母が死んだ。「亡くなってからしばらくは泣いてる暇なんてない」と誰かに言われた時はそんなことはないと思っていたけれど、実際とても忙しかったし、まだ実感が湧かない。最期も看取ったので息を引き取る瞬間も立ち会った。病気が見つかったのはもう2年も
前のことだし、覚悟はしていた。でも本当に、まるで実感が湧かないのだ。なんというか、病院に行けばまだあの病室に母がいるような気がしてならない。
仲が悪かったなんてことはない。それどころか他の家庭に比べてかなり親密な方だったと思う。環境がそうさせたと言えばそうかもしれない。母は女手一つで私を育て上げてくれた。大学まで行かせてもらった。自分だったらどこかで挫折しているだろう。それにまるっきり仕事人間だったというわけでもなく、週末にはいつもどこかへ私を連れて行ってくれた。幼い頃は寂しく思う日もあった。家に帰れば母親が迎えてくれる周囲の子達を羨ましく思って、どうして私だけと思っていた時期もあったが、それでも有り余るほどの愛情を注いでくれた。だから母を恨むようなことは全くなかったし、尊敬していた。今でもそうだ。母を心から尊敬している。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-02-08 20:00:00
6203文字
会話率:7%
よぉ!俺の名前はデュックス。冒険者ギルド“ユニゾーン”で働く超一般社員!そんな俺の仕事は初めてダンジョンを探索する冒険者達にダンジョンの危険や留意点を教えるためにダンジョンについて教えるいわゆるダンジョンアドバイザーってやつ。
でも、ダ
ンジョンは予想外でいっぱいだ。高ランクモンスターの異常発生?ダンジョン内での殺人事件?新領域の発見?あーもうこれ以上俺の仕事を増やさないでくれ!!!
でもこの仕事も嫌なことばかりでもない、これから広い世界に飛び立っていく新人冒険者の育成に少しでも携われる。俺の性分からしてこんなにいい仕事は他にない!!
だから勧誘だってお手の物!案内に関しちゃ俺に頼んどけばまちがいないぜ!
おっと、そこの冒険者さん!ダンジョンの歩き方おしえます!!!折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-02-05 18:41:53
3777文字
会話率:16%
「ここは…どこだ?」
自分は確かに死んだはずだ。
記憶が入り混じる。
この体の持ち主の記憶と、死ぬ前の自分の記憶が。
とてもよく似ているが、この体は自分の物ではないようだ。
年齢からしてまず違っていた。
「良かったは〇〇、元気になっ
たのね」
自分に話しかけるのは、この体の本当の持ち主だった少年の母親。
呼ばれる名は、生前の名前とは違っていた。
やはりこの体は、自分のものじゃないのだと再認識した。
自分の体はどうなったのか。
妻や家族に会いたい。
故郷に帰りたい。
忠誠を誓った従者が、どうなったのか知りたい。
少年はその願いを叶えようと、人買いの手を取ったー。
ハッピーエンド、完全自己満足、ご都合主義な作者が書く作品です。
転生とか、生まれ変わりとか、そのような話が書いてみたくて書きました。
同じキャラクターで、複数の違ったシチュエーションの作品を書いています。
作品の一部がリンクしたり、サブキャラが主役のスピンオフ的な物を書いたりしています。
なので、複数の作品を見て頂ければ、キャラへの理解がより深まったり、視点を変えた楽しみ方が出来るかもしれません。
変わった作風だと思いますので、苦手な方はすみません。
広い心で読んで頂ければ幸いです。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-02-02 20:03:01
79127文字
会話率:33%
図書委員で高校二年生の仁(じん)は、相棒の図書委員である智弘(ともひろ)から、とある相談を持ちかけられる。
「ちょっと、これを見てくれ」
「それ……」
「うん。手紙なんだ。ラブレター、といえばいいかな」
相談の内容とは、彼がラブレタ
ーを手に入れた、というもの。
ただ、智弘は、
「もらったのはいいけど、困ってる」
という。
なぜならそのラブレターには、出し主の名前がない。
『名前のないラブレター』は昨日、仁がいないとき、この図書室に落ちていたのを司書教諭の木澤先生が見つけて、智弘に手渡してくれたのだという。
「それでキミ、これをどうするの?」
「そう、そこが困っている。……返事をしようにも、誰がこれを書いたのかもわからない」
状況からして、可能性があるのは三人。
「三人の生徒がこの図書室にやってきていた。全員女子で、同級生だ」
そう言って智弘は三人の名前を挙げる。
二組の佐々木麻衣(ささきまい)。
四組の久住恵理那(くすみえりな)。
八組の長谷川莉紗(はせがわりさ)。
「三人とも、わからないな」
「これだから、仁は」
その三人の中から、ラブレターの出し主を探して欲しい。
そう頼む智弘の謎を解くために、仁はあれこれ話を聞くことにするのだけれど――。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-02-01 07:16:23
17706文字
会話率:34%
ガラド王国では、氷神と呼ばれる男と、炎神と呼ばれる女がいた。
そんな氷神と炎神は平民でありながら、国を救ったとしてガラド王国の国民の中ではヒーローのような存在であり、憧れでもある。逆に昔ガラド王国に戦争を仕掛けた……あるいは仕掛けられた国
からしたら死神のような存在であり、憎悪の対象だった。
そしてある日氷神と呼ばれる男はつまらないミスで記憶喪失になる……瞬間に前世の記憶を思い出す。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-02-01 06:09:38
2829文字
会話率:34%
私は未来を見てきた。人が過ちを起こし、世界が滅ぶ未来を。ただ平和に暮らしていただけなのに、巻き込まれる側からしてみれば迷惑極まりない。私はそれを防ごうと戦った。戦って、戦って……神話の魔法を持つこの体で、1人で世界中と戦い続けた。しかし魔力
は人並み。いつも負けて終わる。そんな私の運命は、母の一言で変わった。「地球という星の神は、創り出した魂の保有魔力を確認しないみたいよ」と。だから探し求めた。今の体よりも少しでも強くなるために。そこで遂に見つけたのだが、本当に幸運だった。魔力が多いなんてものでは無い。無限だ。使っても使っても尽きることの無い魔力。私は変わった。もう誰にも負けない。この力で、世界を望むままに変えてやる。
※この作品は『無限の魔女様、世界を旅する』の続編です。最大限お楽しみ頂くために、是非そちらもご一読下さいませ。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-01-17 07:59:16
40091文字
会話率:42%
遥か昔魔王や勇者がいたりいなかったりした…。
そんな名残りがあり魔法が存在する世界カーミンというとある町に住む少女『色野 灯(いろの あかり)』とその周りで巻き起こる様々な人達との日々を少しの魔法で彩り人と人との繋がりを描く。
この物語は世
界からしたらほんの一瞬の出来事だけど振り返ればかけがえのない色々な思い出《カラーメモリー》を描くちょっとフシギな物語。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-01-13 06:00:00
269685文字
会話率:66%
【面には魂が宿るとは言うけれど……。】
ある日、彼女が実家の猫が居なくなったと言った。もう歳だし、そう言う時だったのかもしれないと困ったように笑っていた。
しかし、それからしばらくして彼女も消えてしまった。必死に彼女を探す俺は、素っ頓狂な
方法で彼女の猫とコンタクトを取る事になる……。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-01-04 20:47:33
9973文字
会話率:34%
大学時代までは何不自由なく楽しく暮らしていたが、仕事に就いてからというものなにもかも無気力に感じ、気の迷いからしてしまった浮気、その行方はいかに…
最終更新:2022-12-31 20:33:46
440文字
会話率:0%
小学生の時に好きだった子が同じ高校に転校してきた。
僕は彼女に好きすぎてちょっかいをかけていたことを後悔している。君に謝りたい。
そんな悲痛な叫びを持つ僕だが何やら彼女の瞳には嫌悪というより憎悪の感情がこもってるんですけど・・・・・・・・。
あれ?、そこまで恨まれるようなことしたかな?・・・・・もしかしたら、彼女からしたらすごく傷つくことだったのかもしれない
彼女をちょっかいをかけすぎたことに罪悪感を覚え、謝りたいと思っている僕と怖いくらい僕に復讐したそうな彼女。
君にどんなことをされても今度は君を守る存在になりたい。そして君に今度こそ僕の気持ちを伝える
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-12-27 20:08:51
5853文字
会話率:65%
大学1年生の夏、僕は宝くじに当選した。
1億円、とてつもない金額だ。
一方で中途半端な大金であることにも気づいた。
一生遊んで暮らせるお金ではないけど、使い切ってしまうには大きすぎる金額。
いろいろ考えた結果、貯蓄に落ち着
いたのだが・・・
1千万円は思い切ってなにかに使ってしまおうとリュックに入れて持ち歩いていた。
それからしばらくして・・・
あれやこれやとあって、賢者を名乗る老人に1千万円を渡して、異世界に転移できる指輪を買ったのである。
そんな僕の物語だ。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-12-16 23:27:32
4733文字
会話率:31%
中学生時代に陰キャを極めた翡翠悠は高校の入学式の日に幼馴染である柏村彩花に再会する。彩花は学年一の美少女と謳われる程に可愛くなっていたのだが、悠にとってはただそれだけの事であった。
※カクヨムでも連載中
最終更新:2022-12-14 19:16:08
52647文字
会話率:74%
とある不可思議な存在との出会いにより『殺した対象の魂を支配下に置く』能力を始め、 様々な力を手に入れた主人公 清火、 彼女が力を手に入れてからしばらく経った時、 彼女の身の回りで異常な現象が起きつつあった……
最終更新:2022-11-16 09:32:28
72169文字
会話率:49%
猫達の友情劇。
だけど飼い主からしたら超迷惑なほのぼの感動ストーリー。
最終更新:2022-11-11 19:48:11
1884文字
会話率:37%
遊びたい盛りの中学二年生――鎌田大悟は信号無視してきた車に跳ねられて右脚を骨折し、入院するハメになってしまう。
そんな大悟の見舞いに来た幼馴染――今村晶は、思いのほかケロッとしている大悟を見て「思ったよりも元気そうじゃねーか」と安堵するも、
右脚を骨折した大悟からしたらその反応はあまり良い気分ではない。
ただ単純に文句を言うのも面白くないと思った大悟は、頭に包帯が巻かれているのをいいことに記憶喪失のフリをしてみるも……折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-11-10 09:00:00
3886文字
会話率:33%
男爵家令嬢ステラ・ルクスは、王国軍史上最年少で将軍の座に昇り詰めたゴリアデス・メナス・ヴァルガードと結婚することになった。
ヴァルガード家の爵位が公爵ということもあって、ルクス男爵家からしたら良縁もいいところだったがステラは違った。
ス
テラは、熊のように体が大きくて猛禽のように視線が鋭くて名前もゴツいゴリアデスのことが、コワくてコワくて仕方なかった。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-08-24 12:12:53
9248文字
会話率:30%
シイナはある日、異母妹がいると知らされる。しかも、明日からしばらく一緒に暮らすことになるという。
両親に反発したシイナは家を飛び出し、とある本屋に逃げ込んだ。
最終更新:2022-11-05 22:40:38
2989文字
会話率:36%
理系技術者が神様の手違いで、訳も分からず剣と魔法の世界に転生されることになり、元々ネゴシエーター資質の主人公はてんこ盛りのチート才能を要求。神様は成長と共に才能は伸ばすものと説得するが、口約束は嫌だとごねる。「全ての要求をすぐにほしい」と
強引に要求、半ば呆れた神様は「どうなっても知らないからね!」と能力を与えて辺境伯寄り子の子爵家3男に転生させた。
赤子に詰め込まれた膨大な魔力とスキルにより生まれてからしばらくは生死をさまよう羽目になり。やっと5歳で能力を抑え込むことができた。「さーてチートで世界的革新を」と意気込むが、あまりにも異世界文明は発達していなくて、その乖離に苦しむ元自衛官(砲兵)折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-10-30 19:09:12
1505文字
会話率:28%
その日、長尾浩平はある理由に寄り恋人の浅野優子に別れを告げた。
別れを告げたその日、自棄になりながら公園で酒を飲んでいた浩平は一人の少女、松井彩香を拾う。
見た目からして白いシャツに紺のもんぺという時代錯誤の格好をしている彼女。話を聞けばし
たくない結婚をさせられ逃げているという。好きな人間と結婚できず別れた自分とは正反対の境遇の彼女に同乗した浩平は彼女を家へと招く。それが、彼の、彼が生まれた理由に繋がるとも知らずに。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-10-29 17:51:56
102776文字
会話率:34%
リチャードとユリアナは婚約者同士。
正式に婚約が結ばれたのは最近だが、婚約前提で家同士のお付き合いを幼い頃からしていた。
ユリアナのことは嫌いじゃないが、学園に馴染んだリチャードは同級生の男子でわちゃわちゃする方が楽しくて、婚約者と会うのを
面倒に思っている。
だからといって、ユリアナは大事な婚約者。
ぞんざいには扱ったりしないし、贈り物や手紙は欠かさず茶会も出ている。
今回も彼女の為に、好きでもない観劇のチケットをわざわざ用意した。
なのに観劇に行ったあと、ユリアナの様子がおかしくて……
女子と男子は成長が違うかもしれない……要はそんな話。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-10-29 15:28:07
6492文字
会話率:31%
舞台は山林と海浜の保養地、静岡県熱海市。
伊豆半島随一の山持ち川端家の長男炉鹿は、山の民であることを誇りに思っている。
そんな炉鹿とことあるごとにいがみ合う岩波羽裔は、網代漁港の網元の娘で、生粋の海の民だ。
日本全国津々浦々、いずこを探して
もこの二人ほど険悪な人間関係を見かけることもあるまい。
興味関心趣味趣向、得意分野から納豆に入れるからしの分量まで何もかもが合わない二人。毎日のように乱闘を繰り広げ、ちょっとした名物になっていた。
山と海の、千年にわたる確執を乗り越え、二人の間に絆が芽生える時は、果たして到来するのだろうか?
バイオレンスで人情味あふれるハートフルストーリー、開幕。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-10-28 16:02:04
34314文字
会話率:54%