把握した。黒髪の少女は、王子の陰にかばわれて怯えている。王子の取り巻きも、少女を案じた立ち位置だ。
経緯も事情もわからない。けれど、たった今『わたし』は舞踏会の只中、公衆の面前で婚約破棄と勘当を言い渡された、ということなのだろう。
「そうですか」
着ている衣裳に相応しく、艶やかな笑み見せる。ここで怯ませなければ役者不足だ。最初が肝心。『わたし』は、何より、自分自身の使命のために
--乗り移って、成りかわるこの少女の、名誉と、立場を守らなければならない。
よくある悪役令嬢バッドエンド追放後のびのび生活ものは他の人が書いているので、ちょっと変化球を目論んでみました。婚約破棄のショックで前世を思い出したわこの先の未来知ってます!! ではなく、婚約破棄の現場にうっかり成り代わった憑依型です。最近あんまりみないような気がするけど、昔流行ったよね憑依型。どこの畑とは言わないけど心当たりのある人はそっと胸にしまってください。
辺境に追いやられ境界で揉めてる異民族と和解した功績を元に返り咲いて、王都に乗り込んで元婚約者である王太子の不正を暴いて地位から引きずり下ろした異世界の女の子が活躍した(過去形)お話です。
全部描ききるにはスタミナが足りないので、大長編スペクタクルをご期待の方には物足りない仕様となりますのでご了承ください。
10/10三章前編完結しました。
三章後編、11/23開始しました。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-11-04 00:10:00
772788文字
会話率:43%
悪役令嬢転生もののラノベに登場する悪役令嬢アニスに、さらに転生してしまった私。
しかも運の悪いことに、断罪を回避できるルートがわかっていても、それを実行できる気がしない。
何故ならラノベの主人公理沙の大活躍ぶりは、到底真似できるものではない
から。自称平凡なOLではなく正真正銘平凡なOLからの転生な私に、そんなポテンシャルはない。
そんなわけで断罪回避は諦め、修道院行きを見据えて限られた自由をエンジョイすることにした私。
「推しに会って……推しとワンナイトする!」
せっかく推しのジェイドがいる世界に転生したのだから、望みは最大限に高く。
ジェイドとのワンナイトを人生の目標に定め、早速行動に移した私だったのだけれども――
※この作品は、『カクヨム』サイト様でも掲載しております。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-04-15 11:30:00
3969文字
会話率:25%
「セレナ、ただ今をもって君との婚約を破棄し、君を我がパーティーから追放する!」
「――!」
冒険者たちでごった返している、朝のダンジョンの入り口前。
そこでわたくしは、婚約者であり、我が国の王太子殿下でもあらせられるレックス殿下から、
唐突にそう告げられました。
「あ、朝からご冗談はおやめください殿下。パーティーの士気に関わりますわ」
「フン、もちろん冗談などではないさ! これは極めて合理的な判断だ。君は婚約者としても、パーティーメンバーとしても役者不足。――その自覚はあるだろう?」
「そ、それは……!」
まったく身に覚えがないとは言えないので、言葉に詰まるわたくし。
確かに幼児体型のわたくしは、女性としての魅力には欠けているかもしれません……。
わたくしのような女が未来の王太子妃では、王家の沽券に関わるという陰口もよく耳にします。
そしてパーティーメンバーとしても、わたくしは攻撃面ではまったくお役に立てていないのが実状……。
「ですが、わたくしがいなくなったら、パーティーのタンク役は誰が担うのですか?」
攻撃面では役者不足でも、タンク役としては、わたくしより向いている人間はいないという自負はございますから。
「フン、タンク役などもう不要だ。時代は変わったんだ。今はタンク役などに貴重な人員は割かず、パーティーメンバー全員を攻撃面で優れている者のみで構成し、迅速に魔獣を倒すのが最適解な時代なんだよ」
「と、とはいえ、あなた様は我が国の王太子殿下。御身にもしものことがあったら……」
「ええい、うるさいうるさい! 僕の剣の腕は君もよく知っているだろう!? 君なんかに守られずとも、僕は冒険者としてやっていけるさ! ――と、いうわけで、今日から新たに僕の婚約者兼、パーティーメンバーとなる女性を紹介しよう!」
「どーもー、お久しぶりでーす」
「っ!」
そこに現れたのは、男爵令嬢で魔法使いのドロシーさんでした。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-03-29 21:00:00
18649文字
会話率:51%
──楽園よりの追放に抗え。
しがない炎使いのエイルは、ある日役割の消失を理由にパーティを追放される。元から役者不足だった上、最新の火薬技術により彼女の力は無用となったのだ。
時代の流れとともにパーティ制自体にも陰りが見え、なおも終わりの
見えぬ戦いの中、彼女は妖精騎兵と呼ばれるヒーローに希望をかける。孤軍で駆ける謎の強者……しかしひょんな事からその正体・フィーと知り合い実情を知ってしまう。彼は皆を勇気づけるため、また危険すぎる己の力に巻き込まない為に偶像を演じていたのだ。
思い悩むフィーに、エイルは近年流行りはじめたダンジョンでの配信を持ちかける。己の生き様を世界に放ち、皆の背中を押す在り方に二人は同調。配信ユニット『フェアリーライダーズ』を結成し、顔出しNGのマスクドヒーローとして迷宮に挑むのだ!
打ち勝つべきはにっちもさっちも行かないリアル! はたして彼女達は世の風向きを変え、衰退の流れを超える事はできるのか。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-08-01 00:02:03
96546文字
会話率:42%
今まさに、魔王の間へと繋がる扉の前で最後の幹部との戦いが繰り広げられている。
それが終われば、勇者たちはここへ踏み込んで来るだろう。
これは勝ち目のない勇者たちとの戦いに挑む、『私』の物語。
最終更新:2018-11-23 11:30:24
4196文字
会話率:26%
「この先の戦いにお前はもう必要ない。クビだ」
巨大な魔物の蠢く剣と魔法の世界。
パーティーの火力担当を担う主人公のレイは、ある日突然仲間達から戦力外通告を受けてしまう。
それは日々激しさを増す魔物達との戦闘に、現状のレイの火力では役
者不足だからと言うのだ。
だが彼らは知らなかった。レイは成長していなかった訳ではない。
あまりにも強大になり過ぎた火力を、自重していただけだったと言う事を……折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2018-10-27 21:01:03
2244文字
会話率:23%
――雪が降っている。ただそれだけで、切ない気持ちが込み上げる。きっと、切なさの中に溶けて消えてしまうのだろう。それでも……それでも僕は、白い世界で一人彷徨う彼女に暖かさを教えてあげたい。たとえ僕が役者不足な男でも、何か出来ると信じたいから
――。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2016-02-03 18:06:34
5165文字
会話率:10%
三国志演義において呂布と打ち合いながらも生き延びた希代の猛将、武安国。
架空の存在と言われる彼の伝記があればどうなるか、という内容となります。
8/8:二次創作扱いで公開停止になったので歴史創作扱いで再投稿。
評価を頂けていた方
には申し訳ありません。
12/1:華北編終了。
弔問の使者=顔良、という説を見たことがないのは、改めて思えば意外である。
やはりあれか、忠義とか武勇とかのイメージの問題か。
12/30:黄家in。
ここまで来るとトンデモ説も極まれりである。
弓の名手が隻腕でもいいじゃないか。
1/23:五虎大将軍任官。
むしろ、真っ先にここが書きたかった。
関羽が怒ってたのは、役者不足が原因ではない、という珍説。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2012-08-08 13:55:44
3420文字
会話率:26%