「私、フレデリック・ヴァルテーユは、リリバント公爵令嬢、カミーユとの婚約を破棄し、このウアキル男爵令嬢、クラリスと結ばれることをここに宣言する!!」
王家主催のデビュタントで、カミーユが告げられたのは、婚約者である王太子の浮気と婚約破棄
の宣言だった。
「はい、では今夜は失礼させていただきます」
カミーユはその言葉をあっさり聞き入れ、会場を後にする。周囲からは「冷淡令嬢」と呼ばれる彼女は、婚約破棄にすら興味を示さないのかと思われたのだが。
(どうしましょう…どうしましょう!私、婚約破棄されてしまったわ!)
内心ではとても焦っていた。婚約破棄によって王太子妃教育費の返金しなければならないのか、それを拒否したらどんな報復が待っているのか。そんな想像をして怯えていたのだ。彼女は冷淡なのではなく、とても小心者なだけだった。
「カミーユ!待ってください!!」
帰ろうとしたカミーユの前に現れたのは、元婚約者の弟のエドワードであった。彼はカミーユの素を知る数少ない人物で────。
気弱な令嬢と、彼女のことを一途に想う元婚約者の弟が育む恋物語。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-12-05 23:30:26
13032文字
会話率:56%
ルーニア・ウェル伯爵令嬢は、マルクセス王国の王太子ジュード・マルクセスの婚約者だった。
王太子妃教育の為に王宮に住んでいたが、ジュードからいきなりの婚約破棄を告げられる。なんでも、真実の愛を見つけたのだとか。
「はぁ、婚約破棄、ですか。構い
ませんよ。……本当にいいんですね?」
とは言ったもののあっさりとそれを承諾して家に帰ったルーニアだが、3日後にはジュードが頭を下げにきて……その理由、婚約破棄を言う前に分かっていた事でしょうに。
始まった瞬間からざまぁがはじまる、深く考えずに読んでほしい婚約破棄?物語。
※アルファポリス様でも別名義で連載しています。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-11-19 00:00:00
40171文字
会話率:35%
「よくもぬけぬけと……今まで隠していたのだな」
昨日まで優しく微笑みかけてくれていた王太子はもういない。
双子の妹として産まれ、忌子、とされ、王家に嫁がせ発言力を高めるための『道具』として育てられた私、メルクール。
一つ上の姉として生きて
きたブレンダが、王太子に私たちが本当は双子でという話をしてしまった。
この国では双子の妹ないしは弟は忌子として嫌われる。産まれたその場で殺されることもある。
それを隠して『道具』として育てられ、教育を施された私はまだ幸せだったかもしれないが、姉が王太子妃の座を妬んで真実を明かしてしまった。
王太子妃教育も厳しかったけれど耐えてきたのは、王宮に嫁ぎさえすればもうこの嘘を忘れて新しく生きることができると思ったからだったのに…。
両親、そして婚約していた事すら恥とした王室により、私は独身で社交性の無い、顔も知らない『野獣』と呼ばれる辺境伯の元に厄介払い、もとい、嫁ぐ事となったのだが、辺境伯領にいたのは淡い金髪に青い瞳の儚げに見える美青年で……?
※感想の取り扱いについては活動報告を参照してください。
※アルファポリス様でも別名義にて掲載中です。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-06-10 07:00:00
33443文字
会話率:28%
名前のない王女、それが私の呼称。名無し様、とか、名無し姫、とか呼ばれている。現在16歳。そろそろ婚約とか、世の中の令嬢は考える歳、だそう。
一人だけ離宮に住んでいて、趣味は流浪の民だった母の形見の札で行う札占い。
気紛れに手を出された母は
私を産んで亡くなった。王は私に関心など無く、母も居ないので、名前は与えられなかった。
食事と衣服は与えられたが、教育も教養も私には無い。離宮の中で王家の責任も何も無く苦労もせず世俗から隠されて暮らす。
ある日、隣国の大使が来ると侍女たちが噂をしていた。
他の国にも私みたいなのはいるのかしら、という興味から、有り余った体力と躾のなさで鍛えた木登りをしていたら、大使と目があってしまう。
「君は?」
「……名無し」
「名無し……、そう、そうなったのか……」
意味深な言葉を呟いた若い大使は、私を売ってくれと国王に掛け合い、見事二束三文で売られた先の隣国で、私は本物のお姫様のように扱われて……?!
占い札に導かれた、シンデレラストーリー開幕!
※日間総合5位ありがとうございます!たくさん読んでいただけて嬉しいので、長編改稿していきます。数日後から1日1話更新になります。(2/8 13:30 追記)
※感想の取り扱いは活動報告を参照してください。
※アルファポリス様でも別名義で掲載しています。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-02-24 19:08:27
37544文字
会話率:37%
侯爵令嬢リリーエン・リュシリュー(愛称リリ)は困っていた。好きでもない王太子との婚約も超高難易度の王太子妃教育も浮気の挙句に婚約破棄されそうになっても、不本意だったり、辛かったり、ムカついたりしたが、そんなことではリリは困らない。全てリリは
微笑をたたえて流してきた。例え国家の転覆の危機があろうともリリは何事にも動じない。そんな鋼を越えるアダマンタイトの強靭な精神を持つリリは生まれて初めて呟いた。困ったと・・・。これは何故か魂魄が王太子の浮気相手ルルーシェ•ルミエン(愛称ルル)と入れ替わったリリの受難?の物語。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-09-17 18:30:53
295109文字
会話率:45%
イリス・フィオニアは王家主催のお茶会という名の王太子の婚約者探しでめでたく?婚約者に選ばれてしまう。
王太子妃教育に励みつつ王太子との関係も良い感じに…と平和な日々と思いきや、なんだか私の瞳には秘密があるようで…?
この作品はアルファ
ポリス様にも投稿しております。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-03-17 20:00:00
110770文字
会話率:46%