社畜歴30年──
ブラック企業に魂を吸われ続けた男が、定年目前で過労死。
目が覚めたら、そこは異世界。
若返った身体に与えられたスキルは【ゲーム脳】【歴史知識】【異性魅了】。
魔法も剣もある世界で、彼が頼るのは三十年分の社畜経験と攻略
知識だけ。
契約書を読めば貴族が黙り、魔法演算で教授が泣き、神様との対話では皮肉が炸裂。 講義は戦闘、領地は改革、恋愛は混線── 昨日までパワポ作ってたおっさんが、今日から世界をざまぁする。
王女、令嬢、庶民、神様まで巻き込んで、知識と皮肉で無双する異世界転生譚。 笑えて刺さる、語りたくなる。 これは、社畜の反動で人生を塗り替えるおっさんの物語。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-23 16:00:00
9160文字
会話率:30%
私の名前はメルヴィ。ラストダンジョン最寄りの村で、定食屋「メルヴィの小さな食堂」を営んでいます。
たまに勇者様や冒険者の方が立ち寄ることはありますが、基本的には村の皆さんがのんびりと食事をするくらいで、穏やかで暇な店でした。
……あの日
までは。
ある日、扉が開き、堂々と店に入ってきたのは――まさかのラストダンジョンの魔王バルゼオン様。
それ以来、魔王様は常連になり、さらには他の魔王様やその側近、関係者の方々まで次々とやってくるようになりました。
「私は普通の定食屋をやっていただけなんですけど!?」
次々と訪れる規格外のお客様に振り回されながらも、今日も私はご飯を作ります。
これは、魔王様の胃袋を支えることになった私の奮闘記。
〜庶民派魔王×苦労人店主の異世界グルメコメディ(後半ほんのり恋愛要素予定)不定期更新です〜折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-23 12:06:17
61466文字
会話率:35%
軍事と貿易に力を入れ、厳格な伝統と格式がすべてを支配するノルトハルデン王国。名門貴族の娘として育ったエリザベート・フォン・ローゼンハイネは、格式あるオペラよりも、下町でひっそりと息づく“民衆歌劇”に心を奪われていた。
「いつかきっと、私もあ
の舞台に……」
しかし庶民の歌劇文化は、貴族社会では低欲なものとして忌避されていた。
貴族の嘲笑、家族の失望、社会の拒絶———。
それでも夢見ることを諦めなかった彼女の決意が、やがて王国の歌劇文化そのものを揺るがしていく———。
これは、歌劇に魅入られた令嬢の革命譚。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-23 12:01:56
260264文字
会話率:33%
あなたは、誰ですか?
死んで辿り着いた先は死後の世界ではなく、何もない白い世界だった。
幼女から告げられたのは、来るはずではない場所に来てしまったという事実。
かといって戻るわけにもいかず、かといってこのまま別の人生も歩ませるわけにもいか
ない。
主人公に与えられた選択は、記憶を消して庶民として生きる道。
そんなものを認めるわけにもいかず、主人公は幼女を出し抜いて転生ではなく転移を選択。
知らない世界で持ち前のギャグセンスと、騙して手に入れたスキルだけで、ダンジョンマスターとして生きていく。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-23 08:00:00
145239文字
会話率:45%
リヴィアは、庶民街のアパルトマンで明るく朗らかな母と二人暮らし。ところがある日突然母は倒れ、意識不明に。リヴィアは父と名乗る貴族から、「母親を助けたかったら、王太子を篭絡し国を混乱させろ」と命じられる。
希少な治癒魔法属性と愛らしい見た目を
武器に魔法学園に編入、王太子に近づいたリヴィアだったが、それを面白く思わない誰かによって池に突き落とされてしまう。その衝撃で前世を思い出したリヴィア。ここは前世で読んでいた『悪役令嬢モノ』のライトノベルの世界で、自分は悪役令嬢を陥れる敵役ヒロインだった!?
母を救うため、あえて敵役を演じることにしたリヴィアだったけれど、肝心の悪役令嬢は原作とはまったく違ったもっさり令嬢で……? え、中身は前世の推し神絵師蒼花先生? しかも、王太子殿下の婚約者ですらない?
この先のストーリーはどうなってしまうの? 母さんは? こうなったら、もうわたしが黒幕をやっつけるしかない!? リヴィアの決意と母への愛が、運命を動かす。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-22 22:54:13
42644文字
会話率:30%
インガ公国の大公マディンは日々の政務がとにかく嫌だった。
政務のストレスを発散するための趣味は、身分を隠して街へ降り、平民のフリをすること。
マディンの政治がうまくいってるという貴族たちの報告であったが、事実とは異なっていた。
実際に公都
の街へ出てみると、不穏な事件が頻発しているではないか。
徐々に事件に巻き込まれるマディンは、貴族の悪事、果ては国の象徴である神王までもが関わっているのではと疑い始める。
貴族の悪事をことごとく解決していくマディン。
悪徳貴族たちは彼が平民のフリをした大公だとはつゆ知らず、次々とマディンを陥れようと悪事を画策する。
マディンは平民の姿で公都に蔓延る悪と戦い、世直しをしていくのだった。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-22 21:33:47
19702文字
会話率:38%
グランセン帝国の皇太子メルタイアの皇妃になるべく努力してきた主人公リリー。だが、ある日ルリエルという庶民の娘が現れ、メルタイアの心は全てルリエルに奪われてしまった。
そして、ある日冤罪を吹っ掛けられ、帝国から追い出されてしまう。
隣国アト
ランガルにわたり、身分を隠し叔母のもとで、飲食店の看板娘として働きだす。
そんな中、クライという人物が店を訪れる。
しかし、クライというのは偽名で、その実態は王太子のレノルドだった。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-22 20:00:07
86318文字
会話率:33%
祝福──それは、神に選ばれし者にのみ授けられる特権。
聖騎士団や王侯貴族など、選ばれた者たちは祝福装備を纏い、世界を守る「正義」として讃えられていた。
だが、主人公ロイは違った。
彼は庶民の出身で、祝福を受けられなかった“落ちこぼれ”。
唯一与えられたのは、呪いの装備を「装備できるだけ」の無価値なスキル――呪装適応(カースリンク)。
誰にも期待されず、忌避され、見下されながら生きていたロイ。
しかしある日、彼が手にした“最悪の呪装具”によって全ステータスがマイナス限界を超えたとき、
マイナスが裏返り、彼の力は世界の理を凌駕する。
──祝福のエリートどもよ。震えて待て。
「呪いしか持てなかった俺が、お前らを全員ぶっ壊す」
これは、最底辺の呪われし者が
特権階級をぶち抜いて“最強”へと至る、逆転無双のダークファンタジー。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-22 20:00:00
23805文字
会話率:31%
異星種族「遼州人」の青年・神前誠が発動した“干渉空間”と“光の剣”――その異能が、貴族主義者によるクーデター未遂事件「近藤事件」を阻止してから一か月。だが、宇宙に法術師の存在が公表されたことで、世界は静かに混乱の只中にあった。
そんな中で
も、誠が所属する司法局実働部隊――通称「特殊な部隊」は今日も元気にバカをやっていた。
運用艦『ふさ』の艦長・アメリアと、非情なサイボーグの副官・西園寺かなめの思いつきで、「野球部夏合宿」という名の混乱イベントが始まる。嫌な予感しかしない誠だったが、半ば強制的に巻き込まれていく。
高級ホテル、混浴風呂、貴族的な晩餐……合宿先で誠は、かなめの正体――名門貴族国家・甲武国の“姫”としての姿と、東和共和国の20世紀末的な庶民生活とのあまりの違いに衝撃を受ける。
しかし、夏休み気分を打ち砕くように、「遼州人の解放」を掲げる革命家たちが誠を襲撃。法術を駆使する彼らとの戦いは、誠の力と正義を改めて問うものとなる。
これを機に誠の警護体制が強化され、アメリア・かなめに加えて、無表情な戦闘用人造人間・カウラも“護衛”として同居を開始。男子寮の平和は完全に崩壊した。
そんなドタバタを、酒とタバコと諦めで生きる嵯峨特務大佐と、『人類最強』な天才幼女クバルカ・ラン中佐は、どこか達観した目で見守る。そして、その裏では“廃帝ハド”が掲げる「強者による支配」の理想が、静かに牙を研いでいた――。
異能と陰謀とバカ騒ぎ。これは、宇宙で一番カオスな「お仕事SFギャグロマン」である。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-22 19:20:35
263997文字
会話率:48%
シュタイン王国の辺境伯令嬢ナターシャ・パルメールは、父の影響で三度の飯より旅が大好き。
自領であるパルメール領の豊かな自然から、普段は訪れない遠くの街の絶景、美味しいごはんまで。国中を旅しながら彼女は自分の旅を紀行録にしたためる。
そうし
て記念すべき第10巻の刊行を迎えた『旅好き娘の気まま紀行録』シリーズは、ひっそりとではあるが、貴族から庶民まで旅にあこがれるすべての人々に夢を与えている。
いつか自分の紀行録をきっかけに旅を始める新たな旅人がいればーーそんな淡い願いを抱くナターシャの元に現れたファン第1号は、シュタイン王国の第三王子、アルバート・グランシュタインそのひとだった。
ファンタジーな動植物あふれる異世界で、訳アリおてんば王子と旅好き辺境伯令嬢が送る珍道中の物語です。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-22 17:00:00
209714文字
会話率:29%
京の人々が裏で活躍をしている表の世では、水、風、華、桜の姫たち、庶民の女の人たちが苦悩していた。
自立したくてもできない、自由すらない。
そんな苦しみを様々な視点から語ります。
京の姫君の番外編となっています。
2章を読むのはこれを
読まれてからの方がいいかも。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-22 16:00:00
73825文字
会話率:29%
庶民から成り上がり、いつしか先王の愛人となっていた女──アデル。
ある日、彼女は冷徹な高等法官レイモンを見初め、「恋人に」と誘う。
だが、その男の正体は国家公認の処刑人だった。
これを“侮辱”と受け取ったアデルは、革命裁判所に彼を起訴する。
しかし、時代はすでに革命の渦中。
裁判費用の捜査を通じて、アデルによる亡命貴族への金品輸送が発覚。
彼女自身が死刑宣告を受けることになる。
命乞いすら惨めとされる中、処刑を任されたのは皮肉にもレイモンだった。
だが彼は、幾千の命を奪い続けてきた過去に疲弊していた。
その隙を突き、アデルは彼を人質に逃亡。
共に逃げる中、二人は互いの罪と傷を詫び、感謝し、
やがて――奇妙な共犯関係として新たな旅路へと踏み出す。
「私は祖国と財産を取り返す。」「……今まで殺した人間と、処刑予定だった三千人以上を助ける。」
──捕まれば即、断頭台。
交錯する赦しと野望、血と魂の逃亡劇が今、始まる。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-22 15:30:32
9177文字
会話率:23%
ある日突然、弟の颯太が忽然と消えた。
必死で捜索に当たる依那だったが、一週間後、颯太が消えた同じ場所で謎の光に包まれ、気が付いたら聖女として異世界に召喚されていた。
行方不明なっていた颯太は一足先に勇者として召喚されていたのだ。
魔王を倒さ
ぬ限り元の世界には戻れないって、どういう冗談!?
おまけになんなのこのキラキラ世界!庶民の身には荷が重い!!
元の世界に帰るため、シスコン気味の勇者と武闘派聖女は今日も頑張る!折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-21 18:05:07
2094555文字
会話率:51%
しいな ここみ様主催の『華麗なる短編料理企画』参加の一品になります。
https://mypage.syosetu.com/mypageblog/view/userid/2175055/blogkey/3464735/
庶民の味、カレー。
あなたの思い出のレシピと味は、どんなものでしょうか?
オーソドックスなお味と思いますが、よければご賞味下さい。(人*´∀`)。*゜+
しいな ここみ様、企画運営ありがとうございます!m(_ _)m折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-21 00:18:56
1890文字
会話率:32%
子育ても終わって一息ついた女性が突然の死と共に黒き山羊と名乗る神に出会う。自分の世界に来ないかと勧誘されて気付けば侯爵令嬢に。庶民でおばさんな記憶と共にどうにかやっていけるか不安を持ちつつ、聖女にされたり王子の婚約騒動や怪異な事件や腹黒令嬢
の陰謀に巻き込まれながら日々の幸せを目指す話です。
※フレイバー程度の独自解釈のクトゥルフ要素があります折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-20 09:47:25
1352254文字
会話率:19%
異世界転生なんてない。
主人公、田中伸一が常識として持っていた知識は、転生することで覆される。
転生した世界は、貴族制がありながら、民主主義を導入した歪んだ世界。
職業としての貴族が存在する世界で、ライアンは幼くして当主になる。
彼
は、一庶民の感覚を用いて、貴族社会を生き抜いていく。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-19 23:37:40
5128文字
会話率:36%
「こんにちは、異世界訪問看護ステーションはるかぜから来ました、星川です!」
愛用の電動自転車を、腕輪に変えた私は、そう言って、私は王宮の門、貴族のお屋敷の玄関、下町の庶民のおうち、洞窟の中、迷いの森の奥にと、大きな鞄を抱えて足を踏み進めて
いく。
私が受け持つ患者さんは、人間、エルフ、魔物に魔族。
お医者様から受け取った『訪問看護指示書』の通り、私はお仕事をしていくのである。
これは、週末だけ異世界で訪問看護をする星川ミチルの物語、である。
*◇*◆*◇* 注意書き*◇*◆*◇*
「こんにちは、異世界訪問看護ステーションはるかぜから来ました、星川です!」
愛用の電動自転車を、腕輪に変えた私は、そう言って、私は王宮の門、貴族のお屋敷の玄関、下町の庶民のおうち、洞窟の中、迷いの森の奥にと、大きな鞄を抱えて足を踏み進めていく。
私が受け持つ患者さんは、人間、エルフ、魔物に魔族。
お医者様から受け取った『訪問看護指示書』の通り、私はお仕事をしていくのである。
これは、週末だけ異世界で訪問看護をする星川ミチルの物語、である。
*◇*◆*◇* 注意書き*◇*◆*◇*
☆このお話は完全フィクションです、創作です、妄想の作り話です。現実世界と混同せず、あぁ、ファンタジーだもんな、と、念頭に置いてお読みください。(看護師には守秘義務という法律に定められた制約があります。病気や注意する点は実際のものに準じておりますが、登場する事業所、登場人物は全て創作です。絶対に! 混同しないでください)
☆作者の趣味嗜好作品です。イラッとしたり、ムカッとしたりした時には、そっと別の素敵な作家さんの作品を検索してお読みください。(自己防衛大事!)
☆誤字脱字、誤変換が多いのは、作者のせいです。頑張って音読してチェックして!頑張ってますが、ごめんなさい、許してください。
☆ゆるっふわっ設定です。
☆アルファポリス様にも同時掲載しております。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-19 18:50:00
8086文字
会話率:45%
魔術と呪法が存在する世界。どちらの才能もあまりないものの、ある特殊な才能を持つが故に法術を専門に学ぶ大学に飛び級で通う許可を得たルドヴィカは、庶民でありながら貴族が中心に通う大学で使えもしない法術について日々学んでいた。
大学で出会った
公爵家子息であるエスキルに仄かな好意を抱くも、思いが叶う筈はない。
幼い頃からある『呪い』に苦しめられていた為に疑い深いルドヴィカは、しかし公爵家からエスキルとの縁談を持ちかけられる。エスキルの人柄に触れ、他者への信頼が芽生え始めていたルドヴィカは彼が望んでくれるならと、玉の輿に目がくらみ乗り気の両親を軽蔑しながら公爵家との顔合わせに向かった。
しかしその場にエスキルの姿はなく、公爵夫人から予想外の提案をされてルドヴィカは驚愕する。エスキルではなく、弟のカレルとの結婚にしてはどうかと言うのだった。
信頼していたエスキルに裏切られたと、愕然とするルドヴィカだったがその後に衝撃的な出会いをする事となる。
ルドヴィカの能力は呪いを解く力だった。そして、現れた話をする奇怪な存在は自身を公爵家次男のカレルと名乗り、呪いを解いて欲しいと言うのだった。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-19 00:20:34
181517文字
会話率:39%
超庶民の前世をもつ、本好きな王女。だれもがうらやむ、年のはなれた完璧すぎる美貌の婚約者がいるのだが、なにせ腹黒。このまま、こいつに管理されてしまう人生だけは送りたくない。のびのび、だらだら生きるため、結婚とりやめ作戦、がんばります!
最終更新:2025-07-18 22:03:46
225272文字
会話率:29%
この作品には暴力、殺人、ごく軽微な性的描写や乱暴な言葉があります。
この作品の楽しみ方:
覚えのない話をしてくる人が多くてげんなりする主人公を応援しよう!
「式典の前に、諸君には伝えておくべきことがある!」
彫刻が施された壮麗な大階段
の中程に立ち、そう声高に言い放ったのは王太子フィアベル・ルミナント・アントピア。客観的に見ても「美しい」と評価される金髪青眼の彼は王族らしい煌びやかな式典服を纏っている。
そんな美青年に身を寄せているのは垢抜けない赤毛と栗色の瞳をした少女。無垢さや純朴さを引き立たせる淡い色合いのドレスに身を包む彼女はシーナ・ヨーギという名前の元庶民だった。
「私は今この時を以て、狡猾で陰湿な悪女、クロエカイン・リリーベル・ヘルロンドとの婚約を破棄する! そしてこのシーナ・ヨーギ男爵令嬢を新たな婚約者に迎える!」
「悪女」と名指しされたクロエカイン・リリーベル・ヘルロンドが、色めく人集りから現れた。
大階段の前へと進み出るリリーベルは、星の輝きに似た白金の髪、紅玉の瞳を持つ美しい淑女だった。
「フィアベル王太子殿下。この件については殿下と私の個人的なものであったはずです。何故このような場で、そのように一方的に決定を下されるのですか?」
ルミナントはシーナを庇いながら婚約者を睨みつけた。
「貴様の悪行を俺が知らぬと思っているのか! 貴様は嫉妬のあまり我が愛するシーナを虐げ、孤立するように追い込んだ! こうして悪行を知らしめねば貴様は罰を受けずに逃げるだろう! 王族に楯突くあの目障りな断罪卿に泣きついてな!」
断罪卿、という言葉を聞いてリリーベルは顔色を変える。
「フィアベル王太子殿下、婚約破棄については受け入れます。ですが謂れなき罪と当家への蔑みは撤回してください」
「王家を軽んじる断罪卿の義娘は罪を認めぬらしい! 貴様など貴族の風上にも置けぬ! 国外追放だ!」
怒りのままに王太子がそう叫んだ時、閉ざされていた大扉がけたたましく軋みながら開いた。
「今し方、我が家名を蔑む声と何の根拠もない裁定を下す声が聞こえた。はて、私には覚えがない。蔑みを受ける理由も、何の権限もなく貴族子女を罰する愚かな王太子がいることにも」
天井から降り注ぐシャンデリアの光が反射しないほど黒い板金鎧を鳴らしながら、背の高い影のような存在は嗄れた低い声で言った。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-16 01:00:00
126465文字
会話率:35%