あの事件から、早いもので1ヶ月がたった。
文化祭の翌日。
学校近くの海岸で見つかった、女子高生の死体。
セーラー服に、肩くらいまでのポニーテール。
水死体ではない。
深く切られた手首。
彼女の隣で、砂がかぶっていた血のついたカッター
ナイフ。
そして砂浜に広がっていた血の跡。
それは現職生徒会長、草野桜の自殺だった。
砂の上に倒れたままの彼女に、生徒や教師たちはとても驚き、悲しんだ。
なんという悲劇であろうか、と。
悲しいことで、追悼の意を表したい、と。
しかし、それは長くは続かなかった。
人間の思考というのは、常に更新されゆくものなのである。
それは性別にも年齢にも左右されない。
ごくごく普通で、平凡なこと。
ましてや、深く知らない他人のことであればなおさら。
永遠の決別。それも前途多望な若者の自殺ではあった。
しかし、それが自分以外に起きたことであったことに、いくらの変わりもなかった。
この作品は「カクヨム」にも掲載しています。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-01-15 19:49:12
15598文字
会話率:44%
「はぁ……」
とある町の橋の上。夕日色に染まる川を眺め、その青年はため息をついた。物憂げな顔。と、そこへ近づく影が。
「……草野。お前、こんなところにいたのか」
「せ、先生……な、なんでここに、お、追いかけて来たの?」
「はははっ
、当然だろ? もう日が沈むし、この辺りはほら、不審者が出るって噂、お前なら良く知っているだろう。
それなのに、お前ときたら鞄も置きっぱなしで部室を飛び出してさ」
「そ、そりゃ、鞄持って行けるわけないだろ……。だってあの鞄には、みんなの財布が……」折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-12-30 11:00:00
1371文字
会話率:82%
この夜、俺は野球場に来ていた。野球など興味がないにもかかわらずだ。
それは草野球にしろ、このプロ野球の試合にしろ変わりない。
むしろプロ野球には昔、試合時間の延長だとかで後続の番組を潰された恨みしかない。
そもそもが長いんだ。九回もする
な。三回にしろ。それで全員出番は回るだろう。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-07-21 16:00:00
4680文字
会話率:25%
【お香×あやかし×北海道小樽市】
26歳千草野紬(ちぐさのつむぎ)は、失業直後、子犬の落とし物を拾う。
子犬を追い辿り着いたのは、歴史の街――「小樽」。
その街で、香炉を手にした和装男子、橘紫苑(たちばなしおん)と出逢う。
香堂を営む紫苑が
作りだすお香に、すっかり魅せられる紬。
ところが、魅せられるのは「人間」だけではないみたいで……!?
※アルファポリス、ノベマ!、エブリスタに同作掲載しております折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-12-17 06:55:51
129409文字
会話率:48%
一人の男がチョモランマをめざした。
最終更新:2023-11-28 12:08:02
279文字
会話率:0%
ある日、未来の子供から届いた一通の手紙。その手紙は明らかに封筒に書かれた宛先の文字から読み取れるのは幼き子からのものだった。封筒に押された消印は2035年、地元の郵便局で押されたものだった。それは時たま送られてきた。
書かれていた内容は、今
生きている私たちへの感謝を込めた言葉ばかりが記されていた。しかしそれはまた、私たちにとっては残酷なほどに、厳しい現実と向き合い、とてつもない勇気ある決断を迫られていることを暗示するものであった。
今こそ、私たちはその感謝の想いを真摯に受け止め、行動に移してくださいと悲痛な悲鳴にも近い嘆きにも聞こえてきた。私たちが何気なく暮らしているこの便利な日常が、どれほどの深刻な現象を引き起こしているのか、強く考えさせられるものであった。
地球は今も刻一刻と大気中の温室効果ガスの濃度は高まるばかりであり、年間平均気温は上昇を続けている。このまま平均気温が上昇を続けると、地球上に生存している3/4以上の生物は絶滅の危機に晒されると言われている。ましてその前に食糧危機により各地で紛争が勃発する可能性が差し迫っている。
私たち今を生きる人間は、もはや戦争などやっている暇はなく、直ちに未来の子供たちにこの地球を素晴らしいものとして、また輝く未来を描ける社会を残してあげるための手立てを今すぐにとらねばならない。
感謝という言葉の裏に決めた大いなる現代社会への警鐘であり、生きる責務なのかもしれない。そして未来の子から送られた感謝の真の意味を現代社会を生きている私たちに、もう一度原点に立ち返って考えるきっかけを与えてくれたのだった。
小さな島のある男の小さな想いと生きざまを通して、それを改めて深く、真摯の考えさせてくれる物語である。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-09-07 17:19:58
32711文字
会話率:19%
黒岩は、大手広告代理店に入社し、徐々に成績を上げ、社内でも出世街道をひた走る。祖化しある陰謀に巻き込まれ、ついには警察の取り調べを受け、ようやくの事無事釈放された。しかし社内の腑に気は以前とは違い、釈放されたにもかかわらず、冷ややかな態度で
出迎えられ、自宅待機というたちとなり、取材旅行と称して、日本列島を旅する。その旅の途中に清楚な女性と出会い、その新鮮な雰囲気が気に入ったが、その主旅を続け、北海道まで旅をした。東京に帰ってからは、猛烈サラリーマンではなく、時間をゆっくりと楽しむ生活を楽しむようになった。そして会社を退社し、独立する。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-12-11 17:51:55
287361文字
会話率:5%
不死川 球太(ふじかわ きゅうた)35歳のサラリーマンは、草野球の試合で頭部に死球を受けて意識を失ってしまう。
目を覚ますと、そこは異世界だった……
安全地帯から石を投げるタイプのニューヒーローが無双する。
最終更新:2023-11-23 18:02:03
45099文字
会話率:43%
ホームラン!!!!!
最終更新:2023-11-19 13:41:12
213文字
会話率:0%
恵まれた環境に生まれた青年、渡辺俊は音大に通いながら、作曲や作詞を行い演奏までしつつも、ある水準を超えられない自分に苛立っていた。そんな彼は友人のバンドのヘルプに頼まれたライブスタジオで、対バンした地下アイドルグループの中に、インスピレーシ
ョンを与える声を持つアイドルを発見する。
欠点だらけの天才と、天才とまでは言えない技術者の二人が出会った時、一つの音楽の物語が始まった。
それは生き急ぐ若者たちの物語でもあった。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-10-24 18:03:24
506306文字
会話率:23%
中学最後の試合、直史は強豪校を二安打に抑えながらも、味方の援護なく敗戦投手となった。
野球部には期待せずに選んだ、公立の進学校。だがそこで直史は、同じ中学出身でシニアに入っていた椎名美雪から、入学直後に野球部に誘われる。
全国区のシニアメン
バーの大半が入部した野球部は、ごく普通の公立校ながら、春季大会で勝ち進んでいく。
偶然早めに見学に来たもう一人の小さなスラッガーと共に、直史は春の大会で背番号を貰って出場することになる。
速すぎるストレートも、曲がりすぎる変化球も、キャッチャーの能力不足で封印していた直史は、己の力を発揮する場所を得る。
これは研究する凡人と、天才や奇才が集まって、甲子園までは特に目指さないお話、かも。
※おおよそカクヨム先行で、カクヨムオンリーの外伝が多数あります。累計3400万PV突破。
一番校正の進んでいるのはkindle版でunlimitedで無料で読めます。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-01-23 20:00:00
1630190文字
会話率:19%
草野球チームの飲み会において生じる、年齢差が浮き彫りになる空間。
最終更新:2023-10-10 06:00:00
10968文字
会話率:25%
時は2020年代中頃。あの伝説のエースが河北高校を卒業してから早5年。河北高卒、元バドミントン部。高校野球好き小企業社長になった笠沼大五郎のもとに同窓会のお知らせが届く。それがただの同窓会じゃないみたい。河北高70期を集めた球技大会を行うよ
うだ。そして優勝チームには、1人1人に5万円分の金券が!なんと太っ腹な企画!そこで笠沼はある計画を企てる。だが、残念ながらこの物語の主人公は彼じゃない。あの伝説のエースが主人公なのである。70期生のクラスは7つあった。笠沼のクラスは4組、エースのクラスは6組。果たして、4組はエースを決勝に引きずり出し、金券をゲットできるのか!?
そして、メインは伝説のエースと超人気アイドルの大恋愛を兼ねた物語である。はじめのうちは主人公もヒロインも登場しない。だが、確実に面白くなる。辛抱して読んで頂きたい。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-10-03 23:57:32
3895文字
会話率:20%
『覚えてろよ! 絶対許さねーからな!』
平尾(ひらお)の幼馴染、草野 菜穂(くさの なほ)の父親は、彼女が小学六年生の頃に二人の詐欺師を捕まえた。その詐欺師達が連行される姿を偶然目撃した平尾は、男達が刑務所出所後に菜穂に危害を加えるの
ではと危惧をする。悩みに悩んだ結果、町はずれの道場で己を鍛えその日に迎えて備えることにしたが、菜穂は怪しげな道場に入り浸るようになった平尾を気持ち悪がり距離を取るようになってしまう。
例え菜穂に嫌われようとも、彼女が日常を謳歌出来るならばそれで良い。
その日が来るまで平尾は生活の全てを菜穂を守るために費やした。
そして高校二年生のある日……
カクヨムにも投稿折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-08-21 20:57:03
9054文字
会話率:34%
野球部がない女子高に女装で入学したら、おかしな草野球団に拉致られた! 自分でさばいたフグで再起不能になった元天才ピッチャーが、バットで空を切る職人のごとき狂気のやまとなでしこに、ついに見つかってしまった。かつてのライバルは百万本のAVを贈ろ
うとしてくる。少年がまた野球を好きになる日は来るのだろうか? ギャグ一色の娯楽巨編。
※ノベルアップ+ アルファポリス ハーメルン カクヨムにも投稿します。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-08-14 07:15:34
25672文字
会話率:58%
二十一世紀中ごろ、少子化のあおりを受け野球の競技人口は減少の一途を辿っていた。プロ野球人気は維持されているものの、土台となるアマチュア野球の人口が減る状況に関係者はいずれ日本球界の屋台骨が揺らぎかねないと危惧した。
苦肉の策として、ア
マチュア野球の公式戦に女子の参加を認めた。
つまり、男子野球に女子選手が参加できるようになったのだ。
この決断には、活躍の場が少なかった女子選手たちに脚光が浴びることになると球界やファンに好意的に受け入れられた。すぐに男女の差を無くすためのルール作りや道具開発に着手し、女子選手の受け入れ態勢を整えた。
だが、女子選手が活躍したケースはほとんどなかった。いくら環境を整えても男子選手との差を埋めることはできなかったのである。せいぜい話題作りの一環として女子選手を出場させるのが関の山だった。
時は流れ二十一世紀末、都立常盤台高校硬式野球部の捕手副島和人は顧問の頼みで草野球の試合に出ることになった。
そこで会ったのはユニフォーム姿の同級生、鏑矢紗智だった。
女子が男子を相手にするのは無謀だと思っていた和人だが、紗智は男の打者相手にふてぶてしいまでの立ち振る舞いを見せ、次々とアウトを奪っていく。
女子選手の認識を改めた和人は紗智に野球部へ入部するよう頼みこんだ。
それをきっかけに、常盤台高校の快進撃が始まる。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-08-09 18:32:31
86073文字
会話率:39%
【首吊り自殺をした女性が刺殺体で見つかった!?】
モデルをしている花山香が、失踪から一ヶ月後に刺殺体で見つかった。
容疑者として逮捕された田中満は、花山香と交際していたと供述する。
また、彼女は首を吊って自殺をしていたとも主張してお
り、殺害に関しては否認していた。
不可解な状況はいったいどうして生まれたのか?
会社の後輩で田中に恋心を寄せる三船京子。
取調べを行う刑事の草野周作。
これらの人物を巻き込みながら事件は意外な結末を迎える。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-05-20 17:39:23
10864文字
会話率:43%
ド底辺草野球人だった魚類が、野球TV中継や草野球の底辺話をするだけのエッセイ (´・ω・`)
ヘンテコ技術論やTVゲームネタも収録予定です (ノ∀`)
アホな話を中心にお贈り致しますが、下手な草野球人には得するネタもあるかも? (゜∀゜)
/~♪
当エッセイで紹介した技術を使用しての被害や損害については、一切責任を持ちませんww
徹頭徹尾に自己責任でお願いいたします (`・ω・´)ゞ折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-05-11 23:13:18
6178文字
会話率:2%
地球によく似た環境の惑星で草野球をやってみるモテナイ青年の主人公。
『下手だが試合に出るには?』
『下手だが好きなボジションをやってみたい』
『下手だが監督をやってみたい』
などの野望に燃える主人公アイスマンのドラゴンも宇宙戦艦もでてこ
ない、ちょっとしょっぱい架空戦記。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2019-12-07 13:34:39
19205文字
会話率:31%
幼馴染との懐かしい記憶。
立場が違えば記憶も違う。
最終更新:2023-04-12 07:10:29
3961文字
会話率:47%
先日、草野球に誘われたんです。
これは『今』綴らなきゃなって強く思ったんです。
最終更新:2023-04-11 19:02:04
3597文字
会話率:17%
草野球に誘われる凡才の話。
この作品は、『即興小説トレーニング』に掲載したものを加筆修正したものです。
http://sokkyo-shosetsu.com/novel.php?id=491888
上記サイトはサービスが終了しているので
、いつか見れなくなる可能性があります。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-01-23 18:06:28
4818文字
会話率:34%
鍋島藩士、草野一平は島原の乱において、名誉の討ち死にを果たす。しかし気が付くと彼は五才の女の子、それも伯爵令嬢、アンヌとなっていた。侍女たちに迷惑をかけるどころか、婚約者を侮辱したとして僧侶を逆さ吊りにするなど、とんでもない行動に出てしまう
。そんなアンヌは婚約を破棄されてしまう。婚約者を半殺しにした後、アンヌは東方にいるとされる武士たちの国を目指し、旅に出ることになる。はたして、アンヌは誠の武士になれるのか、そして士道を貫き通せるのだろうか。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-01-08 21:00:00
44903文字
会話率:40%
1964年、中井英夫ミステリ長編「虚無への供物」と1977年、山田太一脚本のTVドラマ「岸辺のアルバム」の比較と考察。
最終更新:2022-10-16 13:10:01
7151文字
会話率:0%
次々と狼に喰われたような遺体が見つかる事件を追っていた草野克則警部。
祖父が危篤だと連絡をもらい、急いで病院に向かっていた大神満。2人が出会ったのは、狼村だった。
狼村に誘われた16人の中に潜む2人の人狼。
人狼の正体を暴き出し、事件は解
決するのか?折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-10-02 21:36:57
78760文字
会話率:49%