「絶対に、迎えにいくからね!」
そんな言葉を信じ、8歳のバネーラは森で独り、ママを待ち続ける。
だけどそれから、50年が経った。ママはまだ来ない。
寂しさと孤独、悲しみに、心が削られていく。
そんな日々を一変させたのは、同じ捨て
子のヴァネットだった。
悲しみを紛らわすように、バネーラの生活はヴァネットを中心に回っていく。
悲しみも寂しさもあるけれど、その生活に、「怒りと喜びと楽しみ」、そして「生きる意味」が加わっていく。
バネーラは、ヴァネットのために。ヴァネットは、バネーラのために。
親に捨てられた2人は、互いを支えにしながら生きる。
だけどバネーラの心のなかには、拭えない恐怖があった。
「もしもヴァネットが、ママと同じようにいなくなっちゃったら?」
怖くてたまらないバネーラは、「森の外に行っちゃダメだよ」とヴァネットに強要する。
ヴァネットはその約束を律儀に守るが、あることがきっかけで、森の外へと出て行ってしまう……。
そうしてヴァネットは「森の外」の楽しさを知り、とある少女、シフルに出会う。
これは、愛を知らない8歳の老婆と、愛を欲する7歳の少女、そして、友情を欲する少女たちのハッピーエンドなお話。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2016-06-27 13:08:21
7290文字
会話率:32%
女の子扱いを極端に嫌う女性、横峰千春。千春は幼い頃は周りからちーちゃんと呼ばれていた。千春はそれに違和感を感じていたが、周りの女の子たちもみんなそんな風に呼ばれていたのでその時は気にすることはなかった。千春は女の子がするような遊びは好まず
、よく男の子と遊んでいた。そんな生活の中で、小学四年までは特に悩みもなく暮らすことができていたが、五年生になると、千春の身体に“胸が出てくる"という異変が現れ、千春は自分の身体を少し嫌悪するようになる。その年の夏のプールで、更衣室が男女別に分けられ、女子更衣室の風景を見て千春は「自分のいる場所は、ここじゃない」と感じ、男子更衣室に行こうかと考えるがそれにも違和感を感じ、自分の本当の性別について悩むようになる。中学ではその悩みを紛らわすために陸上に熱中したが、二年の終わり頃に男子部員と性別に関することで喧嘩して辞めてしまう。
三年の春に、川上葵という女の子が転校してきて、千春の隣の席に座ることになる。葵が千春に話しかけ、すぐに二人は打ち解け、千春は葵に自分の目指す、この辺りでは最難関の高校を目指すよう勧める。あまり勉強してこなかった葵は一旦拒むが、千春の説得に負けて渋々承諾する。ある日千春の家で、千春と共に勉強していた葵が横峰家の温かさに触れて、今まで隠してきた自分の家の事情を話し、そんな葵に千春は愛情を抱く。しかし、千春は本当の自分を大切な人に見せることができず、罪悪感をも抱くようになり、時と共に膨張していく愛情と罪悪の板挟みに耐え兼ね、葵に黙ってアメリカに留学することを決意する。順調に事は進んでいたが、出発前に葵に知られ、やむなく千春は自分の気持ちを伝えるが、葵の返事を待つことなくその場から立ち去る。アメリカに渡って一年が経った頃、千春の家に葵から手紙が届き、千春はそれを読んで涙を流す。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2016-06-23 22:18:56
19251文字
会話率:63%
母は、五歳のころ、僕と弟を捨てて出ていきました。
父は、その尻拭いを僕と弟に押し付け、少しでも出来ていなかったら怒鳴りつけました。
弟は、全ての負担を僕に押し付け、寂しさを紛らわすように僕を毎日叩きました。
僕は、そんな現実が怖くて、妄想の
世界に『もう一人の僕』を作り、失敗しました。
『もう一人の僕』は、僕のことを不幸だと言います。だけど僕はそう思いません。そう思わないと、何かが壊れてしまう気がしたからです。
何より、彼女に出会ってしまったから。
僕なんかよりずっとずっとつらい目にあってきた、小さな小さな女の子。
真っ白な髪のこの子を僕は――助けたいと思いました。
その先に、僕が本当に求めるモノがある気がしたから。
これは、僕が、女の子を幸せにしたいと願う物語。
幸せに『したい』と願う、物語。
――そう、『もう一人の俺』が願ったんだ。
――だから、俺は――折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2016-06-13 23:47:52
5650文字
会話率:21%
「ご主人さま?カリンはずっと、ずっと、ご主人さまだけの娘ねこなのですよ?」
『娘ねこ』―― その不思議な存在は突然現れた。
可愛いらしい姿を更に完璧にする猫のようなみみとしっぽ。
無条件に、盲目的に、控えめに懐いてくる仕草。
始まりは気を紛
らわすための気まぐれだったのかもしれない。
暁京雅が突然ひとりになり、時間が気持ちを解決してくれるには早すぎる時だったから。
誰かに側にいて欲しかった、そして誰かを大事にしたかった、
そんな気まぐれだったのかもしれない。
でも今は大事な家族で、かけがえのない存在。
俺と娘ねこ、そして仲間たちとの普通な、普通な、
少しだけヤキモチ焼きな、みみとしっぽの物語。
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男性向けシチュエーションCD
【みみとしっぽと添い寝の話シリーズ-Side Karin-】をノベル化しました。
シチュエーションCDでは語ることが出来ない『娘ねこ:カリン』と仲間達の姿を楽しんでいただければと思います。
よろしければCDの方もご興味があれば是非にお願い致します。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2016-05-14 05:07:24
23373文字
会話率:50%
陸上部存続のため、しっかりものなマネージャーの香代子は“電波王子”と呼ばれる美形の変人・由貴也と関わり合いになることに。破天荒な彼に振り回されるうちに、その不安定さが見えるようになってくる。部活で心を紛らわす彼の葛藤とは何なのか。失恋で心を
失った彼が立ち直るまでのストーリー。
※ただいまいただいたご感想のレスはいたしておりません。ご了承ください。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2016-05-06 16:00:00
821570文字
会話率:28%
ひとりぼっちの魔法使いは寂しさを紛らわすために人形少女、アルエットをつくり、心を与えた。
魔法使いと少女は森の奥でひっそりと店を経営している。
ある日、魔法使いが用事で町へ行っている時にアルエットは鳥からある知らせを受ける。その知らせを受け
、急いで森の奥に向かったアルエットはそこで少年と出会う。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2016-04-30 18:37:06
4404文字
会話率:43%
これは遠い昔の物語。
真夏の夜の暑さを紛らわすために、王子は毎晩友人を招いては宴を催します。
ある日、「姉の代わりに役目を果たしに参りました」と言って寝所で待ち受けていたのは年端もいかない少女でした。
後に賢君と称される王子と、奴隷
少女とが夜毎織りなす、慎ましくも心温まるハートフル・ストーリー。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2016-04-18 20:00:00
9650文字
会話率:36%
──その男、職業・サンタクロース(自称)
12月24日、高校1年のクリスマスイヴ。出会ったのは、金髪サングラスの自称サンタ、玉城さんだった。
工藤祐也(くどうゆうや)は普通の私立学園に通う、高校1年生。
12月24日は普通の高校生らしく
、普通の友達と普通のクリスマスパーティをする予定──のはずが。
運悪く友達がほとんどキャンセルで、残った1人とも、待ち合わせ中に電話で謎の悲鳴を残し、音信不通の行方不明に……
寂しさを紛らわすために、仕方なく街中をぶらついていたところ
俺は玉城(たまき)さんと出会った。シルバーアクセサリーをじゃらじゃらさせた、愛煙家で、金髪サングラスで、それが全くサンタの衣装に合っていない、のに。
「本物のサンタクロース?!」
なんと、玉城さんは本当のサンタさんだったのだ。(自称)
しかも、何故か玉城さんは、銃を持ったスーツのオジサン達に追いかけられていて、祐也は全く関係なかった事件にもズルズルと巻き込まれていく。
もう、誰か、助けて下さい。
果たして俺は、無事にクリスマスを終えることが出来るのか?
普通の高校生と自称サンタクロースがイヴに繰り広げる、ドタバタコメディ。
※E☆エブリスタから転載し、加筆修正をしたものです。アルファポリス様で外部登録しています。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2015-12-28 20:28:49
78151文字
会話率:45%
ユウマは、同じ毎日の繰り返しに退屈し、それを紛らわす何かを求めていた。そんな折、友人のハルトから、解体を放棄され使われていない旧校舎の探索に行こうと誘われる。そこで出会った不思議な男から3つの嘘を暴いてほしいと言われたユウマは、退屈を紛らわ
す何かを求めて、その扉を開けるのだった。果たして、ユウマは嘘を暴き、真実を知ることはできるのか・・・折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2015-09-27 15:10:48
82607文字
会話率:41%
幼なじみの西澤くんへの思いを断ち切れずにいる私は、ある悪趣味な遊びをはじめる。それは出席番号順にその日一日の好きな人を設定して、なりきることで気分を紛らわすというものだった。
※さばえ近松文学賞落選作品。
<2ちゃんにて批評依頼中>
最終更新:2015-08-30 23:40:34
2899文字
会話率:36%
木々の精霊として育った少年・オーガは、自らが拾われた人間と知らずに、周りとの違和感が拭えないでいた。それを紛らわすかのように、剣の道を突き進むが、その使い道を見い出せないままオーガは、長からの頼み事を受け、リューレライの森から初めて、外の世
界へ出される。
着いた先のシェンナの森では、神々に仕える精霊騎士達との出会い、自分の実力を知った彼は、己の存在が何であるか、判らなくなっていく。
そんな折、生まれ育った森の現状を知った彼は、その身を邪悪へと染め、人の世の厄災として歩み出す。
人間の国で己の策を巡らせ、徐々にその国を破滅へと導く準備を終えた彼は、己が操る魁羅等、様々な手駒を使い、国の滅亡への策略を開始した。
そして…それを止めるべく、様々な人間や精霊達、神々までもが動き始める。
それ等は全て、大いなる神の意思か、運命の神の悪戯の様に、彼等を怒涛の渦へと導いて行く。
※一部、残酷描写があります。15歳未満の方は、閲覧をご遠慮してください。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2015-02-17 21:24:54
480166文字
会話率:26%
都でひっそりと暮らす姫君と、彼女の元を訪れる男の公達。
二人は恋人でもない、さりとて家族でもない。友人と呼ぶのもおぼつかない。
男は姫君に「暇つぶし」という名の話の種を献上し続け、姫君は退屈な日々を紛らわす。
人目をはばかって会う二
人はいつも語らってばかり。
進んでいるのか、戻っているのか、彼らも知らない。
ただ、彼女が住む四条の邸には誰も知らない小さな秘密がひたすら降り積もっていくのだ。
※他サイトとの重複投稿をしていますが、だいぶ前なのでとっくに消されているものと思われます。
続きを書くかどうかわからないので、完結設定にさせていただきます
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2014-11-06 18:21:23
14699文字
会話率:52%
詩は初めてかくので下手です。と言うか詩なのか?まぁ孤独を例えみたいにしています。
はい…。
最終更新:2014-09-23 22:16:18
200文字
会話率:34%
異常な身体能力を持っており物心つく頃にはその事を自覚していた主人公、夜桜 月。
更には容姿も恵まれており、毎日同じ学校のみならず他校の生徒にまで告白されるような男にとっては夢のような生活を送っていた。
しかし、そんな生活は月にとっては退屈
でしかなかった。
退屈を紛らわすために文武を問わずありとあらゆるものに手を付けていたが、結果は何も変わらなかった。
そんなある日不思議な少女と出会う。それが自分の運命を変える出会いとも気付かずに....
よくあるベタベタな主人公最強物です。
処女作なので生暖かい目で見守っていただけると有難いです。
指摘や感想など、気付いたことがあれば是非コメントしていただけると嬉しいです!折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2014-05-03 20:54:24
1988文字
会話率:48%
寂しさを紛らわすために何人もの人間と関係を持つセイヤ。関係を持つ内の1人である‘俺’の割り切れない感情。
最終更新:2014-02-16 18:12:08
1310文字
会話率:34%
ある青年がヤンデレ妹に刺されポックリ逝ってしまい何故か気がつけば特殊能力のある剣の姿に変わっていた。成長チート剣=最強と思っていた彼ですが彼のいる所は人気がまったく無い異世界の森。使役してくれる人も居なければ自身が動かせる能力もない、そのチ
ート能力も使わなければただのガラクタですww。そんな彼は毎日動けない剣(カラダ)に退屈を紛らわす為、森に住む動物やモンスター、自然の光景など観察する日々を過ごしながら自分を拾って使ってくれる使役者を持ち続けるその一部のお話です。
※連載作品にしようと思ったのですが納得がいかずボツにしようと思ったけどそれなりにいい感じでなんとなくな軽い気持ちで投稿しました。そういうのが苦手な人は戻るボタンを押してください。読む方は暇つぶし程度の気持ちでご覧ください、期待しないようご注意ください☆折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2013-12-18 12:00:00
4309文字
会話率:33%
バルトは、教会を巡りながら、世界各地を旅して廻る。
それは、少しでも自由を感じ、叶えられない思いを紛らわすため。
それでも、旅は新しい出会いを、様々な知識を与えてくれる。
これは、今ここに在る世界で、懸命に生きるバルトの物語。
最終更新:2013-11-24 00:30:00
11274文字
会話率:37%
100m専門のスプリンター、夕(ゆう)は高校3年生。容姿端麗で県内トップの実力を持つ彼は他校の女生徒からも「王子様」と呼ばれてモテモテ。
しかし夕が昔から好きになるのは自分と同じ男の人ばかり。夕にとって陸上競技は、自分がまわりと違う同性愛者
であるという孤独感を紛らわすための手段であった。
ゲイであることを隠し、周りに同調して生活する毎日は彼にとっては色彩の無い無味乾燥の日々。
そんな夕は三年の春、自分の高校主催の合同練習会で一つ下の後輩、武人(たけと)と出会う。
夕のファンだと言う武人は破天荒で傍若無人。そんな武人に夕は自分のペースを崩されてばかり。
過去のトラウマからもう恋愛は絶対にしないと決めていた夕だったが、彼の奔放さにいつの間にか心惹かれて行ってしまい…。
わんこ後輩×ツンデレ先輩が送る一夏の切ない青春ラブロマンス。
※他所同性愛者向けHPにて掲載しているものを編集して転載しています。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2013-09-11 09:00:00
68313文字
会話率:28%
学校に通っている主人公は閉鎖的な空間での生活に不満を抱いていた。気を紛らわす為に大好きな「絵」を書いていたが……。
最終更新:2013-08-12 21:26:50
1540文字
会話率:0%
失恋を半年も引きずっている清俊(きよとし)は、鬱屈した日常を紛らわすために過去の消えかけた思い出を探ることにした。
あの時箱に入っていたクリスマスプレゼントは、本当は一体なんだったのだろう。
彼のそんなメランコリーを他所に、とうの「箱の中身
」は図々しくも清俊の生活に入り込み、部屋の空気を台風のごとくかき乱していくのだった。
恋愛要素はごく少なめ。
子供時代の自分を優しく思い出したい方向けのお話。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2013-05-13 00:21:46
29990文字
会話率:43%