M放送局記者の俺、帝(みかど)俊平は謎の国・リプレ共和国への出張を命ぜられた。取材団はテレビから野本副部長ら四名、ラジオから俺の、合わせて五名。新潟港から半島東の港・ウオンサンに向かったが、低気圧接近で船の到着が遅れるトラブルに遭う。
取
材団は表向き、共和国のクム・イルソー主席生誕七十二周年の音楽フェスティバルにジパングから参加する芸術団の随行取材だが、真の目的は共和国の裏事情を探ることにあった。
帰国間際になって芸術団の歌姫・近江富士子が失踪した。背景には富士子をクム・イルソーの宮殿に奉仕させたい主席と芸術団団長の桐畑加寿子の間の密約があった。意外にも富士子はその密約を素直に受け入れて宮殿に入り、一年が過ぎる。短期出張のはずが、失踪事件をきっかけにM局は共和国内に支局を作り、T通信社と共に富士子の失踪事件を追う。
富士子には宮殿に入る目的があった。両親を共和国に拉致され、公開処刑され、兄も不審死を遂げるという家庭崩壊の元凶がクム・イルソーだったのだ。
その個人的怨念と、共和国と半島で対立するオプレ民国のクム・イルソー暗殺計画が手を結び、宮入りから一年後に歌手として不動の地位を気付いていた富士子は服用後まる五日経った時点で猛毒で即死させるという錠剤をクム・イルソーに飲ませ暗殺を実行する。
富士子は、恋人のソンイルと幼馴染の共和国軍兵士、クム・ヤンスと共に軍事境界線から民国に逃れ、ソンイルの伯父・ドンスと再会する。
ドンスは怪我を負って脱北し、民国に逃れていたが、反共和国組織を率いる彼こそが富士子をクム・イルソー暗殺チームに引き入れ、特殊訓練を施したのだった。
ドンスをプロデューサーとする暗殺チームの背後には民国を裏で支配する傷痍軍人の組織・七人委員会があった。富士子とソンイルは七人委員会により、主席暗殺の記憶を手術で消されてしまう。
主席暗殺説はマスコミの虚々実々の報道の中で真相は闇に消えて急速に萎んで行った。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-06-17 14:56:54
25659文字
会話率:29%
ある男性が、少年だった1980年代に、まだ残っていたとされる傷痍軍人とたまたま遭遇したときの思い出。脚本の形式。
最終更新:2023-06-19 22:24:37
2814文字
会話率:48%
恒星間抗争の終わった惑星に暮らす傷痍軍人イヴァンと少女スノウ。イヴァンは戦火により顔の半分と身体の自由を失い、スノウは戦争によって身を売ることを強いられる夜を過ごす。2人はイヴァンの「落としもの」をきっかけに、ある日出会い共に旅に出ることと
なる。果たして、自分の「Dearest(最愛の人)」は誰なのかを求めつつ。旅の各所に潜むのは終わったはずの戦争の傷跡と影。さらにイヴァンの消えた記憶に絡む謎を追い、追われながら、いつしか迎える旅の終わり。2人は、記憶を辿る旅路の最後に、何を知るのか。
※カクヨム・エブリスタ・ノベルアッププラスにも掲載折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-11-26 07:05:49
103251文字
会話率:36%
木津根(きつね)財閥の一人娘、貴子は、毎夜「祓い屋」として悪霊退治をしていた。
木津根家では、家が祀っている「白狐様」との契約で、巨万の富を得る代わりに霊力を持った子が悪霊退治をしなくてはならないのだ。
ある日、貴子は、仕事中に宇佐木(う
さぎ)という男に助けられる。
宇佐木は戦争から帰ってきたばかりの傷痍軍人だった。
「なぜこんなか弱いご令嬢が戦わねばならないのでしょうか。世も末ですね」
「そんなに言うならあなた、わたしに協力なさい」
行く当てのなかった宇佐木は貴子に拾われ、貴子の執事となるが、後に「貴子と似た境遇」の家の嫡男だったことがわかる。
奇妙な縁で主従となった二人が、徐々に絆を深めていく、和風ダークファンタジー。
※大正~明治初期あたりをモデルとした異世界です。
※秋月忍様主催の『男女主従祭企画』参加作品です。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-08-09 20:18:32
10840文字
会話率:37%
昭和30年、アセチレンランプの下に傷痍軍人のいる祭りの夜 小夜物語第96話
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最終更新:2020-07-02 06:53:50
1290文字
会話率:6%
幼い頃に何度か姿を見た、傷痍軍人の話です。
最終更新:2017-08-22 19:09:24
2098文字
会話率:3%
エジプト人の青年が自分の国の現状を憂える場面から物語が始まります。その後彼は自分が恋をしていた日本人の美しい少女のことを思い出します。彼女は美しく才能にあふれた少女でした。日本とロシアとの間に戦争が勃発すると、少女は青年に別れを告げに来まし
た。彼女は、日本に帰国して祖国の為に戦場に行くと言いました。エジプト人の青年は怒って猛反対しました。「君のようなたおやかな少女がどうして戦場で戦えるというのか、危険だからエジプトに留まれ」と。エジプト人の青年は出征した経験があり、戦場の悲惨さをよく分かっていました。しかし少女は自分の決心を変えようとはしませんでした。彼女は言いました。「私たち日本人は勇猛な民族であり、死などは恐れません。実際に武器を持って敵兵を倒すことはできなくても、その代わりに従軍看護師として傷痍軍人の看護に身を尽くましょう」と。少女は国の為に、命をなげうってでも奉公する道を選びました。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2017-07-08 06:17:50
3422文字
会話率:4%
一人の極普通なサラリーマンがとあるスキー場に訪れます。
そこは、、、。
最終更新:2017-02-17 14:00:00
31757文字
会話率:8%
東暦1208年。帝国エイジャは異常なまでの戦闘力と生命力を手に入れられる薬品……BFRDを投与された動物達。そして人工知能AIによる無人と化した人型兵器を持つ軍事テロ組織"イーシュター"を相手に他国からの支援を殆どされ
ぬまま、血みどろの抗戦を強いられていた。
とある小隊に所属するレイユはイーシュターによって最愛の妹を亡くし、戦闘の中で自身の左腕も失くした傷痍軍人でその日その日を必死に生きていた。
そんな彼が偶然にも戦場で負傷したエイジャ軍の少女を助けて……。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2015-05-23 13:46:34
2793文字
会話率:57%
戦後十年。もはや戦後ではない、という信念のもと必死に生きようとしていた。
市松の家のお嬢さんと傷痍軍人との出会いは彼女の運命を握り翻弄していく。昭和ノスタルジーで終わらせない「あの頃はよかった」の昭和を女の目線で見つめる。
最終更新:2014-07-30 23:01:09
1508文字
会話率:4%
戦争で怪我をしてきた軍人は、みな、傷痍軍人として扱われる。
最終更新:2013-01-01 00:00:00
404文字
会話率:27%
傷痍軍人である俺は、突然、野戦病院への輸送部隊護衛として機体を与えられ、再び、戦場へ身を投じた。
最終更新:2010-09-20 17:39:06
8134文字
会話率:42%