戦士ハリガネシリーズ①
戦争が無くなったこのポンズ王国では、大きな転換期を迎えていた。
戦いに費やしていた力はやがて産業革命の原動力へと着実に変わっていく。
獣使いはタクシー業や運送業,武道家はインストラクター,万能型の魔法使いは様
々な業界で活躍している。
そんな中、かつては戦士として剣を振るっていた三十二歳の男はその力を持て余しかつ窮地に立たされていた。
その名はハリガネ=ポップ。
戦士職であったはずの彼は、訳ありで今はフリーターとして生計を立てていた。
また、父親であるハリボテ=ポップは王家に従える国内屈指の剣の使い手として恐れられていたが、その力ゆえか傲慢さと強欲さが仇となり大事件を引き起こして国外追放の身となった。
行方不明になったハリボテの息子であるハリガネも王家の兵士として仕えていたが、最終的には兵士を除隊することとなる。
国からほとんどの財産が差し押さえられた中で、父親が残していった物は古びた一軒の平屋と数少ない武具に請求された莫大な賠償金...。
戦士としての地位も地に堕ちたハリガネは、生活をしていくのに精一杯な状況...。
戦士としての生活もままならないハリガネ=ポップの明日はどっちだッ!?折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-03-15 15:26:37
116040文字
会話率:1%
わたしは、ほかの家なら二階家のつくりの、大きな屋根裏のある平屋で、おかあさんとふたりで暮らしている。大人のひととの繋がりはおかあさんとだけだったけれど、外の大人のひとたちが他の人との繋がりで拵える顔の数がどれだけあるかを見抜ける、おませな
能力が備わっている。
大人は、その人に向けた別の顔を作るたび、顔に焦げ茶色の竹筒が刺さる。5本、6本どころか顔がみえなくなるくらいの竹串だらけのひともいる。大人は大変だなと思った。
けれど、おかあさんには、それがない。おかあさんは、箱入り娘。わたしを外にやっても、自分はお家の中にずっといる人。
おかあさんの毎日の往復は、階下と屋根裏だけ。屋根裏には、わたしと双子のお兄ちゃんが住まっているから。危ない家族のいるところからお兄ちゃんを助けるため、親子3人でこの家に逃れたから、お兄ちゃんは隠さなけりゃいけない。娘のわたしにもそれは隠しさなくちゃいけない。
かわいそうなおかあさん、そして、おにいちゃん。
だから、わたしも、だんだんと知ってきたこの家の秘密も分からないふりをしなくちゃ、いけないの。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-03-12 05:30:12
12883文字
会話率:1%
家屋が連なる一帯でそれはいつも行われた。何百と不規則に建てられている平屋。囲う高いフェンス。高さは、ちょうど人が登るのを諦めそうなくらい。
裸の男は言う。「こいつは三十秒後、この地の空気に触れて五年目になる。これからこいつは旅立つ」
フェン
スの中にいる裸の女。彼女はこの後、平屋の一つに入るらしい。
何度も目にした光景。だったが、今日は勝手が違った。
平屋に入ったはずの女が、フェンスに手をかけていた。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-03-05 21:05:41
52875文字
会話率:25%
春夏秋冬、花がきれいな庭つき木造平屋。
幼い頃の事件で心に傷を抱えたひきこもりの画家・鹿名田つぐみと、専属モデルの久瀬 葉は半年前に結婚したばかりの新婚夫婦だ。繊細なつぐみとおおらかな葉。表向きは仲睦まじいふたりだが、じつは葉はつぐみが不本
意な見合いから逃れるために3000万円で「買った」偽りの夫であり――。
金で愛を買った(つもりの)少女と買われた(ことにした)青年の契約結婚からはじまる、面倒くさくて甘くて苦い恋物語。
【登場人物】
鹿名田 つぐみ(19歳)
恋人のヌードと花を描く「花と葉シリーズ」のみ発表する画家。
もとは名家の令嬢。見合いから逃れるために葉を3000万で買った。
久瀬 葉(23歳)
つぐみの専属モデルで、続柄は夫。
素性不明の貧乏な美青年。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-02-19 20:25:41
348727文字
会話率:42%
田舎……と言うほどでもないけど、就職をきっかけに生まれ育った土地から離れ、都会のアパートに引っ越してきた。
……でもさっそく挫けそう。挨拶に行ったけど隣も下の部屋の人も不愛想。
都会じゃマンションとかも隣に誰が住んでいるかもわからない
ほど交流がない、したがらないとは聞いていたけど、東京とはいえ都心から離れたここもそうなのだろうか。
そして……何より、隣の平屋の一軒家。
夜中うるさい、いや、うるさすぎる。大学生か何かだろうか、みんなでヤーヤーキャーキャーギャーギャー。多分、女性が多め。馬鹿騒ぎに、多分馬鹿踊り。どんどんどん、とたまに叫び声もする。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-11-23 11:00:00
1266文字
会話率:43%
愛媛県内のある平屋隣接の寺院で父と暮らす6歳の健一は7歳の誕生日前日に衝撃の真実を見聞きする。
最終更新:2023-11-17 18:41:34
478文字
会話率:17%
休養の為に地元の田舎へと、相棒と共に戻って行きたアラサー本田陽介。彼の相棒はゴールデンレトリーバーの琥珀である。彼らは実家からは少し離れた平屋に、一ヶ月前から暮らしている。田畑が広がる慣れ親しんだ故郷で、そこに住む人達や相棒と過ごす四季散
歩。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-06-05 21:14:49
5126文字
会話率:63%
打ちっぱなしのコンクリート平屋に店名と「喫茶」の看板。突如再開した謎の店「路の館」は知る人ぞ知るカレーの名店だった。隣のアパートに住む創は常連となりマスターとも知り合いになるが、ある出来事を機に再び閉店してしまい…。
最終更新:2023-04-16 22:08:24
6373文字
会話率:41%
平屋の家のことを思い出す。色々な出来事があっても、同じように思い出す。とくに夏にはそれが多い。なんとなく、ただなんとなく、とりとめもなく。
最終更新:2022-07-27 07:18:21
715文字
会話率:0%
平屋の家に憧れるのは、積み上がってゆくビルへの不安も理由にある。人は地上で生きるものだろうし。素直な目で見れば、見えてくるものがある。わかる人にはわかる。
最終更新:2022-07-25 00:01:06
540文字
会話率:0%
海辺にある今はもう、見る影もない一件の平屋の話
最終更新:2022-02-17 19:54:40
849文字
会話率:0%
高校3年生男子。龍宮謙吾も大学受験生の一人である。
夏休みに入っていた。
彼はこの4月から親元を離れ、祖父母のいるとある島で暮らしていた。
その祖父母が旅行に行くというので、見送った早朝。
玄関にイルカが行き倒れていた。
かくまうことにした
イルカは日本語をしゃべり出した。
とりあえず浴槽にイルカを置いておくことにして、
夏期講習のため登校。
昨年から模擬試験の判定で合格確率80%以上をおさめてきていた成績優秀な謙吾は、
いつのころからか熱を入れて物事に取り組むことがなくなっていた。
帰宅するとイルカはおらず、
入れ替わりに異国風のスタイリッシュな女性サワが現れる。
謙吾に想いを寄せる波野雪花が目撃して一波乱。
更地だったはずの隣の敷地には平屋建てがすでに完成しており、
サワがそこに住むと言う。
さらには自らがあのイルカだと言い出して・・・・・・・
水の幽霊もどきやら半魚人やら、巨大化したコブダイなどなど、
立て続けに騒動が起こり、謙吾の心に変化が。
それは謙吾と同じ大学に行くために、
一学期終わりに志望校を変えた雪花も同じで……。
ひと夏の物語の一つである。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-02-05 21:00:00
109425文字
会話率:55%
ある日、父が死んだ。
それは平屋の縁側から見る紅葉が、まるで目の前に咲き誇っているかのような幻影を見たすぐのことだった。
撲は、淡々と流れる時間のなかで幾度となく幻影を見る。やがて、大人になり、結婚し、子を産み……その時、あの日の紅葉の美し
さが
脳裏に現れた。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-08-05 15:42:59
17199文字
会話率:46%
「婚約を破棄して欲しい。」
そう告げたのは、婚約者のハロルド様だ。
ハロルド様はハーヴィ伯爵家の嫡男だ。
私の婚約者のはずがどうやら妹と結婚したいらしい。
いつも人のものを欲しがる妹はわざわざ私の婚約者まで欲しかったようだ。
「ラケルが
俺のことが好きなのはわかるが、妹のメイベルを好きになってしまったんだ。」
「お姉様、ごめんなさい。」
いやいや、好きだったことはないですよ。
ハロルド様と私は政略結婚ですよね?
そして、婚約破棄の書面にサインをした。
その日から、ハロルド様は妹に会いにしょっちゅう邸に来る。
はっきり言って居心地が悪い!
私は邸の庭の平屋に移り、邸の生活から出ていた。
平屋は快適だった。
そして、街に出た時、花屋さんが困っていたので店番を少しの時間だけした時に男前の騎士様が花屋にやってきた。
滞りなく接客をしただけが、翌日私を訪ねてきた。
そして、「俺の彼女のフリをして欲しい。」と頼まれた。
困っているようだし、どうせ暇だし、あまりの真剣さに、彼女のフリを受け入れることになったが…。
アルファポリス様でも投稿してます!
(こちらが先行投稿です。)
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-04-09 13:38:41
52229文字
会話率:43%
「食べる時代は終わりました」
そんな胡散臭い求人広告に興味をひかれた主人公が電話をするとアピクリーンという会社につながる。電話越しで佐竹と名乗る男に呼び出されるがままにド田舎の病院にも似た建物に行ってしまう。
佐竹の案内で過ごす事になるのだ
が、本当に一体何のために呼び出されたのだろう、、。
これも若気の至りか。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-01-21 12:01:53
4350文字
会話率:47%
勇者パーティから釈然としない理由で追放された魔女エスティは、自暴自棄になり、酔った勢いで時空魔法の秘宝を使用してしまう。そして転移された先は、なんと長野県茅野市の蓼科高原だった。
そこでエスティは気が付いてしまった。
なんか思っていた人
生と違う。戦いや恋愛じゃない。もっとこう、悠々自適な生活を送りたい。
例えば……自宅は美しい森の中にあるような平屋のログハウスで、庭には露天風呂を完備。家電やネット環境はもちろんの事、なんと喋る猫も同―居してくれる。仕事も家で出来るような……そうだ、魔道具作りがいい。あとはアニメや特撮やポテチ。まずは家が必要だ、ちょっと楽しくなってきた。
これは、マイペースな魔女が蓼科で夢の別荘スローライフを叶えにいく物語。
――でも、滅びゆく世界から逃げたのに、果たしてそんな生活が許されるのか?
「……あれ、何か女神扱いされてません?」
※フィクションです。
※恋愛、戦闘はほぼありません。魔女と猫が山の中でぐうたらする現実逃避系です。
※女主人公ですが、男性でも読みやすいように軽めの三人称視点にしています。
※他の小説投稿サイトでも掲載しています。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-12-29 20:20:17
450071文字
会話率:52%
幽霊が私の家に出る。平屋で、奇妙奇天烈に安い物件があったから、不審に思いつつも借りてみたら、漏れなく付いて来た。
最終更新:2020-11-21 12:29:20
1619文字
会話率:22%
【霊視】、または【リモートヴュー[RV]】―――。琉球では常々、【ユタ買い】が行われ、こぞってその【霊視者】の存在を重要視していた。実際、米軍さえその能力を買い、北朝鮮の基地を霊視し、その攻撃目標段階の戦略要地を把握していた。
――――〝
琉球市越来〟 それまで、この土地は物理的な琉球戦略空間の中心地であった。こうして琉球の名を冠するということは、従来の【那覇中心主義ー“上部構造”のみを立てる洗脳社会ー】に抗する。いわば、【琉球の地政学、“影の独立政府内閣”】の準備段階として、その土地は、それを断行する“静かなる兵器”として、【“核なる女霊能者”】がその土地に鎮座していた。
―――――〝目標は【世界】〟
今、こうして琉球は歴史こそ、無防備、無力のように思える姿でありながら、実際は【時の“超大国”】に巻かれて行っては、“究極兵器”を常に据えていた。
日本が原子力技術を保有するように、琉球も武装こそせずとも、そんな、それを超える恐ろしい兵器技術をその時の超大国に与えられていた。
琉球はついに、“最後の兵器”を手に入れるようになった。琉球は今日に至るまで、実のところ、もはや《〝時間の国〟》であり《〝魔法の国〟》であった。
かの聞得に始まり、それ以前には、その言葉の神秘さえ全てがあり、かろうじてそれは継承されていった。それは天照や神武、神武を生む両親、豊玉姫などを伊平屋に秘跡として要しているように、【保存】の国家であり――――(略)、【心理】。【根源】。果ては【アカシックレコード】とか呼ばれ、地球の外側が、宇宙の全体が境界が把握できないように、人間の内側もそれで、これを得るということは、創造主であり魔術師である。
これは、現代琉球が大いなる世界に冠する【独立】の意志をもった、決して屈することなく、【理念】を、【光】も【闇】も飲み込んだ、【大いなる獣】の話だ。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-10-28 11:34:36
3208文字
会話率:10%
明治竣工木造平屋。延床面積百二十坪の古屋の隅に小さい和室があった。その和室を支える隅柱は、同じように部屋を支えている中柱に恋をする。隅柱は勇気を出して告白し、二本は付き合い始めた。幸せな日々を送っていた二本だったが、恋が募れば募るほど、触
れ合うことのできないもどかしが柱達の身を焦がしていく。スズメが歌い、襖が忠告し、他の柱達も巻き込んで、二本の恋は進展する。
「ねえ、柱くん。どうして私達は柱なんだろうね」
そして、過去に思いを馳せた中柱は己の存在理由を隅柱に問う。隅柱が何も答えることができないまま季節は流れ、どうしようもない別れが二本を引き裂いていく。
これは、二本の柱たちが幸せになる物語。
pixivの「ワンルームSS(ショートストーリー)チャレンジ」応募作品です。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-05-01 22:00:00
20434文字
会話率:46%
暦が晩冬を示しても、欧州屈指の連峰がもたらす冷気は緩む気配を見せない。
幾重にも無機質に立ち並ぶ相似の建物群を抜けて、大学寮敷地の北端へ。運営事務所に隣接する煉瓦張りの平屋に身体を滑り込ませる……
とある二人が至った極北の儀式。
最終更新:2020-02-23 20:00:18
6335文字
会話率:34%
ここ数年、町の風景がとみに変化したように思います。
景観は、その国の遺産です。
お金が優先されて、自らの手で景観を壊していく姿は悲しいことです。
しかし、これが、この国に住む私たちの現実でしょう。
国の景観は、人心そのものです。
しかし、実
は、そのことすら気付いていないことが、ほんとうの怖さなのです。
家までファーストフード化にして、周囲と次の世代に、われわれはいったい何を残せるのでしょうか。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2019-10-06 19:22:11
1109文字
会話率:0%