人類が宇宙に進出してから、数え切れないほどの年月が過ぎた未来。
海賊や危険宙域の往来、宙運業者が担当しない物資輸送の役割を担い、危険を顧みず星の海を渡る放浪者(ノーマッド)と呼ばれる人々。その中の一人、リガルは、海賊船団の襲撃によって生ま
れ育った船、アクトウェイを破壊されてしまう。
その時、彼とアクトウェイのAIであるアキの目の前に、漆黒の船が現れる。新しいクルーたちと渡る星の海は、いつしか不穏な黒色に染められつつあった。
巨大国家の間に蠢く旧大戦の遺産、クルーの過去、宇宙の果てまでも追ってくるしがらみ。その中で、リガルは苦難を乗り越え、やがて信じがたい真実へと直面していく。その時に彼が取った行動とは。
アクトウェイは一人の青年と一基のAI、そして無数の仲間たちが織りなす物語を運んでいく。行き着く果ては星の彼方か。
長編SF冒険譚。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2016-12-18 09:00:00
816409文字
会話率:47%
腐敗惑星は、宇宙の船を呼び集めて落下させていた。宇宙のローレライ。 生物を呼び集める星。そして、呼び集められた生物は腐肉となっていた。
我らは風民(フーミン)、歴史の表面にでることはない。が、我らは必ず、この星、腐敗惑星の歴史の変遷に居合
わせる。連邦の監視機構の奴らは我らの存在すら、きずかぬ。が我らは生きている。存在している』 形もなく、姿もみることのできぬ意識体がこの腐敗惑星上空部に生息していた。
その内部では新しい生命が蘇生しょうとしていた。
■山田の「妄想の地獄めぐり」へようこそ!
関西学院大学文学部ーSF研究会ー大阪文学学校ー大阪シナリオ学校ー同人誌活動
を通じての、30年にわたる、日々の妄想世界のすべてをお見せします。
http://plaza.rakuten.co.jp/yamadas0115/diary/201609230000/
基本データベースはここ。
■飛鳥京香・SF小説工房■株式会社山田企画事務所■
小説ごと章立てことにに入ってます。まだ未発表もありますが、、、
基本的にまだ整理できていません。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2016-11-17 18:00:00
49070文字
会話率:40%
魔法はあるけど、ドラゴンも、エルフも、魔王も居ない異世界に転生して20年。家業である軍人になって、安穏とした生活に向けて努力を続けていたら、戦争が始まってしまった。しかも、負け戦っぽい中で、半壊した部隊の指揮まで押しつけられた。
どうに
か生き残ったが、本人の預かり知らぬ所で英雄になっていたようで、様々な人が無理難題を押し付けにやって来ます。とりあえず、美女の訪問から始まったのは良いことだ・・・と思おう。
そこそこの才能と知識とチート、あまり無いヤル気を奮い立たせて、いつの間にか美女と地位を手に入れていく。そんな、ちょっとおかしな世界での立身出世物語。
【文末で「!」や「?」の後に、句読点を多用していますが、文章の終わりをより意識でき、また文中でのスペースに違和感を覚える作者による意図的行動です。また、「・」を三点リーダーの、不等号を括弧の代替に使用するなど、変則的な事をしています】折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2016-11-10 00:15:35
23642文字
会話率:1%
初めまして、比良沼です。このお話は、好奇心旺盛な白エルフ「ユーリア」が人間社会へ出て魔学者として成長する様を、戦争とともに描く作品……になる予定です。大まかなストーリーは考えているのですが、まだまだ執筆途中の作品ですので、どのように展開する
かは私にも分かりません。私が飽きるまで続くと思いますが、どうぞお付き合い下さいませ。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2016-11-07 23:18:39
39276文字
会話率:36%
15年前から続く人材不足を解消するため、反クーデター連合軍は若年の頃より軍務に必要な専門技能を身につけることの出来る機関を立ち上げる。その機関のひとつ、"橋本学園"は、空軍所属。航空機、特に戦闘機のパイロットを輩出する
目的で設立された。パイロット候補生たちが正規のパイロットを目指して励む中、一人の新任教官が橋本学園へ赴任する。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2016-11-04 19:32:35
159289文字
会話率:53%
近代の終焉にさしかかった時代、勃発した大戦によって世界は二分されていた。帝国陸軍の若き内親王、伏見宮音羽参謀総長とその幼馴染み、結城真琴は否応なく時代の奔流へと巻き込まれていく。命を削る消耗戦、史上初めての国家総力戦に対して帝国はどのような
歴史を描けるのだろうか。その中で、伏見宮音羽と結城真琴は何を考え、何を手に入れるのだろうか。1900年代初頭のような世界を舞台にした、架空歴史小説です。あと、ジャンルは良く分からないのでてきとうです。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2016-10-07 22:11:02
51492文字
会話率:51%
タイムトラベルはできるのか?
宇宙人はいるのかいないのか?
どうして栄華を極めた文明が滅んだのか?
オーパーツとは何か?
そんな疑問から出発して、出した私なりの答えに冒険活劇を足した作品です。
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すべての世界の元統一世界『スフィア』。
そのスフィアを含めてすべての派生世界を世界侵略者から保護する機関、『時空制御局』。
時空制御局はその部隊の数が小さいほど重要な事件が評議会より与えられる。
時空制御局東方第七七七支部に所属する隊員、キリア=トライハートはいつも通りに派生世界に任務へ向かうとそこで大物の世界侵略者集団に遭遇する。
この事件を機に、第七七七支部のみならず全世界が大きく動き出すことになる。
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折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2016-09-20 06:00:00
83713文字
会話率:61%
日本を舞台とした”第二次”太平洋戦争での米軍の活躍を描く架空戦記。
日本,中国,韓国間の領土・エネルギー問題を端に発し,遂に中韓軍は日本本土へ侵攻を開始。自衛隊と米軍は共同で反抗に撃って出るが,その中である疑問が生まれたところから米軍の一中
隊を取り巻く環境は大きく変わる。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2016-09-13 10:44:45
74243文字
会話率:10%
「俺には守りたいものがある。だけど、そんな力、待ち合わせていなかった。
選ばれなかったんだよ。俺は」
「私は生まれた時からこの世界が嫌いだった。救世主として生きることを強要するこの世界が」
ある時、世界は壊れた。世界に好かれた誰かの勝手
な望みによって。
一九九九年七月、ノストラダムスの予言は的中し、全世界には恐怖の大魔王が降り注いだ。
正体はパラレルワールドで破滅を目前に迎えた、同じ人間たち。
彼らは自分たちが生きていた世界の破滅を回避できないと理解した上で、他の世界を乗っ取ろうと戦争を仕掛けていた。
そんな異界の住民に触れることが出来るのは、異界に行っても存在を奪われない、力のある者のみ。
しかし、守りたいものがある青年──桐島楓月は、選ばれた力を持たなかった。
故に、桐島楓月は、異界からの使者を崇める新興宗教、軍にとって都合が悪い人物などを抹消する暗殺者へとなった。
そんな彼の目の前に、守りたいものが見つけられない、力を持った少女が現れる。
これは、望みを持ちながらも、力を持たない少年と、力を持ちながらも、望みを持たない少女の、ひと時の夢。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2016-09-07 17:32:40
6861文字
会話率:35%
『三妃、七竜、一三宝。三つの柱を揃えし王は、この世で誠の王となる』
そんな言い伝えのある世界に、200人の高校生がやってきた。
その中の1人である少年は、襲撃されるクラスメイト達を尻目に『異世界で目覚めた特殊な力』を利用して生き残り、5年
の歳月を経て『ユウ竜』として、更に後に『ユウ王』として名を馳せることになる。
自分と、
人と、
物と、
世界と巡り合い、
時と、
場所と、
国と、
世界と渡り合い、
はたして彼は、いかにして竜となり王となり、
はたしてどのような妃と竜と宝をてにし、
はたしてどのような戦記を綴るに至るのか…
これは後に『ユウ王戦記』として歴史に名を残した青年の物語である。
・・・・・
マルチ投稿なしのオリジナル長編小説です。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2016-09-01 18:03:50
443947文字
会話率:46%
時は四聖歴2522年――
かつて四柱の獣神が争った彼の地に再び混沌が忍び寄る
死と破壊を導く異形の軍勢
運命に翻弄される人々
若き兵士は修羅をゆく
我が身が黄昏に消えるその日まで
剣一つを携えて
最終更新:2016-07-29 23:53:35
244351文字
会話率:54%
初めての投稿です。
祖母が趣味で書いてるお話を私が代わりに載せていきたいと思っています。
沢山の方に読んでいただけたらうれしいです!
よろしければ、感想など頂けたら感激です!!
最終更新:2016-07-28 15:28:40
42486文字
会話率:31%
自然豊かなここ、北海道は"留萌"・・・。
ここには、海上自衛隊第5護衛艦群の総監部が置かれている。
5艦群旗艦のやくも艦長の任を与えられたのは、寺井崎 護 2等海佐。
前任は、海上試験艦「あすか」の副長。
やくものクル
ー達と、日々国防の任務に就いている・・・。
続く領海侵犯、潜水艦事件に揺れるやくもクルーたち。
潜水艦事件での総監部からの指示を無視したことが、
指揮系統混乱を招いたとして寺井崎は処分されることに……。
それらに忍び寄る影、第7章は『安穏』を巡る争いか!?
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2016-07-09 23:11:27
130564文字
会話率:35%
無力、無気力、無関心しか特徴のない主人公。
死亡して、テンプレ通り転生させてもらえると思ったが実はそんなに甘くなかった。理不尽な扱いを受けつつも何とか異世界へ旅立つ主人公。
ところが、主人公が飛ばされた世界はすでに寿命が決まっている滅びの世
界。
国々は寿命を奪い合いそのためにさらに寿命を減らしていく。
主人公は生き残るために、様々な選択を行っていく。
勇者と魔王?幻獣、国同士の戦争たっぷりの世界で理不尽な選択を突きつけられ、邪神の呪いにより性格を捻じ曲げられた主人公はどこへ向かって行くのか?
自分の生きたいままに生きることができるのか?
そのために必要なものは一体何なのか?
成り行きで王を目指し、国を落とすことを決める主人公の成り上がり戦記。
不定期更新です。
自己中展開、ご都合主義、物語の進行が遅い。
以上我慢出来ないと思ったら即ブラウザバックを推奨します。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2016-07-07 14:22:31
720309文字
会話率:24%
スチームパンクな世界観のディストピア・ファンタジー。
急速な発展の栄光と、戦争の傷跡が残るヘリア王国。
母殺しの罪で逮捕されたヘスターには、炎をおこす能力〈魔女の力〉があった。ヘリア王国の国家保安警察は国の繁栄、秘密保持のために彼女を付け
狙っていた。しかし彼女の力を欲するのは政府だけではなかった。フリーの諜報員ビーチェ・ヴァージルに、国家転覆を目論む〈地獄火連盟〉なる謎の団体……
国家保安警察の保安官バックスは、おのれの手足と引き換えにヘスターを救った。しかしそんな命が、死刑に処されようとしていた……
はたしてバックスの選択、そしてヘスターの運命は。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2016-06-27 02:15:24
63198文字
会話率:30%
1920年早春、4月1日からの日本空軍創設に伴い、日本の陸海軍は大人事異動を発令していた。
長かった世界大戦が終わり、当分の間、平穏な日々が続くことを日本を含む世界の人々は願っており、世界大戦の欧州派兵で大きな傷を負った日本国内では、平
和の果実を味わいたいという声が高まってもいた。
大正デモクラシー、軍縮の嵐が吹きすさぶ中、日本海兵隊、サムライも刀を置こうとし、大規模な軍縮を計画していた。
だが、中国やインド等、アジアの民族運動の高まりが、サムライに刀を置くことを許そうとしなかった。
そして、国内も世界大戦後の不況、関東大震災、金融恐慌から世界大恐慌と不安定な時代を迎えようとしていた。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2016-06-24 20:08:18
179518文字
会話率:22%
1918年春、土方歳三提督の初孫になる土方歳一は海兵隊少尉に任官し、南仏に派遣された。
第一次世界大戦に日本が参戦して4年が経ち、日本は欧州に海兵隊、航空隊、艦隊を派遣、のべ10万人以上が欧州の戦野で血を流していた。そして、土方少尉もそ
の一員として戦うことになったのだ。
同じ頃、各国軍上層部も今年中に大戦を終わらせようと決意していた。最早、米国を除きどの国も疲弊しきっていたのだ。それぞれの国の決意が、最後の激戦の幕を開けようとしていた。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2016-02-07 07:33:55
178663文字
会話率:29%
1913年末、土方勇志大佐は海軍兵学校教頭として来賓の林忠崇元帥海軍大将を呉駅の駅頭で出迎えていた。林元帥は海軍兵学校第41期生に対して卒業式の来賓として挨拶を述べることになっていたのだ。海軍兵学校第41期生は、草鹿龍之介や大田実、田中頼
三、木村昌福らがいた。土方大佐にとっては、将来、海軍大将を輩出する自慢の教え子たちになるはずだった。
だが、翌年の6月、サラエボで響いた銃声が全てを打ち壊した。サラエボ事件をきっかけに第一次世界大戦が勃発した。欧州の正月を楽しんで帰国しよう、と欧州に赴いた海兵隊を筆頭とする日本陸海空軍は、主に西部戦線において4年以上の地獄を味わうことになったのだ。そして、海軍兵学校第41期生は、卒業式から5年後に生き延びていた者は幾人ぞという凄惨な死闘の中に飛び込むことになった。陸に海に空に土方大佐の教え子の海軍兵学校第41期生は第一次世界大戦において戦うことになる。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2015-10-12 06:20:50
174643文字
会話率:22%
ちょっと変な俺の街の第二弾の作品です。
前作が「日常編」。
今回は「冒険編」と銘打ってもっとアクティブな内容になるかも?
この巨大な船の探索、軍やそれに携わる者との闘い。
その先に何が待っているのか!?
作者である私も知りた
い。。。
ドタバタ冒険アクション物語です。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2016-05-28 23:36:49
54679文字
会話率:26%
ちょっと変な俺の街(俺変)の外伝的なお話です。
当時の地球は、環境汚染や世界大戦により荒廃が進み、更に恒星である太陽の寿命が尽きようとして赤色巨星と化してきていた。
このままでは、地球は太陽に飲み込まれる。
その危機感から、各国は独自
に他星系への足掛かりを模索していた。
島国であった日本は、その中でもいち早く世代間宇宙船「にほん」を完成させ、生き残っていた日本人500万人と共に脱出に成功したのである。
それから150年後、俺変の世界の数世紀前、それが今回の舞台となります。
その時、「にほん」がいかに生きたか。いかに発展したか。
それが今回の主眼となっております。
和泉 冬希とイヤ フユキとの関係についても語られるかもです。
今回は、SF的な内容になっております。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2016-05-02 17:49:41
46673文字
会話率:27%
神殺し。
その言葉が指すのはおとぎ話の英雄ではない。
時は1940年代。大戦の時代に彼らは再び現れる。
ある面で英雄として、そしてある面で悪魔として。
数多の強者が並び立つ戦場に、神殺しが参戦する。
異形、突然変異、魔法、魔術、
聖騎士、魔女、円卓、神殺し、そのほかファンタジー要素強め。ただし神そのものの登場はなし。
歴史上の登場人物あり。ただし、架空の人物も多め。
戦争ものだが政治要素なし。
注意事項・タグは随時追加予定。
一話当たり七千字を目指す。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2016-05-28 20:32:50
14057文字
会話率:10%
現在、宇宙人は16の政府機関と100を超えるNGOを通して地球の再生事業を援助しているが、そもそも手の届く日常を超える範囲への興味の薄い弧状列島の呑気な住人たちが、なぜ宇宙人とならざる得なかったのか。何をどうしたら人型大型ロボット兵器などと
いう与太なものを開発どころか大量生産しなければならなくなるのか。その不幸な過程の、簡単な要約である。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2016-05-19 21:00:00
14897文字
会話率:0%
クレア・イエローは、国の養護施設で育てられた。
同時期に生まれた戦災孤児の5万分の1でしかなかったから、大人たちは行政がパンクしかかるほどの児童を「管理対象」として扱いはしても「慈しみ」を与える余裕がなかった。
結果、番号で呼ばれたほうがし
っくりくるような10年の果てに義務教育が終わると、すぐに軍の学校に放り込まれた。
この時期、国費で後期中等教育を受けられるのは軍関連しか残っていなかった。
長期にわたる戦後不況で失業率は過去最悪を更新し続け、福祉予算は破綻しかかっていた。
成績は優等だったが生活費と学費をチャラにする条件は軍への任官だけで、ここでも選択肢などなかった。
そして彼女の結婚である。
人生にある種、諦観していた彼女は軍による結婚の斡旋という強制にすら無感動になっていた。
ただ、結果的にシャーマン空軍大尉の、このすこしすねたところのある娘の気を引くにあたって自分の弟をダシにするという作戦は図に当たったといえる。
なにせ猫すら飼ったことのない娘が初めて接する「幼い生き物」である。
眺めているだけで飽きない。
こちらの一挙一投足にまで反応する。
かと思えばこちらの予想もしない行動を取る。
声がかわいい。
だっこするとあたたかい。
しかも自分になつき、甘え、信頼しきっているのである。
婚約者の弟は会えば必ず「生まれて初めて」を娘に経験させた。
それは彼女の人生の薄っぺらなことの裏返し。
それでも彼女は楽しいし幸せだと思っていた。
人のために笑い、怒り、甘えさせ、泣き、可愛がり、嫉妬さえした。
問題があったとすれば、それが世界でただ一人、10才にもならない少年にだけ、向けられていたことか。
ただ彼は楽観していた。
自分の弟といるときはあれだけ優しく笑える女性なのである。
自分の弟に嫉妬しても仕方がない。
ならば時間をかけてその笑顔を自分に向けさせればいい。
なんとも頼もしいポジティブシンキングの持ち主であったが残念なことに彼は結婚直前に事故で他界している。
彼が自分の葬儀で婚約者が泣かなかったことをどう思っていたか。
確かめる術はない。
かくして。
どこか心のこわれた娘と。
すぐ心がこわれてもおかしくない年頃の男の子が残された。
ふたりとも残されたとは思っていなかったけど。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2016-05-19 20:00:00
58684文字
会話率:39%
ある商人は国の支配者に言った。
「あの魔女の要求を拒んではなりません」
しかし支配者たちは言った。
「法に依らねば国が成り立たない。一個人の我儘だけを聞くわけにはいかない」
「そんな道理のわからぬものは放っておきなさい」
商人
はしれっと返した。
「私の富を見なさい。私の成功を見なさい。すべては魔女のおかげです」
なおも言い募る支配者たちに商人は決断を迫った。
「魔女がこの国に居る限り、この国の繁栄は約束されるのです。もし魔女を排斥するというのであれば、私もこの国を捨てましょう」
魔女の件はともかく、商人に逃げられるのは困る。支配者たちは折れた。商人の弁については半信半疑なものが大半であったが、商人の言ったことは驚くべきことに事実であった。
それから半世紀。
魔女は小銃弾の生産数の桁をみっつよっつ増やし、自己緊縛軽量砲を開発し、アルミヘッドの直噴ディーゼルエンジンを量産し、真空管の不良率を押し下げた。
駆逐艦は6万馬力の蒸気タービンで35ノットを出し、戦闘機は音速を超えた。
商人はやがて老いたが、死ぬ間際に、病をおして支配者たちのもとに最後の念押しに訪れた。
「けして魔女を粗略に扱わぬよう…」
それが25年ほど前。この話を聞いた宇宙人は思った。
「それってどこの座敷童だよ」
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2015-10-12 21:00:00
14734文字
会話率:32%
陽の国の海軍に所属するキールは上司の思惑に巻き込まれながらも戦勝を重ねていく。
一方陰の国の軍人アーティは衰退していく自国を憂いながらも奮闘する。
架空の国が舞台のSFっぽい話です。
最終更新:2016-04-24 18:37:08
23988文字
会話率:51%